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【IRTV 6058】ベクトル/2023年2月期通期決算および中期利益計画について

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年6月28日

PR事業を展開するベクトル(6058)が、2023年2月期決算説明資料をリリースしました!西江代表取締役会長兼社長が2023年2月期通期決算および中期利益計画に関連したトピックを「IRTV※1」で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事では、IRTVの動画の書き起こしと、動画の内容を受けて当サイトの管理人ひっきーによるコメントを紹介しています。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

「世界PRエージェンシー250」にてアジア1位、グローバル7位に

IRTV : 今日は、2023年4月14日発表の“2023年2月期決算”に関連し、今後の戦略を中心にお話をお願いします。ところで、5月18日に「世界PRエージェンシー250※2でアジア1位、世界7位にランクインした」と公表されていましたね。順調に業績を伸ばすことができているわけですね。

※2 世界PRエージェンシー250とは、PR業界有数のメディアを運営している「PRovoke Media」が発表する、世界のPR会社ランキングです。売上規模を基にランキングされています。

<世界PRエージェンシー250>

世界PRエージェンシー250

(出典:GLOBAL TOP 250 PR AGENCY RANKING 2023

西江様 : そうですね。グローバルでのランキングは去年14位でしたが、今年は7位に上昇しました。売上高の成長率が大きいのがポイントですね。また、売上規模が2倍になれば世界No.1になれるので、そこを目指して取り組んでいきます。

IRTV : ありがとうございます。

広告業界とPR業界の違い

IRTV : いろいろなところでお話されてると思いますが、「広告業界とベクトル社が軸足を置いているPR業界の違い」について、ご説明いただけないでしょうか?

西江様 : 広告代理店とPR会社の比較という切り口でお話します。企業の広告を担当するのが「広告代理店」で、ニュースやSNSを使って認知度を高めるのが「PR会社」です。

広告代理店とPR会社の違い
会社 担当内容
広告代理店 テレビCMなどの広告を使って認知度を高める
PR会社 ニュースやSNSを使って認知度を高める

西江様 : 最近では、PR会社の業務範囲も拡大しています。一番のポイントは、SNSで見る広告が動画になったことです。今までは、SNSでも“2次元の広告”が中心でした。

IRTV : 確かに、バナーや画像が表示されなくなってきていますね。

西江様 : ですので、単純な2次元の広告はなくなり、コンテンツっぽい動画広告が増えてきたわけです。弊社では、ニュースやコンテンツを作って、デジタルアド(広告)でヒットさせられるようになってきました。「PR会社がモノを広められる時代」に変わってきているのですね。

また、PRの仕事は“コストをかけないで、インフルエンサーなどに取り上げてもらう”こととも言えます。以前のように、多額の資金を投じたテレビCMの動画は流れません。現在は、ニュースやコンテンツを“素人っぽく”撮影した縦型動画の形で、PRが流れてくるケースが増えました。

つまり、企業が「大々的に製品やサービスを広めたい」場合は広告代理店の出番です。テレビを使った広告が中心となります。一方で、「SNSを活用してPRをおこない、SNSのインフルエンサーに取り上げてもらいたい」場合は、PR会社の出番です。また、その際に作成した動画を切り取り、デジタルアドでヒットさせ、インターネットを中心に収益を上げる提案もしていきます。

したがって、我々の目指すマーケットは1,000億円のPRマーケットだけではなく、7兆円規模のマーケットととなります。

業界内での関係

IRTV : これまでのお話を踏まえると、PR会社は広告代理店と競合しているわけではなく、そもそも事業領域が全く異なるということですか?

西江様 : 競合というよりもパートナーであり、広告代理店から案件をもらう関係性となります。建設業界で例えると、広告代理店は「ゼネコン」の立ち位置なので、“一緒に仕事をする仲間”です。顧客にSNSやPRでのマーケティングを提案する際に、広告代理店と一緒に提案するイメージですね。

IRTV : 協業という感じでしょうか?

西江様 : そうですね。広告代理店では、テレビCMの作成は別会社に依頼しています。これと同じで、SNSを中心に動画を使ってモノを広める場合に、弊社に依頼が来る仕組みです。

IRTV : 最近、「SNSの広告代理店」も増えていますね。彼らとはどういった違いがあるのでしょうか?

西江様 : SNSの広告代理店は、デジタルアドが中心です。弊社では、「PR×動画×コンテツ等で流す」という手法なので、広告だけを扱うSNSの広告代理店とは提供できるサービスが異なります。そして、弊社がやっていることのほうが、効果が高くなります。

広告代理店とPR会社の違い
会社 担当内容
PR会社 ニュースやSNSを使って認知度を高める
SNSの広告代理店 デジタルアドで認知度を高める

西江様 : また、デジタルアド自体のマーケットは大きくなっているものの、デジタルアドを扱う企業の業績はそれほど伸びていない印象です。

IRTV : ベクトル社と同じ事業を展開する競合企業は、あまりいないですよね?

西江様 : 同じ事業を展開していて、規模の大きな企業はほとんどありません。なぜかというと、弊社はワンストップでPRをサポートしているからです。

実は、広告業界は“分業制”です。業界内の各社は特定の分野に特化していますが、弊社はワンストップで今っぽく製品やサービスを広められる会社となっています。例えるならば、広告業界の「ZARA」や「ユニクロ」でしょうか。

今後については、みなさんがテレビを見なくなって、テレビ業界が斜陽になる可能性もあります。これによって、PR業界の市場規模が今後5年間のうちに7兆円から8兆円程度に増えているかもしれません。以上の見通しを踏まえて、PR業界の電通を目指して取り組んでいきます。

PR業界全体が伸長している背景

IRTV : PR業界について数字を見ていると、順調に伸びているように思えます。この理由は何でしょうか?

西江様 : PR業界が伸びているっていうよりも、「今っぽく製品やサービスを広める」ことができているためです。広告でモノを買う概念が薄れ、ニュースやSNSを見てモノを買う人が増えていますよね。人々の行動の変化に合わせたサービスを提供できていることが、大きいのではないでしょうか。

IRTV : 広告予算は景気に左右されると思いますが、この辺りは大丈夫でしょうか?

西江様 : PR業界は、景気にあまり左右されません。そもそもPRがブームになったのは、景気が悪いときに効率的に予算を回す施策として使われたためなのです。

PR業界全体が伸長している背景

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : ということは、広告予算が絞られた時には、PR業界のほうに予算が回ってくるのでしょうか?

西江様 : そういった影響はないと考えられます。企業にとっては、「2,000万円で日本経済新聞に広告を出す」か、「記者会見などのPR活動をおこない無料でニュースに取り上げてもらう」という選択肢になるため、広告予算に関係なくPR活動は必ずおこなうものだからです。

デジタルマーケティング領域へ投資の背景

IRTV : デジタルマーケティング領域で、M&Aに取り組まれていますね。その意図は何でしょうか?

西江様 : デジタルマーケティング領域のM&Aによって、弊社でPRの全工程をワンストップで担当できるようになると考えたからです。そこで、デジタルアドの会社のポートフォリオを組み、各社の特色を見てM&Aしています。

IRTV : そういう意味では、PRだけでなく、顧客の広告予算も含めて獲得しているのでしょうか?

西江様 : そうですね。時代の変化によって、広告の概念も変わってきています。例えば、中国のライブコマースでは、広告とPR、販売のすべてが含まれています。広告だけ、PRだけ、といった考え方はなくなってきています。

したがって、企業が記者会見をおこない、メディアやインスタグラマーを呼び、動画を撮影し、動画を切り取ってデジタルアドに使用し、SNSで拡散するという提案をしているのです。時代の変化に合わせて素早く対応しモノを広められるのが弊社の強みとなります。

ベクトル社の強み

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 現在は、マスメディアからデジタルメディアに移行している段階だと思われます。今後、マスメディアの市場が縮小していったときにはどうなるのでしょうか?

西江様 : マスメディアは将来なくなってるのではないでしょうか。私自身もテレビを見るとしたら、ニュースくらいになっています。この点、ニュース自体はPRの領域なので、今後もPR業界が伸びていくと考えられます。時代はどんどん変わっていくので、それに対応できる立ち位置の会社を狙っています。

もう少し詳しく説明すると、広告代理店のようなビジネスではなく、コストをかけずにスピーディーにワンストップにPRできるZARAやユニクロのような領域を狙っています。

IRTV : 今後もベクトル社の戦略を引き続き投資家の方にも注目して見ていただければと思っています。今日はどうもありがとうございました。

ひっきー's Eye

指さしひっきー

ベクトル社の対談書き起こし記事、いかがでしたか?ベクトル社では、人々の消費行動に合わせたPR戦略を提案しています。今後も業績の拡大が期待できるので、要注目ですね!

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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