1. ホーム
  2. 株式投資関連のコラム
  3. 株式用語
  4. SOR注文とは?わかりやすく解説します

SOR注文とは?初心者は使わないほうがいい?危険性やデメリットも解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年11月30日

SOR注文とは、ある銘柄を売買するときに、最も有利な気配価格を提示している取引所へオーダーを出す注文です。買い注文の場合は少しでも安い気配価格で、売り注文の場合は少しでも高い気配価格で取引できます。

このコラムでは、SOR注文について株初心者向けにわかりやすく解説しています。

SOR注文とは?初心者におすすめできるのか解説

SOR注文の説明

(出典:SBI証券

SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文とは、ある銘柄へ売買注文を入れたとき、自動で、最も有利な気配価格を提示している取引所へオーダーを出す注文です。対象となる取引所は、東京証券取引所の他に、私設取引所(PTS※1)も含まれます。

※1 PTSの詳しい内容は「夜間取引(ジャパンネクストPTS) 証券会社の選び方」をご覧ください

SOR注文を使った取引事例

SBI証券で“ソフトバンクグループ(9984)”を売買する場合をみてみましょう。

ソフトバンクグループは東証プライムでもPTSでも売買できます。今回の場合は、下記画像のように東証プライムとPTSで株価が異なりました。東証プライムの株価が「5,909円」に対し、PTSの株価は「5,905円」と、その差「4円」です。ソフトバンクグループは100株単位での売買になるので、最低でも4円×100株=400円もの差が出てしまいます。

このように、取引所によって株価が変わるケースはよくあります。SOR注文をすると、自動で有利な気配価格を提示している取引所(この場合はPTS)へ注文を出してくれます。

SOR注文による最良気配選択

SBI証券では、SOR注文が初期設定となっていますので、とくに何かをする必要はありません。ちなみに、SOR注文ができるのは証券会社が指定した銘柄のみで、対象銘柄は随時追加されています※2

※2 SOR注文の対象銘柄は、ジャパンネクストPTSの「取引関連情報」をご覧ください。

また、SOR注文では、「逆指値注文」や「執行条件付注文(寄成・引成など)」は利用できませんので、これらの注文を利用する場合は、注文を出す市場(東証、PTS)をあらかじめ指定してください。

SOR注文が初期設定になっている

このように、SOR注文を使えば、より有利な価格で売買できます。1回の売買では大したことがなくても、これが10年20年続けば、目に見える差となって結果に表れてきます。売買代金・回数にもよりますが、数万円、数十万円単位で変わってくるかもしれません。

SOR注文は、主にSBI証券楽天証券auカブコム証券(旧 カブドットコム証券)マネックス証券GMOクリック証券などでおこなっています。

SOR注文は危険?4つのデメリットを解説

SOR注文には、次の4つのデメリットが考えられます。

それぞれ見ていきましょう。

執行価格が予想外の価格になる場合がある

SOR注文は、複数の取引所に同時に注文を送信し、最良の取引条件を探し出すために使われます。しかし、この過程で価格が変動し、執行される注文が想定外の価格になるケースがあるのです。このような場合には、予期せぬ損失が発生するかもしれません。

注文が実行されない場合がある

SOR注文は、複数の取引所に送信されるため、注文が実行されないことがあります。これは、取引所間で価格差があるため、最も良い価格の取引所で注文を執行することができなかった場合は、注文が実行されないかもしれません。

複雑で理解が難しい

SOR注文は、複数の取引所に同時に注文を送信し、最良の取引条件を探し出すために複雑なアルゴリズムが使われています。特に株初心者の方にとって、理解がむずかしい場合があるでしょう。

手数料が通常より高くなる可能性がある

SOR注文は、複数の取引所に同時に注文を送信するため、利用している証券会社によっては、通常の注文よりも高い手数料がかかることがあります。これは、複数の取引所に送信することによる手数料の増加によるものです。

この記事を見た人は、こちらも読んでいます

  1. 夜間取引(ジャパンネクストPTS)証券会社の選び方

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

ページ上部へ移動