1. ホーム
  2. 株式投資関連のコラム
  3. 株式用語
  4. リーマン・ショックはいつ・なぜ起きた?原因や日本に与えた影響、2026年に再来の兆候はあるのか解説

リーマン・ショックはいつ・なぜ起きた?原因や日本に与えた影響、2026年に再来の兆候はあるのか解説

にしけい担当:にしけい

最終更新日:2026年7月21日

日経平均株価が2026年6月に最高値を更新する中、プライベートクレジット※1における不穏な話題がときどきニュースに上がってきます。ニュースやSNSでリーマン・ショックと比較されることも多く、「世界経済を揺るがしたリーマン・ショックの再来になるのではないか」と気になっている方も多いようです。

※1 プライベートクレジットとは、銀行や公開市場を介さずに、資産運用会社やファンドなどの資金の出し手(ノンバンク)が企業に直接お金を貸し出す仕組みです。未公開企業に対する融資が中心であり、個別契約に基づいて貸付けがおこなわれます。金融イノベーションのひとつと言われています。

そこで今回は、リーマン・ショックが発生した仕組みを説明したあとに、話題のプライベートクレジット問題との比較をおこない、第二のリーマン・ショックが起こり得るのかどうかを考えていきます。

結論を先にお伝えすると、リーマン・ショックと完全に同じ現象は起こらないと考えられます。ただし、リーマン・ショックを引き起こした構造とプライベートクレジットの構造が似ており、何らかの形でショックが起きる可能性は高いと考えておくべきでしょう。

このような結論に至った理由に納得していただくためにも、まずはリーマン・ショックの基本的な仕組みから学んでいきましょう。

リーマン・ショックはいつ・なぜ起きた?

リーマン・ショックとは、2008年9月15日に米国の投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が倒産したことをきっかけに、世界的な金融危機と深刻な大不況を引き起こした歴史的な大事件です。

下のチャートは、リーマン・ショック前後(2002年末から2010年末)における「ダウ工業株30種平均(NYダウ)」の動きを表しています。NYダウは2007年10月9日(パリバ・ショックの約2か月後)の14,164ドルから、2009年3月9日には6,547ドルまで下落しました。下落率は約54%です。

リーマン・ショック前後におけるダウ工業株30種平均の推移

出典:TradingView

リーマン・ブラザーズが倒産に至った背景には、米国における住宅バブルの崩壊があります。このできごとが国境を超えて、世界中の経済を飲み込んでいったのです。以上の理由から、リーマン・ショックは「100年に一度の危機」とも言われています。

このような世界的な危機は、突然発生したわけではありません。下の表は、リーマン・ショックが発生するまでの歴史を、かんたんにまとめたものです。発生の2年前(2006年6月頃)に米国の住宅価格が下落に転じたことを皮切りに、予兆がいくつも表れていたことがわかります。

リーマン・ショックが発生するまでの大まかな歴史
年月 できごと
2000~2006年 米国で住宅価格が上昇し、住宅バブルが拡大
2001~2005年 サブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)が急拡大
2006年6月頃 米国の住宅価格が下落へ転換
2006年後半 サブプライムローンの延滞・差し押さえが増加
2007年2~3月 サブプライム関連会社が相次いで経営破綻
2007年6月 ベア・スターンズ傘下のファンドが巨額損失を計上
2007年8月9日 BNPパリバがファンドを凍結(パリバ・ショック)
2008年3月 ベア・スターンズが経営危機。JPモルガンに救済買収される
2008年9月15日 リーマン・ブラザーズが経営破綻(リーマン・ショック
2008年9~10月 世界同時株安が発生し、金融危機が世界へ拡大
2008年10月以降 各国政府・中央銀行が利下げや公的資金投入などの危機対策を実施
2009年3月 NYダウが底打ちし、世界の株式市場が反転

概要をつかんだところで、リーマン・ショックの原因や危機の発生につながった仕組みを学んでいきましょう。

リーマン・ショックの原因

リーマン・ショックが発生した原因は、米国の「サブプライムローン」という住宅ローンにあります。これは、収入が少なくてお金を返すのがむずかしい(信用度が低い)人向けに貸し出されるローンです。リスクの高い人に貸し出すため、そのぶん金利は高めに設定されています。

普通に考えると、返済がむずかしそうな人にお金を貸し出すのは、とてもリスクが高いことですよね。銀行もかなり慎重に融資するはずですし、この市場が急拡大するイメージはあまりわかないのではないでしょうか。

しかし、当時は下のグラフ(S&Pケース・シラー住宅価格指数)が表すように、米国の住宅価格がどんどん上がっていたため、信用度が低い人にも積極的にお金を貸し出していたのです。「もしローンが返せなくなっても、値上がりした家を売れば問題ない」と誰もが信じていたわけですね。

リーマン・ショック前後におけるS&Pケース・シラー住宅価格指数の推移

出典:FRED | S&P Cotality Case-Shiller U.S. National Home Price Index

さらに、金融工学と呼ばれる技術を使えば、高リスク・高リターンなサブプライムローンを低リスク・高リターンの金融商品に作り変えることができるとわかりました。具体的には「プーリング」と「トランシェ化」という技術で、リスクを小さくしていきます。

低リスク・高リターンの金融商品に作り変えるために使った技術
技術 解説
プーリング 複数の住宅ローンを1つにまとめること。一部の人が返済できなくなっても、ほかの人が返済できれば、全体的な影響は小さくなる。
トランシェ化 住宅ローンの返済金を受け取る権利を切り分けて、住宅ローンの回収ができなくなった場合に損失を被る順番を付けること。

最初に「プーリング」という技術を使います。複数の住宅ローンを1つにまとめることで、一部の人が返済できなくなっても全体への影響を薄める「分散効果」を得るためです。

次に「トランシェ化」をおこないます。住宅ローンの返済金を受け取る権利を切り分けて、住宅ローンの回収ができなくなった場合に損失を被る順番を付けます。下位の階層が優先的に損を被るルールにすることで、一番上の階層には損が及びにくい構造を作り出したのです。

こうして、リスクの高いローンからでも、格付け機関から最高評価(AAA)を得られる安全な金融商品を人工的に生み出したのです。このような商品は「証券化商品」と呼ばれ、代表的なものには「MBS(住宅ローン担保証券)」があります。

このような状況の中、世界中の金融機関(投資銀行や生命保険会社、ヘッジファンド、年金基金など)は、高利回りの証券化商品に投資しました。当時は低金利環境が続いており、少しでも利回りの高い金融商品を探していたためです。

証券化商品を買い漁ったのは、投資銀行や生命保険会社といった運用のプロたちだけではありません。私たちが普段お金を預ける商業銀行(一般的な銀行)までもが、格付けの安全神話と高利回りに惹かれて巨大な買い手となっていました。

ここまでの説明を聞くと、MBSはとても安全な金融商品に思えますよね。しかし、“住宅価格が上がり続ける”という前提で成り立っていたため、価格が下落に転じた場合に損失が拡大してしまう性質を持っていたのです。

危機の発生

2006年6月頃、米国の中央銀行(FRB)による利上げなどを背景に、これまで上がり続けていた米国の住宅価格(S&Pケース・シラー住宅価格指数)が下がりはじめました。これによって「家の価格が上昇すればローンを返せる」という前提が崩れ、ローンを返せない人が続出したのです。

S&Pケース・シラー住宅価格指数の推移

出典:国土交通省

この影響で、安全だと思われていた「MBS」や、それを複雑に組み合わせた「CDO(債務担保証券)」といった証券化商品の価値が大暴落しました。

下のグラフは、2007年1月から2009年1月までのMBS価格を、格付け別で表したものです。住宅価格の下落が本格化する前である2007年1月時点では、どの格付けの指数も算出開始時点の基準値である「100」付近でした。

しかし、住宅価格が下落していくにつれて、最も格付けが低い「BBB-」や「BBB」の価格が急激に下がっていきました。その後少し遅れて「A」や「AA」、最終的には最も安全とされていたはずの「AAA」の価格も大きく崩れていった様子が読み取れます。

MBS価格の推移

出典:American Economic Association | Deciphering the Liquidity and Credit Crunch 2007–2008

2007年半ばには、格付け機関がこれらの証券化商品を一斉に格下げ(安全のお墨付きを取り消した)したことで、市場の動揺な決定的なものとなります。

ここで一番のパニックの原因になったのは、金融商品が複雑に混ざり合いすぎて、「どの銀行が、危険な証券化商品をどれくらい持っていて、いくら損をしているのか誰にもわからない」というブラックボックス状態になったことです。

そのため、銀行同士が「あそこの銀行も本当は危ないかもしれない」と疑心暗鬼になり、短期的なお金の貸し借り※2を中止してしまったのです。

※2 銀行間のインターバンク市場やレポ市場と呼ばれるマーケットで実施されていました。

2007年8月には、フランスの大手銀行BNPパリバがサブプライムローン関連の損失を理由にファンドの凍結を発表(通称:パリバ・ショック)するなど、危機が表面化しました。

こうして、世界中の金融機関の間で急激にお金の流れが止まる「信用収縮(クレジット・クランチ)」が発生しました。ただし、危機はすぐに頂点に達したわけではなく、約1年かけてじわじわと金融システムをむしばんでいきます。

2008年3月には、米国の巨大投資銀行「ベア・スターンズ」が経営危機に陥りました。同行もMBSの暴落によって資金繰りが行き詰りましたが、FRBによる資金支援を受けた別の巨大銀行(JPモルガン・チェース)に救済買収される形で倒産を回避しました。

しかし、この救済が市場に大きな油断を生んでしまいます。市場参加者たちは「ベア・スターンズのような巨大な企業がつぶれれば影響が大きすぎる。だから、最後は国が助けてくれるはずだ」と安心してしまったのです。

世界的な金融危機へ

2008年9月15日に、今度はさらに規模の大きい投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が、巨額の損失を抱えて資金繰りに行き詰まり、倒産してしまいました。このニュースは「大企業でも倒産してしまう」という恐怖を世界中にもたらしました。

さらに恐怖を悪化させたのが、国や中央銀行の対応です。先ほどお伝えしたように、市場参加者は「リーマン・ショックの倒産は影響が大きすぎるため、最後は国が助けるだろう」と思い込んでいました。

しかし、実際には「税金を使ってまで助けられない」という判断から、リーマン・ブラザーズの救済が見送られたのです。“国が何とかしてくれる”という安心感が崩れ去ったことで、市場のパニックは頂点に達しました。投資家たちは一斉にお金を引き揚げ、株式市場は暴落しました。

リーマン・ショック発生前後におけるNYダウの推移

出典:TradingView

また、金融機関どうしの疑心暗鬼が極限に達し、銀行どうしでお金を融通し合う仕組みが再び停止してしまいました。このため、世界中の個人や一般の企業までもがお金を借りられない状態になってしまったのです。

このような金融市場におけるパニックと資金の凍結が、日本を含む世界中の企業の業績悪化や失業者の増加につながる「世界金融危機」へと発展しました。

リーマン・ショックが日本に与えた影響

リーマン・ショックは日本にも影響を与えました。“日本の金融機関もMBSなどの証券化商品に投資していたこと”と、“米国経済が冷え込んだ影響で日本製品が売れなくなったこと”が原因です。

具体的にどのような影響があったのか、次の6つのポイントに基づいて整理していきましょう。

①株価と円相場への影響

リーマン・ショックの発生により、世界中の投資家がパニックに陥って一斉に資金を引き揚げたため、日本の株式市場も大暴落しました。TOPIXの推移を見ると、リーマン・ショック発生後に約39%も下落しています。

リーマン・ショック発生後におけるTOPIXの推移

出典:TradingView

また、相対的に安全な資産として「日本円」が買われたため、対米ドルでの円高傾向が長期間にわたって続きました。

リーマン・ショック発生後におけるドル円の推移

出典:TradingView

②輸出・生産の急減

金融のパニックによって世界中の個人や企業がお金を借りられなくなり、世界経済が急速に冷え込みました。海外での需要が減少したことで、日本企業はモノが売れなくなり、業績が悪化してしまったのです。

実際に当時の貿易統計を見てみましょう。輸出の数量指数は、リーマン・ショックが発生した2008年9月時点では142でしたが、2008年11月頃から大きく低下していき、2009年1月には75まで落ち込んでいます。リーマン・ショックでモノが売れなくなっていたことがよくわかりますね。

③雇用への影響

企業の業績悪化は、働く人たちの雇用も直撃しました。モノが売れないので、企業は生産ペースを落とします。生産ペースを落とせば、必要となる労働力も以前と比べて少なくなります。このようにして、日本はもちろん世界中で失業者が増加しました。

下のグラフは、完全失業率の推移です。リーマン・ショックが発生した2008年9月時点は4.0%でしたが、その後上昇していき、2009年7月には5.5%となっています。

<完全失業率の推移>

完全失業率の推移

(出典:e-Stat|労働力調査

④日本の金融機関への影響

日本の金融機関も証券化商品に投資していたため、直接的・間接的な損失を合わせると「約2.5兆円規模」であったと推定されています。なお、欧米の金融機関と比べると、損失の規模は相対的に小さくなっています。

⑤中央銀行(日本銀行)の対応

世界的な危機に対応するため、日本の中央銀行である「日本銀行」は資金の供給をおこない、米国の中央銀行である「FRB」などと協調して、ドル資金を融通し合う協定を結びました。さらに、2008年10月末には7年ぶりとなる利下げを実施し、経済を下支えしようとしました。

下の図は、政策金利の誘導目標の変化を表したものです。リーマン・ショック発生後の2008年10月に0.5%前後から0.3%前後への利下げを実施したのち、12月にも0.3%前後から0.1%前後への利下げを実施しました。

政策金利の誘導目標の変化

出典:日本銀行 | (参考)2008年秋以降の金融危機局面において日本銀行が講じた政策

⑥底打ちと回復

日経平均株価は、2009年3月10日に終値7,054円98銭を付けて底打ちしました。リーマン・ブラザーズの倒産から約半年後のことです。底打ちした背景には、次の3つの動きがありました。

日経平均株価が底打ちした背景
背景 具体的な説明
①日本政府の対応と
米国株の反発
日本政府の経済対策や公的年金基金による株式購入への期待から、投資家の資金が流入しはじめた。翌11日には、米国株式市場での力強い株価上昇をきっかけとして急反発した。
②米国政府とFRBによる
金融安定化策への期待
米国では、銀行への2,500億ドルの資本注入、銀行債務の補償、FRBによる流動性供給が進められ、2009年2月には大手銀行を対象としたストレステストの実施方針が示された。これらにより、金融危機が一段と悪化する可能性が低下したとの見方が広がった。
②世界的な経済支援策と
回復への期待
主要国の緩和的な金融環境に加え、世界各国が経済支援策を実施した。これにより、投資家間で世界経済が深刻な低迷から早期に回復するとの自信が深まっていった。

なお、日経平均株価は、底打ち後にスムーズな上昇を見せたわけではなく、2013年の初頭まで一定の幅(レンジ)で推移していました。当時の日銀(白川総裁時代)が経済や市場の悪化に対して消極的であったことや、2011年3月に発生した東日本大震災による影響があったことが理由だと言われています。

2012年11月に野田首相による衆議院解散がおこなわれたことで、次期政権(安倍政権)での経済成長期待が広がり、2013年上半期から上昇トレンドへと切り替わりました。2014年には、リーマン・ショック前の最高値を回復しています。

リーマン・ショック発生後における日経平均株価の推移

出典:TradingView

リーマン・ショックの仕組みを整理

続いて、住宅ローン問題がリーマン・ショックという大きなパニックに発展した仕組みを整理していきましょう。今回の危機が起きる原因となった構造として、次の2つが挙げられます。

リーマン・ショックを引き起こした2つの構造

それぞれ解説しますね。

①平和な時期の油断

リーマン・ショックが発生する前の時期は、安定した経済成長と低金利、住宅価格の上昇が長く続いていました。このため、市場参加者の間には、さまざまな油断や過信がまん延していました。具体的にどのような油断や過信があったのでしょうか。まずは「油断」から紹介しますね。

市場の油断

油断の代表例としては、次の2点が挙げられます。

油断の代表例

  • (1)住宅価格は値上がりし続けるという思い込みと利回りの追求
  • (2)審査の甘さとリスクの押し付け

1つ目の油断は「住宅価格は値上がりし続けるという思い込みと利回りの追求」です。当時の米国では、住宅価格が上がり続けていました。このため、「もしローンが返せなくなっても、値上がりした家を売れば問題ない」という楽観的な思い込みが市場を支配していたのです。

同時に、世界的な低金利の時代が続いていたこともあり、投資家は“少しでも高い利回り”金融商品を探し求めていたのです。この局面で登場したのが、先ほど紹介したMBSなど高利回りの証券化商品です。金融工学を駆使してリスクを抑えつつ高いリターンを実現した、夢のような商品が出てきたため、投資家がこぞって投資するようになりました。

2つ目の油断は「審査の甘さとリスクの押し付け」です。銀行は「貸し出したローンを証券化して投資家に転売してしまえば、自分は損をしない」と考えるようになりました。リスクを他人に押し付けられるようになった結果、融資の審査が甘くなり、返済能力の低い人(サブプライム層)にまで大量のお金が貸し出されたのです。

市場の過信

市場には油断だけでなく過信もありました。「巨大な企業が倒産しかけた場合に、国が助けてくれるはずだ」というものです。

このため、市場参加者はどんなに大きな問題が起きたとしても、最悪のシナリオ(倒産)には至らないと考えていました。

以上のとおり、市場にはさまざまな油断や過信が存在していたのです。これらが投資家のリスクに対する甘い見方を助長してしまい、リーマン・ショックが発生する下地を作ってしまいました。

②複雑な金融の仕組み

市場参加者の油断や過信に拍車をかけたのが、最新の金融工学を駆使して作られた「複雑な仕組み」です。これが危機を世界中に増幅させる装置となってしまいました。具体的な要因は次の2つです。

危機を増幅させた要因

  • (1)リスクの低減を目指した証券化
  • (2)ブラックボックス状態による疑心暗鬼

それぞれ見ていきましょう。

(1)リスクの低減を目指した証券化

リーマン・ショックの元凶となったMBSは、危険なサブプライムローンを「プーリング」や「トランシェ化」という技術を使って複雑に切り刻み、混ぜ合わせたものです。こうすることで“分散効果”が期待できることから、格付け機関から高い格付けを得ていました。

しかし、さまざまな住宅ローンがごちゃ混ぜになっているため、投資家が中身ひとつ1つの危険性を把握することは、かなりむずかしかったと考えられます。

また、分散効果を狙っているとはいえ、混ぜ合わせているのはサブプライムローン一種だけです。仮に住宅価格が全国的に下落して、サブプライムローン市場全体で延滞率が高まるような想定外の事態が起きると高格付けのMBSであっても損失を被るリスクがありました。

このような事態に陥ると、住宅価格の下落がわずかであっても、MBSの価値がゼロに向かって急落していきます。こういった現象を、専門用語で「クリフ効果」と呼びます。

(2)ブラックボックス状態による疑心暗鬼

リーマン・ショックを引き起こしたMBSなどの証券化商品は、高利回りで人気があったため世界中で転売されていました。このため「ほかのどの銀行が証券化商品をどれくらい持っているのか」が、外からまったく見えない状態になっていたのです。

証券化商品の中身が複雑すぎたうえに、パニックによって市場での売買が成立しなくなったことで、証券化商品の時価が計算できなくなりました。金融機関自身も「自分がいくら損しているのか」を正確に把握できない事態に陥ってしまいました。

このような“相手の懐事情も、自社の正確な損失もわからない”という完全なブラックボックス状態に陥ったことで、金融機関どうしは「○○銀行も倒産するかもしれない」という極度の疑心暗鬼に陥ったのです。その結果、スムーズに動いていた日々の資金の貸し借りが完全にストップしてしまいました。

以上のように、人間の油断と過信に複雑な仕組みが掛け合わさったことで、金融機関の倒産が世界的な金融危機へと発展してしまったのですね。

リーマン・ショックは予期できたのか

リーマン・ショックの発生は、公表されたデータや報道からある程度は予期できた可能性があります。当時を振り返ると、次に示す“危険なサイン”が観測できました。

危険なサイン
危険なサイン 説明
①ローンの質の悪化 2001年から危機発生まで、ローンの質が年々悪化。2005年末時点で、ローンの焦げ付きが発生していた。
②住宅価格のピークアウトと
下落
2000年から年平均11%で上昇し続けていた米国の住宅価格は、2006年夏頃にピークを迎えて下落。「住宅価格は上がり続ける」という神話が崩壊した。

1つ目の「ローンの質の悪化」を表すデータとして、下のグラフを紹介します。こちらは、2005年末時点から見たサブプライムローンの調整後延滞率を表したものです。2001年から2005年にかけて融資されたローンが、年を追うごとに延滞しやすくなっていることを示しています。

2005年末時点から見たサブプライムローンの調整後延滞率

出典:SSRN | Understanding the Subprime Mortgage Crisis

2つ目の「住宅価格のピークアウトと下落」については、記事の前半で紹介したS&Pケース・シラー住宅価格指数が危険なサインを発していました。リーマン・ショックが発生する約2年前の2006年夏時点で、住宅価格はピークを迎えて下落していることがわかります。

リーマン・ショック前後におけるS&Pケース・シラー住宅価格指数の推移

出典:FRED | S&P Cotality Case-Shiller U.S. National Home Price Index

このように、「ローンの返済が滞りはじめている」、「前提となっていた住宅価格が下がりはじめた」という客観的なデータは、危機が本格化する前にそろっていたのです。

危険なサインが出ていながらリーマン・ショックを回避できなかった理由

危険なサインが出ているにもかかわらず、世界中のエリートたちが集まる金融市場で、なぜ巨大な金融危機を回避できなかったのでしょうか。理由は大きく3つあります。

市場参加者が危機を回避できなかった理由

  1. 過信と悪いデータの無視
  2. 金融機関の「儲かっているうちはやめられない」という心理
  3. 監視役である国や中央銀行の甘い見通し

それぞれ説明しますね。

①過信と悪いデータの無視

金融エリートの間でも「過信」がまん延しており、危険なサインを無視することにつながっていました。個人投資家と同じで「最悪の場合、家を売ればローンを回収できる」と考えられていたため、サブプライムローンの焦げ付きや住宅価格の下落といったシグナルを軽視してしまったのでしょう。

また、当時は経験則として「米国全土で一斉に住宅価格が下がることはない」というものがありました。こういった過信があったため、金融エリートたちは危険なサインを無視して、高い利回りをもたらす証券化商品を買い続けたのです。

②金融機関の「儲かっているうちはやめられない」という心理

金融機関の「儲かっているうちはやめられない」という心理が、MBSの組成と投資を続けさせてしまい、リーマン・ショックの回避を阻害したと考えられます。

金融機関の経営陣も、いつかバブルが弾けることには感づいていました。しかし、MBSなどの証券化ビジネスは、組成して売るだけで短期的に大きな手数料収入が得られます。金融機関にとっては“おいしいビジネス”であったため、長期的にはバブルが弾けるとわかっていてもやめられなかったのです。

当時、シティグループのCEOであったチャック・プリンス氏は、2007年7月に「音楽が鳴っている間は、立ち上がって踊り続けなければならない。我々はまだ踊っている」と発言しました。この発言は、まさにこの心理を表しています。

“バブル”というチキンレースにおいて、「自分だけが先に降りて、ライバルに負けるわけにはいかない」という金融機関ならではの心理が、リスクの高い証券化ビジネスをやめられない最大の理由だと言えるでしょう。

③監視役である国や中央銀行の甘い見通し

さらに致命的だったのが、市場を監視すべき国や中央銀行も事態を甘く見ていたことです。例えば、巨大投資銀行の監督を担っていた米国証券取引委員会(SEC)は、高レバレッジなどの危険なサインを把握していたにもかかわらず、それを制限する措置を講じませんでした。

また、FRBのバーナンキ議長でさえ、2007年3月の段階では「サブプライム住宅ローン市場の問題が経済や金融市場全体に及ぼす影響は小さい」と発言するなど、事態を楽観視していたのです。

監視役が「金融機関は自信の利益を守るために、うまくリスク管理できるはずだ」という過信に陥っていたことで、危険な借金の膨張を放置してしまったわけです。

リーマン・ショックの発生までのニュースを振り返ろう

ここまでの総まとめとして、リーマン・ショック発生までの主なニュースを振り返っていきましょう。今回は、2006年から2008年9月15日のリーマン・ショック発生までの期間を対象としています。

リーマン・ショック発生までの主なニュース
日付 主なニュース 補足説明
2006年8月24日 住宅市場鈍化の新たな兆候 全米不動産業協会は、7月の中古住宅販売が過去2年間で最低水準に落ち込んだと発表した。
2006年9月14日 住宅ローンの一部で担保差し押さえ増加 信用度の高いプライム変動金利型住宅ローンの担保差し押さえが高水準に。信用度の高い借り手が支払いに苦労していることを示す。信用度の低いサブプライム住宅ローンの担保差し押さえも高水準に。
2006年12月 全米2位のサブプライム貸付機関でローンの初期返済遅延が判明 ニューセンチュリー社が、ローン全体の2.5%で初期返済が滞ったと公表。早期にローンが返せなくなるという「毒リンゴ」の存在が明らかになった。
2007年1月4日 SEC※3が「中小サブプライム貸付機関のビジネスモデルは実行不可能」と発表 米国の市場監視役であるSECも、不動産ブームの終わりと貸付機関の危機を認識しはじめていた。
2007年3月28日 バーナンキFRB議長が「サブプライム問題の全体への影響は小さい」と発言 中央銀行のトップでさえ、初期段階では事態を楽観視していた。
2007年6月中旬 ベア・スターンズ傘下のヘッジファンドが巨額損失 投資銀行のベア・スターンズがMBSで運用していたファンドで損失が膨らみ、投資家からの解約が殺到。36億ドルという巨額の証券投げ売りを余儀なくされた。
2007年6月15日 サブプライム住宅ローン問題深刻化 信用度の低い層の住宅ローン支払い延滞や担保差し押さえが増加していることが明らかになった。
2007年7月13日 格付け会社フィッチ、サブプライム住宅ローン関連の債券格下げも 「絶対安全」と考えられていた証券化商品に対して、格付け会社が格下げを示唆しはじめた。
2007年7月14日 ダウ平均とS&P、最高値更新 投資家はサブプライムローンと景気の先行きへの不安が解消し、消費が持ち直すと信じて株を買っていた。
2007年8月9日 パリバ、サブプライム市場の不安拡大でファンドを凍結 いわゆる「パリバ・ショック」。証券化市場で流動性が完全に消え、資産を公正に評価できなくなったため、ファンドが凍結された。
2008年2月11日 ホワイトハウス、景気に楽観的立場維持 景気減速の兆候があったが、政府は「景気後退を回避し失業率は低水準を維持する」と、ウォール街のアナリストよりも楽観的な予測をしていた。
2008年3月14日 JPモルガンとFRB、ベア・スターンズの救済に動く 大手投資銀行の資金繰りが悪化し、FRBの資金支援により救済。これが「いざとなれば国が助けてくれる」という新たな油断を生んだ。
2008年9月4日 リーマン、問題債権の縮小狙い、会社分割も視野 リーマン・ブラザーズが不良債権(価値が下がったMBSなど)の処理に苦しんでいることが市場に伝わった。
2008年9月9日 リーマンへの懸念で株式相場下落 リーマン・ブラザーズの経営不安が、金融業界全体への不安へと拡大し、株価を大きく押し下げた。
2008年9月12日 米政府、早急な危機解決を銀行業界に警告 リーマン・ブラザーズの破綻が現実味を帯び、FRBが大手金融機関のトップを緊急招集。救済策を練るよう要請する異常事態に発展した。
2008年9月13日 バークレイズが買収案から撤退し、リーマンの生き残りに疑問高まる 有力な救済者と考えられていた銀行が買収から撤退。「政府の資金援助がなければ、誰もリーマン・ブラザーズを買収しない」という事実が突き付けられた。
2008年9月15日 ウォール街の混乱で株式相場動揺 救済されなかったリーマン・ブラザーズが倒産し、金融業界の危機が経済全体に波及との見通しから、株式市場が急落した。

※3 SECとは、「U.S. Securities and Exchange Commission」の略で、日本語では「米証券取引委員会」と訳されます。米国における株式や公社債などの証券取引を監督・監視する政府機関です。

リーマン・ショック発生までのニュースを振り返ると、サブプライムローンに関する危険なサインがいくつも出ているにもかかわらず、株式市場が最高値を更新する場面がありました。サブプライムローン問題を楽観視する報道があったことで、株式市場がリスクを正しく認識できていなかったためです。

あとから冷静に考えれば、サブプライムローンの焦げ付きや金融機関の資金繰り悪化などのニュースが出た時点で、株を売って現金化しておくべきだとイメージできます。しかし、実際に自分自身がこういった局面に置かれると、冷静に判断するのはとてもむずかしいでしょう。

なぜなら、ほかの投資家は株を買い続けて資産を増やしているのに、自分だけがその波から降りてしまうと、投資のパフォーマンスが相対的に下がってしまうからです。また、将来のことは誰にもわからないので、「金融当局や専門家が問題ないというなら大丈夫だろう」と考えてしまうのが自然ですよね。

自分が将来のことを予測できないのと同じで、金融当局や専門家も将来を予測することはできません。私たちにできることは、過去に繰り返し起きているバブルや金融危機の歴史を学び、似たような傾向が見られたら、利益確定を進めて現金比率を高めたり、より安全な金融商品に資金を移動させたりするとよいでしょう。

それでは、リーマン・ショックの事例からは、どのような学びが得られるのでしょうか。「次の危機を予測し備えるためのポイント」という観点で、リーマン・ショックの構造を整理していきましょう。

次の危機を予測し備えるためのポイント

リーマン・ショックの発生から崩壊までのメカニズムを振り返ると、次の危機を予測し備えるのに役立つ“3つの示唆”が見えてきます。

それぞれ見ていきましょう。

①平和で退屈な時期こそが一番危ない

「最近はずっと平和で安定しているから、これからも安全だ」と考えるのはとても危険です。長く安定した退屈な時期こそ、人々が油断して過剰な借金をしたり、既存ルールの範囲外で新たな金融の仕組みが生まれるなど、次の大きな危機を引き起こす種がまかれます

投資をしていて心地よい時期が続いていたら、頭を切り替えて危機の発生を警戒しましょう。毎日ニュースをチェックして、危機の種がまかれていないかを追いかけていきたいですね。危機の種が見つかったら、保有株を少しずつ利益確定していき、現金比率を高めていくのが望ましいと言えます。

②複雑で見えない仕組みを警戒する

リーマン・ショックを引き起こした「MBSやCDOなどの証券化商品」のように、構造が複雑な金融商品や融資の仕組みが出てきた場合は要注意です。“誰がどれくらいリスクを負っているか”がわかりづらく、リスクや被害状況を把握できないため、万が一の事態が起きたときに信用収縮が一気に進むおそれがあります。

特に、国がきびしく監視している銀行ではなく、ルールが緩くて見えない場所でお金が大きく動く場合は要警戒でしょう。このような新たな仕組みは「金融イノベーション」とも言われます。イノベーションが起きた場合には、攻めから守りに姿勢を切り替えていきたいものです。

③パニックは信用の崩壊から連鎖する

金融危機は、相手を信じられなくなること(信用の崩壊)で急拡大します。信用の崩壊によって、お金の流れが止まってしまうからです。

リーマン・ショックでは、複雑な証券化商品が世界中で転売されており、金融機関の保有状況や損失の状況が見えにくい状況でした。金融機関どうしが疑心暗鬼になり、銀行間のお金の貸し借りが停止したことで、危機が悪化してしまったわけです。

さらに、市場の政府や中央銀行に対する信用の崩壊も、パニックを連鎖させます。リーマン・ショックでは「倒産しそうになったら国が助けてくれる」という市場からの信用があったのですが、国がそれを裏切る形でリーマン・ブラザーズの救済が見送られました。

以上の結果、世界中で信用が崩壊してお金の流れが止まってしまいました。直接的には関係のない企業がお金を借りられなくなり、経済全体へと悪影響が広がっていったのです。

したがって、「お金の貸し借りが滞っている」といった信用崩壊を示すニュースには、最大限の警戒が必要だと言えます。

第二のリーマン・ショックは?再来はある?

2026年7月現在、プライベートクレジット・ファンドの解約が相次いでおり、「第二のリーマン・ショックが起きるのではないか」という心配の声が上がっています。

結論を先にお伝えすると、2008年とまったく同じ危機がそのまま再来する可能性は低いと考えられます。ただし、これは「危機が起きない」というわけではなく、起こるとしたら「別の形の危機」であると考えています。

具体的には、見えないところでじわじわと信用収縮が進んでいく「慢性の循環器不全」のような形になるのではないでしょうか。この結論に至った理由を、リーマン・ショックと現在の状況を比べながら整理していきます。

リーマン・ショックとプライベートクレジット問題の比較

リーマン・ショックとプライベートクレジット問題について、両者の共通点と相違点を見ていきましょう。まずは、共通点から紹介します。

共通点:危機を拡大させる構造

両者の共通点には次の5つがあります。

リーマン・ショックとプライベートクレジット問題の共通点
項目 リーマン・ショック プライベートクレジット(PC)問題
関連市場の規模 <震源地(サブプライムローン)>
約1.4兆ドル

< 波及先(MBS市場など)>
約7.4兆ドル
<震源地(PC市場)>
1.5~2.0兆ドル

<波及先(ABF※4市場など)>
20兆ドル超
主な資金供給者 投資銀行を中心とした
シャドーバンキング(影の銀行)
プライベートクレジット・ファンド
生命保険会社、年金基金など
実態が見えづらい
金融の仕組み
MBS(住宅ローン担保証券)CDOなど ファンド融資、SRT(重要リスク移転)、
AIR(資産集約型再保険)
など
資産評価の歪み 格付け会社による甘い評価
(格付けのインフレ)
中堅格付け会社による甘い評価
ファンド独自の計算モデルによる
不透明な評価(損失の隠ぺいが可能)
問題の先送り 元本が減らない危険なローン
(負の元本償却)
借金に利息を上乗せする
「PIK」という手法の急増

※4 ABFとは「Asset-backed finance」の略です。大きく分けて「①消費者金融や中小企業向け融資などの金融資産を対象にするもの」と「②航空機や設備リース、住宅ローンといった実物資産を対象にするもの」が存在します。

この中で注目したいのは、「実態が見えづらい金融の仕組み」です。リーマン・ショックでは、複数のサブプライムローンを切り刻んで混ぜ合わせていました。プライベートクレジットでは、銀行外の目に見えないところで融資がおこなわれています。

両者の仕組み自体はまったく異なるものですが、どちらもリスクや取引の様子が見えづらいという点で共通しています。実態が把握しづらいため審査が甘く、投資マネーが流入しやすい環境になっていたと言えます。

相違点:経済環境とパニックの起き方

一方で、危機を取り巻くマクロ経済の環境や、パニックの広がり方は異なっています。特に市場のパニック形態において、プライベートクレジット問題では解約制限があるため、一気に資金が流出するような自体にはなっていません。

リーマン・ショックとプライベートクレジット問題の相違点
項目 リーマン・ショック プライベートクレジット(PC)問題
マクロ経済環境 低金利・低インフレ 高金利の長期化・粘着的なインフレ
国の救済可能性 中央銀行が大幅な利下げ等で救済可能 インフレ抑制の必要があり、
過去のような大規模救済が困難
震源地と
直接の引き金
住宅市場・不動産
(住宅価格の下落とローンの焦げ付き)
プライベートクレジット市場・AIブーム
(AIの進化によるソフトウェア企業の
ビジネスモデル崩壊懸念など)
市場のパニック形態 窓口での現金引き出し要求
(目に見える急速な銀行の取り付け騒ぎ)
オンラインでの解約制限と拒否
主な被害の波及先 世界中の銀行システム 生命保険・年金など
危機の性質 突然の巨大倒産からはじまる
急性の心不全
複合的リスクが絡み合って進む
慢性の循環器不全

以上の共通点や相違点を踏まえて考えると、現在のプライベートクレジット問題は、リーマン・ショックのような突然の巨大な倒産からはじまる「急性の心不全」というよりは、見えないところで複合的なリスクが絡み合ってじわじわと経済をむしばんでいく「慢性の循環器不全」に近いと言えます。

銘柄スカウターを使って危機後の相場に備えよう

「次の危機を予測し備えるためのポイント」で紹介した点をチェックして、危機の発生が予想される場合、利益確定を進めて現金比率を高めておくことも選択肢のひとつであると説明しました。

現金比率を高めた場合、そのまま終わりではなくて、危機が落ち着いてから投資を再開することになります。割安感のある銘柄が増える局面だと考えられるので、ファンダメンタルズをしっかりと分析して、優良な銘柄を買いたいものです。

その際には、マネックス証券の「銘柄スカウター」を使って、ファンダメンタルズ分析に取り組むとよいでしょう。銘柄スカウターは財務諸表がビジュアル化されているので、有価証券報告書や決算短信に苦手意識がある方でも、かんたんにプロ並みの分析ができます。

中央自動車工業(8117):通期業績推移>

中央自動車工業(8117):通期業績推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

銘柄スカウターは、マネックス証券に口座開設するだけで、誰でも無料で使えます。マネックス証券の口座を持っていない方は、次の相場に備えて口座開設しておきましょう。

完全版を使う
(銘柄スカウター)

口座開設後に、誰でも無料で使えます。

まとめ

リーマン・ショックは、2008年に米国の住宅バブル崩壊をきっかけに起きた、100年に一度と言われる世界的な金融危機です。リスクの高い住宅ローンを複雑な仕組みで「安全」に見せかけたことや、市場にまん延した「楽観主義」と「国への過信」がパニックを招いた、歴史的な教訓と言えます。

2026年現在は、当時と形が違うものの、プライベートクレジット市場やAI投資の過熱等、実態の見えにくい新たなリスクが潜んでいます。歴史が教えるのは、平和なときこそ油断が生まれ、信用の崩壊が連鎖的にパニックを引き起こすということです。

楽観的なニュースを鵜呑みにせず、金融システムに潜む小さな異変を察知して、現金比率を高めるなどの防御態勢を整えていきたいですね。

にしけい

この記事の執筆者

にしけい

当サイトで上場企業のIR取材記事やコラムを執筆しています。企業分析と経済分析が趣味で、BSテレビ東京『マネーのまなび』や日経ヴェリタス、日経マネー等への掲載歴があります。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)、簿記2級、FP2級の資格を保有しています。

ページ上部へ移動