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米国債利回り(金利)の今後の見通しは?暴落する?トランプ大統領による影響も解説
2026年4月現在、米国債市場はとても不透明な状態にあります。イラン情勢の緊迫化による原油価格の上昇や、トランプ政権による政策運営など、複数の要因が複雑に絡み合い、利回りの先行きを見通すのがむずかしくなっているのです。
この記事では、米国債利回りに関して予想されるシナリオや、米国のトランプ政権が金利に与える影響、投資家にとって気になる暴落リスクについて、投資初心者でも読み進められるようわかりやすく解説します。米国債への投資を考えている方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
米国債利回り(金利)の見通し
2026年の米国債利回り(金利)の見通しとして、3つのシナリオが考えられます。
2026年の米国債の見通し
- 米国債の利回りと価格が横ばいで推移する
- 米国債の利回りが上昇し、価格が下落する
- ①のように推移したあと、年後半で米国債の利回りが下落し、価格が上昇する
①~③を見てわかるとおり、2026年4月時点では、米国債の利回りや価格がどうなるか、全く方向性を見出せないのです。
米国債利回りの方向性を見出すのがむずかしい理由
米国債利回りの方向性を見出せない状況になっている理由は、2026年3月頃からイラン情勢が不安定化したことがあります。
この影響で、中東からの原油輸出が滞るとの懸念が高まり、WTI原油先物価格は60ドル台から一時120ドル近くまで急騰しました。その後は停戦観測で90ドル台前半に低下したものの、通常時と比べて高い水準で留まっています。
原油高は、「インフレの加速」と「景気減速」の2つ影響をもたらします。前者は原油を基にして作られるガソリンや日用品などが値上がりすることで、後者は前者の影響で家計の自由に使えるお金(可処分所得)が減ってしまうことで発生する仕組みです。
中央銀行であるFRBは、「インフレの抑制」と「雇用の安定化」の両方を目的として政策を決めます。つまり、原油高がもたらす2つの影響のうちどちらが強く出るのかによって、米国債利回りの方向性が変わってくるのです。
原油高がインフレ圧力として働く場合
原油高がインフレ圧力として働く状況では、米国の中央銀行であるFRBは、これ以上の利下げを進めにくくなります。利下げは、インフレをさらに加速させてしまうからです。したがって、市場では「金利の高い状態が続く」と予想されやすく、米国債利回りには上昇圧力がかかる可能性があります。
原油高が景気減速要因として働く場合
今回の原油高は、中東情勢悪化に伴う「供給ショック」の側面が強く、景気を冷やす要因にもなります。もし原油高が続いて消費が落ち込み、景気減速が強まれば、FRBは景気を支えるために利下げを検討する可能性もあるでしょう。
市場では、景気減速がみられるようになると、「FRBが景気を支えるために利下げするだろう」と予想します。したがって、米国債利回りには下落圧力が加わるのです。
2026年4月時点では、経済環境がどう動き、FRBがそれをどう受け止めて対処するのかなど、さまざまな分岐が考えられます。このため、予想がとてもむずかしい状況にあるのです。
とにかく、無理に先行きを見通すことはせず、日々情報を集めながら、どのシナリオになりそうかを考えていくしかありません。
なお、FRBの政策金利はFOMCで決められます。毎年3月・6月・9月・12月のFOMCでは、参加者が適切だと考える米国の政策金利水準(ドットチャート)が公表されます。中央銀行のトップたちが“政策金利をどう変化させようとしているか”のヒントが得られるので、注目しておきたいものです。
出典:Board of Governors of the Federal Reserve System | Federal Reserve Board and Federal Open Market Committee release economic projections from the March 18-19 FOMC meeting
FOMCやドットチャートについては、下記のコラムで詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
米国債の暴落リスク
米国債に興味を持っている方の中には、「米国債が暴落するリスク」についても気にしている方が多いようです。
結論として、米国債には2つの暴落リスクがあります。
米国債の暴落リスク
それぞれかんたんに説明します。
①信用・デフォルトのリスク
「①信用・デフォルトのリスク」とは、元本や利息の支払いが予定どおりおこなわれない可能性のことです。もしこういった事態になれば、米国債への信用が大きく損なわれてしまうため、価格が急落する可能性があります。
ただし、米国債の発行者は「米国政府」です。世界最大の経済大国であることを踏まえると、米国債が信用・デフォルトのリスクに直面する確率は低いと考えられます。
②市場メカニズムによるリスク
「②市場メカニズムによるリスク」は、先ほど説明した金利変動によるリスクのほか、流動性枯渇やバブル崩壊といった要素が挙げられます。
これらについて、下記のコラムで詳しく説明しています。さらに理解を深めたい方は、こちらの記事をご覧ください。
トランプ大統領と政権が米国債に及ぼす影響
2026年4月現在、トランプ大統領と政権が米国債に及ぼす影響として、金利の上昇要因と抑制要因の両方が存在します。具体的にどのような要因があるのか、下の表に整理しました。
| 金利 | 詳細 |
|---|---|
| 上昇要因 | ・政府債務の膨張による米国債発行増加→米国債の需要が十分になければ価格が下落→金利に上昇圧力 ・イラン情勢緊迫化でインフレ加速→FRBによる利上げ予想→金利に上昇圧力 |
| 抑制要因 | ・トランプ大統領による利下げ圧力 ・製造業保護のためのドル安・低金利志向 ・AIによる生産性向上→コスト抑制でインフレ減速→利上げの必要性低下 |
米国債の金利上昇要因としては、政府債務の膨張による米国債発行増加、イラン情勢緊迫化によるインフレ加速が挙げられます。
一方の抑制要因には、トランプ大統領による利下げ圧力、製造業保護のためのドル安・低金利志向、AIによる生産性向上があります。
このように、トランプ大統領と同政権が繰り出す政策など、さまざまな要因が複雑に絡み合っているのです。米国債金利の方向性を見通すのは、かなりむずかしいでしょう。今後、金利がどう変化していくかは、状況を見ながら都度判断するしかありません。
米国債の金利を指標として使う方法
米国債の見通しとは少しずれますが、米国債の利回りは“市場が予想する中央銀行の金利見通しを表す指標”として活用できます。
例えば、市場が「今後は中央銀行による利上げが続く」と予想すれば米国債利回りが上昇しやすく、逆に「利下げがおこなわれる」と予想すれば利回りが低下しやすくなるのです。
| 市場の金利予想 | 米国債利回り |
|---|---|
| 上昇 | 上昇 |
| 下落 | 下落 |
米国債には、さまざまな残存期間の債券があります。代表的なものは「2年債利回り」と「10年債利回り」です。2年債利回りは「短期的な」金利見通しを、10年債利回りは「長期的な」金利見通しを表します。
| 米国債の種類 | 金利見通しの時間軸 |
|---|---|
| 2年債利回り | 短期 |
| 10年債利回り | 長期 |
今回の説明では、わかりやすさを重視して単純化して説明しました。一歩踏み込んでお伝えすると、米国債利回りにはインフレ見通しや期間に応じた「タームプレミアム」と呼ばれるものなど、中央銀行の金利見通し以外の材料も含まれている点に注意が必要です。
タームプレミアムとは、投資家が期間に応じて要求する上乗せ金利を指します。債券は、期間が長くなるほど、価格変動リスクや流動性リスクが高くなります。このため、期間が長くなるほど、投資家が要求する上乗せ金利も高くなる仕組みです。
米国債に投資する方法
米国債の見通しでは、米国債利回りが高くなる可能性があると紹介しました。もしそうなれば、世界において信用力の高い米国債への投資妙味が高まりますよね。
米国債に投資する方法には、「生債券※1・投資信託・ETF」の3つがあります。それぞれの特徴を表形式で整理しました。
※1 生債券とは、債券そのものを指します。
| 投資信託 | ETF | 生債券 | |
|---|---|---|---|
| 元本保証 | 元本保証はないが 満期保有で元本返済 |
||
| 中途売却 | |||
| 満期保有の概念 | 原則なし | 原則なし | あり |
| コスト | 信託報酬 (+取引手数料※2) |
信託報酬 (+取引手数料※2) |
(為替手数料※3 +取引手数料※2) |
| 最低取引金額 | 100円 | 数千円 | 約1.6万円 (100米ドル×1ドル160円で計算) |
| NISA口座での買付 | |||
| 円建て/米ドル建て | 円建て | 円建て | 米ドル建て |
| 管理のしやすさ | すべてを プロに任せられる |
分配金の再投資を 自分でする必要がある |
自分でポートフォリオを 管理する必要がある |
| 為替リスク | 商品次第 | 商品次第 | あり |
※2 ネット証券によって、取引手数料が無料のところと有料のところがあります。
※3 ネット証券によっては、条件を満たすと為替手数料が無料になります。
元本を減らさずに安全な運用をしたい方は、満期まで持ち続ける前提で「生債券」がおすすめです。ただし、生債券はNISAで買えないので、NISAで運用したい方は「投資信託」か「ETF」を選ぶとよいでしょう。
米国債に投資する3つの手段(生債券・投資信託・ETF)の詳しい説明や、具体的な選び方などは、下記のコラムで初心者向けにわかりやすく紹介しています。下のリンクからぜひご覧ください。
米国債投資でおすすめの証券会社
最後に、米国債投資でおすすめの証券会社を紹介します。米国債の生債券、米国債に投資できる投資信託・ETFのそれぞれについて、おすすめ証券会社の情報を下の表に整理しました。
| 証券会社 | 在庫量※4 | 取引手数料 | 為替手数料 | |
|---|---|---|---|---|
| 購入 | 売却・償還 | |||
| SBI証券 | 無料 | 0銭または25銭※5 | ||
| 楽天証券 | 無料 | 0銭または25銭※5 | ||
| マネックス証券 | 無料 | 0銭 (円貨決済) |
25銭 | |
| 松井証券 | 取り扱い無し | |||
※4 生債券の「既発債」の本数です。既発債とは、すでに発行されている債券のことです。
※5 リアルタイム為替取引の場合、0銭/ドルになります。
| 証券会社 | 取引手数料 | ポイント還元率 | |
|---|---|---|---|
| クレカ積立 | 保有残高 | ||
| SBI証券 | 無料 | 0.5~3.0%※6 | 最大0.25% |
| 楽天証券 | 無料 | 0.5~2.0%※7 | 最大0.053%※8 |
| マネックス証券 | 無料 | 1.1~3.1%※9 | 最大0.26% |
| 松井証券 | 無料 | 0.5~1.0%※10 | 最大1.0% |
※6 SBI証券は「三井住友カード プラチナプリファード」の年間利用額に応じて最大3.0%となります。
※7 楽天証券が受け取る代行手数料が年0.4%以上の投資信託をクレカ積立する場合、楽天ブラックカードは2%、プレミアム・ゴールド・一般カードは1%の還元率になります。
※8 一部の「楽天・プラスシリーズ」のみ対象で、還元率は年率0.017%~最大0.053%です。
※9 dカード PLATINUMは初年度3.1%、2年目以降は利用額に応じて変動します。
※10 JCBプレモカードへポイント移行した場合の最大還元率です。
「4社もあると選べない」という方には、SBI証券をおすすめしています。理由は下の3つです。
SBI証券をおすすめする理由
- 投資信託の取扱本数が最も多い
- 生債券の取扱量も多い
- 条件を満たすと為替手数料が無料になる
投資先の選択肢は多いに越したことはありません。また、リアルタイム為替取引を使うと、為替手数料が無料になります。どこに口座開設するか迷ったら、総合的な得点が高いSBI証券がおすすめです。
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まとめ
2026年4月時点における米国債の見通しは、イラン情勢によるインフレ懸念やトランプ政権の政策動向といった複数の要因により、とても予測がむずかしくなっています。
米国債の利回りについては、横ばい、上昇、下落のいずれも十分に起こり得る状況です。現時点で明確な方向性を見出せないので、日々更新される地政学リスクや政策の動向を確認しつつ、柔軟に判断していくしかありません。







