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ベインキャピタルによる富士ソフト株のTOB・買収はいつ?なぜ?今後どうなるか、公開買付代理人の証券会社も解説
- お知らせ
- (2025年2月17日追記)ベインキャピタルが富士ソフトに対するTOBを実施しないと発表しました。KKRがTOB価格を9,850円に引き上げ、ベインキャピタルの予定価格である9,600円を上回ったことが背景にあります。
ベインキャピタルが、富士ソフト(9749)に対するTOB(株式公開買付)を実施し、1株当たり9,600円での全株式取得を目指すと発表しました。2024年10月11日終値9,000円を基準にすると、プレミアムは6.67%です。
ベインキャピタルの公開買付価格は、KKRによる公開買付価格9,451円を149円上回る水準に設定されています。
なお、富士ソフトのTOBの公開買付代理人は未定です。公開買付代理人や復代理人には、SBI証券やマネックス証券などのネット証券が指定されるケースがあります。TOBの応募をスムーズに進めるためにも、今のうちに口座開設しておくのがおすすめです。
口座開設料・年会費などは一切かかりません。
富士ソフトのTOB【公開買付価格・期間・応募方法など】
ベインキャピタルの富士ソフトに対するTOBの概要を、下の表に整理しました。
公開買付者 | 株式会社BCJ-88 (ベインキャピタルが設立) |
---|---|
被買収企業 | 富士ソフト(9749) |
公開買付価格 | 9,600円※1 |
プレミアム | 6.67%※2 |
公開買付期間 | 一時中止 |
買付株数 | 31,444,443株 |
買付予定株数の下限 | 21,370,674株 |
買付予定株数の上限 | 31,444,443株 |
公開買付代理人 | 未定 |
公開買付復代理人 | 未定 |
上場 | 上場廃止 |
目的 | ベインキャピタルの知見や人的支援を活用し、 富士ソフトの成長を促すため |
※1 普通株式1株あたりの買付価格です。
※2 2024年10月11日終値に対して、何%の上乗せがあったかを表しています。
富士ソフトの事業内容
富士ソフトの主な事業は、SI(システムインテグレーション)事業とファシリティ事業です。詳しくは以下の表をご覧ください。
セグメント名 | 事業内容 |
---|---|
SI(システムインテグレーション)事業 | ・機械制御系、自動車関連等に関する組込系/制御系ソフトウェア開発 ・各業種で使用する業務系ソフトウェア開発 ・プロダクト・サービス及びシステムの構築・保守・運用サービス |
ファシリティ事業 | オフィスビルの賃貸等 |
その他事業 | データエントリー事業、コンタクトセンター事業等 |
ベインキャピタルによる富士ソフトへのTOBの背景
ベインキャピタルが富士ソフトをTOBする理由は、下記4つの支援によって富士ソフトの企業価値を高められると考えているためです。
ベインキャピタルによる富士ソフトへの支援策
- ベインキャピタルが有するグローバルネットワークの活用
- M&Aによる非連続な成長のサポート
- 人材ネットワークの活用
- 経営ノウハウの活用
富士ソフトの株価
ベインキャピタルが、TOB開始条件から「取締役会の同意を得ること」を取り下げてTOBを提案しました。これによってKKRとのTOB合戦に発展し、両社の提示するTOB価格が引き上げられる可能性があるでしょう。
市場ではこのことを織り込み、富士ソフトの株価はベインキャピタルが提示したTOB価格の9,600円を上回って推移しています。
<富士ソフト(9749)の株価推移>

富士ソフトの株式を保有している場合はどうすれば良い?
ベインキャピタルによる富士ソフトのTOBは「全株式取得」です。富士ソフトの株式を保有している方は、下の画像の「全部買付の場合」に書かれているように「①市場で売る」、もしくは「②指定の証券会社で申し込む」のどちらかを選択することになります。

それでは、どちらを選べば良いのでしょうか。いますぐに利益確定したい方は「①市場で売る」を、公開買付価格ぴったりで売りたい方は「②指定の証券会社で申し込む」を選ぶのがおすすめです。その理由をかんたんに説明しますね。
いますぐに利益確定したい方
いますぐに利益確定したい方は「①市場で売る」がおすすめです。
TOBが発表された後、その株式の市場価格は市場売買を通じて、公開買付価格付近まで上昇します。公開買付価格ぴったりでは売れませんが、売却ボタンを押すだけで手続きが完了するので、特別な手続きは不要です。手間をかけずに利益確定できます。
指定の証券会社で申し込む場合は、申込手続きが必要です。現金化までに時間がかかるので注意しましょう。
公開買付価格ぴったりで売りたい方
一方で、公開買付価格ぴったりで売りたい方は「②指定の証券会社で申し込む」がおすすめです。
指定の証券会社で申し込んだ場合、保有する株式を公開買付価格で買い取ってもらえます。市場で売る場合には、公開買付価格ぴったりでは売れず、それよりも少し安い価格で取引することになります。
TOBのプレミアムをまるっと受け取りたい場合は、市場では売らず、TOBに申し込みましょう。申込は、次に紹介する指定の証券会社でおこなってください。
富士ソフトの公開買付代理人・復代理人はどこの証券会社?
富士ソフトのTOBに応募する場合、指定の証券会社で申し込む必要があります。指定の証券会社のうち、公開買付者から業務・権限を委託された証券会社を「公開買付代理人」、公開買付代理人の業務を請け負う証券会社を「公開買付復代理人」と呼びます。
公開買付代理人 | 未定 |
---|---|
公開買付復代理人 | 未定 |
富士ソフトの株式を保有している方で、市場で売却せずTOBへの応募を考えている方は、公開買付代理人や公開買付復代理人の証券会社に口座開設して株式を移管する必要があります。
公開買付代理人や復代理人には、SBI証券やマネックス証券などのネット証券が指定されるケースがあります。TOBの応募をスムーズに進めるためにも、今のうちに口座開設しておくのがおすすめです。