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【IRTV 6558】クックビズ/コロナ禍を経た飲食業界の動向および2024年11月期業績成長に向けて

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年3月29日

クックビズ(6558)の藪ノ代表と執行役員の久保様が、コロナ禍を経た飲食業界の動向および2024年11月期業績成長に向けてなどについてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事は、IRTVの動画内容を書き起こししたものです。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

コロナ禍を経て

IRTV : 本日は、クックビズ(6558)より藪ノ社長と執行役員の久保様にお越しいただきました。よろしくお願いします。

藪ノ様久保様 : よろしくお願いします。

IRTV : 「コロナ禍を経た飲食業界の動向および2024年11月期業績成長に向けて」というテーマで、お二人にお話を伺います。

本題に入る前に、久保様のご紹介をします。久保様は、コロナ禍の2020年に入社されました。クックビズ社への参画にあたって、どのような経緯があったのでしょうか。

<コロナ禍を経て>

コロナ禍を経て

(出典:IRTV for YouTube

藪ノ様 : 2007年に弊社を設立してすぐに「リーマン・ショック」が起きました。会社が小さい時のリセッション(景気後退)はさほど関係ないと思うのですが、会社がある程度の規模になってから初めて訪れたリセッションへの対応は難しかったです。

そこで、人事のプロの友人に相談したところ、リセッションにはリセッションなりの戦い方があるため、経験者を呼んできたほうが良いとアドバイスを受けました。その友人の友人をたどって行った結果、久保にたどり着いたという経緯があります。

IRTV : 久保様は初めて声をかけられたときの印象はどうでしたか。即決されたのでしょうか。

久保様 : クックビズ社への参画を決めた理由が2つがあります。

当時、パソナグループの役員として現場から少し離れ、関連のシステム会社の社長を務めていました。その中で「現場にどうしても戻りたい」という思いがあったのが1点目です。私にとっては人材紹介や人材ビジネスが天職だと考えています。

もう1点は、パソナグループが当時本社を淡路島に移す方針を打ち出し、幹部社員が率先して移住する話がありましたが、私自身は移住に対してそれほど前向きではありませんでした。そのような思いを周りに話していたところ、藪ノと出会うことができました。

IRTV : お互いに、ちょうど良いタイミングで出会ったのですね。

HR事業部の組織体形

IRTV : 久保様の役割は、HR事業部のトップとして5つの部署を統括するポジションという認識でよろしいでしょうか。

<HR事業部の組織体形>

HR事業部の組織体形

(出典:IRTV for YouTube

藪ノ様 : そのとおりです。

IRTV : 「採用支援サービス部」を兼務されていますが、事業部トップの方が複数のレイヤーを兼務するのは珍しい印象を受けます。

久保様 : 私としては、兼務することはとても意味があると思っています。前職でも、事業部トップの方には複数のレイヤーを兼務させていました。現場の課題が把握しやすいため事業を進めやすいメリットがあるのです。個人的にも積極的に対応しています。

IRTV : 現場感を大事にされているのですね。

社内の変化

IRTV : 前の決算説明資料などにも出ていましたが、社員数が大きく減り、筋肉質になった印象を持ちます。久保様はこの辺りについてどのように見られていますか。

久保様 : 前期の上期ぐらいまでは採用を抑えていました。もう少し早く採用を拡大していればV字回復できたと思いますが、慎重に判断しました。

去年の下期から、特に営業人員の採用を進めており順調に採用活動が続いています。予定通り、あるいは予定以上の採用ができているため、今期は採用した社員を戦力化し、業績拡大につなげていく勝負の年になるでしょう。

<社内の変化>

社内の変化

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : ありがとうございます。藪ノ社長からも社員数について考えをお聞かせください。

藪ノ様 : 我々は社員数を100名の単位で維持しています。ビジネスにおいて、人を増やさずに生産性を上げていく戦略があれば、人を増やす戦略もあります。

人材ビジネスの経験が長い久保は「人材ビジネスは人数が大事だ」と言っており、結果的には、久保の考えをみなが支持し、今の成長の飛躍につながりました。

200人から100人に減った際に希望退職を募ったこともあり、最初のスタートダッシュが遅れましたが、久保の考えを支持した判断は正しかったと思います。

IRTV : 2023年11月期のHR事業は、営業人員84名で売上高19億700万円となっています。ピークである2019年の人数まで拡大した場合、さらに売上高を拡大できるのではないでしょうか。

藪ノ様 : そう考えられます。

独自の分業体制と内製化

IRTV : 分業体制は、人材ビジネスでは珍しいのではないかと思います。結構前から分業体制を採用されていたのでしょうか。

藪ノ様 : 10年ほどかけて分業体制を確立してきました。単価が安い飲食業界で収益を上げていくためには、分業体制で生産性を高める必要があるため我々としてはあたり前の仕組みではあるのですが、分業体制と内製化については、久保も相当驚いていました。

<独自の分業体制と内製化①>

独自の分業体制と内製化①

(出典:IRTV for YouTube

久保様 : 入社前に社長の藪ノとお話をしたときに、キャリアアドバイザーの1か月あたりの決定人数の多さに驚きました。コロナ前の決定人数は平均すると12人程度となっていたのです。

1か月の決定人数は6~7人が一般的な水準で、前職では4~5人だったため、生産性がとても高い印象を受けました。

決定人数が多いのは、分業体制と内製化により、他社を圧倒する高い生産性を実現しているためだと、入社してから実感しました。

<独自の分業体制と内製化②>

独自の分業体制と内製化②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 内製化とは、具体的にはどういったところを内製されているのでしょうか。

久保様 : 例えば、人材紹介における面談の設定です。多くの場合、人材紹介会社は外部のテレマーケティング会社に外注しています。弊社ではコールセンターを持ち、それらすべてを内製化しています。

コールセンターを内製化していることで、マネジメントが効き、社会環境などによる変化にも即座に対応できるのです。とても大きな強みだと思いました。

IRTV : 業界を長く見てきた久保様からしても、クックビズ社の分業体制はとても良く機能している印象でしょうか。

久保様 : そう思います。

IRTV : 10年前から分業しているとは、とても早いですね。

藪ノ様 : 当時、Salesforce(セールスフォース)様が営業の分業体制「The Model(ザ・モデル)」を打ち出しはじめた最初のほうから、トライアンドエラーをしながら確立しました。

そのような取り組みを実践してこなければ、上場できなかったでしょう。また、赤字が続く中で黒字化するためには、分業体制の構築が必須でした。

採用総合パッケージも順調

IRTV : 久保様が管掌されている「採用総合パッケージ」が順調な進捗を示しています。多くの引き合いがあるのでしょうか。

久保様 : 最近は、大手チェーンやホテルからの引き合いが多くなっています。ある程度バックオーダー※2があり、なおかつ一定の知名度もある企業様向けに、我々の求人広告・スカウト・人材紹介などのサービスを組み合わせて一手に受注するサービスであり、さらに広がっていくと見ています。

※2 バックオーダーとは、人材紹介の受注件数を指します。

<採用総合パッケージも順調>

採用総合パッケージも順調

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 藪ノ社長は「100社ほど案件を獲得できる」とおっしゃられていましたね。

藪ノ様 : ターゲット企業は最大500社です。3桁の案件は獲得できるのではないでしょうか。採用課題が山積みの中、大手がマーケティングできる状態にあれば、シェア率100%(全社導入)も不可能ではないでしょう。

採用総合パッケージに関しては、11店舗以上展開し、採用予算が年間100万円以上の企業をターゲットにしています。これらの企業は採用面において課題を抱えている場合が多いので、最終的には全社導入できるのではないでしょうか。飲食店の人事部のようなイメージで仕事に取り組んでいます。

求人数はコロナ前を超える

IRTV : クライアントからの求人依頼数は順調に推移しており、コロナから見ると倍以上に回復しています。

久保様 : 求人依頼数は、すでにコロナ前の水準を超えています。求人開拓も順調に進捗しており、あとはこれをどうやって売上につなげていくかになりますね。

<求人数はコロナ前を超える>

求人数はコロナ前を超える

(出典:IRTV for YouTube

さらに求人単価の上昇も

IRTV : 直近では、求人単価がなだらかに上がっています。

久保様 : そうですね。人材紹介に関しては、さらに単価を上げていけると考えています。

<さらに求人単価も上昇>

さらに求人単価も上昇

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 仲介フィーが上がっているのか、それとも人材の年収が上がっているのでしょうか。

久保様 : その両方です。顧客企業と交渉しながら、仲介フィーを少しずつ上げているので、業績への貢献も大きなものになります。

人材紹介業界では、不景気になると料率が25%ぐらいまで下がり、景気が良いと35%ぐらいまで上がります。今はその間で少しずつ上げている状況です。

IRTV : 今後、単価は右肩上がりになりそうでしょうか。

久保様 : そうですね。上げていきたいと思います。

有効求人倍率もコロナ前水準

IRTV : 有効求人倍率もだいぶ回復してきました。

藪ノ様 : 投資家の方より、有効求人倍率が以前の4倍程度に戻っていないとご指摘をいただきます。しかし、有効求人倍率3倍以上になると、現場感としては3倍も4倍もほぼ同等な体感です。

あらゆる飲食店が有料採用媒体を使うわけではありません。ある程度儲かっていて、お金をかけてでも採用したいという飲食店が有料採用媒体を使うため、有効求人倍率が3倍を超えていれば、採用ニーズがある状態と言えます。

そのため、有効求人倍率が3倍か4倍かはさほど気にしていません。コロナ前の有効求人倍率が4倍のときより、需要が高まっている状況です。

<有効求人倍率もコロナ前水準>

さらに求人単価も上昇

(出典:IRTV for YouTube

藪ノ様 : 恐らく、業績が好調な飲食店と、コロナの影響が残っている飲食店で二極化しているのではないでしょうか。業績が好調な飲食店は攻勢に出ているため、引き合いが多いと考えられます。

体感的には、有効求人倍率よりも高いイメージがあります。やはり、飲食業界でも勝ち負けがはっきりしてきていると感じています。

HR事業で過去最高益を目指す

IRTV : 続いて業績予想です。トップラインが大きく伸びていますが、利益に関しては、HR事業部単体で見ると、過去最高を予想されていますね。

久保様 : 私は利益率にこだわっています。前職でリーマン・ショックを経験したときに、コストを適正にコントロールすることを学びました。売上が20%、30%落ちても赤字にならないようなコストコントロールが大切でしょう。利益率はまだ10%ほどですが、さらに上げていけると思います。

<HR事業で過去最高益を目指す①>

HR事業で過去最高益を目指す①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 貴社の経営体質が少しずつ筋肉質になってきている感じですね。傘下のワールドインワーカー様についても以前の動画でお話ししていただきましたが、今の時代の中心にポジショニングしている印象を受けます。

藪ノ様 : そうですね。これから引き合いが増えてくる見込みであるとともに、今年からクックビズ社との連結も始まるため、久保に協力してもらいながらワールドインワーカー社とのシナジーを出していく方針です。下期以降にご期待いただければと思います。

<HR事業で過去最高益を目指す②>

HR事業で過去最高益を目指す②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : わかりました。投資家の皆様も今後のクックビズ社に期待して見ていただければと思います。今日はお二方どうもありがとうございました。

藪ノ様久保様 : ありがとうございました。

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

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