マイクロソフトがTikTokを買収!?目的と株価への影響を解説

マイクロソフトがTikTokを買収!?目的と株価への影響を解説

担当:西尾

担当・にしけい

最終更新日:2020年9月14日

(2020年9月14日追記)
2020年9月13日、マイクロソフトが『TikTok』を運営するバイトダンス(北京字節跳動科技)から、米国法人を売却しないと通告を受けたと発表しました。
また、ロイターによれば、オラクルがTikTokの技術パートナーになり、米国法人が持つユーザーデータを取り扱うことになる見込みです。

2020年8月2日、マイクロソフトがTikTok米国法人の買収交渉をおこなうと発表しました。これによって、マイクロソフト(MSFT)の株価は上昇し、上場来高値を更新しました。このページでは、なぜマイクロソフトがTikTokを買収するのか株価はどうなるかなどを解説します。

株価推移(最近3年間)

(出典:SBI証券

なぜマイクロソフトがTikTokを買収するのか?

買収の理由は、若年層を取り込むためだと考えられます。マイクロソフトは、クラウドやビジネスマン向けのソフトウェアを中心に提供しているため、若年層のデータ収集ができていませんでした。TikTokは若年層が多く使っているアプリなので、買収すれば若年層のデータが手に入ります。手に入れたデータをもとに、今後は若年層向けのアプリやソフトウェアの開発を進めるのではないでしょうか。

また、今回の買収交渉の裏側には、「アメリカ政府がTikTokを排除しようとしている」こともプラスに働いたかもしれません。トランプ大統領は、アメリカ人の個人情報が中国政府へ流出するのを恐れて、アメリカ国内でTikTokの利用を禁止する方針を打ち出していました。

TikTokにとっては、巨大な市場であるアメリカを逃すのは結構な痛手だと思われます。そこで、若年層の取り込みに課題意識を持っていたマイクロソフトとの利害関係が一致し、買収交渉が進んでいると予想できます。

マイクロソフトの業績はどうなる?

マイクロソフトの通期業績推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

ここでは、マイクロソフトがTikTokを買収すると、どれくらい業績に影響があるかを見ていきます。上のグラフは、マイクロソフト(MSFT)の業績推移です。赤枠部分が2020年6月期の売上高で、1,430億ドルとなっています。

TikTokの収益源は広告収益なので、買収後はマイクロソフトの売上高にTikTokの広告収益が上乗せされます。2019年のTikTokの広告収益は3,600万ドルなので、買収前と比べて0.03%しかプラスになりません。

日本株への影響は?

マイクロソフトのTikTok買収劇をめぐり、日本株にも影響が及びます。とはいえ、直接的に何か影響があるわけではなく、あくまで間接的な影響です。どのように影響が及ぶかを整理すると、下のようになります。

  • ①マイクロソフトの株価が上がる
  • ②マイクロソフトの寄与度が高いダウ平均株価が上がる
  • ③ダウ平均株価の上昇を受けて、日経平均株価も上がる

そのため、TikTokの買収が成功してマイクロソフトの株価がさらに上がれば、結果的に日経平均株価を押し上げる要因となるかもしれません。反対に、TikTok買収が失敗してマイクロソフトの株価が下がれば、日経平均株価も押し下げられるかもしれないのです。

米国株への影響は?

マイクロソフトのTikTok買収劇により、米国株にも影響が及ぶ可能性があります。たとえば、マイクロソフトの対抗馬として新たな買い手が現れた場合は、その買い手の株価に何らかの反応がありそうです。この場合に考えられる銘柄は、Facebook(FB)Amazon(AMZN)ではないでしょうか。

Facebookは、インスタグラムを運営しています。この点でTikTokとも相性が良く、買い手として名乗りを上げる可能性があります。また、AmazonはTikTokを使って、商品や楽曲を販売できるかもしれません。ECの販売チャネルとして使える点で、AmazonとTikTokは相性が良いのです。

また、マイクロソフトがTikTokの買収に失敗した場合、アメリカ国内でTikTokが使えなくなります。そうすると、これまでTikTokを使っていたユーザー層が他のアプリに流れると考えられます。この場合、個人的に有力だと考えられるのはインスタグラムです。インスタグラムはFacebookが運営しているので、Facebookの株価に影響があるかもしれません。

まとめ

マイクロソフトがTikTokを買収する目的や株価への影響を紹介しました。私自身、このニュースを見たときは「なぜマイクロソフトが買収するのだろう?」と疑問を抱きましたが、マイクロソフトが不得意としている若年層の取り込みができる点に納得しました。

まだ買収が成功するかはわかりませんが、買収後にマイクロソフトの新たな成長ストーリーが始まるかもしれないので、今後の動きに注目していきたいですね。新たなニュースが発表されたら、このページに追記していきます。

にしけいのプロフィール

・やさしい株のはじめ方の資産運用担当
・日本の中小型成長株に投資中!最近は米国株も分析し始めました
・ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員の資格あり

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