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クリアルの横田社長に突撃取材!不動産クラウドファンディングのおもしろさと他社にはない強みをうかがいました(後編)

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2022年12月5日

やさしい株のはじめ方の管理人ひっきーとやさしい株のはじめ方編集部(にしけい)が、不動産クラウドファンディングを運営するクリアル(2998)(以下、クリアル社)の横田社長に、事業のおもしろさビジネスモデルの特長などを突撃取材しました!クリアル社は不動産業に分類され、「不動産クラウドファンディング」という業界最先端のビジネスを展開しているおもしろい会社です。

この記事は、クリアル社のビジネスモデルや業績、今後の成長戦略、よくある質問について解説する後編です。専門知識がなくても読み進められるように書いているので、ぜひ最後まで読んでクリアル社への理解を深めてください。

また、クリアル社の事業内容をわかりやすく解説した前編もあります。まだの方は、前編の記事から読んでくださいね。

クリアル社の儲けの源泉は?収益構造をわかりやすく解説

クリアル社が3つの事業でどのように収益を上げているのか、クリアル社の「事業計画及び成長可能性に関する事項[PDF]」に載っているビジネスモデルの図を使ってわかりやすく解説します。

指さしひっきー

財務諸表を読むために必要な情報なので、わかりやすくていねいに説明しますね!

CREAL事業の収益構造

CREAL事業では、クラウドファンディングで組成したファンドの運営に関わる手数料と、物件売却によるキャピタルゲイン(プロフィット・シェア)が収入源となります。手数料には、下のようなものが含まれます。

  • ファンド組成時の手数料(アップフロント・フィー)
  • ファンド運用期間中の手数料(アセットマネジメント・フィー)
  • ファンド償還時の手数料(イグジット・フィー)

これらの手数料は、投資家から受け取るものです。そのため、取り扱う物件(ファンド)が増えていけば、手数料も増えていきます。

また、物件売却によるキャピタルゲインは、運用期間が終了した物件を売却することで得られる収益です。売却する物件が多くなれば、その分だけ売上高が積み上がっていく仕組みとなります。

したがって、売上高の計算式は下のように表せます。

CREAL事業の売上高の計算式

売上高=(投資家数×手数料)×物件数+物件売却によるキャピタルゲイン

手数料はかんたんに引き上げられないため、投資家数や物件数を増やすことが、CREAL事業の売上高を増やすために必要な取り組みと言えるでしょう。

CREAL Partners事業の収益構造

CREAL Partners事業では、首都圏の中古マンション※1を個人投資家に対して販売しています。そのため、主な収益源は以下のようになっています。

※1 厳密には「中古区分所有マンション」と呼ばれるものです。区分所有とは、マンションの建物丸ごとを所有するのではなく、1室(〇〇号室)単位で所有することを指します。

  • 中古マンションの販売収益
  • 仲介手数料
  • 中古マンションの賃貸管理手数料

中古マンションの賃貸手数料とは、個人投資家に中古マンションを販売したあとに提供する賃貸管理サービスの手数料です。

CREAL Partners事業の売上高は、物件の販売収益と手数料で成り立っています。計算式で表すと、下のようになるでしょう。

Partners事業の売上高の計算式

売上高=(1物件あたり平均販売収益×物件数)+(手数料×投資家数)

高額な物件を扱うことで売上高を伸ばせますが、それよりも投資家数を増やすと同時に物件数も増やしていくことが、CREAL Partners事業の成長のカギになると考えられます。

CREAP Pro事業の収益構造

CREAL Pro事業では、機関投資家向けにファンドを組成・運用するサービスを提供しています。そのため、手数料が主な収益源です。具体的には下のようなものがあります。

  • ファンド組成時の手数料(アップフロント・フィー)
  • ファンド運用期間中の手数料(アセットマネジメント・フィー)
  • ファンド償還時の手数料(イグジット・フィー)

手数料の中身としては、CREAL事業と近いですね。CREAL Pro事業の売上高は下のように分解できます。

CREAL Pro事業の売上高の計算式

売上高=(機関投資家数×手数料)× 物件数

こちらの事業も、機関投資家数や物件数を増やすことで、売上高が伸びる仕組みです。

事業別の売上高

各事業の収益を把握できたので、それぞれが会社全体の売上高にどれくらい影響を及ぼすかを見ていきましょう。下の画像の左側に、事業別の売上推移が載っています。

2022年3月期に注目すると、濃い青色のCREAL事業水色のCREAL Partners事業の2つで、売上高のほとんどを構成しているのがわかります。

したがって、クリアル社の財務諸表を読むときは、CREAL事業とCREAL Partners事業のビジネスモデルと合わせて確認していけば良いでしょう。

指さしひっきー

それでは、クリアル社の業績を見ていきましょう!

高成長中のクリアル社の業績と注目ポイントを解説

クリアル社の事業内容について理解を深めたところで、業績の推移を見ていきましょう。まずは、基本情報として売上高と営業利益の推移を見ていきます。

売上高と営業利益の推移

まずは、売上高と営業利益の推移を、マネックス証券銘柄スカウターを使ってみていきます。

青色の棒グラフが売上高赤色の折れ線グラフが営業利益を表しています。左から3年分が過去の実績を、右側のピンク色でハイライトされている部分は今期の予想業績です。売上高を見ると、過去3年間順調に伸びており、今期も成長が見込まれています。

成長率を見ると、毎年40%を超える数値になっています。クリアル社は2011年に創業し、2022年4月に上場したばかりの若い会社です。成長段階にある会社なので、このような高い数値となっています。また、2022年から2023年の予想でも、前期比で+51.2%の成長が見込まれています。

ちなみに、2022年11月14日に発表された2023年3月期第2四半期決算では、売上高が下のようになりました。

2023年3月期第2四半期では、連結売上高の累計が93.4億円となりました。1年前の2022年3月期第2四半期の連結売上高は53.6億円なので、前年同期比で+74.4%と高い成長率となりました。

これは、2023年3月期第1四半期までに積み上げたCREAL案件が順次償還したことが原因です。このペースで進めば上方修正がありそうに感じますが、償還は必ずしも計画どおりとは限らず、物件によっては計画より早く償還できる場合もあります。そのため、第3四半期以降の償還件数によって、売上高の伸びが変わってくる点に注意しておきましょう。

営業利益は、売上高とは違ってでこぼこしています。2021年に営業利益が減っていますが、これは人材採用によって人件費が増えたためです。

クリアル(2998)の連結損益計算書

給料及び手当が前年比で8,000万円ほど増加

(出典:クリアル 有価証券届出書[PDF])

このように、成長段階にある企業は人材採用を強化したり、会社によっては広告宣伝に力を入れたりします。その結果、販売費及び一般管理費(販管費)が増えてしまい、営業利益が減ってしまうのです。

したがって、成長段階にあるクリアル社を見る際は、営業利益や営業利益率に注目しても有益な情報は得られません。むしろ、人材採用や広告宣伝によって顧客を集められているかを見るため、売上高に注目するのがおすすめです。

指さしひっきー

売上高以外に御社の財務数値で注目すべきものはありますか?

CREAL事業の投資家数GMV※2、会社全体の売上総利益を見ていただきたいです!

クリアル株式会社横田様

※2 GMVとは、「Gross Merchandise Value」の略で、日本語では「流通取引総額」と呼ばれます。人が商品やサービスを取引する場所(プラットフォーム)において、どれだけの金額が取引されたかで、その場所の規模や成長を測る指標です。

CREAL事業の投資家数

CREAL事業の投資家数は下のグラフのように増加しています。

グラフの左上にある「YoY」は、前年比での増加率を表しています。前年比で+35.9%という高い成長率を実現できているのは、世界的なクラウドファンディング市場の成長に加えて、クリアル社が不動産クラウドファンディング市場を切り開いてきたというブランド力があるためです。

また、ポイントサービスや航空会社などと提携し、うまく投資家を獲得できている点も影響しています。今後も提携先企業を増やす計画なので、投資家数の増加が見込まれます。

指さしひっきー

投資家数の増加がCREAL事業やCREAL Partners事業の成長につながるので、これは良い傾向ですね!

CREAL事業のGMV

GMVの推移を見る前に、かんたんにGMVの説明をしておきます。先ほど補足をしたように、プラットフォーム内で取引される金額を表します。CREAL事業の場合は、不動産クラウドファンディングで1年間に集まったお金の合計がGMVとして開示されています。

上はCREAL事業のGMVの推移です。年々CREAL事業で集まるお金の量が増えており、2023年3月期第2四半期決算ではGMVが前年同期比+80.2%と急成長しています。

不動産クラウドファンディングは、不動産業界が抱える「5~10億円規模の不動産を開発しづらい」という課題や、個人投資家が抱える「不動産投資のハードルの高さ」を解消するものでした。

このため、取り扱う物件はもちろん投資家数が増えると考えられます。そうなればGMVも増えていくでしょう。今後も四半期ごとに追いかけたい指標です。

CREAL事業のリピート投資率

投資家数に関連した指標として「リピート投資率」も開示しています。

リピート投資率とは、該当四半期(今回は2023年3月期第2四半期)において、過去1年間に投資実績がある投資家の投資金額が、該当四半期のGMVに占める割合を表す指標です。もう少しかみ砕いて説明すると、四半期のGMVの中に占めるリピーターの投資金額を表しています。

この数値が高いほど、投資家が繰り返しCREALのファンドに投資していると言えます。2023年3月期第2四半期のリピート投資率は87.5%と高く、多くの投資家が繰り返し投資していることがわかりますね。それだけCREALのファンドは満足度が高いと言えます。

売上総利益の推移

クリアル社の売上総利益は、下のグラフのようになっています。黄色の棒グラフが売上総利益です。

売上総利益は右肩上がりで増加しており、会社がしっかりと成長している様子が読み取れます。売上総利益に注目する理由として、次の2つが挙げられます。

  1. 販管費は年によってブレが大きく、営業利益では成長を測れないため
  2. 会社の成長のために「売上総利益をどれだけ多く残せるか」が重要となるため

まずは、1つ目の理由について説明します。「売上高と営業利益の推移」で説明したように、クリアル社は成長段階にあるため、人材採用や広告宣伝を積極的におこなう必要があります。そして、これらの費用は販管費に含まれています。

人材採用や広告宣伝の費用は、成長期にある企業は一定になるとは限りません。競合が増える前に先行投資として人材採用を積極的におこなって体制を整え、サービスを強くしたあとに広告宣伝費を大量に投下して集客するなどの経営が必要になります。

つまり、販管費の金額は年によって多くなったり少なくなったりするわけです。販管費が増えると営業利益は減り、販管費が減ると営業利益が増える関係があります。したがって、営業利益は会社の方針次第でブレてしまうため、成長を測る指標として使えないのです。

また、別の視点として2つ目の理由が挙げられます。先ほど、成長期にある企業は人材採用や広告宣伝などに投資するとお伝えしました。この原資となる売上総利益を多く確保できなければ会社を成長させられないわけです。そのため、売上総利益が増えているかを確認する必要があります。

以上の内容は、クリアル社の2023年3月期第2四半期決算説明資料の15ページでも解説されています。こちらも合わせてご覧ください。

指さしひっきー

成長期にある企業をチェックする際は、少し異なった視点で見る必要があります。同じようなプラットフォームを運営している企業であれば、クリアル社と同じように確認するのがおすすめです。

当期の予想業績

2023年3月期(当期)の予想業績は、上の画像のようになっています。売上高は前年比+51.2%、売上総利益は前年比+21.0%という高い成長を予想しています。

指さしひっきー

御社は成長段階にあるため積極的な投資が必要です。営業利益は赤字になっても良さそうですが、どうして黒字予想なのでしょうか?

おっしゃるとおり、成長過程にあるため先行投資は継続します。ただ、過剰な先行投資はせず、黒字を維持する方針としています!

クリアル株式会社横田様

「投資家数」がカギ!クリアル社の成長戦略をわかりやすく解説

次に、クリアル社が今後どのように成長しようと考えているかをご紹介します。ひとことで説明すると、「CREAL事業でいかに投資家を集められるか」が、今後の成長戦略の重要ポイントになります。

CREAL事業で投資家を集めて事業を拡大

クリアル社の事業は、不動産投資クラウドファンディング(CREAL事業)と個人投資家向けの実物不動産投資サービス(CREAL Partners事業)が中心です。

CREAL事業とCREAL Partners事業の関係は、CREAL事業でクリアル社の認知度向上や投資家の囲い込みをおこない、CREAL Partners事業に送客することを想定しています。したがって、CREAL事業でいかに投資家を集められるかが大事なのです。

指さしひっきー

つまり、CREAL事業でいかに投資家を集められるかが大事ということですね!

おっしゃるとおりです!CREAL事業に多くの投資家を集めるため、次の手順で成長戦略を推し進めていく計画です。

クリアル株式会社横田様

  1. 多くの投資家の参加を図るために、魅力的な多くのファンドを組成する
  2. 投資家を増やすとともに、1人あたり平均投資額を伸ばす
  3. GMVを増やす
  4. CREAL事業の認知度向上を通じたCREAL Partners事業の拡大を目指す

このような流れを想定している理由は、こちらのスライドを見ると理解がしやすいです。

冒頭でお伝えしたように、「CREAL事業でいかに投資家を集められるか」が、今後の成長戦略の重要ポイントとなります。これを実現するためには、投資家が投資したいと思える魅力的なファンドを組成しなければなりません。そのため、プロの目利きで優良物件を多く集めてファンドを組成することが必要なのです。

魅力的なファンドを組成できれば、投資家が集まりやすい状態となります。投資家にファンドへ投資してもらい、リターンを分配することで、投資家の満足度を高めていけるでしょう。

投資家の満足度が高まれば、投資額を増やしてもらえたり知り合いに紹介してもらえたりする可能性が高まります。こうすると、プラットフォーム内で流通するお金の総額を表すGMVが増加していきます。

GMVが増えると、不動産投資クラウドファンディングの市場での存在感が高まります。「少額から不動産投資をしたいならCREALを使おう」という認知が広まれば、どんどん投資家を集められます。投資家が集まれば、その分だけGMVも増えていくため、クリアル社自身が成長の好循環にはまるのです。

CREALに多くの投資家を囲い込めれば、その人たちにCREAL Partnersを紹介できます。実物不動産への投資を希望する人を見つけやすくなると同時に、将来的に実物不動産への投資を考えている人を事前に囲い込めるため、効率よく集客ができます。

指さしひっきー

とにかく投資家を集めることが大事なのですね!投資家を集めるためには、優良なファンドの組成だけでなく、マーケティングも必要ですよね?

そのとおりです!投資未経験者を獲得するために、マーケティング企業との提携を進めていく計画です。それと同時に、掲載ファンド数を増やして行き、投資機会を増やす取り組みも進めます!また、GMVを増やす取り組みとして、このあと説明する「SPC」という仕組みを活用する予定です。

クリアル株式会社横田様

GMVを増やす取り組み

クリアル社では、GMVを増やす取り組みとして、SPCと呼ばれる仕組みを使う予定です。SPCとは「Special Purpose Company」の頭文字を組み合わせたもので、日本語では「特別目的会社」と呼ばれます。不動産クラウドファンディングでSPCを組成するために、不動産特定共同事業法3号4号の免許取得に向けて手続きを進めています。

「SPC」と聞くとむずかしそうな仕組みに思えてきますが、その実態は「投資をおこなうためだけの会社」を表しています。ペーパーカンパニーと呼ばれる存在ですね。SPCを使うとクリアル社自身が経営しやすくなるとともに、投資家やクリアル社のリターンが向上するメリットが得られます。

このメリットを詳しく説明すると、下のようになります。

  • クリアル社ではなくSPCが不動産を運用するため、倒産隔離ができる
  • クリアル社ではなくSPCが不動産を取得するため、貸借対照表に計上する必要がなくなる(オフバランス化)
  • オフバランス化によって資金調達がしやすくなり、これまで以上に大型の物件を取り扱うことができるようになる
  • 最終的に投資家やクリアル社のリターンが向上する

指さしひっきー

SPCを使って不動産をオフバランス化することにより、クリアル社自身の収益が増えたりCREALの投資家のリターンが増えたりします!

クリアル社によく寄せられる質問を一挙公開!

最後に、クリアル社に寄せられる質問のうち、よくある質問を3つご紹介します。

  1. 広告宣伝投資の目安と現状は?
  2. 採用はどのようにおこなっているか?
  3. SPCを活用することによって財務数値が変化するか?

1つ目と2つ目は個人投資家からよくある質問、3つ目は機関投資家からよく聞かれるものだそうです。よくある質問は「みんなが気になっていること」であり、会社の理解を深めるうえで役立つ質問が多いです。ぜひ読んでみてくださいね!

広告宣伝投資の目安と現状は?

売上高に対する広告宣伝費の比率は決めておらず、投資家の目標人数を獲得できるかどうかに重点を置いています。今期(2023年3月期)は8,000人前後の獲得を目指しており、投資家1人あたりの広告単価(CPA※3)を目標に置いています。

クリアル株式会社横田様

※3 CPAとは「Cost Per Action」の略で、日本語に直すと「顧客獲得単価」となります。顧客を1人獲得するためにどれくらいの広告費用が掛ったかを表す指標です。

指さしひっきー

なるほど!より少ない費用で効率的に投資家を獲得できるかを見ているわけですね。CPAは想定と比べてどうですか?

現時点では想定よりも安いCPAで投資家を獲得できています!これは上場により当社の知名度が高まったためと考えられます!

クリアル株式会社横田様

指さしひっきー

ご回答ありがとうございます!効率よく投資家を獲得できているということで、それだけCREALが魅力的なサービスなんだろうなと思いました!

採用はどのようにおこなっているか?

転職サイトやリファラル採用※4を使って、順調に採用できています!

クリアル株式会社横田様

※4 リファラル採用とは、社内外の信頼できる人脈を介した採用活動・採用手法です。会社を理解した人の紹介なので、「社風に合わなかった」などのミスマッチが起きにくいのが特長となります。

指さしひっきー

そうなんですね!御社の事業内容を考えると、不動産ファンドの運用経験豊富な方を採用する必要があります。競合企業が増えてくると、そのような方の取り合いが起こりそうですが、何か対策はされているのでしょうか?

まさにいま、投資のプロの取り合いが起きています。そんな中、当社は有利な立場にあって不動産ファンドの運用経験豊富な方を採用できているのです。

クリアル株式会社横田様

指さしひっきー

どういった点で同業他社よりも有利なのでしょうか?

革新的で新規性のある事業を展開しているためです。従来の不動産会社には、「クラウドファンディング」や「UI/UX/デジタルマーケティング」といった新しい手法を使う会社がありません。そのため、好奇心旺盛で有望な若者が当社の門を叩くことが増えてきています。

クリアル株式会社横田様

指さしひっきー

クリアル社の革新性や新規性が業界内で目立っているからなのですね!

SPCを活用することによって財務数値が変化するか?

結論からお伝えすると、SPCの活用によって下のような財務数値の変化が予想されます。

クリアル株式会社横田様

SPCの活用による財務数値の変化
財務諸表 現状 SPC活用後
貸借対照表 流動資産にクラウドファンディング用物件が計上 流動資産にクラウドファンディング用物件が計上されなくなる
損益計算書 クラウドファンディング用物件の売却で得たお金が売上高に計上 クラウドファンディング用物件を自社で取得しないため、その分売上高が減少する
クラウドファンディング用物件の仕入費用が売上原価に計上 クラウドファンディング用物件を自社で取得しないため、その分売上原価が減少する
クラウドファンディング用物件を売却するまで、受け取った手数料や収益を売上高に計上できない 受け取った手数料や収益を、すぐに売上高に計上できる

指さしひっきー

説明ありがとうございます!SPCの活用によって受け取った手数料や収益をタイムラグなしで売上に計上できるのは良いですね!

まとめ

この記事では、クリアル社のビジネスモデルや財務数値などを紹介してきました。売上高の分解から、「いかに投資家数を増やせるか」が今後の注目ポイントと言えます。成長戦略でも投資家数の増加を重点に据えているので、四半期ごとに投資家数が増えているかを確認すると良いでしょう。

不動産投資を身近にし、不動産業界の効率化を目指すクリアル社は、不動産業界の革命児として注目されています。今後どのように成長し業界を変えていくのか、目が離せませんね!

指さしひっきー

当サイトでは、上場企業に取材させていただき、事業内容や成長戦略などを株初心者向けにわかりやすく解説した“企業紹介記事”を公開しています。こちらで記事の一覧を公開していますので、ぜひご覧ください。株初心者の方が企業を知るきっかけになれますと幸いです。

また、当サイトの取材を希望される上場企業の担当者様は、お問い合わせフォームからご連絡をお願いいたします。ご連絡をいただいた担当者様に、企業紹介記事の企画概要資料をご送付するほか、取材のご案内をいたします。

ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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