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【IRTV 6558】クックビズ/アルバイト業務管理クラウドのシフト管理、勤怠管理、給与管理SaaSプロダクトの提供開始について

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年8月22日

クックビズ(6558)の藪ノ(やぶの)社長とCAST事業責任者の伴様が、2023年6月26日に開示された「アルバイト業務管理クラウドのシフト管理、勤怠管理、給与管理SaaSプロダクトの提供開始」についてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事では、IRTVの動画の書き起こしと、動画の内容を受けて当サイトの管理人ひっきーによるコメントを紹介しています。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

SaaSプロダクトの提供開始

IRTV : 本日は、クックビズ社が6月26日にリリースされた「アルバイト業務管理クラウドのシフト管理、勤怠管理、給与管理SaaSプロダクトの提供開始」について、藪ノ社長とCAST事業責任者の伴様にお話を聞いていきます。藪ノ社長は以前から、人材だけでなく、DX※2ツールも提供したいとお話をされていましたね。

※2 DXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、デジタル技術の活用により経済・社会の仕組みの効率化を図ることです。

藪ノ様 : そうなのです。DXツールの提供は以前から考えていたことです。その中で、弊社の事業領域と近い部分でDXツールを提供しようと考え、飲食店のアルバイト業務管理ができる『CAST(キャスト)』の提供に至りました。

CAST事業について

IRTV : シフト管理ツール『CAST』について、どのようなツールなのかご説明いただけないでしょうか?

伴様 : CASTは、主に飲食店のDXを進めるアプリケーションツールです。アルバイトの「シフト管理」や「勤怠管理」の機能が備わっており、多くの飲食店でご利用いただいています。

これまでにもシフト管理や勤怠管理のツールは存在したのですが、飲食店を運営する上では使いづらいものばかりでした。特にアルバイトのシフト管理においては、スマホで完結できるものが少なかったのです。この課題を解決し、スマホでシフト管理を可能にしたのが、私たちが提供する『CAST』となります。

CASTとは

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 飲食店のシフト管理というと、紙やExcel、LINEを使うイメージがあります。

伴様 : おっしゃるとおりです。昨日、弊社のお客様から「飲食店のシフト管理をCASTでおこないたい」という連絡がありました。その際にお客様から“飲食店のアルバイトに送る周知資料”を見せていただいたのです。

その資料には『いままでのLINE+Excelでのシフト管理が、CASTの導入によってどのように変わるか』がまとまっていました。例を挙げると、これまではシフト確認の連絡をLINEでおこなっていたが、今後はその手間がなくなるという内容です。資料を見て、アルバイト側の負担が大きかったのだと実感しました。

また、従来のシフト管理方法では店舗側の負担も大きかったようです。シフト確認のためにLINEを毎回送ったり、シフトを出してくれない人に対して催促のLINEを送ったりする必要がありました。

CASTを導入するとシフト管理を自動化できるので、アルバイト側や店舗側の両方が抱えている無駄をなくせます。手間を減らすことで、店舗は運営業務に集中できる点も利点でしょう。

HRTechの事業シナジー

IRTV : 先日公開した動画では、CAST単体の業績について、通期の黒字化まで約3年とお話されていましたね。CASTの売上高は3年後にどれくらいの規模になりそうでしょうか?

藪ノ様 : 将来的には、売上高数億円規模の事業を目指しています。現在の契約店舗数は400~500店舗ですが、3年かけて10倍程度に増やすのが目標です。

売上目標

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : ご説明ありがとうございます。数億円程度のARR※3と考えると、かなり良いストックビジネスですね。資料を見ると「中堅・中小企業(SMB※4)強化」とありますが、今後は中堅・中小企業を中心に顧客を獲得していく予定なのですか?

※3 ARRとは、「Annual Recurring Revenue」の略称で、⽇本語では「年間経常収益」と訳されます。毎年決まって得られる収益を表す指標で、その事業の成⻑性や将来性を予測可能です。
※4 SMBとは、「Small and Medium Business」の略称で、日本語では「中堅・中小企業」と訳されます。

伴様 : 中堅・中小企業だけではなく、大企業も含めて弊社のサービスを提供したいと考えています。

弊社が提供しているサービスは、店舗ごとに導入するものです。このため、最小単位は「店舗」であり、大企業でも中堅・中小企業でも変わりません。「1つの店舗をどれだけ幸せにしていくか」が大切だと考えています。あくまで「1店舗の中でのDX改革」に注目して、サービスを広めていきたいです。

IRTV : 企業の規模は関係なく、中堅・中小企業から大企業まで幅広くサービスを提供されるのですね。現在、CASTは広く面を取りに行っている段階かと思いますが、その先のビジョンはありますか?

藪ノ様 : 将来的には「共同雇用」や「アルバイトをはじめとする働き手の効率改善」に取り組みたいと考えています。

共同雇用については、すでに取り組みをはじめています。CASTの機能のひとつに「ヘルプ機能」があります。これは、同じ系列店を複数掛け持ちしてシフトを組む機能です。例えば、1人のアルバイトが渋谷店と銀座店の2店舗を掛け持ちできるようにシフトを組みます。こうすることで、人手不足を解消できるのです。

現在は同じ系列店の中でヘルプ機能を使っていますが、系列店間に限らず、企業間や地域での人材共有もできると考えています。これが「共同雇用」の考え方です。

ヘルプ機能の拡張

(出典:IRTV for YouTube

藪ノ様 : 共同雇用を実現するには、「労務管理をどの会社が担当するか」が課題となります。こういった部分は、弊社が引き受けることも可能です。もし飲食店が採用や労務管理をプロに委託できれば、接客や調理といった“飲食店のコアな業務”に集中できるメリットもあります。

このように、弊社のCASTを広めていく中で「ネットワーク効果※5」が出てきます。将来的にはヘルプ機能をひとつの企業に留めるのではなく、企業や業種、地域に縛られることなく波及させていきたいです。1人のアルバイトが複数の店舗で働くことで、いまの日本で深刻になっている人手不足問題を解決する一助になると考えています。

※5 ネットワーク効果とは、製品やサービスの利用者が増えると、その価値が高まることを指します。

IRTV : CASTはシフト管理ツールですが、将来的には“アルバイト人材のプラットフォーム”になることを思い描いていらっしゃるのですね。

伴様 : そうですね。「アルバイト」という働き方自体がどんどん変わって行き、これに合わせてアルバイトの求人媒体も変わっていくだろうと予想しています。

一般的に、労働力を確保するときは「人を雇用する」ことを考えます。しかし、シフト制で労働力を確保するときには、「シフト枠を埋める労働力が欲しい」という考え方が近いでしょう。このように考えると、人間が働ける時間は、いまの日本の環境下でも増やせるのではないかと思っています。

ヘルプ機能の拡張

(出典:IRTV for YouTube

伴様 : この主たるものが「スポットワーク」です。いわゆる“日々の労働契約”で、各企業が個人の労働者と契約を結んでいます。こういった働き方をするスポットワーカーを、近隣店舗で共有できると良いのではないでしょうか。

具体的には、労働者から働きたい時間帯を聞き出し、近隣店舗で共有します。そのうえでシフトを組んで働いてもらえば、労働者にとっても働きやすく、店舗にとっても労働力の確保がしやすくなるでしょう。

まとめると、「アルバイト自体のあり方を変えていく」取り組みがしたいです。現在、アルバイトは特定の企業に雇用されて、その企業の中で働きます。今後は複数の企業や地域の枠組みの中で働ける環境を作っていきたいです。

IRTV : その世界観を実現するためにも、いまはサービスの展開に力を注いでいるのですね。

飲食以外の領域への展開

IRTV : CASTを飲食業界以外にも広めていきたいと考えられているそうですね。どの業界でも飲食業界と似た課題を持っているのでしょうか?

藪ノ様 : 他の業界でも同じ課題を持っています。例えばサービス業の場合、営業時間が長いため、アルバイトではなく正社員でもシフトを組まなければなりません。このため、飲食店と同じ課題があると考えています。

また、飲食業界以外に手を広げる理由のひとつに、弊社の顧客が属する業界の偏りを軽減したいという狙いもあります。現在、弊社の主な顧客は飲食店なので、飲食業界の経営環境が悪化した場合に、弊社の業績も悪化してしまうのです。新型コロナウイルスの感染拡大の際に実感しました。

飲食業界の影響を受けやすい

(出典:IRTV for YouTube

藪ノ様 : このため、ホタテ・ホッケ・サバなどの冷凍加工業をおこなう『きゅういち社』をグループ傘下に入れたり、ワールドインワーカー社で食品製造事業者や介護事業者向けに特定技能人材を紹介したりして対応しています。

「食」を支え続けるためには、他の事業による収益の柱を作っておかなければいけません。このため、他の業界への展開を検討しているのです。

今後の体制について

IRTV : 伴様はもともと『hachidori社』を経営されていましたよね。今回、クックビズ社に関わることになりましたが、今後どのような役割を担われるのでしょうか?

藪ノ様 : 伴様が「スタートアップ企業※6経営経験を持っている」点に期待しています。経営者側の気持ちが分かっているので、話していて共感する部分も多く、理解も早いです。

※6 スタートアップ企業とは、革新的なアイデアを持って急成長している 、創業から2~3年程度の企業を指します。

CASTを伸ばすのはもちろん、グループ全体の企業価値向上を実現するため、一緒にがんばっていきたいと考えています。クックビズという場所を使って、伴様にはぜひさまざまなことに挑戦して欲しいです。

伴様 : クックビズ社は、オペレーションが強くて営業も強い会社です。このため、一種の“イノベーションのジレンマ”が起きやすいと思います。

コロナ禍を経て、「積み上げ型のビジネスを展開する必要」や「DX化を進める必要」が生まれ、多様性を受け入れる体制が整ったように感じています。

私は経営者であり、「デジタル」について強みがあります。クックビズ社がもう一段階成長するために必要なパーツとして、デジタルや起業家精神(アントレプレナーシップ)が求められているので、私自身の強みともフィットすると思います。

伴様のご経験

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : CASTのみならず、クックビズ社全体に注目ですね!今日はありがとうございました。

ひっきー's Eye

指さしひっきー

クックビズ社の藪ノ社長とCAST事業責任者の伴様の対談書き起こし記事、いかがでしたか?

現在は飲食店を中心に、アルバイトの業務管理クラウド『CAST』を提供しています。将来的には企業間や地域での“共同雇用”を目指していきたいと語られていたのが印象的でした。日本の労働力不足解消に貢献する企業として、注目していきたいですね!

IRTVでは、このほかにも上場企業の経営者との対談動画をアップしています。企業の事業内容はもちろん、今後の成長戦略を読み解くヒントがたくさん散りばめられているので、個人投資家のみなさまにぜひご覧いただきたいメディアです!

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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