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【円高メリット(円安デメリット)関連株・銘柄まとめ】円高になると上がる株は?強いセクター・恩恵銘柄を紹介

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年8月13日

円高メリット関連株は、「円の価値が高くなると利益(もうけ)が大きくなる会社の株」です。円高で株価が上がる銘柄として注目されており、輸入依存度の高い「小売」や「食品」などが円高に強いセクターとされています。

多くの会社は、円の価値を対ドルの為替レートで判断しています。ドルが目安となる理由は、米国は世界最大の経済大国でありビジネスへの影響が大きいからです。ドルの次に影響が大きい通貨はユーロ、そして元です。

この記事では、円高メリット関連株の今後の見通しや、関連銘柄10社をピックアップしてご紹介します。

円高の恩恵を受ける円高メリット(円安デメリット)関連株や、円高に強いセクターを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

円高に強いセクターは?円高メリット(円安デメリット)関連株の特徴

円高に強いセクターは、「小売」、「食品」、「水産」、「製紙」、「外食」、「航空」、「電力」などです。逆に円安になると利益が下がるので、円安デメリットにもなります。

円高メリット関連株には、「海外から原材料や製品を仕入れて主に国内向けに販売する会社」が当てはまります。円高になると仕入れが安くなり、利益が増えるからです。例えば、家具メーカーのニトリ(9843)は、海外で作った家具を主に国内で販売(海外売上高比率が低い)しているので、円高メリットが大きい会社です。

そのほか食品、水産、製紙、外食、飼肥料、運輸なども円高メリットが得られる業界です。石油・ガスや電力会社も、円高になると燃料を海外から安く買えるようになるので業績にプラスです。

円高下では輸出に強い製造業の株は勢いを失うので、なおさらこのような内需ディフェンシブ株※1と呼ばれる銘柄が好まれるようになります。

※1 内需ディフェンシブ株とは、主に国内向けのビジネスを展開する景気に左右されにくい会社の株です。電力・ガス、水産、食品、医薬品、鉄道などの銘柄が当てはまります。

2022年から始まった円安とインフレで輸入価格の高止まりが続き、円高メリット関連株は痛手を受けています。しかし、日本銀行の2024年7月末の追加利上げ(0.1%→0.25%※2)を受けて、為替は円高方向に潮目が変わったと言えそうです。

※2 参考:総裁記者会見(日本銀行)

円高メリット(円安デメリット)関連株・銘柄一覧

円高メリット関連株を各業界から取りあげました。円高で恩恵を受ける銘柄の共通点は、海外から材料などを仕入れている点です。

小売

海外からの仕入れが安くなる小売業には円高はプラスです。円安の逆風にさらされながらも値上げを踏みとどまった100円ショップのセリア(2782)、『MUJI』で知られるアパレルの良品計画(7453)、家具のニトリ(9843)をピックアップ。

食品

歴史的な円安下で食品業界は肉も魚も諸外国に買い負けていました。冷凍食品のニチレイ(2871)や業務スーパーの神戸物産(3038)にとっては待望の円高です。

水産

食用魚だけでなく養殖用の輸入飼料も円高で安くなります。ニッスイ(1332)などの水産加工業者にはプラスです。

製紙

工場の燃料代が高止まりするなか、段ボール製造のレンゴー(3941)は強気の値上げを通しました 。

外食

外食産業は円安による仕入れ値の高止まりに苦しんでいます。低価格メニューを維持したイタリアンレストランのサイゼリヤ(7581)をピックアップ。

航空

円安によるインバウンド(訪日外国人)増で日本航空(9201)の国際線が好調です。アウトバウンド(日本人の海外旅行)需要の回復は個人消費がふるわないのでまだ先となりそうです。

電力

石油・電力・ガス会社は、発電用の燃料を安く輸入できるようになり利益が増えます。AI向けデータセンターの需要にわく電力業界から関西電力(9503)を取りあげます。

銘柄名
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事業内容
ニッスイ(1332) 水産・食品会社大手。国内食品事業に円高メリット。海外売上高比率は約4割。サケ・マス、ブリなどの食用魚の養殖にも力を入れており、円高による飼料価格の値下がりもプラス。
セリア(2782) 100円ショップ大手。記録的な円安を背景に同業他社の値上げが相次ぐなか、全商品100円+消費税のラインナップに特化し過去最高の売上高を更新した(2024年3月期)。円高で利益率が改善する。
ニチレイ(2871) 冷凍食品メーカー大手。低温物流・冷蔵倉庫の世界的大手でもある。海外売上高比率は約2割。加工食品は売上の約8割が国内向け。世界30か国以上から水産品、畜産品を調達しており、円高メリット関連株として人気。
神戸物産(3038) 低価格スーパーとして知られる『業務スーパー』を運営。外食・中食事業も手がける。国内25か所の工場で食品加工をおこなう。世界50か国から食材や商品を仕入れており、円高メリットが注目されている。
レンゴー(3941) 段ボールメーカー国内首位。『段ボール』は同社の創業者が名付け親。海外売上高比率は約2割。工場燃料代や海外M&A(会社の合併や買収)にも円高メリット。2025年3月期は売上。利益ともに過去最高を更新する見込み。
良品計画(7453) MUJI』ブランドで知られる衣料品メーカー。スキンケア商品などの生活雑貨もあつかう。インドネシアや中国などから商品を仕入れている。海外売上高比率は約4割。2024年8月期は過去最高益の更新を予想。
サイゼリヤ(7581) イタリアンレストランチェーン。低価格メニューの提供に強いポリシーを持つ。海外売上高比率は3割強で、アジアの海外店舗が利益源となっている。円高になると食材の輸入価格が安くなるので国内事業の利益改善に期待。
日本航空(9201) 大手航空会社。経営破綻を経て2012年に再上場した。好調なインバウンドを取り込みコロナ禍から大幅回復したが、燃料代が重い。円高メリットで株価の回復も期待したい。
関西電力(9503) 関西エリアの電力会社。データセンターや半導体工場の新増設が追い風。原子力発電(原発)が電源の4割強を占めており、値上がりしているウランなどの原発向け燃料にも円高メリットが見込める。
ニトリ(9843) 家具メーカー国内最大手。傘下に大手ホームセンターの島忠。商品の大半を海外で製造しているので、対ドル1円の円安で約20億円の利益が失われる。円高への巻き戻しで業績の回復に期待。

円高メリット(円安デメリット)関連株・銘柄の見通し

円高メリット関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「良い」と言えます。一般的に金利が上がるとその国の通貨の価値も上がります。利上げに向かう日本とは逆に、米国・欧州は金利を引き下げる方向にあるので、今後は円高が進むことになるでしょう。

では、円高メリットが大きくなりやすい銘柄の条件を見ていきましょう。

① 小売・外食などのデフレ銘柄

セリア(2782)神戸物産(3038)サイゼリヤ(7581)などの低価格を得意とするデフレ銘柄は要注目です。インフレ分を除いた消費支出が減り続けるなか、住宅ローンなどの金利が上がれば、人々の財布のひもはさらに固くなるからです。

富裕層も株高の一服や不動産価格の先安観で高額消費から遠ざかる可能性があります。円高はインバウンド消費にはマイナスです。個人消費はGDPの5割強※3を占めるので景気の先行きが心配されます。

※3 参考:家計消費、物価の動向(消費者庁)

② ブランド力が高い銘柄

『MUJI』で知られる衣料の良品計画(7453)は値上げしましたが、売上を伸ばしています。山崎製パン(2212)カルビー(2229)などの有名食品メーカーも値上げに成功しました。円高で仕入れ値が下がれば販売価格との差である利幅が広がります。

③ 国内シェアが高い銘柄

国内首位の段ボールメーカーのレンゴー(3941)や食品トレーのエフピコ(7947)も値上げと売上増を実現しています。円高になれば工場の燃料代や原料が値下がりし、利益が増えることになるでしょう。

④ エネルギー関連銘柄

石油・ガス・電力会社は円高メリットを受ける代表的なエネルギー関連株です。

総輸入額の約25%※4を占める鉱物性燃料(石油・ガス・石炭)の価格は経済全体に影響します。円高による燃料の値下がりは、製鉄、化学などのエネルギーを大量に使う製造業をはじめ、運輸からクリーニングなどのサービス業まで幅広い業界にコストダウンをもたらします。

※4 参考:令和5年分貿易統計(財務省)

ただし、輸出で稼ぐ製造業にとっては、輸入資材が値下がりする一方で海外での販売価格が円換算で値下がりするため多くの場合、円高はトータルでマイナスに作用することを理解しておきましょう。

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まとめ

歴史的な円安の逆境を乗り越えて売上を伸ばした会社に注目し、円高メリットが大きくなりそうな銘柄を取りあげました。

今後円高が進めば、製造業の株高の勢いが落ち着く一方で、円高メリット関連株が息を吹き返すことが予想されます。円高メリット関連株のなかでも、売上が増えていて、ブランド力やシェアが高い内需ディフェンシブ銘柄を選ぶと良いでしょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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