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【2026年3月期】日本製鉄が最新決算を発表!来期はUSスチールが1,000億円以上の利益貢献

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2026年5月18日

2026年5月13日、日本製鉄(5401)が2026年3月期 通期決算を発表しました。中国の景気減速による鋼材市況の低迷などで当期利益は171億円と前期比で大きく落ち込みましたが、来期はUSスチールの利益貢献が本格化するということで、投資家からの注目を集めています。

この記事では、日本製鉄が発表した最新決算の概要と今後の見通しを、株初心者向けにわかりやすく整理しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。

注意

この記事では特定の銘柄の決算を紹介していますが、投資を推奨するものではありません。また、生成AI(NotebookLM)を使って情報を整理しています。内容を確認していますが、誤りを含む可能性があるため、必ず決算短信などの一次情報をチェックしてください。

業績ハイライト

日本製鉄(5401)が発表した、2026年3月期 通期決算の業績ハイライトを見ていきましょう。

売上収益は10兆632億円(前年同期比+15.7%)、持続的な事業活動の成果を表す事業利益は5,141億円(同▲24.8%)、本業の儲けを表す営業利益は2,429億円(同▲55.7%)、最終的な利益を表す当期利益(親会社の所有者に帰属する当期利益)は171億円(同▲95.1%)と、増収減益となっています。

<2026年3月期:連結経営成績>

2026年3月期:連結経営成績

(出典:日本製鉄|2026年3月期決算短信[PDF])

配当の状況

日本製鉄は、2025年10月1日に1株→5株の株式分割を実施しています。株式分割後の年間配当金を計算すると、2025年3月期は32円、2026年3月期は24円と計算できるため、8円の減配となりました。来期は24円の予想なので、配当は据え置きとなっています。

<2026年3月期:配当の状況>

2026年3月期:配当の状況

(出典:日本製鉄|2026年3月期決算短信[PDF])

セグメント別業績

セグメント別の業績を下の表に整理しました。売上収益については主力の製鉄事業が伸びを牽引しましたが、利益については足を引っ張ってしまいました。

セグメント別業績
セグメント名 売上収益
(前年同期比)
セグメント利益
(前年同期比)
製鉄 9兆2,217億円
(+17.1%)
4,399億円
(▲29.2%)
エンジニアリング 3,944億円
(▲1.5%)
231億円
(+58.2%)
ケミカル&マテリアル 2,579億円
(▲4.2%)
219億円
(+15.9%)
システムソリューション 3,828億円
(+12.8%)
433億円
(+11.6%)

通期業績推移

マネックス証券の「銘柄スカウター」を使って、日本製鉄の通期業績推移を見ていきましょう。売上収益は2022年3月以降、おおむね右肩上がりとなっています。一方、営業利益は減少傾向です。在庫評価差の大幅なマイナスや中国の過剰生産による安価な鋼材輸出に伴う市況低迷などが原因となります。

<通期業績推移:売上高と営業利益の推移>

通期業績推移:売上高と営業利益の推移

(出典:マネックス証券銘柄スカウター

営業利益率は先ほどの理由から低下しています。

<通期業績推移:営業利益率の推移>

通期業績推移:営業利益率の推移

(出典:マネックス証券銘柄スカウター

通期業績予想

2027年3月期の連結業績予想は、売上収益11兆円(前年同期比+9.3%)、事業利益5,300億円(同+3.1%)、当期利益2,200億円を見込んでいます。

<2027年3月期:来期業績予想>

2027年3月期:来期業績予想

(出典:日本製鉄|2026年3月期決算短信[PDF])

経営成績の説明

続いて、2026年3月期における経営成績のポイントを整理しました。

経営成績のポイント

  • きびしい外部環境下での実力発揮:中国の経済減速による需給ギャップの拡大や、安価な鋼材輸出の増加により、国際的な鋼材市況は低迷し、極めてきびしい事業環境となった。しかし、生産設備構造対策による固定費削減や、紐付き価格の是正、品種の高度化といった取り組みが奏功し、損益分岐点を抜本的に引き下げることに成功している。
  • 堅調な実力利益の確保:U.S. Steelのトラブル等の特因や、AM/NS Calvert等の持分譲渡に伴う事業再編損(2,712億円)を計上したものの、コスト削減や原料価格上昇・円安に伴う在庫評価差益等により、最終的な当期利益は171億円の黒字を確保した。一過性の要因や在庫評価差等を除いた実力ベースの連結事業利益は、会社計画を上回る6,504億円となり、環境悪化に対する収益の底堅さを示したと評価できる。

懸念事項

懸念事項は下の2点です。

懸念事項

  1. 中東情勢という短期的かつ不透明な巨大リスク:現在最大の懸念事項は中東情勢の悪化である。エネルギーコストの上昇やサプライチェーンへの影響から、2027年3月期 第1四半期だけで約500億円の業績押し下げ影響を見込んでいる。さらに通期の影響は合理的に算出できないとして業績見通しに織り込まれておらず、今後の情勢次第では2027年3月期の最終利益が大きく下振れるリスクを孕んでいる。
  2. 中国の過剰生産と市況低迷の長期化:中国の不動産不況に端を発する鉄鋼の過剰生産と安価な輸出圧力は、抜本的な解決が見通しにくく、国際的な鋼材市況の低迷が長期化するリスクがある。

今後の見通しと戦略

今後の見通しを戦略を整理しました。

今後の見通しと戦略

  • 2026年度の業績見通し:中東情勢の業績への影響は現時点で合理的に定量化できないため業績予想には含めていないが、実力ベース事業利益は7,000億円以上(下期は年率8,000億円ペース)への拡大を計画している。当期利益は、大規模な設備休止関連損失が一巡したことなどから、2,200億円の回復を見込む。
  • グローバル成長戦略(海外事業の飛躍):世界の鉄鋼需要の成長を捕捉し、「グローバル粗鋼1億トン体制」の実現を目指す。特に買収を完了した米国のU.S. Steelについては、シナジーを中心とした収益改善により、実力ベースで1,000億円以上の利益貢献を見込む。加えて、インドでの大幅な能力拡張や、欧州の鉄源一貫拠点(Nippon Steel Slovakia、Ovako)の直接出資体制への移行など、「新たな地産地消体制」の確立を急いでいる。
  • 国内収益基盤のさらなる強化:山陽特殊製鋼などの戦略会社の完全子会社化・吸収合併といった国内グループの再編を進め、最適な生産体制の追求や技術力の統合により、フル発揮ベースで年間300億円のシナジー創出を計画している。
  • カーボンニュートラル技術の進展:九州製鉄所八幡地区において、大型電炉への転換工事に着工した。また、君津地区の試験高炉において水素還元によるCO2排出量45%削減を確認するなど、脱炭素に向けた革新技術の開発と実装が着実に進捗している。
  • 株主還元の方針:連結配当性向30%程度の目安を維持しつつ、2026〜2030年度の期間において、株式分割考慮後で1株当たり年間24円の下限配当を設定した。これにより、2026年度の年間配当も24円を予定しており、資本市場に対する配当の予見性を高めるポジティブな施策である。

特に注目したいポイントは、USスチールの利益貢献です。日本製鉄が持つノウハウを導入することで、シナジー効果によるコスト削減が期待されています。また、新鋭電炉「Big River 2」の安定稼働による投資効果も見込まれています。

期待どおりの効果が出ているか、今後発表される四半期決算でチェックしていきましょう。

まとめ

2026年3月期は、きびしい事業環境の中、実力ベースでは計画を超える業績となりました。来期(2027年3月期)は、USスチールから実力ベースで1,000億円以上の利益貢献を見込むほか、当期利益は2,200億円への大幅回復を予想しています。

特にUSスチールについては、日本製鉄が持つノウハウを導入することで、シナジー効果によるコスト削減や、新鋭電炉「Big River 2」の安定稼働による投資効果が見込まれています。期待どおりの効果が得られるか、今後の四半期決算が楽しみですね。

一方で、中東情勢の悪化による影響で、第1四半期だけで約500億円の業績下押しリスクが懸念されています。また、中国の鉄鋼過剰生産による市況低迷の長期化には注意が必要です。

好材料と悪材料がどちらも存在する状況なので、日本製鉄が公表する情報や四半期ごとの決算、鉄鋼関連のニュースを集めながら、慎重に投資判断を下していきましょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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