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ベインキャピタルがキリン堂ホールディングスのMBOを発表!今後の株価への影響を解説

ゆうと担当:ゆうと

最終更新日:2023年11月30日

2020年9月10日、投資ファンドのベインキャピタルが、キリン堂ホールディングス(3194)に対して1株3,500円MBO(経営陣買収)をおこなうと予定であると発表※1しました。

※1 参考:MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ

今回のMBOでは、ベインキャピタルがすべての株式を買い取って、キリン堂ホールディングスを完全子会社化する予定です。そのため、MBOが成立した後は上場廃止になります。

今回のMBOの目的

今回のMBOの目的は、上場廃止(株式の非公開化)をすることで、短期的な利益ではなく長期的に店舗運営の効率化などで事業価値を高めることです。また、大手がひしめくドラッグストア業界で、きびしい競争に勝ち抜くためという目的もあると思われます。

また、ベインキャピタルは、すかいらーく(3197)や雪国まいたけ(1375)など、上場企業の非公開化を支援して、立て直した実績があります。 そのため、キリン堂ホールディングスとベインキャピタルがおこなうMBOは、友好的なMBOです。

今後の株価への影響は?

<キリン堂ホールディングス(3194)の株価推移>

キリン堂ホールディングスの株価推移

(出典:SBI証券

2020年9月10日の取引時間終了後にMBO価格(3,500円)が発表されたことで、9月11日13時現在、MBO価格付近の3,495円まで上がっています。

株価がMBO価格とほぼ同じまで上昇した理由は、ベインキャピタルはMBOに応募したすべての株主から株式を買い取るためです。そのため、MBOが成立するのであれば、キリン堂ホールディングスの株主は、市場で株式を売却しても、MBOに応募しても、ほぼ同じ利益を手にすることができます。

キリン堂ホールディングスのMBOが成立するためには、最低でも株式51.93%の応募が必要です。そのうち、創業者の寺西忠幸など、創業家の寺西一族が保有する株式8.67%をMBOに応募することで合意しています。そのため、一般株主から株式43.26%が集まるかがカギになります。

今回のMBO価格は、長期チャートでみても高値圏なります。多くの株主にとって利益を手にすることができる価格であるため、MBOに納得して応募する株主が多くなるのではないでしょうか。

キリン堂ホールディングスのMBOが成立(2020年12月15日追記)

ベインキャピタルによるキリン堂ホールディングスの公開買い付け期間が終わり、MBOの成立下限を上回る株式の応募があったためMBOが成立しました。今後、キリン堂ホールディングスは2020年1月6日に上場廃止になる予定です。

MBOが成立したことで、キリン堂ホールディングスは短期的な利益にとらわれることなく、ベインキャピタルと協力しながら店舗の効率化など競争力を高めることができます。

まとめ

べインキャピタルによるキリン堂ホールディングスのMBOが成立しました。MBO価格が平均より高かったこともあり、スムーズに成立したと言えます。業界再編が進むドラッグストア業界で、今後両者が協力しながら効率化などをおこない、収益を確保できるかがカギとなります。

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ゆうと

この記事の執筆者

ゆうと 

投資歴8年の資産バリュー投資家です。いつも四季報を持ち歩き、1年の半分は株のことを考えている株オタク。若手投資家同士の交流を目的とした「名古屋若手投資家交流会」を主催しています。

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