日銀が金融政策決定会合で追加緩和を決定!株価の影響をまとめました

日銀が金融政策決定会合で追加緩和を決定!株価の影響をまとめました

担当:西尾

担当・西尾

2020年4月27日、日銀が金融政策決定会合を開き追加緩和を決定しました。発表された内容は、企業の資金繰りを支えるための3つの施策です。これによって倒産する企業が減ると考えられるため、株価にはプラス材料です。このコラムでは、追加緩和の内容と株価への影響をまとめています。

追加緩和の内容

  • 国債購入額を無制限
  • 社債やCP※1の買入枠を3倍に増枠
  • 金融機関の貸し出し支援を拡充

※1 CPとは「コマーシャル・ペーパー(Commercial Paper)」の頭文字を取ったもので、企業が資金調達するときに発行されます。社債に似た資金調達手段ですが、出資者にお金を返す期限が社債よりも短く、30日以内が一般的です。

おおまかにまとめると、上の3点となります。それぞれ見ていきましょう。

3月の金融政策とどう変わったのか?

国債の購入額については、これまで年間80兆円が目安とされていましたが、今回の追加緩和で購入額が無制限になりました。日銀が国債を買い続けると金利の上昇が抑えられ、企業や個人が銀行からお金を借りやすくなります

新型コロナウイルスの感染拡大によって自粛が続いており、経営に苦しむ企業が増えています。これらの企業が銀行からお金を借りやすい環境を整えれば、資金が底をついて倒産する企業を減らせます。

社債やCPの買入枠は、社債4.2兆円、CP3.2兆円が上限でした。しかし、今回の金融政策決定会合で上限がそれぞれ3倍となりました。企業は銀行からの借り入れ以外に社債やCPを発行して資金を調達しますが、日銀がこれまで以上に社債やCPを買ってくれるので、資金調達しやすくなります。国債の買入と同じように、倒産する企業を減らす効果が見込めます。

金融機関の貸し出し支援は、3月の金融政策決定会合で「金融機関にゼロ金利で貸し出す特別オペ」が作られました。今回の会合では、この特別オペを強化するために日銀が金融機関から担保として預かる資産の範囲を広げ、ゼロ金利で貸し出す金融機関を増やすなどの施策を発表しました。

これらの取り組みにより、企業が銀行からお金を借りやすくし、倒産する企業を減らしていく方針です。

株価への影響は?

今回の追加緩和は、株価にプラス材料だと考えられます。理由は、新型コロナウイルスの感染拡大による倒産が抑えられるからです。一時的な業績悪化は避けられませんが、日銀が徹底的に企業の資金繰りをサポートする仕組みを用意しているので、倒産する確率は小さくなっているでしょう。

「企業が倒産して株券がゼロ円になるリスク」が小さくなれば、投資家も安心して株式を持っていられます。そうすれば、倒産リスクを考えて株を投げ売りする投資家が減るため、株式市場の安定が保たれるのです。

この発表の後、日経平均株価は小幅に上昇しています。小幅な上昇にとどまっているのは、追加緩和がプラスに働いているものの、「倒産のリスク」や「金融危機に発展するリスク」が完全になくなったわけではないからだと考えられます。

<日経平均株価の推移>

日経平均株価の推移

(出典:SBI証券

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大が長期化するのを見越して、追加緩和が決定されました。これによって倒産する企業が減り、企業の倒産が金融危機を引き起こすシナリオが遠ざかりました。株価にとってはプラス材料です。しかし、倒産をゼロにするのは不可能なので、“企業の倒産が増えて金融危機が起きる”可能性はまだ残っています。最悪の事態を想定して行動していきたいですね。

西尾のプロフィール

・やさしい株のはじめ方の資産運用担当
・ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員の資格あり
・年間200銘柄以上を分析中

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