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【全固体電池関連株・銘柄】リチウムイオン電池との違いや、今後の見通しを解説
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- (2026年8月25日追記)マクセルは、既存の産業用ER電池と置き換えやすいワイヤレス充電対応の全固体電池モジュールを開発しました。IoTセンサーなどで使われる1/2AAサイズに対応しており、食品用温度ロガーで実用性を検証しています。全固体電池の実用化に向けた開発が進んでいる点に注目です。
※参考:マクセル、ER電池サイズ互換のワイヤレス充電対応全固体電池モジュールを開発|マクセル
全固体電池関連株とは、全固体電池を開発する自動車・電池メーカーをはじめ、固体電解質や正極材などの材料を供給する会社の株です。
全固体電池は、現在のリチウムイオン電池で使われる液体の電解質を固体にした次世代電池です。EVに搭載できれば、航続距離の拡大や充電時間の短縮、高出力化などにつながると期待されています。
ここで大事なのは、全固体電池が「将来できるかもしれない技術」から、量産方法を確立する段階へ進みつつあることです。トヨタは2027~2028年、日産自動車は2028年度までのEVへの実用化を目指しており、出光興産など材料メーカーでも量産設備の準備が進んでいます。
実用化が進めば、自動車メーカーだけでなく、固体電解質や正極材などを供給する素材メーカーにも大きな商機が生まれます。一方、量産コストや耐久性など解決すべき課題も残っているため、「開発に参加している」だけでなく、実際の量産や受注にどこまで近づいているかを見ていくことがポイントです。
全固体電池関連株・銘柄一覧
ここではピックアップした10銘柄を、事業内容・株価・指標・配当の4つの切り口で比較できるようにまとめました。タブをタップクリックすると表示内容が切り替わるので、気になるポイントから確認してみてください。
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 事業内容 |
|---|---|
| 出光興産 (5019) | 全固体電池の主要材料となる硫化物固体電解質を開発。トヨタ自動車と量産技術やサプライチェーン構築で協業し、2027年中の量産実証設備の完工を目指している。 |
| 住友金属鉱山 (5713) | 非鉄金属・電池材料大手。トヨタ自動車と全固体電池用正極材の量産に向けて共同開発を進めており、材料の耐久性向上や量産技術の確立に取り組んでいる。 |
| オハラ (5218) | 光学ガラスメーカー。リチウムイオンを通すガラスセラミックス「LICGC」を製造し、全固体電池・半固体電池向けの固体電解質材料として展開している。 |
| マクセル (6810) | 電池メーカー。硫化物系の全固体電池を産業機器やセンサーなどに展開し、2024年度後半から本格出荷を開始。2030年度売上高300億円を目標としている。 |
| FDK (6955) | 各種電池・電子部品を展開。小型の全固体電池「SoLiCell」を開発し、静岡県の湖西工場で生産。表面実装や高温・真空環境などへの対応を特徴としている。 |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 事業内容 |
| 村田製作所 (6981) | 電子部品大手。セラミック技術を応用した酸化物型全固体電池を開発し、IoT機器やウェアラブル機器など小型デバイス向けの技術開発を進めている。 |
| スズキ (7269) | 自動車・二輪車メーカー。2026年7月にカナデビアから全固体電池事業を譲受し、宇宙や高温・真空環境などで実績を持つ技術を継承して事業展開を進める。 |
| 日産自動車 (7201) | 自動車大手。自社で全固体電池を開発し、試作生産設備も設置。従来型電池より高いエネルギー密度や急速充電性能を目指し、2028年度までの搭載EV市場投入を計画している。 |
| トヨタ自動車 (7203) | 自動車大手。出光興産と固体電解質、住友金属鉱山と正極材の量産化を進め、2027~2028年の全固体電池実用化を目指している。 |
| 本田技研工業 (7267) | 自動車・二輪車大手。独自の全固体電池を開発し、栃木県に量産技術を検証する実証ラインを整備。製造コストの低減や量産技術の確立を進め、2020年代後半の車両への採用を目指している。 |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 市場 | 株価 (10/16終値10月16日終値) | 前日比(円) | 前日比(%) |
|---|---|---|---|---|
| 出光興産 (5019) | 東証P東証プライム | 1,545円 | -5円 | -0.32% |
| 住友金属鉱山 (5713) | 東証P東証プライム | 8,783円 | +175円 | +2.03% |
| オハラ (5218) | 東証S東証スタンダード | 1,725円 | +53円 | +3.17% |
| マクセル (6810) | 東証P東証プライム | 2,473円 | +37円 | +1.52% |
| FDK (6955) | 東証S東証スタンダード | 393円 | -2円 | -0.51% |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 市場 | 株価 (10/16終値10月16日終値) | 前日比(円) | 前日比(%) |
| 村田製作所 (6981) | 東証P東証プライム | 6,900円 | +151円 | +2.24% |
| スズキ (7269) | 東証P東証プライム | 2,118円 | +58円 | +2.82% |
| 日産自動車 (7201) | 東証P東証プライム | 281円 | +8円 | +3.08% |
| トヨタ自動車 (7203) | 東証P東証プライム | 3,094円 | +65円 | +2.15% |
| 本田技研工業 (7267) | 東証P東証プライム | 1,798円 | +22円 | +1.21% |
(2026年10月16日時点)
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 時価 総額 | PER (予想) | PBR (実績) | ROE | 自己 資本 比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 出光興産 (5019) | 1.89 兆円 | 24.94倍 | 1.12倍 | 9.45% | 36% |
| 住友金属鉱山 (5713) | 2.54 兆円 | 10.95倍 | 1.11倍 | 8.99% | 58.3% |
| オハラ (5218) | 439.0 億円 | 25.7倍 | 0.77倍 | 3.38% | 77.6% |
| マクセル (6810) | 1,005.6 億円 | 13.61倍 | 1.01倍 | 9.26% | 48.2% |
| FDK (6955) | 135.7 億円 | 18.08倍 | 0.7倍 | 4.22% | 40.2% |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 時価 総額 | PER (予想) | PBR (実績) | ROE | 自己 資本 比率 |
| 村田製作所 (6981) | 13.54 兆円 | 37.15倍 | 4.55倍 | 8.83% | 85% |
| スズキ (7269) | 4.16 兆円 | 9.73倍 | 1.15倍 | 13.83% | 51% |
| 日産自動車 (7201) | 1.05 兆円 | 49.2倍 | 0.2倍 | -10.93% | 24.2% |
| トヨタ自動車 (7203) | 45.16 兆円 | 11.65倍 | 0.98倍 | 10.15% | 37.8% |
| 本田技研工業 (7267) | 8.15 兆円 | 17.49倍 | 0.57倍 | -3.51% | 35.3% |
(2026年10月16日時点)
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 配当 利回り (予想) | 1株配当 (予想) 1株配当(予想)とは、1株あたりに年間でもらえそうな配当金です。 予想配当金を発行済株式数で割って算出されます。 | 配当 性向 配当性向は、会社が稼いだ利益から、どれくらいの金額が配当に回ったかを示す指標です。 例えば、配当10円で1株あたりの利益が100円なら配当性向は10%となります。 高ければ高いほどよいというわけではなく、経営とのバランスが重要です。 | DOE DOE(株主資本配当率)とは、株主資本に対して、どれくらい配当の支払いがあるかを示す割合です。高配当株として評価されるのは、4~5%以上が目安となります。 | 連続増配 連続増配とは、毎年、配当金を増やし続けている状態のことです。 連続増配年数が長いほど、安定して利益を出し、株主還元に積極的な企業と見られます。 |
|---|---|---|---|---|---|
| 出光興産 (5019) | 2.33% | 36円 | 25.64% | 2.30% | - |
| 住友金属鉱山 (5713) | 2.36% | 207円 | 35.10% | 2.88% | 2期 |
| オハラ (5218) | 1.45% | 25円 | 35.19% | 1.23% | 2期 |
| マクセル (6810) | 2.26% | 56円 | 24.75% | 2.62% | - |
| FDK (6955) | - | - | 0.00% | - | - |
| 銘柄名 (クリックタップで最新チャート) | 配当 利回り (予想) | 1株配当 (予想) 1株配当(予想)とは、1株あたりに年間でもらえそうな配当金です。 予想配当金を発行済株式数で割って算出されます。 | 配当 性向 配当性向は、会社が稼いだ利益から、どれくらいの金額が配当に回ったかを示す指標です。 例えば、配当10円で1株あたりの利益が100円なら配当性向は10%となります。 高ければ高いほどよいというわけではなく、経営とのバランスが重要です。 | DOE DOE(株主資本配当率)とは、株主資本に対して、どれくらい配当の支払いがあるかを示す割合です。高配当株として評価されるのは、4~5%以上が目安となります。 | 連続増配 連続増配とは、毎年、配当金を増やし続けている状態のことです。 連続増配年数が長いほど、安定して利益を出し、株主還元に積極的な企業と見られます。 |
| 村田製作所 (6981) | 1.01% | 70円 | 50.92% | 5.05% | 5期 |
| スズキ (7269) | 2.41% | 51円 | 20.20% | 2.96% | 7期 |
| 日産自動車 (7201) | 0% | 0円 | 0.00% | - | - |
| トヨタ自動車 (7203) | 3.23% | 100円 | 32.18% | 3.66% | 6期 |
| 本田技研工業 (7267) | 3.89% | 70円 | -66.00% | 2.69% | - |
(2026年10月16日時点)
全固体電池とは?
全固体電池とは、現在のEVやスマートフォンで広く使われているリチウムイオン電池の電解質を固体にした電池です。電解質とは、電池の中でリチウムイオンが移動する「通り道」のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
一般的なリチウムイオン電池では可燃性のある液体電解質を使いますが、全固体電池ではこれを固体に置き換えます。そのため、安全性を高めながら、高出力化や急速充電、エネルギー密度の向上につなげられると期待されています。
出典:全固体リチウムイオン電池の研究開発プロジェクトの第2期が始動|NEDO
EVで特に期待されているのが、航続距離と充電時間の改善です。例えばトヨタは、全固体電池で急速充電10分以下を目標としており、現在のEVが抱える「充電に時間がかかる」という弱点を改善できる可能性があります。
全固体電池にはいくつかの種類がある
全固体電池は、固体電解質の材料によって「硫化物系」や「酸化物系」などに分けられます。EV向けではイオンを通しやすい硫化物系の開発が活発で、トヨタと出光興産も硫化物固体電解質の量産化を進めています。一方、酸化物系は耐熱性や安定性を生かし、小型電子機器などでの活用が進められています。
実用化のカギは「量産できるか」
性能が良くても、安く大量に作れなければ自動車には載せられません。全固体電池では、固体同士をしっかり密着させながら均一に製造する技術や、充放電を繰り返しても性能を維持する耐久性などが課題です。
現在は、自動車メーカーと素材メーカーが協力して量産技術とサプライチェーンを作る段階に入っています。実用化が進めばEVだけでなく、産業機器やIoT機器、宇宙など幅広い用途へ市場が広がる可能性があります。
全固体電池関連株の見通し
全固体電池関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と言えます。従来型のリチウムイオン電池は、いずれ全固体電池に置き換わっていくと予想されているからです。注目すべきポイントを5つに分けて紹介します。
① 開発の動向
我が国は経済安全保障※5の観点から電池の開発・製造を補助金などで後押ししています。
※5 経済安全保障:国家や国民の経済的な安全を保障すること。具体的には軍事に転用可能な技術・製品の輸出規制や保護などが挙げられます。我が国は「経済安全保障推進法」で蓄電池を特定重要物資に指定しています。
出典:蓄電池に係る安定供給確保を図るための取組方針(経済産業省)[PDF]
自動車メーカー各社は2020年代後半を目途に全固体電池を搭載したEVを発売する予定ですが、使用する電池は開発中であり詳細はまだわかっていません。日産自動車(7201)、本田技研工業(7267)やトヨタ自動車(7203)などがその支援対象となっていますが、電池の開発や調達が計画通り進んでいくか見極める必要があるでしょう。
② 各国の政策
電池の製造やEVの購入は、日本だけでなく多くの国々で支援・優遇されています。しかし、米国などのように、他国で生産したEVなどを優遇対象から外す動きが強まっている点は気がかりです。
③ 景気や充電料金
全固体電池の目下最大の用途は、EVの車載用です。EVの売れ行きには、金利や景気のほか充電料金も影響します。全固体電池を搭載したEVの販売がはじまる2020年後半頃に、これら事業環境がどうなるか注視していく必要があるでしょう。
④ 環境基準などの世界の共通規格
ほかの製品と同じように、全固体電池にも規格を統一しようとする動きが出てくるでしょう。特に海外の基準に乗り遅れないか注意が必要となります。輸出相手国の規格を満たさなければ輸出できなくなるからです。
EUでは電池の製造過程の記録である「電池パスポート(バッテリーパスポート)」を求めるルールが採択されており、米国やインドなどでも導入を検討中です。これを受けて日米の自動車メーカーなど世界の120社から成る企業連合が規格案の策定に取りかかっています。
出典:欧州におけるエネルギー関連政策の動向(NEDO 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)[PDF]
⑤ シェア獲得競争
全固体電池の普及が進むにつれ、特定の数社の電池がシェアを獲得していくでしょう。従来型のリチウムイオン電池は中韓のメーカー4社が7割超のシェアを握っています。しかし、台湾をめぐる中国と欧米諸国との対立が続けば、中国製の電池は他国製に置き換えられていく可能性もあるでしょう。
注意
記載の見通しは、当サイト編集部の見解なので、結果を保証するものではありません。いかなる不利益が生じた際にも当サイトは一切の責任を負いませんので、すべてにおける最終判断はご自身でおこなってください。
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まとめ
全固体電池関連株の先行きは明るいと言えます。なぜなら、従来型のリチウムイオン電池が、全固体電池に置き換わっていくと予想されているからです。比較的安全で扱いやすい全固体電池は、世界的な脱炭素化・EV化を背景に普及が進んでいくことになるでしょう。
そして、経済安全保障を意識した世界の分断と脱中国の動きは、日本の電池・EVメーカーにとってはシェア獲得の好機となりそうです。
全固体電池関連の銘柄を検討する際は、各社の製品開発状況のほか、国際情勢、各国の政策、規格を取り決める動き、市場シェアや景気の動向など幅広く目を配るようにしてください。








