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【IRTV 3842】ネクストジェン/コミュニケーションDX事業のビジネスモデルについて

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年2月26日

ネクストジェン(3842)事業企画開発部部長の古谷野(こやの)様が、コミュニケーションDX事業についてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事は、IRTVの動画内容を書き起こししたものです。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

前回のおさらい

IRTV : 本日のゲストは、ネクストジェン(3842)より事業企画開発部部長の古谷野さんにお越しいただきました。

古谷野様 : 事業企画開発部の古谷野でございます。本日はよろしくお願いします。

IRTV : 今日は貴社の主力となる「ボイスコミュニケーション事業」と「コミュニケーションDX※2事業」の中で、コミュニケーションDX事業を中心にお聞きかせください。

※2 DX(ディーエックス)とは、デジタル技術を活用して生活やビジネスを変革することを指します。

前回のビジネスモデルの動画で島取締役よりお聞きしたとおり、ボイスコミュニケーション事業は電話がベースになります。一方、メールやSMSなどコミュニケーションがデジタル化してきた現代において、コミュニケーションDX事業は業務の効率化をサポートする事業になりますね。

<前回のおさらい>

前回のおさらい

(出典:IRTV for YouTube

コミュニケーションDX事業 創設のきっかけ

IRTV : まず、コミュニケーションDX事業ができたきっかけからお聞かせください。

古谷野様 : この事業を展開する背景としましては、コミュニケーション手段の多様化が挙げられます。例えば、電話をかける頻度が減ってきています。私もプライベートでは「LINE」や「SMS」、「メッセンジャー(Messenger)」などを使っています。仕事でも「スラック(Slack)」や「チームズ(Teams)」、「ズーム(Zoom)」を使うケースがとても増えていますよね。

<コミュニケーションDX事業 創設のきっかけ>

コミュニケーションDX事業 創設のきっかけ

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : また、顧客とのやり取りでもSMSを使う企業様が相当増えているのではないでしょうか。こうした市場の変化に対し、電話を中心としないオムニチャネル※3のコミュニケーションや、AI(人工知能)を活用した業務DXを推進するクラウドサービスなどが、我々が展開しているコミュニケーションDX事業です。

※3 オムニチャネルとは、複数の方法を使って顧客と接点を持つことを指します。ちなみに、オムニチャネルとは「すべて、あまねく」という意味の「オムニ」と、水路や運河から転じて「顧客との接点・流入経路」を表す「チャネル」を合わせた言葉です。

IRTV : これまでの経験を活かしつつ、業務の非効率化をデジタルで解決するサービスになりますね。

古谷野様 : 我々は過去22年間、通信キャリア様に「相互接続」と言われる技術を提供してきました。相互接続とは、異なるネットワークやサービスの間で音声通信をつなぐ技術です。相互接続はコミュニケーションDX事業のコア技術として役立ち、音声関連の既存サービスも活用しながら、この事業を進めています。

サービスの導入事例

IRTV : デジタルを活用して業務の効率化を図る中、実際にコミュニケーションDX事業ではどのような事例がありますか。

古谷野様 : 例えば、少し古い事例になりますが、ワクチン接種の電話予約を自動で受け付けるシステムがあります。

指定の電話番号にかかってきた電話に自動音声ガイダンスが対応し、予約システムと連携する仕組みです。自動音声による対応で予約を受け付けることができ、予約受付後には自動で電話やSMSで顧客にリマインドを送ります。このシステムを活用することで、業務効率化だけでなく、予約忘れや当日キャンセルをなくすことができ、関係者の皆様にご満足いただけました。

<サービスの導入事例>

サービスの導入事例

(出典:IRTV for YouTube

U-cube connectとは

古谷野様 : コミュニケーションDX事業を支えるサービスとして「U-cube connect(ユーキューブコネクト)」を紹介します。

このサービスは、コミュニケーションのオムニチャネル化に対応した電話自動応答サービスです。活用例としては、会社の代表電話などにかかってきた電話に対して自動応答します。

<U-cube connectとは>

U-cube connectとは

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : 簡単なお問い合わせの場合は、回答が掲載されているFAQサイトのURLをSMSに自動で送信します。これによって、人を介することなくお問い合わせに対応できます。重要なお問い合わせや顧客のご希望によってオペレーターとの会話を求められる場合にも、的確にフォローができるシステムを構築しています。

IRTV : FAQサイトで解決できる場合はSMSを送信することで、企業とその顧客の双方が業務効率化につなげられますね。

古谷野様 : はい、そのような効果が期待できるでしょう。

このほかの活用例として、FAXの送受信があります。コミュニケーションのオムニチャネル対応としてさまざまな手段がありますが、FAXという比較的古い技術にも対応しており、サービスの中の1メニューとして入っています。

FAXを連携することで、会社以外の場所からFAXを送受信できるほか、メールやSlackなどに通知を送れるため、見逃し防止にも役立つでしょう。最近はさほどないかもしれませんが、FAX確認のために出社される方もいらっしゃいます。このサービスを導入すれば、確認のためだけにわざわざ出社しなくてもよくなります。

U-cube cogniとは

古谷野様 : 現在、音声認識は比較的メジャーになってきていますが、我々は10年前の2014年から扱っています。音声認識でテキスト化するのは一般的なので、この水準を上回るサービスとして、顧客の目的や実用を重視して業務に密着したサービスを提供する月額制のBPO※4サービスを提供しています。これが「U-cube cogni(ユーキューブ コグニ)」です。

※4 BPO(ビーピーオー)とは、企業活動における業務プロセスの一部について、業務の企画・設計から実施までを一括して専門業者に外部委託することを指します。

<U-cube cogniとは>

U-cube cogniとは

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : テキスト化の需要は多くありますが、テキストデータの使われ方はさまざまであり、各事業に特化して垂直展開しているのが我々のサービスの強みとなっています。

例えば、金融業において、コンプライアンス目的でこのサービスが導入されています。顧客に対して「これは売れますよ」といった発言をしてしまうと、レギュレーション的にNGワードになる場合があります。このような言葉が発せられていないかどうか音声認識を使って確認し、NGワードのアラートが出る仕組みを提供しています。

その他にも、建設業では「U-cube cogni 工事KY」を提供しています。工事現場では危険予知(KY)活動というものが必ず行われています。例えば、「今日の工事はこういう工事なので、こういったことに気をつけましょう」というものです。この活動が確実に行われているか否かを、定量的に可視化するサービスになります。

<U-cube cogni 工事KYとは>

U-cube cogni 工事KYとは

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : ミーティング内容を可視化するのですね。

古谷野様 : そうですね。ミーティング内容をテキスト化し、内容の適正を数値で表示する仕組みです。これは我々だけが提供しているサービスだと考えています。なぜなら、我々は雑音に強い音声認識エンジンを提供できるからです。これにより、工事現場でも音声をテキスト化、可視化して提供できます。

コンシューマー向けには「U-cube cogni 字幕電話」というサービスがあります。このサービスを利用されているのは、主に耳が聞こえにくいものの発話はできる方です。耳が不自由な方や耳が遠い方は、日本で今1,420万人ほどおり、このような方々に対して提供するサービスになります。

<U-cube cogni 字幕電話とは>

U-cube cogni 字幕電話とは

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : 耳が不自由な方や耳が遠い方は、発話はできるものの、相手の発言内容を聞き取ることは少し難しいという状況が想定されます。そこで、通話相手の言葉をAIでテキスト化し、利用者様のスマホやPCに表示します。利用者様はその内容を見ながら自分の声で相手に伝えて、電話によるコミュニケーションを実現するサービスになります。

IRTV : いろいろな角度からソリューションを展開されていますね。

サービスの基盤 CPaaSは自社で開発

古谷野様 : これらのサービス基盤が「CPaaS(シーパース)」です。CPaaSは「Communications Platform as a Service(コミュニケーションプラットフォーム・アズ・ア・サービス)」の略であり、要はコミュニケーションのプラットフォームになります。弊社では、CPaaSも自社のソフトウェアを活用して開発、展開しています。

<サービスの基盤 CPaaSは自社で開発>

サービスの基盤 CPaaSは自社で開発

(出典:IRTV for YouTube

U-cube CPaaSとは

IRTV : U-cube CPaaSがどういった基盤で、どのようなことができるのか、もう少し詳しくお聞かせください。

古谷野様 : U-cube CPaaSは、通信機能をAPI※5で提供するプラットフォームです。

※5 API(エーピーアイ)とは、あるソフトウェアの機能を別のソフトウェアから呼び出す仕組みを指します。

従来、SMSの送信といった通信機能を開発するには、莫大な時間と費用が掛かります。さらに、特化したサービスを作ろうとすると、その分だけ追加で時間と費用がかかりますよね。

U-cube CPaaSはコミュニケーションのプラットフォームであり、いろいろなものを持っているため、ローコード※6ノーコード※7短期間かつ低コストでサービスを開発できます

※6 ローコードとは、ゼロからコーディングを行うよりも、少ないプログラムコードで開発ができる開発手法です。
※7 ノーコードとは、ソースコードのコーディングを行わず、プログラミングに関する専門知識が一切不要で開発を行うことができる開発手法です。

<U-cube CPaaSとは>

U-cube CPaaSとは

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : 既存サービスに電話をつなぐ、SMS配信機能を加えるといったサービスの高付加価値化や、まったく新しいサービスの創造にも活用できる内容です。

U-cube CPaaSの会員制コミュニティ

IRTV : 前回のビジネスモデルの動画にも出てきましたが、クラウドアプリを相互に利用できる会員制のコミュニティを提供されていますね。

古谷野様 : はい。弊社は、パートナー企業様がU-cube CPaaSを利用して開発したクラウドアプリケーションを相互に利用できる会員制のコミュニティを設けています。これが「NextGen CaMP(ネクストジェン キャンプ)」という名称で、2023年7月に発足しました。

この取り組みによって、価値あるサービスをよりスピーディーに市場に投入できるようになると考えています。

<U-cube CPaaSの会員制コミュニティ>

U-cube CPaaSの会員制コミュニティ

(出典:IRTV for YouTube

管理・月額課金プラットフォーム BSS

IRTV : CPaaSのプラットフォームや先ほどのサービスを支えるソリューションサービスもありますね。

古谷野様 : サービス基盤のU-cube CPaaSがあり、その上にU-cubeサービスが乗っかっている形です。そして、これらと連携するものとして「Business Support System」を展開しています。

<管理・月額課金プラットフォーム BSS>

管理・月額課金プラットフォーム BSS

(出典:IRTV for YouTube

古谷野様 : 略称としてBSSと呼んでいますが、これはサービス事業者向けに月額課金プラットフォームとなるクラウドベースの課金管理システムを提供するソリューションです。

簡単に言いますと、CPaaSやサービスをご利用になった方の顧客の情報がBSSに入り、月間の利用状況などの情報が入力されるので、サービス事業者の請求業務を助けることができます。さらに、顧客の使い方を分析することもでき、どのタイミングでどの程度使っているかなどを確認し、顧客に必要なサービスを提案することもできます。

IRTV : コンサルティングができるという認識でよろしいでしょうか。

古谷野様 : そうですね。特に、BSSは業務フローのシステムアーキテクチャの集合体であり、ここで培った経験を生かして企業のDXのコンサルティングを提供しています。そのため、上流のコンサルティングから導入・保守まで、幅広くサービスを提供できることが弊社の強みと言えるでしょう。

IRTV : 貴社の今までのご経験やBSSの課金システムの経験も生かし、トータルサポートができているのですね。

今後の成長戦略

IRTV : 最後に今後の成長戦略をお聞かせください。

古谷野様 : 先ほどのNextGen CaMPのところで説明しましたが、パートナー様との協業を積極的に強化していく方針です。CPaaS上のサービス展開という点では、別の会員様が考えたものをパッケージだけお互い共有することもでき、CaMP外の人たちが作ったサービスに関して運用を自動化することもできます。サービスの表と裏の両方を一貫して提供できるところが大きなポイントと言えるのではないでしょうか。

弊社はプラットフォーム、サービス、課金システムという一連のサービスの土台があります。これらを全部提供することもできますし部分的に提供することもできます。これが我々の強みであり、成長戦略にもなるでしょう。尚かつ、スピーディーに行うことが良いのではと考えています。

<今後の成長戦略>

今後の成長戦略

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : サービスにいろいろな価値をつけることができ、企業様にカスタマイズしたソリューションを提供することは、貴社にとっても攻めの事業であり、今後大幅な成長が見込めますね。

古谷野様 : 次のステップとして事業を推進していければと考えています。

IRTV : 今後の成長を楽しみにしていますね。投資家の皆様もぜひネクストジェン社に注目してみてください。高評価、質問、コメントなどもお待ちしています。本日は事業企画開発部部長の古谷野さんにお越しいただきました。ありがとうございました。

古谷野様 : ありがとうございました。

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

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