信用取引のしくみと違い

貸借取引とは?

貸借取引とは、制度信用取引のしくみの中にある証券会社証券金融会社との間の取引を指します(下図ピンク色の囲いの中です)。私達(投資家)にとって直接的な関係はありませんが、証券会社が資金や株券を調達する時に使われる取引なので、間接的には関係があります。

証券会社は、一定の担保金を証券金融会社に差し出すことで、資金や株券を調達することができます。“証券金融会社”というのは少々聞きなれない株用語かもしれませんが、簡単に言うと、【証券会社にお金や株を貸しだす役割】をする会社です。証券会社のための銀行的な役割もいえると思います。現在、日本には日本証券金融中部証券金融の2社があり、いずれも上場しています。

制度信用取引のしくみ

それではまず、『証券会社にとって、どうして証券金融会社が必要なのか?』について考えてみましょう。例えば、こういう場合はどうでしょうか?先ほどの例を使うと、買い残が323,900株、売り残が627,600株でしたよね。買い残と売り残を差し引きすると、303,700株(=627,600株-323,900株)の売り残が残ります。これは、信用取引全体の売り残総数をあらわしています。信用取引全体を表しているわけですから、一般信用取引の分の売り残も制度信用取引の売り残も入っています。
(参考ページ:買い残とは?売り残とは?制度信用取引と一般信用取引の違い

信用取引のイメージ

前のページでも解説しましたが、空売り(信用売り)をするには、証券会社からはじめに株券を借りる必要があります。この例では差し引きして売り残が残っている状態ですので、その超過分の株券は証券会社がどこかから調達する(借りてくる)必要があるのです。もし、買い残と売り残の株がピッタリであれば、証券会社の中だけで株券をまかなうことができます(下図)。

買い残売り残

ちょっとややこしいのですが、信用取引の中でも“制度信用取引の中の売り残超過分”というのが存在します。制度信用取引の中の超過分は証券金融会社から調達をします。証券会社ごとに買い残の超過分や売り残の超過分がそれぞれ異なってくるので、それらを総合的にまとめると、下の表[証金](ピンク四角)になるのです。12月10日の段階で、融資残(証券会社へ買い残分の立替)が108,600株、貸株残(証券会社へ売り残分の立替)177,400株となります。

売り残超過分

(↑ピンク色で囲まれた中に[証金]と表示してあるのは、融会社が関わっているためです)

ところで、実は証券金融会社自身も全ての株を保有しているわけではありません。ですから、どこかから必要な株を調達する必要があります。その株をもっている機関投資家(証券会社や保険、銀行など)に、金利を支払って借りています。

☆貸借取引とは証券会社と証券金融会社の間で、資金や株を調達する取引です。