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【IRTV 3695】GMOリサーチ/社名変更 AI活用を推進し会社・業界共に次なる成長フェーズへ

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年4月22日

GMOリサーチ(3695)の細川社長が、「商号の変更及び定款の一部変更に関するお知らせ[PDF]」についてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事は、IRTVの動画内容を書き起こししたものです。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

新社名「GMOリサーチ&AI株式会社」

IRTV : 「IRTV Pickup ! Release」は、上場企業の適時開示情報など最新のトピックスを深掘りし、より企業の戦略を理解する番組です。本日はGMOリサーチ(3695)より細川代表にお越しいただきました。よろしくお願いします。

細川様 : よろしくお願いします。

IRTV : 今回は、株主総会で承認された社名の変更についてお聞きします。まずは新社名を教えてください。

細川様 : 現在の「GMOリサーチ株式会社」から、2024年5月1日より「GMOリサーチ&AI株式会社」に変更することになりました。

<新社名「GMOリサーチ&AI株式会社」①>

新社名「GMOリサーチ&AI株式会社」①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : これまでの社名に「&AI」がついたのですね。今回なぜ、社名変更したのでしょうか。

細川様 : 我々は今までインターネット企業という位置づけで、リサーチ業界全体の非効率な仕事のやり方をインターネット化していくことに一生懸命取り組んできました。日本のマーケットではすでに、70%近くのシェアを握るまでに成長しています。

日本のマーケティングリサーチ業界では、ある程度オンライン化、インターネット化が進んだという感覚を持っています。今後、市場と我々自体が成長するためには、さらに業界を大きく変えていく力が必要になると考えていました。

<新社名「GMOリサーチ&AI株式会社」②>

新社名「GMOリサーチ&AI株式会社」②

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : 2023年には、世の中で生成AI(人工知能)をベースに、さまざまな効率化が進みました。リサーチ業界の中でも、分析やデータ収集後のプロセスはインターネット化が進んでいないため、AIによって大きく変わるビジネスチャンスがあると感じ、わくわくしています。

そこで、社名を変えて全社で取り組んでいく決意を固めました。

IRTV : 社内のAI化だけではなく、業界的に変革をリードすることを示すために変更されたのですね。

AI事業を発展させる4ステップ

IRTV : 今後はAI事業も強化するイメージだと思いますが、どのような展開を図っていく予定でしょうか。

細川様 : 4ステップを考えています。

<AI事業を発展させる4ステップ①>

AI事業を発展させる4ステップ①

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : Step1は、社内のAI化です。これは昨年からスタートしています。我々が今まで販売していたお客様は調査会社様がメインでしたが、最近はブランドを持っている事業会社様へ直接販売するようになってきています。

その過程でお客様が生成AIをはじめとするAIをよく使うため、昨年までは社内のプロセスやお客様のプロセスのAI化を進めてきました。これは、すでにある生成AIをどのように使うかなので、我々の商品ではありません。

<AI事業を発展させる4ステップ②>

AI事業を発展させる4ステップ②

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : Step2は、業界のAI化生産性の劇的な向上です。

我々が日本で7割近くのシェアを獲得しているプラットフォーム上にAIが乗り、お客様にそのAIを使っていただくことで、お客様の仕事を効率化できるようになります。

<AI事業を発展させる4ステップ③>

AI事業を発展させる4ステップ③

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : Step3は、AIによるパネルとの関係性の在り方変革です。

これまで売り先の話をしてきましたが、仕入先は消費者の方々です。我々は16か国で5,800万人の消費者と接点を持ち、消費者から調査協力の許諾をいただき、その許諾に沿って調査データを販売しています。

5,800万人の消費者データの管理は、人的におこなっていました。また、消費者の方々には何度も同じような質問に回答していただいていました。

Step3でAIを導入することで回答予測ができるため、リアルに消費者の方々に質問しなくてもよくなります。企業様もより早くデータを回収可能です。

これらの分野では、AIで効率化できることが予想できています。大量にデータがあるからこそ、大きく変わってくるのではないでしょうか。

<AI事業を発展させる4ステップ④>

AI事業を発展させる4ステップ④

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : Step4は、仲間づくり(M&A)新サービス提供です。

我々のパートナー企業様が消費者の会員をすでに持っている場合、その会員システムと我々のシステムを接続し、データとして購入していました。その会員を持っている企業様に、AIでプロセスした我々の分析結果を販売できます。

この取り組みにより、パートナー企業様のマーケティング活動を大幅に効率化できるでしょう。この分野でも新サービスを提供できる革新があり、この取り組みを実践していくのがStep4となります。

IRTV : 素朴な疑問なのですが、AI自体の機能を知ることはかなり大変なことではないでしょうか。

細川様 : 以前は、AIはエンジニアが開発しないと作れないものでした。しかし、現在は世の中にさまざまな生成AIの大手や、AIのプラットフォームが存在しています。

これらをつなげて、「どのようにビジネスに使うか」という発想と行動力が求められていると言えるでしょう。すべて自分たちで作ろうとすると、世界の競争には勝てないと捉えています。

すでに世の中にあるものを、我々のインダストリーで使いこなすことに1番長けているのが、弊社であるべきだと考えています。

<AI事業を発展させる4ステップ⑤>

AI事業を発展させる4ステップ⑤

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 段階を踏んで、これからも展開していくということですね。

AI他社はライバルになる?

IRTV : 業界のAI化において、今後AIを使ったスタートアップ企業がライバルになる可能性はあるのでしょうか。

細川様 : それは十分にあり得ると思いますが、我々の1番の強みは、16か国で5,800万人の会員データを有していることです。スタートアップ企業がこの規模のデータを保有しようとすると、それなりの投資が必要になります。

<AI他社はライバルになる?>

AI他社はライバルになる?

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : アジア全域のリサーチ案件は、我々のプラットフォームに入ってアンケートへ回答していただいています。相当量のデータが蓄積できている状態です。

このデータの蓄積は、ほかの会社ではできないと考えています。これから出てくるスタートアップがかんたんに覆せるものではないでしょう。逆に、手を組むことはあるかもしれません。

IRTV : これまでの優位性が、AI化によってより強くなるイメージもあります。

細川様 : そうですね。

自社の優位性について

IRTV : 大手の調査会社も同じような動きをとる可能性もあると思います。先ほどもおうかがいしましたが、他社との違いや優位性について、もう少しお聞かせください。

細川様 : いままで、調査会社様は複雑で高度な案件を手掛けていました。コンサルタントやリサーチャーというレベルの高い人たちが、一定水準の単価の付加価値を付けて販売するビジネスになります。

<自社の優位性について①>

自社の優位性について①

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : 我々の場合は、その業務を標準化しているため、さほどむずかしくない案件であれば、とても割安にご提供できます。つまり、価格モデルがまったく違うのです。

もしかしたら、調査会社様もこのようなビジネス領域・モデルに参入する意向を持っているかもしれません。しかし、16か国で5,800万人のデータが常に毎日貯まる状況は作れないでしょう。うまく手を組むことで、競合にはならないと考えています。

IRTV : その部分もAI化によってさらに強化されていきそうですね。

細川様 : そうですね。システム自体が単体で動いており、全部自分たちで手掛ける時代ではないため、さまざまなシステムにAPI※2で接続できる点が1番強いと思っています。

※2 API(エーピーアイ)とは、あるソフトウェアの機能を別のソフトウェアから呼び出す仕組みを指します。

我々の1番の強みは、消費者のデータを持っていることです。さまざまな企業様が競合になるのではなく、APIでつながってパートナーになることで強みを生かせるでしょう。

<自社の優位性について②>

自社の優位性について②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : GMOインターネットグループであることも、優位性を高めることになりますか。

細川様 : そうですね。GMOインターネットグループというブランドによって、安心してプラットフォームにデータを預けていただけます。

また、GMOインターネットグループは、金融や広告、インフラといったさまざまな事業を手掛けています。このため、それぞれのビジネスで得たナレッジの蓄積量はとても多くなります。

上場企業の子会社上場等の問題などを指摘されるケースがありますが、我々は膨大なデータをお預かりしているという大きなアドバンテージを有しています。スタートアップの小さな企業では、重要な個人情報をお預かりすることはむずかしいでしょう。

IRTV : 信頼の部分は大きな強みになりますね。

細川様 : そう思います。

AI時代の人材戦略

IRTV : AIを活用していくためには、人材が重要かと思いますが、どのような人材をどのように増やしていく予定でしょうか。

細川様 : 業界No.1サラリーを目指しています。インフレの時代なので、各社が給料を引き上げていますね。我々はその中でもダントツのNo.1になろうと取り組んでいる状況です。

<AI時代の人材戦略①>

AI時代の人材戦略①

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : 特に、新卒の方についてはGMOインターネットグループ全体で採用をおこなっており、新卒給与は業界トップとなる710万円です。優秀な方を集め、優秀なAIの活用方法をもっと浸透させていく流れのもとで取り組んでいます。

当社独自のAIテストを実施しています。入社する方々に受けていただき、私が質問しながら、「この人はAIを活用できる人なのか」を判断しています。

<AI時代の人材戦略②>

AI時代の人材戦略②

(出典:IRTV for YouTube

細川様 : いままでは、私が英語のテストを実施していましたが、それに加えてAIのテストも実施することで、英語とAIができる人材を集めています。

人数を増やすのではなく、優秀なメンバーを採用したり、いまいるメンバーに良いチャンスを与えたりして、新しい仕事にチャレンジしていただく流れを作ろうとしています。

IRTV : いまいる人も大切にしながら、新しい人材の確保にも努めていくということですね。

細川様 : お互いにとっていい刺激になっています。

新社名に込めた想い

IRTV : 最後に新社名の思いをみなさんにお聞かせください。

細川様 : リサーチ業界は労働集約的な部分がとても多く、効率化の余地があります。また、「リサーチのあるべき付加価値とは何なのか」を問う良いタイミングだと思っています。

AIという技術が、人間のリサーチャーがやるべきことと、機械でやるべきことを分けてくれると思います。人間は人間らしく、さらに価値のあるものができるのではないでしょうか。

こういった業界を作る最先端の企業になりたいと考えているので、ご支援のほどよろしくお願いします。

IRTV : 本日は、「商号の変更及び定款の一部変更に関するお知らせ」について、5月から「GMOリサーチ&AI株式会社」になる細川代表にお話をおうかがいしました。ありがとうございました。

細川様 : ありがとうございました。

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

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