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【日本航空(JAL)第1回社債型種類株式】いつ・どこで買える?利率や特典(LSP)、買うべきかを解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2026年5月4日

2026年4月30日、日本航空(9201)は「第1回社債型種類株式」を発行すると発表しました。調達規模は約2,000億円で、主に最新鋭航空機(A350など)の導入資金に充てる計画です。

社債型種類株式(しゃさいがた しゅるい かぶしき)は、社債と株式の性質をあわせ持った商品で、議決権※1がない代わりに、普通株よりも優先的に配当金がもらえます。配当利回りは3.8%~4.5%と、高配当水準です。

※1 議決権とは、株主総会で議案に対して賛否を投票できる権利のことです。

上場は2026年6月4日(木)~6月8日(月)を予定しており、上場前に購入する場合は引受会社での申し込みが必要です。上場後は、SBI証券楽天証券などで売買できます。

この記事では、日本航空(JAL)の第1回社債型種類株式について、仕組み・メリット・デメリット・買うべきかまで、わかりやすく解説します。

日本航空(JAL)第1回社債型種類株式の背景

日本航空は、約2,000億円の資金を調達するにあたり、既存株主の持株比率を薄めないために、「社債型種類株式」という手法を選びました。

社債型種類株式は、社債に近い性質を持つ優先株式で、JALにとっても新たな資金調達手段です。

社債型種類株式を選んだ理由

  1. 普通株に次ぐ「第二の資本」になる
  2. 希薄化を防ぎつつ大型投資ができる

① 普通株に次ぐ「第二の資本」

社債型種類株式は議決権・転換権がないため、既存株主に影響を与えません。そのため、普通株に次ぐ資本として扱われ、自己資本を厚くできます。

② 希薄化を防ぎつつ投資できる

普通増資だと株数が増え、EPSが下がる(希薄化)リスクがありますが、この商品ではそれがありません。

JALは今回の資金をA350などの最新鋭機材に投資し、競争力強化を狙っています。

日本航空(JAL)第1回社債型種類株式の概要

「日本航空(JAL)第1回社債型種類株式」の基本情報をまとめました。購入を検討している方は、まずは全体像をしっかり把握しておきましょう。

商品名 日本航空株式会社
第1回社債型種類株式
発行価格
(1株あたり)
10,000円
発行総額 約2,000億円
満期(償還期限) なし
※5年後以降に発行者が取得(買い戻し)可能
配当年率 年3.8%~4.5%
(仮条件、税引前)
変動配当 2032年以降:1年国債金利+当初スプレッド+5.0%
取得予定格付 BBB(R&I)、BBB+(JCR)
株主優待・特典 JAL Life Statusポイント(保有株数に応じて付与)
配当の支払 年1回(予定)
議決権 なし
発行日(払込期日) 2026年6月3日(水)~6月5日(金)のいずれか
上場日 2026年6月4日(木)~6月8日(月)のいずれか
(発行日の翌営業日)
申込期間 条件決定日の翌営業日から発行日の前営業日まで
申込単位 100株以上(=100万円~)
引受会社 野村證券
※2026年5月4日時点で取り扱いを確認できた証券会社を記載

「日本航空第1回社債型種類株式」で注目しておきたいポイントを、4つにまとめました。

それぞれかんたんに解説します。

年率3.8%~4.5%と高配当

配当年率は3.8%~4.5%と、高水準に設定されています。日本国債や一般的な社債の利回りと比較しても、かなり魅力的な水準です。

例えば、100株(100万円)を保有した場合、年間の配当金は税引前で38,000円~45,000円程度が期待できます。安定したインカム収入を得たい投資家にとっては、大きな魅力といえるでしょう。

JALの普通株や他の商品と比較してみると、次のような位置づけになります。

商品 区分 利率/配当利回り(税引前)
日本航空 第1回社債型種類株式 社債型種類株 年3.80~4.50%
日本航空(9201) 普通株 3.80%

このように、配当水準は普通株や国債と比べても高く、「高配当インカム狙い」の商品であることがわかります。

保有株数に応じて、JAL Life Statusポイント(LSP)が付与される

普通株のJALには航空券割引などの株主優待がありますが、この社債型種類株式では同様の優待は受けられません。その代わり、保有株数に応じてJAL Life Statusポイント(LSP)が付与されます。

例えば、100株保有の場合は年間40ポイント程度が付与されるなど、保有株数に応じてポイントが増える設計です。

保有株数ごとのLSP付与ポイント(目安)
保有株数 年間付与ポイント(合計)
100~199株 40ポイント
200~299株 100ポイント
500~999株 200ポイント
1,000~1,499株 300ポイント
2,000~2,599株 500ポイント
5,000株以上 700ポイント

LSPは“使うポイント”ではなく「一生たまるステータス用ポイント」

JALのLSP(Life Statusポイント)は、楽天ポイントやdポイントのように「使って減るポイント」ではありません。

一生かけて積み上がるステータス判定用ポイントで、ラウンジ利用などの上級会員特典を得るための「物差し」として使われます。

つまり、LSPは「お金の代わりになるポイント」ではなく、飛行機にたくさん乗る人向けの“称号ポイント”のような位置づけです。

LSPの貯まり方(体感イメージ)
行動 獲得量 金額目安
国内線に1回搭乗 5LSP 約1万円~3万円の運賃
近距離国際線に1往復搭乗
(例:ソウル・台北など)
10~15LSP 約3万円~7万円の運賃
中距離国際線に1往復搭乗
(例:ホノルルなど)
20~30LSP 約7万円~15万円の運賃
長距離国際線に1往復搭乗
(例:ロサンゼルス・ロンドンなど)
40~60LSP 約15万円~30万円の運賃
JALカード決済 5LSP 約20万円利用
(=1LSPあたり約4万円)
JAL Pay決済 1LSP 約8万~10万円利用
JAL Mall・機内販売 1LSP 約1万円利用

では、LSPをためるとできることを、累計LSPごとに見ていきましょう。

LSPとステータスの関係(目安)
累計LSP ステータス できること
250〜 JMB elite ・サクララウンジeクーポン年2回
・搭乗ボーナスマイル加算
500〜 JMB elite plus ・サクララウンジeクーポン年6回(本人のみ)
・マイル有効期限を60か月まで延長
1,500〜 JGC Three Star ・JALグローバルクラブ(JGC)入会資格を獲得
・国内線・国際線サクララウンジを 会員本人+同行者1名まで制限なく利用可
・優先チェックイン、優先搭乗、手荷物優先取り扱いなどJGC基本特典
3,000〜 JGC Four Star ワンワールド加盟社便利用時も上級会員相当の優先サービス
・一部パートナーホテルで会員向け優待(客室アップグレード等)が拡大
6,000〜 JGC Five Star ・ラウンジ同行家族の人数無制限
・家族専用サクララウンジクーポン年5枚
12,000〜 JGC Six Star ・最上位ラウンジ(ファーストクラス/ダイアモンド・プレミアラウンジ等)利用
・マイル有効期限無期限
・家族へのマイル継承

このように、LSPは「お金の代わりになるポイント」ではなく、長期的に積み上げて特典を得るための仕組みです。

そのため、JALをよく利用する方にとっては、うれしい特典と言えますね。

5年後は変動配当へ移行

発行から約5年間は固定配当ですが、その後は変動配当に切り替わります。

変動配当の計算式

1年国債金利+(当初スプレッド+5.0%)

つまり、将来の金利が上昇すれば配当も増え、金利が下がれば配当も減る仕組みです。

固定期間終了後は「債券のような値動き」により近づくため、金利環境の影響を強く受ける点は理解しておきましょう。

取得条項(コール)という買い戻し権付き

本商品には「取得条項(コール)」が付いています。

これは、発行から5年後以降に、日本航空が株式を買い戻せる権利のことです。

買い戻し価格は、基本的に発行価格(10,000円)に、以下の金額が加算されたものになります。

項目 内容
累積未払配当金 過去に支払われなかった配当があれば、その分が加算される
経過配当金 日割りで計算された配当分

ただし、この買い戻しはJAL側の任意であり、投資家側から請求することはできません。

つまり、「5年後に必ず元本が戻るわけではない」という点は重要です。

とはいえ、会社が買い戻しを行う場合は、発行価格ベースでの回収が期待できるため、長期投資における安心材料のひとつといえるでしょう。

日本航空(JAL)の第1回社債型種類株式はどこで買える?

日本航空(9201)の第1回社債型種類株式は、上場前と上場後で購入方法が異なります。

スケジュールはすでに大枠が決まっており、2026年6月3日~6月5日ごろに発行(払込)、その翌営業日に上場する予定です。

申込期間は、条件決定日(2026年5月19日~21日のいずれか)の翌営業日から、払込期日の前営業日までとなるため、実質的には5月下旬ごろに申し込み開始と考えておくとイメージしやすいでしょう。

日本航空の第1回社債型種類株式の購入方法

社債型種類株式は、社債と株式の性質をあわせ持つ「ハイブリッド証券」と言われており、公募で購入する場合は「社債寄り」、株式市場で購入する場合は「株式寄り」の購入手順になります。

それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

①【上場前】公募で購入する

日本航空の第1回社債型種類株式は、一般的な社債と同じように、申込期間中に引受会社を通じて申し込むことで購入できます。申込期間内に証券会社で手続きをすれば、発行価格(1株=10,000円)で申し込みが可能です。

いわば「上場前のブックビルディング(募集)」に参加するイメージですね。購入単位は100株(=100万円)単位となっており、社債のように元本を意識した投資対象という位置づけです。

公募で購入するメリット・デメリットを見ていきましょう。

公募で購入するメリット

  1. 発行価格10,000円ぴったりで購入できる
  2. 固定配当年率(3.8~4.5%)に基づき、優先配当金が受け取れる
  3. 市場の値動きに左右されずに希望株数(100株単位)で購入できる

公募で購入するデメリット

  1. 申込期間・払込期日が限定されており、タイミングを逃すと購入できない
  2. 上場後に市場価格が10,000円を下回ると、購入直後に含み損を抱える可能性がある

引受会社となる証券会社の口座が必要なので、申し込みたい方は事前に準備しておきましょう。2026年5月4日時点では、野村證券での取り扱いが確認できました。

②【上場後】株式市場で購入する

上場後は、通常の株式と同じように東京証券取引所プライム市場で売買ができるようになります。つまり、SBI証券楽天証券松井証券などのネット証券口座があれば、誰でも自由に購入できます。

したがって、国内株の取引手数料が安い証券会社を選ぶのがおすすめです。主要な証券会社の手数料をまとめているので、参考にしてください。

ネット証券の比較表〔手数料は税込〕(2026年5月現在)
証券会社
(公式サイトへ)
株式売買手数料 株式売買手数料 おトク情報 +
ネット証券詳細情報へ
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株式市場で購入するメリット・デメリットもまとめました。

株式市場で購入するメリット

  1. 上場後ならいつでも購入でき、投資タイミングを選べる
  2. 市場価格が発行価格(10,000円)を下回っていれば、割安で購入できる可能性がある
  3. 国内株投資と同じ手続きでかんたんに売買できる
  4. NISA口座でも取引でき、配当や売却益が非課税になる

株式市場で購入するデメリット

  1. 市場価格が変動し、購入時点で10,000円を上回る可能性がある
  2. 人気化した場合、希望株数を購入できないことがある
  3. 配当利回りが購入価格に応じて変動する(高値で買うと利回りが下がる)
  4. 市場流動性が低いと、売却したいときにすぐ売れないことがある

日本航空(JAL)の第1回社債型種類株式は買うべきか?

日本航空(JAL)の第1回社債型種類株式は、「配当重視型」の商品です。次のような方に向いています。

第1回社債型種類株式が向いている人

  1. 配当金を安定して受け取りたい
  2. できるだけ値動きのリスクを抑えたい
  3. 株主優待やステータス特典(LSP)にも興味がある

この株式は、発行から約5年間は固定配当、その後は変動配当となる仕組みで、長期で安定した配当収入を狙いやすいのが特徴です。

また、議決権はありませんが、配当などの受け取りは優先される設計になっており、「会社経営に関わるよりも、配当金を重視したい」という方に向いています。

さらに、JAL独自の「Life Statusポイント(LSP)」が毎年付与されます。これはラウンジ利用や優先搭乗などにつながる「上級会員ステータス」の判定に使われるポイントです。

ただし、LSPは現金やマイルのように使えるポイントではなく、あくまで“積み上げ型のステータス用ポイント”です。PayPayポイントやdポイントのように、投資や買い物に使えるわけではない点、理解しておきましょう。

JAL便をよく利用する方にとっては、投資しながらLSPをゆっくり積み上げていけるので、おすすめです。

また、この社債型種類株式はNISA口座に対応しており、配当金に税金がかかりません。もともと価格変動が比較的おだやかな商品なので、NISAとの相性は良いと言えるでしょう。

一方で、次のような方にはあまり向いていません。

向いていない人

  1. 株主として経営に関わりたい(議決権を重視)
  2. 短期の値上がり益を狙いたい
  3. いつでも売買できる高い流動性を求める
  4. 大きなキャピタルゲイン(値上がり益)を期待している

この商品は、値上がり益を狙う株ではなく、配当と安定性を重視する投資商品です。

そのため、JALをあまり利用しない方や、値上がり益をメインに考えている方にとってはおすすめできません。

まとめ

日本航空(JAL)の第1回社債型種類株式は、株式と社債の中間に位置するハイブリッド証券です。いわゆる、リスクとリターンのバランスが取れたミドルリスク・ミドルリターンの設計になっています。

この種類株式の魅力は、なんといっても固定配当による安定収益が期待できる点です。社債のように優先的に配当や残余財産の分配を受けられる仕組みがあり、普通株式よりも値動きが安定しやすい特徴があります。

一方で、配当以上の大きな値上がり益を狙うタイプではなく、元本が保証されているわけではない点には注意が必要です。また、金利や企業の信用力によって価格が変動する点も理解しておきましょう。

「配当が安定している」、「JALという知名度がある」といった安心感だけで判断せず、仕組みやリスクをしっかり理解したうえで、自分の投資スタイルに合うかどうかを見極めて検討していきたいですね!

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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