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セゾン投信の本社へ取材してきました!

Q3.コスト(直販)へのこだわりについてお聞かせください

中野社長 : 投資信託を探したときにコストが見えちゃう人だと、どうしてもバカバカしくなっちゃいますよね。だけど、これが世の中の2千数百本の投資信託のスタンダードな姿ですよね。結局なんでそんなことが起こるのかというと、それが今までの業界の慣習と言いましょうか。。。

投信会社と言うのはいわゆる“製造会社”です。製造会社はどこかの小売業者にモノを卸すっていうのが基本です。例えば、家電メーカーなら、「家電量販店さん、このテレビよろしくお願いします」ということです。これが投資信託の運用会社なら、「○○証券さんこの投資信託よろしくお願いします」という具合です。

そうなると製品を売る小売業者にもコストがかかってきますよね。そこには少なからず報酬を払う必要が出てきます。また、小売業者は販売することが生業ですから、どうしても販売すること自体を目的化するわけです。当然ですが、運用する側の立場から製品を見ることはできないわけですよ。その結果が今の報酬支払い体系となっているわけです。

投資信託を売る○○証券側からすると、「売ってもあげてもいけど、これだけ手数料くださいよ」となり、販売手数料がどんどん大きくなっていくわけです。そうなるとやっぱり大きい販売手数料を取れるものを作りたくなってくるんですよ。だから販売手数料や信託報酬の少ないインデックスファンドなんて、バカバカしくて誰も売りたくないわけですよ(笑)。逆に、新興国アクティブファンドとかはすごく報酬が良いので売りたくなるわけです。

もうひとつ運用報酬についてですが、信託報酬って実は半分ほどを“販売会社”さんが取って行く仕組みがなぜかあるわけですよ…ほんと意味がわかんないんですけど(笑)。…ということはですよ、単純に考えるとコストが倍になっちゃうってことですよね。で、結局「それは多大なるコストじゃないですか?」と言ったとしても、運用会社は「それは誰が払うんですか?それは投資信託購入者が払います。あっ、そうかそうか、じゃあ別にこっちは損しないじゃん」ということになるわけです。その結果、「じゃあ○○証券さんの望む手数料で」ということになっちゃうんですよね。

結局、実態的にコストは全部販売会社が決めているようなものなんです。こうなると、投資信託運用会社のではなく、○○証券さんのビジネスの目的に沿った投資信託しかできないわけですよ。「こういうファンドでこういう運用をしたい」というパッション(情熱)とはまったく無縁ですよね。このような既存の業界にセゾンが入っていっても、僕たちの思いはまったく疎外されるわけです。

あとこれはすごく大事なことなんですが、販売会社さんに頼んだ瞬間に僕たちは一般生活者の皆さんと対話ができなくなっちゃうんですよね。先ほども申しましたが、販売会社さんは販売することが生業ですから、どうしても販売すること自体を目的化してしまうわけです。そこに僕たちのメッセージが入る余地なんてないんですよ。「そんなの要らないからマーケットレポートをください」という具合にどうしてもなっちゃうんですよね。

仮にそうして大量にお金を集めても、悪い畑しかできないんですよ。僕たちは「買ってもらうまで」がお付き合いじゃないんです、「持ってもらってから」が真のお付き合いになるんですよ。販売会社さんとは目的が全然違うんですよね。その目的を果たすためにはやはり直接皆さんにメッセージをお伝えし、共感していただくことが必要になってくるわけです。そうして初めて良い畑ができるわけです。だから僕たちは販売も自分達ですることにしたんです。結論としては、「業界とのお付き合いをしないでやっていく」ということですね。

ひろと : セゾンさんが販売会社を通さずに直接販売しているのは、このようなこだわりがあったからなんですね!本当にみなさんの生活のことを真剣に考えておられますし、何よりその信念が素晴らしい!本当にたくさんの人にセゾン投信の存在を知ってもらいたいと思いました。これはあとから聞いた話なんですが、銀行や証券会社を通して販売すればお金自体はもっと集まって今よりもぜんぜん利益(運用側にとっての)は出るそうです。だけど、それをやってしまうとみなさんの利益を奪うことになるから絶対にやらない、と。。。…くぅ~っ、このような言葉を堂々と言い切れる人はなかなかいないですよ(感動!)

いよいよ最後になりますが、中野さんからみなさまへメッセージを頂きましたのでお聞きください♪

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