シミュレータの紹介

シミュレータを使って将来予測ができます。「売上成長率」、「営業利益率」、「償却(しょうきゃく)」、「設備投資」、「割引率」の5項目を操作して、自分仕様にアレンジしてください。(用語の解説は文章中にあります)

シミュレータのサンプル画像

ソフトバンク〔9984〕を例にして、シミュレータを使ったサンプル画像です。

シミュレーターのサンプル画像(ソフトバンク〔9984〕の例)

上の図の解説

ソフトバンクの「①売上高、②営業利益、③フリーキャッシュフロー」を過去5年分と未来の5年分をグラフに表したものです(パラメータの数字を動かす前は、“ゼロ成長”となっています)。パラメーターは「売上成長率」、「営業利益率」、「償却(しょうきゃく)」、「設備投資」、「割引率」の5つの項目を操作できます。

売上成長率

毎年の売上高の成長率です。(100億円が110億円になった場合、成長率は10%です)
売上高を高くすると、①売上高、②営業利益、③フリーキャッシュフローがすべて上がるので、理論株価も大きく上がります。理論株価に与える影響が大きい項目です。

営業利益率

営業利益率は「②営業利益÷①売上高」で計算できます。10%以上あれば優秀です。
営業利益率を高くすると、②営業利益と③フリーキャッシュフローが上がるので、理論株価も上がります。

償却

償却(しょうきゃく)とは「減価償却」の略で、時間の経過とともに値が少していく資産(車やパソコンなどの機械)を徐々に費用化するルールとなっています。資産価値の減少を毎年費用として損益計算書に計上するものの、現金の支出(キャッシュフローの減少)は伴わないので、キャッシュフロー計算書では減価償却費をプラスする必要があります。
ですから、償却を高くすると③フリーキャッシュフローが上がることになります。

設備投資

設備投資とは、会社が事業を継続するために、設備に対して投資をすることです。
例えば、何かを生産するための工場や機械、車、パソコン、備品などがあります。
設備投資を多くすると、現金が出ていくので③フリーキャッシュフローが下がります。

割引率

割引率とは、資本の調達先より期待されているコストのことです。つまり、会社側の資金調達の方法の違いや会社の経営状態によって割引率は異なるのです。会社は主に、「株券発行などによるもの(資本)」と「銀行などからの借金(負債)」で資金を得ますが、一般的には、株主に対してのコストは高く、債権者(銀行など)に対しては低くなっています。
これは、借金返済の方が株主への配当などよりも優先度が高く、会社の破たんがなければ、一定のリターンが約束される半面、株主は株価変動のリスクを取っており、リターンは不確実だからです。

もしこれが倒産しかかっているような会社の場合は、資金の調達に高い金利負担を強いられるため、割引率は高く設定する必要があります。割引率を高くすると、理論株価は下がります。

これら5つの項目は、直近(一番新しい数字)や最近の「3年平均(2009年~2011年)」、「5年平均(2007年~2011年)」の数字を使うこともできます。ソフトバンクの場合は、財務諸表分析ツールで見たように、2009年から安定期に入っているので、「3年平均」の数字を使って理論株価を考えるのが妥当でしょうか。

シミュレータの使い方

シミュレータの使い方

トヨタ自動車の例

トヨタ自動車の例

シミュレータの使い方を紹介します(無料で使えます!)

  1. GMOクリック証券に口座開設後、ログインします。

    GMOクリック証券にログイン
  2. 株式」をクリックします。

    株式をクリック
  3. 検索窓に、調べたい会社名「(例)ソフトバンク」、もしくは、銘柄コードの「9984」と打ち込み、虫眼鏡のアイコンをクリックします。

    銘柄名または銘柄コードを入力
  4. 財務分析」をクリックすると、株価分析ツールのページがはじめに表示されます。

    財務分析をクリック
  5. (株価分析ツールのページへ)ここで、「シミュレータ」をクリックします。

    シミュレータをクリック
  6. シミュレータのページが表示されました。

    シミュレータ画面

このように、GMOクリック証券シミュレータ機能を使うと、自分の好きなようにアレンジができるので、未来における「楽観シナリオ」や「悲観シナリオ」などを想定しながら、予測を立てることができます。理論株価が決まる前提条件をいろいろと変えてみてください。将来に向かって予測を立てるときには、どうしても変数がたくさん存在するので、会社分析をするときはこの機能を使って、さまざまなパターンを試してみるとおもしろいと思います。

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