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コロナショック下でも株価が上がった企業まとめ
コロナショックで株式市場全体が落ち込む中、株価が上がった企業がいくつか存在します。それらの企業を調べると、「コロナショック下でも利益を上げられる企業」という共通点が見えてきました。
このコラムでは、コロナショック下でも株価が上がった企業と特徴をまとめています。今回紹介した銘柄のように、今後もコロナショック下で利益を上げられる企業が出てくるかもしれません。そのような企業を見つけるための参考にしてください。
コロナショック下でも株価が上がっている企業一覧
銘柄名 | 株価が上がっている理由 | 株価チャート (2019年11月~2020年4月) |
---|---|---|
興研 (7963) |
防塵・防毒マスクメーカー。新型コロナウイルスの感染拡大でマスク需要が高まると考えられた | |
エムスリー (2413) |
医療従事者向け情報サイトを運営。新型コロナウイルスの感染拡大で医療情報サイトを利用する医師が増えると予想された | |
富士フイルム ホールディングス (4901) |
写真、医療機器、医薬、液晶フィルムメーカー。新型コロナウイルスに効くとされる医薬品「アビガン」を製造しており、注目が集まった | |
メドレー (4480) |
人材紹介のほかオンライン診療システムを開発。遠隔診療の需要が拡大するとの思惑が働いた | |
サイボウズ (4776) |
業務効率化のグループウェアを開発。テレワークで利用者が増えると予想された | |
Chatwork (4448) |
クラウド型ビジネスチャットツールを開発。テレワークで利用者が増えると考えられた | |
サイバーセキュリティ クラウド (4493) |
AIを使ったセキュリティサービスを開発。テレビ会議の増加でセキュリティシステムの需要が拡大すると予想された | |
関通 (9326) |
ネット通販の配送センター業務代行。巣ごもり消費によりネットで買い物を済ませる人が増えるとの思惑が働いた |
一覧表で紹介している企業は、マスク、医療、テレワーク、巣ごもり消費といったコロナショック下で注目されているテーマを持っているのがわかります。なぜ注目されているのかというと、「コロナショック下で需要が高まり、利益が上げられる企業」だからです。株価は「EPS(1株あたり純利益)×PER(株価収益率)」で決まるため、これらのEPSの増加が見込める企業は、株価が上がっているのです。
このほかにも、オンライン教育や健康、家電といったテーマの企業にも注目が集まり、株価が高まっています。
株価の動きは2パターン存在
コロナショック下で利益が上げられる企業は、株価が上がっているとお話しました。しかし、どれも同じように上がっているわけではなく、株価の動きには2つのパターンがあるようです。1つ目は「急上昇したあとに急落する」パターン、2つ目は「じわじわ株価が上昇する」パターンです。なぜこのような違いがあるのか、見て行きましょう。
まず1つ目は、「急上昇したあとに急落する」パターンを追ってみましょう。マスク関連銘柄の興研(7963)が良い例です。
興研は、中国で新型コロナウイルスの感染拡大が明らかになった「1月末」に、株価が高騰しました。注目される前は1,300円ほどで推移していましたが、一時は4,380円まで高騰しており、実に3倍以上になったのがわかります。
しかし、その後は利益確定売りなどが入り、株価が急降下しました。なぜ急降下したかというと、マスクは「一時的な需要」で終わってしまう可能性が高いからです。おそらく、コロナショックによる特需の影響は、興研の場合2020年12月期のみになるでしょう。
つまり、業績が継続的に伸びるわけではないと考えられているのです。株価は「EPS×PER」で決まるのですが、「業績が一時的にしか伸びない=EPSが一時的にしか伸びない」ため、株価の上昇も一時的で終わってしまいます。このような企業は、当サイトでおすすめしている長期投資には向きません。
2つ目の「じわじわ株価が上昇する」パターンを追ってみましょう。遠隔診療のメドレー(4480)が良い例です。新型コロナウイルス感染拡大によって遠隔診療が注目されたため、株価が右肩上がりとなっています。
株価の動きを見るとわかるとおり、興研とは違って株価がなだらかに上がっています。これは遠隔診療そのものが「息が長いテーマ」であり、コロナショックをきっかけに利用者が増えると予想されているからです。そして、遠隔診療が本格稼働すれば、メドレーが生み出す利益が毎年成長していきます。株価は「EPS×PER」でしたので、利益の成長にあわせて株価が上がっていくと考えられます。こういった銘柄は、長期投資に向いています。
ただし、直近では株価が下がってきています。息が長いテーマですが、過熱感から利益確定売りが入ったり、本来の企業価値よりも株価が高くなったりしたのが原因でしょう。長期目線で投資できる企業であっても、一時的に株価が調整される点には注意する必要があります。
以上、2パターンの株価の推移を見てきました。長期投資に向いているのは、コロナショック後も業績を伸ばせる企業です。“ショック後に社会がどう変わるのか?”に注目して、投資先を選びたいですね。
○○ショック時に株価が上がる企業を見つける方法
これまでの内容を踏まえて、“○○ショック時に株価が上がる企業”を見つける方法を紹介します。もちろん想像力を働かせて銘柄を見つけられるのがベストですが、投資初心者にはハードルが高いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、SBI証券の「テーマキラー」を使う方法です。
(出典:SBI証券の「テーマキラー」)
このように、テーマキラーを開くと「テレワーク」や「新型肺炎」、「ワクチン」といった注目テーマが表示されています。テーマはその時々のトレンドに合わせて更新されるので、まずは「どんなテーマが注目されているのか」を把握しましょう。気になる企業が見つかったら、テーマをクリックします。すると、そのテーマに関連した個別銘柄が見られます。
(出典:SBI証券の「テーマキラー」)
この中から、今後も成長が見込める銘柄はどれかを考えながら探しましょう。企業名をクリックすると個別ページに飛び、会社四季報のデータなどが見れるので、どんな企業なのか知りたいときに便利です。四季報などの情報を頼りに、ご自分で成長性があるかを考えてみてください。なおテーマキラーはSBI証券に口座開設すれば誰でも無料で使えるので、まだ持っていない方はこの機会に口座開設しておきましょう。
テーマキラーを見る手順は下のとおりです。
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SBI証券を開き、「テーマ投資」をクリックしてください。
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下のような画面が出てくるので、「テーマを買う」をクリックしてください。
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テーマキラーのトップ画面が出てきます。気になるテーマがあれば、そのテーマをクリックして「どんな企業があるのか」調べてみましょう。
テーマキラーの使い方については、「SBI証券の「S株Now!」で好きなテーマにかんたん投資」で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
コロナショック下でも株価が上がっている企業を紹介しました。いずれも「コロナショック下でも利益が上げられる」共通点があります。ただし、株価の動きは「一時的に急騰し急落するもの」と「じわじわ上昇するもの」にわかれます。これはコロナショックによって今後成長し続けられるかがポイントです。
長期投資の際は、継続して成長できる優良銘柄に投資するのを心がけましょう。優良銘柄を見つけるときには、証券会社が無料で提供している分析ツールを使うと便利です。「株初心者におすすめ!企業分析ツール活用法(無料)」で、証券会社のツールを使った企業分析の方法を紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。