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【IRTV 4015】アララ/クラウドポイント社と経営統合によりペイクラウドホールディングスへ

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年12月22日

アララ(4015)社長の尾上様とクラウドポイント代表の三浦様をお招きして、クラウドポイントとの経営統合および純粋持株会社体制への移行についてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事は、IRTVの動画内容を書き起こししたものです。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

クラウドポイント社について

IRTV : 本日は、アララ(4015)より尾上社長と、クラウドポイントより三浦社長にお越しいただきました。よろしくお願いします。

尾上様三浦様 : よろしくお願いします。

IRTV : 今日は、10月13日に開示されました「株式会社クラウドポイントとの経営統合および純粋持株会社体制への移行について」のリリースに関していろいろお聞かせください。

今回は株式交換になりわかりづらい面もありますが、相当大きなディールになり、重要なアクションだったのではないでしょうか。視聴者の中には初めての方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは三浦社長より貴社についてお教えください。

三浦様 : 弊社は主に飲食店、商業施設、駅や空港といった交通機関、オフィスなどでデジタルサイネージ※2の構築をお手伝いしている会社です。

※2 デジタルサイネージとは、店頭や屋外、公共空間、交通機関など、あらゆる場所でディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発するメディアの総称です。

<クラウドポイント社について>

クラウドポイント社について

(出典:IRTV for YouTube

クラウドポイント社の強み

IRTV : 最近、「デジタルサイネージ」を頻繁に耳にします。メーカーや設置業者などいろいろなプレーヤーが参入している中で、貴社の特徴は何でしょうか。

三浦様 : デジタルサイネージ業界を一般の方にご説明するのはとてもむずかしく、業界マップを作ると、いろいろなプレーヤーがいらっしゃいます。その中で我々は“メーカーフリー”であることから、できるだけ中立的な立場で顧客にご提案できるところが一つの強みになっていると言えるでしょう。

<クラウドポイント社の強み①>

クラウドポイント社の強み①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 最初に「どのようなサイネージを置くか」を話し合うのでしょうか。

三浦様 : そうですね。機器やロケーションの選定、図面の作成などもおこないます。弊社ではISMS※3や建築系の資格を取得しており、現場によってサイネージを置く角度や壁の種類などの提案もさせていただいている状況です。

※3 ISMS(アイエスエムエス)とは、JRCA((一財)日本要員認証協会 マネジメントシステム審査員評価登録センター)の「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度」のことです。

IRTV : 充実したサービスを提供されているのですね。貴社ではサイネージのディスプレイから流れるコンテンツも作られているのでしょうか。

三浦様 : はい。動画やアニメーションを作る部署があるため、顧客からのオーダーをいただければ対応しています。

IRTV : 動画はループ再生しているのではなく、弊社で運用されているのでしょうか。

三浦様 : はい。一般的に液晶モニターを置いて、映像を流すときはUSBでの更新でもかんたんにできますが、我々の場合は広告をインターネットで管理しています。そうすることで、例えば1,000店舗を超える飲食チェーン店様でも、1人のスタッフが全店舗のサイネージのメニューをコントロールできる仕組みを構築しました。「CloudExa(クラウドエクサ)」というソフトウェアを自社開発し、SaaS※4型で利用していただいています。

※4 SaaS(サース/サーズ)とは、「Software as a Service」の略で、サービス提供事業者(サーバー)側で稼働しているソフトウェアを、インターネットなどのネットワークを経由し、ユーザーが利用できるサービスを指します。

<クラウドポイント社の強み②>

クラウドポイント社の強み②

(出典:IRTV for YouTube

三浦様 : 最近目にする機会が増えている「ダイナミックプライシング※5」のように、エリアや時間帯によって値段を10円変えるといったことを、何パターンでも作ることができますよ。何百パターンにもなるため、印刷で対応しようとすると大変なことになるでしょう。

※5 ダイナミックプライシングとは、さまざまな条件によって商品やサービスの価格が変動することを指します。

IRTV : ハードを作る以外は一気通貫でおこなっているのでしょうか。

三浦様 : そうですね。

IRTV : とても多くのハードメーカー様がいらっしゃいますが、それらの企業様は同じようなサービスを提供されないのでしょうか。

三浦様 : 実はサービスをおこなっているところも1社ございますが、ほとんどの企業様が選択と集中に舵を切り、自社の強みにフォーカスされている状況です。ワンストップでサービスを提供するのは少々手間な部分が多いため、我々に一括でご発注、ご相談していただくケースが増えており、メーカー様と共同でビジネスを進めています

IRTV : 数々の名だたる大企業との取引実績を誇りますね。

三浦様 : おかげさまで、取引先はほぼビッグネームになります。

<クラウドポイント社の強み③>

クラウドポイント社の強み③

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 決算の数字を見ると、直近サイネージ事業の伸びが業績にも表れているように見て取れます。

三浦様 : そうですね、好調です。

アララ株式会社にジョインした理由

IRTV : 何故これほど業績が伸びているときに、アララ様の傘下に加わったのでしょうか。

三浦様 : 我々は元々デジタルサイネージだけでなく、今後「空間のDX※6」をテーマにビジネスの拡大を目指しています。デジタルサイネージのプラットフォーマーとしていろいろなデジタルデバイス、デジタルサービスを手掛けている企業様との連携を模索している状況です。実際に、そのようなサービスを提供する企業様とアライアンスを組ましていただきました。

※6 DX(ディーエックス)とは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、デジタル技術を活用して生活やビジネスを変革することを指します。

<アララ株式会社にジョインした理由①>

アララ株式会社にジョインした理由①

(出典:IRTV for YouTube

三浦様 : 顧客の課題を解決していく中で、デジタルだけではなく、顧客のリソースの深いところまで関わっていくためには、財務部分をデジタルでカバーしているアララ様とは親和性が高いと考えています。

<アララ株式会社にジョインした理由②>

アララ株式会社にジョインした理由②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 元々アララ様とは接点はあったのでしょうか。

三浦様 : はい。現在、会長を務めておられます岩井様とは10年以上にわたり公私ともに懇意にさせていただいています。

今後期待していること

IRTV : アララ様との経営統合により、空間DXのほかに具体的に期待している取り組みは何でしょうか。

三浦様 : デジタルサイネージはセンサー機器との相性が良いと言えます。例えば、人工知能(AI)カメラと我々のデジタルサイネージのソフトウェアを連結させることによって、カメラに映った方の属性を認識して広告の配信を切り分けることができるでしょう。顧客の属性によって広告やクーポンの切り替えができます。

<今後期待していること①>

今後期待していること①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 尾上社長はクラウドポイント様にどのようなことを期待されているのでしょうか。

尾上様 : 我々は今年4月、CARTA HOLDINGS様(以下、CARTA様)と資本提携を実施しました。我々がおこなっている「独自Pay」は、決済とマーケティングを融合させたシステムになります。

その強化の一環としてCARTA様と提携しており、さらにその動きを強めていく方針です。CARTA様と手掛けている領域は、アプリやクーポン配信などを通じ、我々の独自Payを導入している顧客の店外から集客をするルートになります。独自Payを活性化させる最も良い方法は、店内で顧客にアプローチすることですが、我々はその部分のリソースをまったく持っていませんでした。

そのような中、クラウドポイント様の店内での独自Pay利用者に対するアプローチが我々にとってはとても親和性があります。三浦社長にお聞きしてそのとおりだなと感じたのが、店内でポスターを貼っていろいろなキャンペーンを実施する際に、店舗が多いと、ポスターを貼り替える人件費が増え、人の確保もとても大変です。

クラウドポイント様のデジタルサイネージを活用することによって、ポスターを一瞬で変更できます。このため、キャンペーンなどが実施しやすくなるでしょう。

<今後期待していること②>

今後期待していること②

(出典:IRTV for YouTube

クラウドポイント社の広告事業

IRTV : クラウドポイント様の業績は絶好調ですが、業界自体についてお話を聞かせてください。最近、アメリカなどで流行っている「リテールメディア※7」は広告のイメージが強いですが、貴社は広告事業を手がけているのでしょうか。

※7 リテールメディアとは、流通・小売事業者が運営するECサイトや店舗アプリ、リアル店舗の店頭に設置されているデジタルサイネージなど、流通・小売事業者が提供しているさまざまなメディアを指します。

三浦様 : 一部はじめていますが、現在の売上に占める割合では、広告以外のジャンルが圧倒的に多い状況です。

IRTV : サイネージを設置する市場が大きいのでしょうか。

三浦様 : そうですね、依然として大きな市場です。

IRTV : 今後、貴社がその市場を取ると共に、アララ様の顧客に対しても販売していく狙いがあるのでしょうか。

三浦様 : はい。

IRTV : 広告事業も手がけたらさらに業容を拡大できますね。広告の受注が増える時期の見込みはあるのでしょうか。

<クラウドポイント社の広告事業>

クラウドポイント社の広告事業

(出典:IRTV for YouTube

三浦様 : 今年、来年辺りから受注が大きく増えると見ています。タクシーの広告やコンビニの広告などで成功しはじめているほか、駅のポスターや看板向けなども少しずつ増えており、これらの市場がこれから活性化してくるでしょう。

今後の展望

IRTV : クラウドポイント様は空港や駅など、あらゆる空間に提供できるサービスをお持ちですね。一方、アララ様のサービス提供先は小売や飲食店などニッチ向けだと認識しています。両社のターゲット層が異なるビジネスから、いかにしてシナジーが生まれてくるのでしょうか。

三浦様 : 空港ビルは大型の商業施設化している空港がありますよね。あるいは、全国にある地下街など、所有施設の中でも比較的大型のものに関しては、我々もセールスしていませんが、営業の可能性は大いにあると見ています。

IRTV : クラウドポイント様がサイネージを設置したところに、アララ様のサービスを提案していくという認識でよろしいでしょうか。

三浦様 : そうですね。顧客からするととても意外性があり、話だけは聞いていただけるのではと見込んでいます。

尾上様 : クラウドポイント様は、我々が今までまったく接点を持っていなかった公共施設、大型ショッピングセンターの顧客を多数抱えています。その顧客層に対して、例えばショッピングセンターの独自Pay化や、公共施設では鉄道会社様の提携カードを独自Pay化していくことを期待できるでしょう。

<今後の展望①>

今後の展望①

(出典:IRTV for YouTube

尾上様 : もう一つ新しい取り組みとして、いろいろな街のサイネージと我々が手掛けているAR※8技術を組み合わせた新しいプロモーションを一緒に提案していきたいと考えています。

※8 AR(エーアール)とは、「Augmented Reality」の略称で、日本語では「拡張現実」を意味します。現実世界での体験にデジタル情報を重ね合わせ、新たな価値を生み出す「XR(Cross Reality)」と呼ばれる先端技術の一つです。

<今後の展望②>

今後の展望②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 最後に、今回経営統合とした後のアララグループ様としてのビジョンをお聞かせください。

尾上様 : はい。10月13日に発表させていただいたとおり、我々は今まで“アララ”と“バリューデザイン”という形でサービス展開していましたが、アララを「ペイクラウドホールディングス」に社名変更します。

<今後の展望③>

今後の展望③

(出典:IRTV for YouTube

尾上様 : 我々が主に手がけている「ペイ」の部分と、クラウドポイント様の「クラウド」の力を融合し、「ペイクラウド」という形にしました。来年の3月1日からクラウドポイント様が連結対象になり、約半年分がペイクラウドホールディングスの業績に影響が出てきます。

それにより、2024年8月期については、売上高が69億円、EBITDA※96.5億円となる見込みです。中期経営計画では、2025年に売上高70億を予定していましたが、ほぼ1年前倒しで業績の計画を達成できる見通しであり、積極的に事業展開を加速させていきます。このホールディングスは大きく変化していくでしょう。

※9 EBITDA(イービットダー)とは、「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization」の略で、企業価値評価の指標の一つです。日本語では「利払い前、税引き前、減価償却前」や「金利、税金、償却前利益」などの意味になります。

<今後の展望④>

今後の展望④

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : サイネージを設置する余地は大いに残されており、注目したほうが良いですね。今日はお二方に来ていただきまして、10月13日のリリースをおうかがいしました。どうもありがとうございました。

尾上様三浦様 : ありがとうございました。

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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