企業分析方法

イー・ガーディアン(6050)

[ 業種:サービス業 ]

  • 公開日:2019年6月27日

SNSの投稿監視や、ソフトウェアのデバッグをおこなうイー・ガーディアン(6050)について、企業分析しました(イー・ガーディアンの公式ホームページ)。使ったツールは、SBI証券の「会社四季報」、GMOクリック証券の「財務分析ツール」、マネックス証券の「銘柄スカウター」です。(分析担当:西尾)

※ミスを見つけて修正すること

イー・ガーディアン(6050)の注目ポイントは、以下の3点です。

  • SNS投稿監視の需要が高く、成長が見込める
  • 不況耐性の高いビジネスである
  • 財務健全性が高い

さっそく、順番に見ていきましょう!

注)分析方法や予測、結果などは管理人の個人的な見解です。
銘柄を推奨するものではございません。投資判断等は自己責任にてお願いいたします。

1.基礎情報

1-1.基礎情報

売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
59億円 10億円 10億円 7億円

※売上高、営業利益、経常利益、当期純利益は、2018年9月期の実績値です。

時価総額 PER(予) PBR(実) 配当利回り(予)
192億円 23.1倍 5.95倍 -%

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

1-2.株価推移 (最近3年間)

株価推移 (最近3年間)

(出典:SBI証券

→最新の株価チャートは、こちら(SBI証券のホームページ)から確認できます。

1-3.事業内容の要約

企業情報

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

イー・ガーディアンは、SNSやブログ、掲示板の投稿監視を企業から請け負っています。インターネットの発展によって、消費者が企業の商品やサービスについて、あらゆる媒体に口コミを書けるようになりました。そのため、企業側は消費者の生の声をSNSやブログなどから集め、商品やサービスを改良していくために、イー・ガーディアンに監視を依頼しているのです。

つまり、イー・ガーディアンは企業のエゴサーチを代行している企業です。企業内部で人員を割いてエゴサーチするのは、とても効率が悪いです。そのため、イー・ガーディアンへの外注が増えています。

そのほか、企業が作ったソフトウェアやゲームのデバッグ事業(ミスを見つけて修正する事業)や、AIソリューションシステムの開発をおこなっています。いずれも、企業にとって効率が悪い部分を補うための事業です。縁の下の力持ち的な存在ですね。

1-4.直近の業績をチェック

今期進捗状況 - 経常利益

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

※1Q、2Q、3Qの「Q」とは、「Quarter」の頭文字で、日本語に直すと「四半期(3か月)」となります。

業績のチェックポイントは、「経常利益の進捗率」です。この数値は、マネックス証券の銘柄スカウターでチェックできます。会社の業績が、過去よりも好調なのか不調なのかを知ることができます。

イー・ガーディアンの場合、2Q時点の経常利益進捗率は50.9%でした。前期2Qの経常利益進捗率は57.6%だったので、6.7ポイント悪化しています。しかし、会社計画で今期の1Qと2Qは経常利益が低くなるとし、経常利益5.4億円を想定していました。結果的に6億円だったので、会社の計画を上回っていることがわかりますね。

通期の目標と比べても、3Qと4Qで合計6億円ずつ経常利益が出せれば目標達成となります。今期は2Qまでに6億円を出しているので、十分達成できる目標でしょう。

目次へ戻る▲

2.なぜイー・ガーディアンに注目したのか?

イー・ガーディアン(6050)に注目した理由は、次の2点です。

1つ目は、『SNS投稿監視の需要が高く成長が見込める』ことです。インターネットやスマートフォンの発展に合わせて、TwitterやInstagram、TikTokなどのSNSが多数登場しており、投稿監視の需要も高まっています。さらに、今後も新たなSNSが出てくる可能性もあるので、将来にわたって成長する企業だと言えます。

2つ目は、『不況耐性の高いビジネスである』ことです。なぜなら、SNS投稿監視やソフトウェアのデバッグは、景気に関係なく必要な仕事だと考えられるからです。

3つ目は、『財務健全性が高い』ことです。財務内容については、3.財務諸表分析で詳しく紹介しますが、株主資本比率が高く倒産しにくい財務体質となっています。

目次へ戻る▲

3.財務諸表分析

3-1.貸借対照表

貸借対照表(3年分)

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

イー・ガーディアンの貸借対照表です。有価証券報告書には数字しか書かれていないので、上に載せたGMOクリック証券の財務分析ツールを使うと、その中身を目でチェックできるので便利です。

2018年の貸借対照表について、『①現金等(水色の部分)』と、『②株主資本(黄色の部分)』に注目しましょう。

①現金等と②株主資本の割合が多くなっているのは、同社が提供しているビジネスの利益率が高いためです。そのため、毎年多くのお金を「利益剰余金」として株主資本の中に貯めることに成功しています。

また、現金が多い理由として、サブスクリプション型のビジネスモデルであることも挙げられます。法人から月額もしくは年額でまとめて代金を受け取っているため、現金の割合が高くなるのです。

※サブスクリプション型とは、商品やサービスの提供者が利用者に対して一定期間使うことができる権利を与え、利用者がその対価を支払うビジネスモデルをいいます。雑誌の定期購読や月額課金制の音楽サービスなどが例として挙げられます。

貸借対照表(10年分)

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

続いて、10年分の貸借対照表です。『①有形固定資産(黄緑色の部分)』と、『②株主資本(黄色の部分)』に注目しましょう。

まずは、①有形固定資産についてです。2017年から金額が増えていることがわかりますが、これは2017年に福島、大阪、フィリピン・マニラで新たな拠点を作ったためです。

②株主資本は、10年間おおむね右肩上がりで増えています。毎年着実に利益を蓄えられていることがわかりますね。

3-2.損益計算書

過去~現在~未来まで11年分

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

上の図は、過去~現在~未来まで11年分の損益計算書をグラフ化したものです。売上高と営業利益ともに右肩上がりとなっていますね。SNSをはじめインターネットサービスが高度化したことで、投稿監視サービスなどの需要が拡大しているようです。

四半期ごとの業績

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

上の図は、イー・ガーディアンの損益計算書を、四半期ごとにグラフ化したものです。特に季節要因はなく、四半期ごとに順調に業績を伸ばしていることがわかります。

3-3.キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書の推移

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

上のグラフは、イー・ガーディアンのキャッシュフロー(CF)を表したものです。まずは、最も新しい2018年のキャッシュフローをチェックします。「営業CF:7.9億円、投資CF:▲2.2億円、財務CF:▲1.4億円、フリーCF:5.7億円」となっています。

チェックポイントは、営業CFの範囲内で投資や借金の返済をおこなっているかです。つまり、投資CFと財務CFの合計支出額が、営業CFの金額よりも下回っている状態です。このCF計算書を健全型と呼び、企業のあるべき姿をあらわしています。

イー・ガーディアンは、投資CFと財務CFの合計支出額が3.6億円、営業CFは7.9億円ですので、健全な企業だと判断できますね。

3-4.企業価値評価(株価と理論株価の関係)

企業価値評価

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

※↑具体的な図の見方やツールの使い方などは、こちら(財務分析ツールの紹介)をご参考ください。

(図の見方)
株価理論株価” となっていれば割安です。

「売上成長率」、「営業利益率」、「償却」、「設備投資」は過去3年の値を、「割引率」は推奨値を使って、理論株価を出してみました。イー・ガーディアンの場合、2019年6月25日現在の株価1,799円に対して、理論株価1,585円であり、フェアバリューであると言えます。

(ツールの使い方〔手順〕)
口座開設(GMOクリック証券) → ログイン → 『株式』 → 銘柄を選ぶ → 『財務分析』

目次へ戻る▲

4.将来予想

4-1.今後のシナリオ(将来予測)

今後も、既存SNSの投稿監視はもちろん、新たなSNSの登場によって、投稿監視の需要は高まっていくと考えられます。これに合わせて、イー・ガーディアンの業績が成長していくでしょう。

PER別の株価

ここで、向こう2年間の予想株価を計算してみましょう。予想株価は、「EPS×PER」で計算できます。

まずは、2019年9月期の予想株価から計算してみます。決算短信によれば、2019年9月期の予想EPSは79.7円でしたので、ざっくり80円とします。2019年6月26日現在のPERは21.83倍なので、ざっくりPER20倍として計算してみましょう。すると、2019年9月期の予想株価は1,600円となります。

続いて、2020年9月期の予想株価を計算してみましょう。決算短信には、2020年9月期の予想EPSが載っていないため、SBI証券で配信されている、会社四季報の予想EPSを使います。

会社四季報によると、2020年9月期の予想PESは88.3円なので、ざっくり90円とします。こちらもPER20倍のままだと仮定すると、2020年9月期の予想株価は1,800円となります。

4-2.今後考えられるリスク

今後考えられるリスクは、競合の出現技術の陳腐化信用の低下といったものがあります。

この中で最も影響が大きいのは、競合の出現です。SNS投稿監視市場には、イー・ガーディアン以外にも数社存在します。この市場は成長が期待されているため、今後国内外を問わず参入が増えるかもしれません。イー・ガーディアンよりも力の強い企業が参入してきた場合、受注が奪われることがあるので、注意が必要です。

5.イー・ガーディアンを分析するときに参考にした、無料のサービス

ツール 提供している
証券会社
ポイント
会社四季報 SBI証券 銘柄選択に向いています!
財務分析ツール GMOクリック証券 バリュー投資に向いています!
銘柄スカウター マネックス証券 簡易分析に向いています!

※いずれのサービスも、各証券会社に口座開設していれば、無料で使えます♪

6.まとめ

イー・ガーディアンは、既存SNSの発展や新たなSNSの登場によって投稿監視需要が高まり、業績が伸びていくでしょう。また、不況耐性が高く財務健全性も高いため、投資家に好まれる銘柄とも言えそうです。

注)ここで紹介している分析方法や結果等は個人的な視点のもので、銘柄を推奨するものではございません。投資判断等は自己責任にてお願いいたします。
注)このページの分析は、2019年6月26日現在の情報に基づいています。同日以降に発表されたIR情報は反映していませんので、あらかじめご了承ください。

西尾のプロフィール

・やさしい株のはじめ方の資産運用担当
・ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員の資格あり
・年間200銘柄以上を分析中

Twitter「@kabuotaku758」でも情報発信中です!