ソフトバンク社債(2016年9月発行)を徹底分析

ソフトバンク社債(2016年9月発行)を徹底分析

2016年8月24日に、ソフトバンクグループから「公募ハイブリッド社債」の発行の知らせがありました。その後も、日本経済新聞で1面全体をつかった広告を打つなど大々的に宣伝をおこなっており、市場からの注目が日を追うごとに高まっています。私なりに、ソフトバンク社債を分析したので、その内容を紹介します!

今回のソフトバンク社債の内容

ハイブリッド社債とは、株式と社債の両方の性質を持っている社債のことです。今回のソフトバンクが発行するハイブリッド社債においては、社債の機能(利払い、償還など)はそのままですが、債務の返済順位は「普通社債」より下で、「普通株式」より上に位置します。つまり、もし今後ソフトバンクが倒産した場合、最悪お金(元金)が“1円も返ってこないかもしれない”ということです。ただし、普通社債よりリスクを取っているぶん金利は高くなっています。

申込期間 2016年9月12日から9月29日まで
発行総額 4,000億円(4,000億円÷100万円=40万口) ※当初の3,500億円から500億円増額
社債金額 100万円
利率 当初5年3.0%
5年~20年]6ヶ月ユーロ円ライボー金利+3.16%※1
20年~満期]6ヶ月ユーロ円ライボー金利+3.36%※2

6ヶ月ユーロ円ライボー金利(JPY LIBOR - 6 months)は、global-rates.comより確認できます。
ちなみに、2016年9月7日は-0.00129%でした。

※1 「円の5年スワップ・ミッド・レートへの上乗せ幅」3.06%+固定0.10%SMBC日興の表記)
※2 「円の5年スワップ・ミッド・レートへの上乗せ幅」3.06%+固定0.30%SMBC日興の表記)
償還期限 2041年9月30日(25年満期
期限前償還 2021年9月30日、および以降の各利払い日に、ソフトバンクグループの意思で繰り上げ償還される(満期前に元金を返される)ことがあります。
利払日 毎年3月30日、9月30日
払込期日 2016年9月30日
格付け 投資適格のBBB(日本格付研究所)
引受会社 SMBC日興証券大和証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、みずほ証券

今は、日銀がマイナス金利政策を取っていることもあり、銀行預金の金利はほぼ0%になっています。そのような中で、この3%近い金利はとても魅力的に思えます。

ソフトバンクグループは、テレビCM「白戸家」でおなじみの携帯電話事業が毎月安定収入を生むドル箱になっており、これだけに集中すれば財務の安全性はピカイチです。ただ、社長の孫さんはソフトバンクグループを世界一の企業にするため、現状に満足することなく、積極的に新規事業にも取り組んでいます。このハイブリッド社債を発行する目的も、買収した英国アーム社(スマートフォンのCPUなどの設計を手掛ける企業)の運転資金を確保するためです。

今回のアーム社買収に関しては、いろいろな評価が下されていますが、これは英国ボーダフォンの日本法人(ソフトバンクモバイルの前身)を買収したときも同じでした。このときも無謀だなんだと言われていましたが、そのあとは皆さんご存知の結果となっています。だからと言って、今回のアーム社買収が必ずしも成功するとは言えませんが、一時は現場から距離を置いた孫さんが、再び先頭を切って会社を引っ張っているので、今回もなんとかするんじゃないかと思ってしまいます。

9月9日に「当初利率」や「円の5年スワップ・ミッド・レートへの上乗せ幅」など、未確定だった数値が確定しました。注目したいのは当初3,500億円としていた発行額を、500億円上乗せして4,000億円に増やしたことです。よほど投資家からの反応が良かったのでしょう。なんだかんだ言われても、やはり孫さんへの信用は厚いようですね。

SMBC日興証券の口座開設

<ご注意>

  • ソフトバンク社債を購入するためには、あらかじめ証券会社の口座(SMBC日興証券大和証券など)を作る必要があります。SMBC日興証券の場合は、口座開設に最短5日かかりますので、早めの準備をおすすめします。
  • ソフトバンク社債の購入手数料は無料です。
  • ソフトバンク社債の申し込みは、電話または店頭でおこなえます(ネットではできません)。
  • 満期前に中途換金(売却)をしても手数料はかかりませんが、元本割れする可能性があります。