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フレアス【中期経営計画発表】2027年売上166億を目指して

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年6月18日

フレアス(7062)代表の澤登様が、中期経営計画についてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事は、IRTVの動画内容を書き起こししたものです。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

中計の目指す姿

IRTV : 本日はフレアス(7062)より、代表取締役社長CEOの澤登様にお越しいただきました。よろしくお願いします。

澤登様 : よろしくお願いします。

IRTV : 本日は、2024年5月に開示されました中期経営計画の内容について、澤登様に直接お話をうかがいます。今回の中期経営計画における理念や事業領域の考え方について教えてください。

澤登様 : 病院を退院してから看取りまで、総合的に在宅医療をカバーする会社になることを目標に、事業活動を展開しています。その具現化が3年間で大きく進められるように計画を立てました。

<中計の目指す姿①>

中計の目指す姿

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : これまでも事業の内容については、いろいろと進化や展開をされてきたのでしょうか。

澤登様 : そうですね。祖業が訪問マッサージで、国家資格を持った施術師が寝たきりの方のご自宅や施設に訪問していました。この事業を全国に広めることを第1フェーズとして取り組んできました。

今は第2フェーズで、ネットワークを基に最期の終末期看取りまで我々が支援する仕事をしようというのが今回の計画です。

<中計の目指す姿②>

中計の目指す姿

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 看取りまで支援しようとすることの大切さはどこにあるのでしょうか。

澤登様 : マッサージした際に、お客様にとても喜んでいただきました。痛くて寝られなかった方が夜にぐっすり眠れたり、寝返りを打てない方が寝返りを打てて奥様を起こす必要がなくなったりと、本当にたくさん喜びの声をいただいたのです。

しかし、最期には我々の手元からいなくなってしまい、病院で亡くなられます。恐らく病院でも「マッサージを受けたかった」と思われているはずです。そこで、我々がホスピス事業を展開すれば、最期までそばにいてサービスを提供できると考えました。

IRTV : ずっと一緒に見てきた方と最期までいられるのは素敵ですね。

中期経営計画の概要

IRTV : 中期計画の概要についてご説明をお願いします。

澤登様 : 売上高は今期(2025年3月期)80億6200万円、来期(2026年3月期)は109億6200万円、最終年度(2027年3月期)は166億7800万円です。営業利益も大幅に増えて、最終年度には20億円を見込んでいます。

<中期経営計画の概要>

中期経営計画の概要

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : 市場環境として、ニーズの高まりについてどのように認識されていますか。

澤登様 : 高齢者の方が増えるのは皆様ご存知かと思いますが、2030年には47万人が「看取り難民」になると言われています。高齢者が増える中、8割の方が病院で亡くなっていますが、逆に病院のベッド数は減少傾向です。

先行してホスピス事業を手掛ける上場企業様は4社あります。しかし、4社合わせてもベッド数は1万に達しない状態であり、まったくベッド数が足りていません。

私たちは創業当時から「日本の在宅事情を明るくする」というビジョンを掲げています。その実現に向けて頑張って全国展開し、1人でも多くの方にサービスを届けたいという想いを、今回の計画に反映しました。

中期経営計画の条件・リスク

IRTV : 中期経営計画の数値目標達成のための条件、リスクはありますか。

澤登様 : 大きく成長させるのは、我々の新規事業である「施設系介護サービス」です。祖業のマッサージ事業については、これまでどおりの成長で伸ばしていきます。

大きな挑戦として、施設系介護サービスで店舗をたくさん建てています。今回の計画では、その規模に応じて売上が変わることを示しています。

3年後には売上構成が大きく変わる見込みです。現状はマッサージ直営事業が61.7%、マッサージフランチャイズ事業が15.6%と合わせて8割程度となります。3年後には62.9%施設系介護サービスになる計画です。

マッサージ事業は売上構成で過半数を割る見込みですが、マッサージ事業も成長を見込んでいます。マッサージ事業の成長以上に施設系介護サービスが成長するため、このような変化になっています。

<中期経営計画の条件・リスク>

中期経営計画の条件・リスク

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : かなり売上構成が変わりますね。

澤登様 : 施設系介護サービスはベッド数が売上成長の大きな要因となります。ベッドあたりどれくらいの成果が生み出せるかが決まっているので、ベッド数をいくつに設定するかで売上はおおよそ予測可能です。

昨年度は11拠点でしたが、2027年度には38拠点になる見込みです。4倍近く増えるため、このような売上構成になると予想できます。

人材育成・確保について

IRTV : 営業の強化に伴う人材の育成や確保の面はいかがですか。

澤登様 : とても重要なことが2点あります。1つは順調に施設を建てることです。現状、2年後の物件まで契約済みとなります。すぐに建てるわけではありませんが、土地を探し、契約を結び、建築会社を探すと大体2年前には終わります。我々の3年計画も、今後2年間はある程度計画が見えており、順調に進捗するのではないかと考えています。

もう1つは人材です。入社後に人材を定着させることが重要なポイントとなりますが、我々は自信を持っています。祖業のマッサージ業は労働集約型なので、人材を採用、定着、教育、戦力化するまで育成してきた経験があります。介護施設サービスの離職率は業界平均よりも低く、採用コストも標準的な水準を大きく下回っている状況です。

<人材育成・確保について>

人材育成・確保について

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : これまでのノウハウを活かして、人材の確保を進めているのですね。

澤登様 : おっしゃるとおりです。

施設系介護サービス事業の成長の背景

IRTV : 施設系介護サービス事業は、なぜこれほど大きく成長できるのでしょうか。

<施設系介護サービス事業の成長の背景①>

施設系介護サービス事業の成長の背景

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : 先ほど申し上げたように、「どれだけ多くの施設を作るか」、「施設がきちんと稼働するか」が大切です。

中期経営計画を出したとき、とても多くの反響をいただき、これまでにないほど投資家の方からお問い合わせをいただきました。本当にありがたいことです。

反応は2つに分けられ、1つは「野心的な計画だ」という称賛の声、もう1つは「本当に計画を達成できるのか」という声です。ごもっともな意見だと思いますが、我々が数年間かけて準備して出した計画であり、自信があって出した数字となります。

自信の根拠は、数年前に開発する店舗が決まっていることと、我々が24年間にわたり多くの社員を集めて定着させ教育してきた実績があるためです。きっと我々は達成できるだろうと考えています。

<施設系介護サービス事業の成長の背景②>

施設系介護サービス事業の成長の背景

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 高い目標ですが、自信があるのですね。

澤登様 : はい。我々が初めてではなく、ホスピス事業を展開し上場している先輩企業が4社あります。4社の先輩企業も我々と同等、もしくはそれ以上のスピードで成長しています。我々が初めてではないため、先輩企業に学びながら、着実に実績を積んでいきます。

フレアスが成長を加速させる要因

IRTV : 改めての質問となりますが、フレアスのホスピス事業の成長要因や強みは何ですか。

澤登様 : 1つは「マッサージ」です。我々が全国で最も多くの施術師を抱えています。

<フレアスが成長を加速させる要因①>

フレアスが成長を加速させる要因

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : 終末期にホスピスへ入ったときに、施術師が横にいて痛みを取り、一緒に頑張ってくれるのはとても良いことですよね。施術を受ける方にとっては、大きな価値を見出していただけるのではないでしょうか。

<フレアスが成長を加速させる要因②>

フレアスが成長を加速させる要因

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : もう1つは「営業ネットワークの強さ」です。祖業のマッサージは全国に400店舗あります。地域の医療機関とネットワークを構築しており、ホスピスはネットワークをそのまま活かせるのです。この点で、営業ネットワークの強さを自負しています。

ホスピス事業の特徴

IRTV : フレアスが運営するホスピスの特徴は何でしょうか。

澤登様 : 単にマッサージや看護、介護を提供するだけでなく、出会った利用者様の人生の価値を向上させようと考えていることです。我々はこれを「時間の価値の最大化」と呼んでいます。

<ホスピス事業の特徴①>

ホスピス事業の特徴

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : 我々は、寝たきりになった方が最期まで自分らしい時間を過ごすために何ができるかを考えてきました。弊社のホスピスもそれが反映されており、スタッフはさまざまなイベントを企画しています。

例えば、ピザパーティーを開いたり、クレープ屋さんを招いて地域の人を巻き込みながらイベントを開催したりして盛り上がっています。もちろん、最大限の感染症対策を施しています。このように、その人らしさを追求するイベントが多いホスピスです。

<ホスピス事業の特徴②>

ホスピス事業の特徴

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : 今の世の中、歳をとるのが不安になることもありますが、歳をとることに少し楽しみを見出せそうです。

澤登様 : 実際、私の実の父も施設に入っています。クレープ屋さんを招いた際には、クレープを買って、口の周りをクリームだらけにしながら、子どものように喜んで食べていました。そういう瞬間をたくさん作っていきたいです。

IRTV : まさに「時間の価値の最大化」ですね。素敵な言葉だと思います。

澤登様 : ありがとうございます。

IRTV : 施設の稼働率はいかがでしょうか。

澤登様 : 中期経営計画では稼働率85%を目標としています。高い目標だと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、我々はこれくらいの稼働率は達成できると考えています。理由は、我々はそれほど大規模な施設ではなく、小規模から中規模の施設だからです。

<ホスピス事業の特徴③>

ホスピス事業の特徴

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : これまでに出店した店舗は、稼働率100%に近い水準を達成しているところがほとんどです。とても高い稼働率となっており、我々は85%の達成はできるだろうと考えています。

出店エリアの選定については、さまざまなロジックや計算方法があります。1つは高齢者人口が多く、医療資源が少ないエリアです。医療は西高東低で、西側が多くて東側が少ないと言われています。

まずは東日本エリアを考えており、関東近郊から北は北海道仙台新潟などです。東海地方の浜松も高齢者が多くて医療が少ないため、こういったところへ順々に出店していきます。

<ホスピス事業の特徴④>

ホスピス事業の特徴

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : 困っているところから順番に出店していくのですね。

澤登様 : 全国津々浦々に1人でも困った方がいない状態を作ることが弊社のビジョン、テーマです。

その他の事業展開

IRTV : その他の事業で力を注ぐポイントはどこでしょうか。

澤登様 : 祖業のマッサージ事業も頑張って成長させます。マッサージ直営事業は、2027年3月期に売上高43億円、営業利益13億5000万円を目指しています。

毎年コンスタントにコツコツ成長させていくと、このような規模になります。私は目標として掲げる以上、必ず達成しようと取り組んでいる最中です。

<その他の事業展開①>

その他の事業展開

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : マッサージフランチャイズ事業については、2027年3月期に売上高12億4600万円、営業利益5億2100万円を見込んでいます。

2019年に開始したマッサージフランチャイズ事業も、ある程度の規模になってきました。末端の利用者数はマッサージ直営事業と変わらない水準です。こちらもこの3年間成長していくフェーズにあります。

<その他の事業展開②>

その他の事業展開

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

IRTV : フランチャイズで直営と変わらない利用者数を獲得するのは、なかなかむずかしいことではないでしょうか。

澤登様 : そうですね。我々はフランチャイズの加盟店の方には直営店のノウハウをすべて教えています。実際に数字が上がっているのはとてもうれしいです。

IRTV : 加盟店としても安心できそうですね。

澤登様 : はい。私も5月からは加盟店様を強力に応援していこうと考えています。ますます成長させていきたいです。

最後に

IRTV : 最後に、目標達成に向けての意気込みを教えてください。

<最後に>

最後に

(出典:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期[PDF])

澤登様 : とても気合が入っており、とても大きな計画です。しかし、我々は数年前から計画しておりきっと達成できると考えています

その中でいくつかポイントがあります。人材の確保と定着がとても重要だと考えています。積極的に人材を採用し、多くの人材が辞めて入れ替えるような組織風土は好ましくありません。

人材が定着してこそ初めて、より質の高いサービスが提供できます。どのように人材活性するかを、私自らがリーダーシップをとって取り組んでいきたいです。

具体的には、どのような労働環境が働きやすいのか、どのようなチームであれば高いパフォーマンスを発揮できるのかを一緒に研究し、働く社員が幸せになれる環境を作っていきます。

幸せになった社員がより良いサービスを利用者様に届ける好循環を作っていきたいです。その一環として、我々は視覚障害者の方と一緒に仕事しています。現在、視覚障害者の雇用率は20%を超えている状況です。

フランチャイズも含めてグループ全体で400人を超える視覚障害者の方を雇用しており、ダイバーシティ、つまりさまざまな方が少しの支援で活躍できる環境を作っていきます。

社員数は今後2000人、3000人と増えていくと考えていますが、生き生きと働ける組織風土を作り、それを源泉として中計を達成したいと考えています。気合の現れとして、私は先月から禁酒をはじめました。中計を達成するまでは飲まずに頑張ります。

IRTV : かなり気合が入っていますね。

澤登様 : 頑張ります。

IRTV : 本日はフレアス(7062)より、代表取締役社長CEOの澤登様にお越しいただき、中期経営計画についてお話をうかがいました。澤登様、ありがとうございました。

澤登様 : ありがとうございました。

IRTV : 高評価、質問、コメントもお待ちしております。

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

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