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米アクティビストが伊藤忠食品の非公開化を要求!親会社の伊藤忠商事によるTOB・買収はいつ?なぜ?今後どうなるか、公開買付代理人の証券会社も解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2025年11月14日

米国のアクティビストファンド「サファイアテラ・キャピタル」が、投資先である伊藤忠食品(2692)の取締役会に対し、TOB(株式公開買付)による非公開化と親子上場の解消を要求したとの報道がありました。

サファイアテラ・キャピタルによると、親会社である伊藤忠商事(8001)がTOBによって完全子会社化することが最も合理的で、公開買付価格は1株あたり14,000円程度を主張しています。2025年11月13日終値9,300円を基準にすると、プレミアムは50%程度となる見通しです。

なお、伊藤忠食品のTOBについて具体的なことは何も決まっておらず、公開買付価格や公開買付期間、公開買付代理人は未定です。情報が発表され次第、こちらの記事でお知らせします。

伊藤忠食品の事業内容

伊藤忠食品は、食料品卸売業とその他の事業の2つを展開しています。各事業の概要を表に整理しました。

伊藤忠食品の事業内容
事業名(セグメント名) 事業の概要
食料品卸売業 メーカーや親会社(伊藤忠商事)から 酒類・食品を仕入れ、小売店などへ卸売する事業。
その他の事業 物流管理・運送、小売業、サービス業、食品製造業などを展開。

サファイアテラ・キャピタルが伊藤忠食品のTOBを要求した理由

米国のアクティビストファンド「サファイアテラ・キャピタル」が伊藤忠食品のTOBを要求した理由は、次の2点です。

それぞれかんたんに説明します。

① 完全子会社化でより合理的に事業を推進できる

サファイアテラは、伊藤忠商事が伊藤忠食品を完全子会社化することが「最も合理的」だと主張しています。この理由は次の3点です。

完全子会社化が最も合理的な理由
理由 説明
密接な関係 伊藤忠食品は親会社の伊藤忠商事とすでに補完し合う関係にあり、主要な経営幹部も伊藤忠商事から受け入れている。
戦略的な重要性 伊藤忠食品のような食品卸売業は、食品メーカーや小売店、外食店をつなぐ重要な役割を果たしている。デジタルの力(DX)を活用して、集めた膨大な顧客データを親会社の小売事業などに活かすことが、商社にとって非常に重要な戦略分野になっている。
意思決定の集中 完全子会社になれば、親会社は他株主に気を遣うことなく、素早く、そして大胆に事業方針を決めることができるため、企業価値の向上を追求しやすい。

つまり、サファイアテラは「伊藤忠食品は、親会社が完全にコントロールして事業を成長させたほうが、最終的にもっと価値が出るはずだ」と考えているのです。

② 過大な現預金や政策保有株式により悪化した資本効率を改善できる

サファイアテラは、伊藤忠食品が過大な現預金や政策保有株を持っており、これが「資本効率を悪化させている」と指摘しています。

具体的には、親会社への預け金として562億円、投資有価証券として399億円が計上されている状態です。これらを合計すると、伊藤忠食品の時価総額の約8割に達します(伊藤忠食品の時価総額は2025年11月13日時点で1,180億円)。

これほど多額の現預金や株を事業のために有効に使っていないなら、株主に配当金として返すべきだと考えています。

非公開化すれば、この「もったいないお金」をより機動的に使えるようになり、資本効率の問題が解決に向かうと考えているのです。

なお、サファイアテラは伊藤忠商事が子会社化したファミリーマートをめぐり、TOB価格が安すぎるとして最高裁判所で係争中です。

伊藤忠食品のTOB【公開買付価格・期間・応募方法など】

伊藤忠商事の伊藤忠食品に対するTOBの概要を、下の表に整理しました。

伊藤忠食品のTOBに関する基礎情報
公開買付者 伊藤忠商事(8001)
被買収企業 伊藤忠食品(2692)
公開買付価格 14,000円※1
2025年11月13日終値 9,300円
プレミアム 50.54%※2
利益(100株あたり) 470,000円※3
公開買付期間 未定
買付株数 未定
買付予定株数の下限 未定
買付予定株数の上限 未定
公開買付代理人 未定
公開買付復代理人 未定
上場 廃止
目的 親子上場の解消と企業価値向上のため

※1 米アクティビストのサファイアテラ・キャピタルが要求した、普通株式1株あたりの買付価格です。この買付価格は確定したものではありません。
※2 2025年11月13日終値に対して、何%の上乗せがあったかを表しています。
※3 TOB発表日の終値に対して何%の上乗せがあったのか計算したプレミアムを元に、公開買付価格で100株を売却した場合の利益を計算しています。

TOBの公開買付代理人に選ばれやすい証券会社

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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