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【宇宙関連株・銘柄まとめ】宇宙株は今後どうなる?見通しや宇宙関連ビジネスを解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年3月15日

宇宙関連株は、衛星やロケットに必要な資材や技術・サービスを提供する会社や、衛星や宇宙空間を利用したさまざまなビジネスや研究開発をおこなう会社の銘柄を指します。身近な気象情報や衛星放送、GPSなどは、衛星を利用したサービスの代表格です。

世界の宇宙開発は、長らく国家レベルで進められています。日本においても、三菱重工業(7011)川崎重工業(7012)などの大きな会社が宇宙開発事業を担う時代が、長く続けられてきました。

しかし近年は、技術の進歩や小型衛星の増加で宇宙ビジネスへの参入コストが下がり、民間の会社が主体となる事業が増えています。宇宙関連ビジネスに新たに加わる異業種やスタートアップが増えているのは、日本だけでなく世界的な傾向です。

そこで、宇宙関連株について詳しく解説します。今後の見通しや代表的な10銘柄をピックアップしてご紹介するので、宇宙関連株に興味がある方はぜひ参考にしてください。

関連株・銘柄一覧

宇宙関連株を大きく分けると「① 衛星やロケットに必要な資材や技術・サービスを提供する会社」と「② 衛星や宇宙空間を利用したビジネスや研究開発をおこなう会社」の2つがあり、それぞれから合計10銘柄をピックアップしました。

① 衛星やロケットに必要な資材や技術・サービスを提供する会社

ロケット開発に長い歴史を持つ三菱重工業(7011)川崎重工業(7012)IHI(7013)の三大重工メーカーと、総合電機メーカーの日本電気(6701)をピックアップしました。これらの会社は規模が大きく、宇宙関連は数ある事業のひとつです。したがって、投資を判断する際は各社の他事業の業績も併せてチェックする必要があります。

このほか、宇宙開発向けの水晶デバイス(機器)を製造する日本電波工業(6779)、ロケットエンジンの燃焼試験設備計測装置を提供するA&Dホロンホールディングス(7745)、超小型衛星の量産化を目指すセーレン(3569)を取り挙げました。

② 衛星や宇宙空間を利用したビジネスや研究開発をおこなう会社

衛星通信事業をおこなうスカパーJSATホールディングス(9412)、宇宙空間で酸素の生成に取り組む高砂熱学工業(1969)とロボットアームを動かすセック(3741)をピックアップしました。

これら10銘柄の事業内容をかんたんにまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

銘柄名
クリックタップで最新株価)
事業内容
高砂熱学工業(1969) 建設業。空調設備工事が中心。スタートアップ会社のアイスペースが進める月面探査プログラム「HAKUTO-R(ハクトアール)」に参画。水電解装置を搭載し、世界初となる月面環境での水素と酸素の生成に取り組む。
セーレン(3569) カーシートなどの繊維資材メーカー。福井県、東京大学などと連携し、重さが1~10kg程度の超小型人工衛星の開発に取り組む。小型SAR衛星※1を開発・運用するSynspectiveと協業。
セック(3741) ソフトウェア開発会社。公共・先端分野に強い。国際宇宙ステーション※2の日本実験棟「きぼう」でのロボットアームの運用管理プラットフォームをJAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同開発。
日本電気(6701) 総合電機メーカー。半世紀にわたり、約80機の衛星を開発・製造し、約300機の衛星に約8,000台の機器を供給した実績を持つ。傘下の日本航空電子工業(6807)が衛星やロケットに加速度計などの部品を提供している。
日本電波工業(6779) 情報通信・処理に用いる水晶デバイス(機器)の世界的メーカー。車の先進運転支援システムや移動体通信の基地局に提供するほか、 宇宙開発向けに水晶振動子・発振器を提供している。
三菱重工業(7011) 重工メーカー首位。ロケット開発・製造から打上げまでを一貫しておこなう。防衛や原発の分野でも筆頭に挙げられる。世界初の商用宇宙ステーション「オービタル・リーフ」の開発で米シエラスペース社と協業。
川崎重工業(7012) 重工メーカー大手。ロケットの衛星フェアリング(ロケットの先端部分の外殻)の設計・製造を担う。再使用型宇宙輸送機の開発や国際宇宙ステーションでの実験、宇宙ロボティックスのプロジェクトなどに参画。
IHI(7013) 重工メーカー大手。極低温ポンプ技術・高速回転機械技術を用いたロケットエンジンのターボポンプやガスジェット装置を提供。国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の船外実験プラットフォームや船内実験装置などの開発・生産を担う。
A&Dホロンホールディングス(7745) 産業用・医療用の計測器や機器を製造販売。エー・アンド・デイとホロンの持株会社。ロケットエンジンの燃焼試験設備計測装置をJAXA(宇宙航空研究開発機構)へ継続的に提供している。
スカパーJSATホールディングス(9412) 有料放送「スカパー!」で知られる衛星通信業者。衛星を多数保有。衛星通信サービスを自治体や電力・ガス会社や船舶、航空機に提供している。伊藤忠商事(8001)フジ・メディア・ホールディングス(4676)の合弁会社が筆頭株主。

※1 SAR衛星とは、電波を地表に照射して観測するSAR(合成開口レーダー)を搭載した衛星のことです。
※2 国際宇宙ステーションとは、地上から約400km上空に建設された有人実験施設です。地球の周りを一周90分の速度で回っています。

宇宙関連株・銘柄の見通し

宇宙関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」です。日本の宇宙産業の規模は約1.2兆円ですが、政府は2030年代早期に倍増する目標を掲げています。

また、国家単位で推進する大型プロジェクトだけでなく、近年はスタートアップや異業種による新規事業が増えている点も宇宙関連株にとってプラスです。

宇宙関連株の見通しが良い理由を、次の3つのポイントに分けてもう少し詳しく解説します。

① 人工衛星や宇宙空間を利用したサービスや研究開発の種類・量が増加

人工衛星や宇宙空間を利用するサービスや研究開発が増えていることは、宇宙関連株の見通しが良い理由のひとつです。

人工衛星は、防衛、気象・災害情報の入手をはじめ、通信・放送、IoT(車などあらゆるモノへのインターネット接続)、インフラ施設や農地の管理など多岐におよび、さまざまな業種に拡大しています。

一方、宇宙空間も、鉱物・エネルギーなどの資源開発、無重力環境での創薬や工業材料の製造など、活用の幅が広がっています。

② 人工衛星の数が世界的に増加

2021年に世界で打ち上げられた人工衛星は1,809機と、10年前の14倍に増加しました。日本においても毎年20機前後と、増加傾向です※3。

※3 参考:宇宙開発を巡る産業の動向について(経済産業省)

世界の人工衛星の打上数

出典:経済産業省

衛星が増加すると関連ビジネスの種類や量も増えます。人工衛星の数が増加している背景には、衛星の利活用の拡大と衛星の小型化・低価格化があるでしょう。

③ 輸出のチャンスが到来

米モルガン・スタンレーの調査によれば、世界の宇宙産業は2016年には約3,500億ドルでしたが、2040年までに1兆ドル以上に成長すると予想されています※4

※4 参考:global space industry could surge to over $1 trillion by 2040.(米モルガン・スタンレー)

宇宙産業

出典:米モルガン・スタンレー

宇宙開発は、15か国が参加した国際宇宙ステーションの建設に代表されるように、これまで世界の国々が共同で推進してきました。しかし、2022年にはじまったロシアのウクライナ侵攻により国際協力体制の維持がむずかしくなったため、宇宙開発の新たな枠組みが各国で検討されています。

今後は、日本のロケットメーカーに海外から引き合いが増えるといった、日本の宇宙企業が海外進出できる好機が訪れる可能性もあるのです。

以上の理由から、宇宙関連株の見通しは「良い」と考えられます。

注意

記載の見通しは、当サイト編集部の見解なので、結果を保証するものではありません。いかなる不利益が生じた際にも当サイトは一切の責任を負いませんので、すべてにおける最終判断はご自身でおこなってください。

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まとめ

宇宙関連株の先行きは明るいです。宇宙開発は政府が推進に力を入れている分野であり、異業種やベンチャーの新規参入も増え、活況を見せています。

2023年3月に打ち上げが失敗してしまいましたが、三菱重工業(7011)とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が新型ロケット「H3」を打ち上げを実施。ほかにも、アイスペース社の宇宙船「HAKUTO-R(ハクトアール)」が、2023年4月末に日本初・民間初の月面着陸を果たす見込みになっているのも話題です。

さらに、実業家の前澤友作さんが米スペースX社の宇宙船で出かける月旅行の同行者を募るなど、宇宙関連は華やかな話題が尽きません。宇宙開発の本格化ははじまったばかりですが、今後もこれらのニュースが報道されるたび宇宙関連株が注目されそうです。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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