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【IRTV 4415】ブロードエンタープライズ/B-CUBIC Next・BRO-ROOM好調の要因となった施策とは?/2023年12月期第2四半期決算サマリー
ブロードエンタープライズ(4415)役員の畑江様が、2023年8月7日に開示された「2023年12月期 第2四半期決算」についてIRTV※1で解説しています。
※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。
この記事では、IRTVの動画の書き起こしと、動画の内容を受けて当サイトの管理人ひっきーによるコメントを紹介しています。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!
(出典:IRTV for YouTube)
2023年12月期 第2四半期決算が好調だった理由
IRTV : 決算が好調となった要因について詳しくお聞かせください。まず、売上高は前年同期から47.8%の大幅な増収となりました。
畑江様 : そうですね、今年はこれからお伝えする要因・施策をもとに売上高が増えており、年初より好調を維持しています。
IRTV : 利益も同様に前年同期比で大幅な増益となっており、さらに通期業績も上方修正されました。売上高は10%増、当期純利益は38.2%増と予想されています。早速、好調の要因をみていくと、B-CUBIC NextとBRO-ROOMが大きく貢献していますね。
<B-CUBIC Next・BRO-ROOM好調の要因となった施策とは?>
(出典:IRTV for YouTube)
B-CUBIC Nextの概要
IRTV : もともと、B-CUBICはマンションやアパートのWi-Fi環境を整え、通信環境を整備するというサービスだと認識していますが、既存サービスとの違いは何でしょうか。
<B-CUBIC Nextの概要①>
(出典:IRTV for YouTube)
畑江様 : 大きく分けて違いは2点あります。1つは、既存のB-CUBICのサービスはインターネットの契約期間が6年になります。B-CUBIC Nextはインターネットの契約期間の縛りがありません。サービス内容自体はまったく一緒です。
IRTV : 現在、顧客にはB-CUBICとB-CUBIC Nextの両方を提案されているのでしょうか。
畑江様 : 現場では、はじめからB-CUBIC Nextを提案しており、Nextが契約の8割ほどを占めています。
IRTV : はじめからB-CUBIC Nextを提案していて、このサービスが大きく伸びているということですね。
畑江様 : はい。元々、B-CUBICの契約は純増で、堅調に伸びていましたが、契約期間6年と契約期間に縛りなしだと、顧客は後者を選びます。
<B-CUBIC Nextの概要②>
(出典:IRTV for YouTube)
IRTV : B-CUBIC Nextは顧客にとっても非常に良いプランになっていますね。収益認識基準※2の面では、ストックからフローに変更されたということでしょうか。
※2 収益認識基準とは、売上をどのように認識し、どのタイミングで財務諸表上に反映するかという会計基準のことを指します。
畑江様 : はい。従来は機器と工事代金を6年間で按分していましたが、この部分がストック売上からフロー売上に変更となりました。
IRTV : 最初の利用開始月にまとめて計上するということですね。
畑江様 : はい。工事と機器代が発生すると売上が計上されます。毎月受け取るインターネット料金はストック売上として計上します。昨年は会計基準への対応に腐心しましたが、B-CUBIC Nextにより通常の形に戻り、売上が拡大したことが業績好調の大きな要因です。
IRTV : 一方で、B-CUBICは6年にわたり契約を縛れるというメリットがあります。今後、その縛りがなくなると、契約期間が2年、3年で終わるリスクもありますよね。
畑江様 : そうですね。もちろんそのリスクはあります。ただし、B-CUBIC Nextを含む当社の初期導入費用0円プランにおいては、機器・工事代金をたとえば72万円としたら、この72万円を72回に按分して受け取っています。フローの売上としては72万円が計上されますが、実際の代金は72回に分けて受け取ります。
顧客にとっては支払いが6年間です。インターネットの契約自体は契約期間がありませんが、セットにしなければサービスを提供できないため、実質的にはサービスを解約するメリットがほとんどありません。
<B-CUBIC Nextの概要③>
(出典:IRTV for YouTube)
IRTV : 解約はできるが、72万円は払い続けるということですね。期間に縛りはないが、長期間サービスを利用してもらえると予想されているのですね。
畑江様 : B-CUBICのときも解約率は0.1%以下であり、ほぼ解約はないと見ています。6年以上長く利用しても売上は変わりません。ただし、大体6年に1回ほど通信の見直しが入るため、その際に最新の機器にバージョンアップさせていただくことで、2回目のリニューアルの売上が計上されることになります。
BRO-ROOMの概要
IRTV : もう1点お聞きしたい施策がBRO-ROOMについてです。どのようなサービスを提供し、どのようにして利益をあげているのでしょうか。
畑江様 : まず、弊社はこれまで共用部にインターネットやインターホンといった物件価値向上の設備を提供していましたが、キッチンやトイレなど専有部が徐々に陳腐化していきます。いくら共用設備が良くても、部屋自体が悪いと入居が決まりません。そこでせっかくインターネットでIoT※3化するのであれば、部屋も綺麗にしようと考えました。
※3 IoT(Internet of Things)とは、あらゆるモノをインターネットに接続する技術であり、日本語ではモノのインターネットと訳されます。
<BRO-ROOMの概要①>
(出典:IRTV for YouTube)
畑江様 : また、部屋のリフォームをおこなうだけでなく、インターネットの設備を活かしてスマートホーム※4を作り上げていくことを目指しています。BRO-ROOMは、スマートホームでリノベーションしてオーナー様に提供するサービスとなります。一般的にリフォーム費用は、シングルで200万円から300万円、ファミリーで350万円から400万円ほどかかるため、オーナー様はリフォームにお金をかけられていません。
※4 スマートホームとはIoTやAIの技術を活用し、より快適な生活を実現する家のこと。
リフォームをする際には大体、オーナー様は銀行借入やリフォームローンを利用されますが、多くの物件を持つオーナー様などは限度枠まで借り入れされています。また収益があがっていても、違うところに使わなければならないため、リフォームに手が回っていない状態です。
そのようなオーナー様に対して、弊社が、たとえば400万円ほどかかるIoTリフォームを初期導入費用0円で提供します。そしてリフォーム代を10年で分割してお支払いしていただきます。その際には弊社のインターネット設備やインターホンを利用していただき、IoT化されたマンションを構築していきます。弊社の利益はリフォーム代の中からいただきます。
<BRO-ROOMの概要②>
(出典:IRTV for YouTube)
畑江様 : オーナー様にとっては初期費用をかけずにリフォームができ、提携する管理会社様が積極的に入居付けをおこないます。オーナー様には絶えずキャッシュが入ってくるため大変喜ばれています。このビジネスモデルは評判が高いです。現場でも非常に手ごたえを感じていますが、すべての物件で対応できるわけではありません。問題を抱えている物件をターゲットにして提案しています。
IRTV : なるほど。今お話いただいたB-CUBIC NextとBRO-ROOMの2つが顕著に伸びているということですね。
パートナーの定義
IRTV : 一方で気になる点が、今後パートナー施策を強化するということです。ここで言うパートナーとは販売代理店さんという認識でよろしいでしょうか。
<パートナーの定義>
(出典:IRTV for YouTube)
畑江様 : そうです。これまで販売代理店さんをパートナーと呼んでいました。しかし、販売代理店さんも管理会社様に営業をおこなっているので、パートナーは管理会社様、販売代理店さんはそのままの販売代理店さんとし、今回名称を変えました。
IRTV : なるほど。直販もおこないながら、今後は販売代理店さんによる販売施策も強化していくということですね。
目標の時価総額280億円
IRTV : 投資家が注目する時価総額280億円という目標はどのように設定されたのでしょうか。
<目標の時価総額280億円>
(出典:IRTV for YouTube)
畑江様 : これは弊社がプライム市場への移行を目標にしており、そのプライム市場の基準から逆算して280億円という目標設定にしました。
IRTV : 畑江様も関与しながら新しいサービスや商品設計を常に考えられているのでしょうか。
畑江様 : そうですね。現在もさまざまなアイデアを協議しているところです。
IRTV : 初期導入費用0円で債権流動化※5できるのは貴社の大きな強みですね。
※5 債権流動化とは、保有する売上債権を金融機関などに売却し、現金を得ることを指します。
畑江様 : そうですね、弊社の一番の強みになります。
IRTV : わかりました。今後も、好調のブロードエンタープライズ社に注目していきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
畑江様 : ありがとうございました。
ひっきー's Eye
IRTVでは、このほかにも上場企業の経営者との対談動画をアップしています。企業の事業内容はもちろん、今後の成長戦略を読み解くヒントがたくさん散りばめられているので、個人投資家のみなさまにぜひご覧いただきたいメディアです!
ディスクレーマー
当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく、証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。
ひっきー
ブロードエンタープライズ社役員の畑江様との対談書き起こし記事、いかがでしたか?
2023年12月期 第2四半期決算が好調だった理由や、同社が提供しているB-CUBIC Next、BRO-ROOMについて理解が深められる内容でした。特にBRO-ROOMは、マンションオーナーに対してIoTリフォームを初期費用0円で提供することで、オーナーが抱える課題を解決しつつ、利益を確保する仕組みが興味深いです。
今後は時価総額280億円に向けて様々なアイデアを協議しているとのことで、どんなリリースが出るか楽しみですね!