株式用語集(ア行)

アクティビスト(物言う株主)

…「アクティビスト」とは、投資先企業の経営陣に対して、積極的に働きかけて、企業価値の向上を目指す投資家のことです。いわゆる、“物言う株主”です。アクティビストは、投資先の企業に余剰資産の売却や増配、自社株買いなどを求めるため、市場から好感されて、株価が上昇するきっかけになることがあります。アクティビストとして、村上ファンド(現オフィスサポート、南青山不動産、レノなど)が有名です。

アセットアロケーション

…「アセットアロケーション」とは、リスクを回避しながら安定したリターンを得ることを目的としています。具体的には、複数の資産(株式と債券を持つなど)をどのような割合で投資をするかという資産配分の金額比率のことをさします。

例…現金(35%)、株式(30%)、債券(15%)、投資信託(10%)、純金積立(10%)

一般信用取引(いっぱんしんようとりひき)

…「一般信用取引」とは、金利や返済の期限などが証券会社側で自由に決められる信用取引です。基本的には返済期限は無期限となっています(→ 信用取引とは?)。制度信用取引より金利が高めに設定されています。→ 一般信用取引と制度信用取引の違い(詳細)

インカムゲイン

…「インカムゲイン」とは、株式投資でいえば配当(金)のことです。大きく見ると銀行などの利子も含まれます。

インサイダー取引

…「インサイダー取引」とは、会社の内部情報や未公開情報を知っているものが、株の取引をして不正に利益を得ることです。たとえば、株価が上がるような情報を事前に知っていて、発表する前にその株を買っておき、情報発表後に株価が上がったところで売りつけて差額をもうけることです。株式市場では、投資家保護のため内部情報に詳しい者は取引の制限がされています。
→ インサイダー取引のもっと詳しい解説

売りあおり

…「売りあおり」とは、株価をつり下げようと盛んに売りたてることをいいます。売りあおる人は、株価が下がることにより利益を狙っています。 ⇔ 買いあおり
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売掛金(うりかけきん)

…「売掛金」とは、客や取引先の会社に、いわゆる“ツケ”で商品を売ったときに発生する、代金を受け取る権利のことです。先に商品を渡して、後から(例えば1か月後などに)お金を回収します。売掛金は、貸借対照表の【流動資産】に計上されています。→ 売掛金を詳しく知る

営業キャッシュフロー

…「営業キャッシュフロー」とは、企業の営業活動によって生み出されたキャッシュフローのことです。キャッシュフロー計算書を作成する際に用いられます。

営業利益率(えいぎょうりえきりつ)

…「営業利益率」とは、売上高に占める営業利益の割合を表したものです。企業の本業で稼ぐ力を測る指標であり、高いほど収益力の高い会社と言えます。計算式は、「営業利益÷売上高×100(%)」です。

円高

…「円高」とは、円の価値が上がることをいいます。

例えば、1ドル=100円が、1ドル90円になった時が円高です。これは一見すると、「100円から90円に下がって、円安ではないか?」と思われがちですが、海外から見た時の日本円の価値ですから、そういうわけではありません。

具体的に考えます。りんごが1個100円だったとします。レートが1ドル100円の場合、りんごは1ドル(=100円)で買うことができます。しかし、円高になり1ドルが90円になった場合どうでしょうか? りんごの値段は100円ですから、1ドル(=90円)では買うことができません。円の価値が上がってドルの価値が下がったわけです。これを円高ドル安といいます。

円高になると日本のモノの価値は必然的に上がります。そうすると日本の製品が高くなり、輸出企業はより高い価格で売ることになります。よって円高が進みすぎると、製品が売れにくくなり、輸出企業はダメージを受ける傾向にあります。 ⇔ 円安

円安

…「円安」とは、円の価値が下がることをいいます。基本的な説明については、円高の逆ですので、上で説明している「円高」を見ていただければわかります。円安が進みすぎると、海外からの資源など、輸入品が高くなります。 ⇔ 円高

追い証(おいしょう)

…「追い証」とは、信用取引で買いのポジションを取っている時、その株価が下落して加で保金が発生することです。保証金を追加しない場合は証券会社によって、勝手に決済されてしまいます。追証の発生する割合(%)は、証券会社によって異なります。

黄金株(おうごんかぶ)

…「黄金株」とは、特定の株主に株主総会での拒否権を与える株式のことです。黄金株を友好的な株主に割り当てておけば、敵対的な買収から身を守ることができます。 → 種類株

オーバーアロットメント

…「オーバーアロットメント」とは、新規公開株などの新株を引き受けた証券会社が、売出しの予定数量を超える数量が出た場合、対象企業の株主等から一時的に株券を借りて、公募・売出しと同一の条件で投資家に販売することをいいます。これは、新株の募集後、流通市場での需給関係が悪化することを防ぐ目的で導入されました。

押し目買い(おしめがい)

…「押し目買い」とは、株価が上昇しているときに、一時的に株価が下落したところ(押し目)を狙って買うことをいいます。実際に押し目買いをしたのかどうかは、後になってみないとわかりません。

お化粧買い(おけしょうがい) 〔別名〕ドレッシング買い

…「お化粧買い」とは、上場会社が少しでも多く利益を出しているように見せるために、決算の期末付近で自身の保有株(投資有価証券)に買い注文を入れ、株価を上げることで、有価証券売買益(キャピタルゲイン)を大きくみせようとすることです。株価を自身で化粧(=釣り上げ)していることから使われます。

織り込み済み(おりこみずみ)

…「織り込み済み」とは、株価に影響が出そうな要因がすでに株価に反映されていることをいいます。例えば、“業績の上方修正”という材料は、好感される要因の一つですが、それまでに上方修正が予想され、株価がしっかりと上がっていた場合、好材料発表後も株価が上がらないことがあります。これを織り込み済みと言います。

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