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【IRTV 4486】ユナイトアンドグロウ/採用・育成強化と直近の動向について/2023年12月期第2四半期振り返り

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年10月26日

ユナイトアンドグロウ(4486)代表の須田様が、直近決算・取り組みについてIRTV※1で解説しています。

※1 IRTVとは、IR Robotics社が運営する“投資家と企業をつなぐ上場企業のIR動画メディア”です。決算情報から事業モデル・経営戦略・成長可能性まで、トップ自らがわかりやすく、かつタイムリーに解説しています。

この記事では、IRTVの動画の書き起こしと、動画の内容を受けて当サイトの管理人ひっきーによるコメントを紹介しています。動画の内容を文字で確認したいときに、ぜひご活用ください!

(出典:IRTV for YouTube

第2四半期の概況

IRTV : 本日は、2023年8月14日に開示された「2023年12月期第2四半期決算」について詳しくお聞かせください。

まず業績面について、第2四半期は売上高が12.2億円、営業利益が1.44億円、当期純利益が1.06億円で着地しました。須田社長より今期の業績を振り返っていただいてよろしいでしょうか。

須田様 : 今期のスタート時点では、社内の人材が比較的少なく、退職率がやや高かったことから、上半期の進捗は必ずしも計画どおりとまではなりませんでした。しかしながら、第2四半期は人材が順調に増えたことで、下半期に前半の不足分を取り返せると判断し、通期の業績を据え置きました。

<第2四半期の概況①>

第2四半期の概況①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : さまざまなトピックがあるなかで、まず単価が上がっていますね。

須田様 : 昨年度から約1年間かけて、「バージョン12」と呼ぶ新しい価格体系の適用を開始しました。創業以来、価格体系を12回変えてきたことが名前の由来です。そして、この新たな価格体系を顧客へていねいに説明し、すべての企業と再契約を結ばせていただきました。

すべて統一価格でサービスを提供しているところが弊社の特徴でもありますが、毎回、価格改定は時間をかけて実施しています。新しい価格体系は2023年4月1日から適用を開始しており、第2四半期の業績に反映されています。価格改定により、平均顧客単価、つまり稼働1時間あたりの売上高が7,951円から8,928円と、10%程度上昇しました。

<第2四半期の概況②>

第2四半期の概況②

(出典:IRTV for YouTube

価格改定の背景

IRTV : 単価が上がっている背景として、どのような要因があるのでしょうか。

須田様 : 一部、現在の社員の力量に合わせて価格体系を変えたほか、全体の人件費についても昨年度から増やしており、今年度も上げることを検討しています。弊社は人件費のみ請求しているため、顧客先にも価格改定を要請し、徐々に上げている状況です。

<価格改定の背景>

価格改定の背景

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : すべての顧客に値上げを要請すると、反発する先もあるのではないでしょうか。

須田様 : そうですね。顧客の収支に影響を与えるため、かんたんに了承を得られるものではありません。ただし、弊社は営業のみをおこなっている社員はおらず、実際に現場で稼働しているスタッフが自ら、クライアントへていねいな説明をおこなっています

IRTV : 現場で稼働している社員が説明をおこなうと、顧客に与える印象が変わります。貴社だからこそできる値上げなのかもしれないですね。

須田様 : はい。それぞれの現場で一定の信頼を得ているため、価格改定をおこなえると考えています。

人材採用の状況

IRTV : 単価に加え、社員数も大きく伸びています。

須田様 : 採用は好調に推移しており、組織の人員増強が継続する見通しです。

<人材採用の状況①>

人材採用の状況①

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 毎年、第2四半期は新卒を採用するため、他社と比べて伸びていますが、それ以外の期も増える見込みでしょうか。

須田様 : そうですね。おかげさまで採用については好調な状態で、今年はだいぶ人材を増やせる見通しです。

IRTV : 採用が好調な要因は何でしょうか。

須田様 : 特別な要因はありませんが、着実に積み上げてきた信頼やノウハウがうまく機能してきています。一方、退職率についてもだいぶ落ち着いてきています。過去3年間ぐらいに採用した人材は、コロナの影響により直接的なコミュニケーションが取れませんでした。

長い間、業務や面談、初期研修、フォローをリモートでおこなわざるを得なかったため、定着率が低くなっていたと考えています。今年度に入ってからは密接に対話できるようになったことで、退職率が落ち着いてきました。

<人材採用の状況②>

人材採用の状況②

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 採用が増える一方で退職が減るため、社員数は2桁の純増になりそうでしょうか。

須田様 : そのように見込んでいます。急激に増やすことはむずかしいですが、会社のカルチャーを維持し、クオリティを上げながら人材を強化していくことが重要です。“年率2桁%で増やす”ことは考えておらず、安定したペースで継続的に成長していくことで、クオリティを維持していきます。

IRTV : 新卒社員が戦力として顧客先で稼働するのは、どのくらいの時期からでしょうか。

須田様 : 現在は大体1か月間は教育研修のみおこなっています。2か月目、つまり5月から契約先の企業で業務をおこないます。さまざまな現場で、元々弊社の社員が稼働している先のほか、契約企業側でも新卒社員が入ることで、組織が活性化するため人気を得ています。

契約先企業での業務は新卒社員の学びにもなるため、初期段階から高い料金を請求せず、学習させていただきながら、段々と料金を引き上げていきます。平均して7月くらいには黒字の状態になり、9月、10月には序盤の人件費をすべて吸収し、単年度で黒字になります。それだけ優秀な人材が入ってきている証しといえます。

クライアント契約件数

IRTV : 次に、クライアント数(実働会員数)が若干減っている背景をお聞かせください。

須田様 : 外部からみると、クライアント数が増えると成長性があると見られがちですが、現実は2つの重要なポイントがあります。1つは、弊社は中小企業を顧客としてスタートしましたが、ノウハウが蓄積することで、社員の対応する顧客層が中堅・中小企業へとシフトしていきます。

<クライアント契約件数①>

クライアント契約件数①

(出典:IRTV for YouTube

須田様 : 初期の頃は小さな案件をこなすため、クライアント数が多くなります。しかし、中堅クラスのクライアントが増えると案件の規模が拡大するため、全体の企業件数自体は減ってしまうのです。

また中堅企業の特徴として、1つのホールディング会社の傘下に5社、10社と複数の企業を抱えているケースがあります。社員の評判が高まると関連の子会社でも案件が舞い込んでくることになります。これまでは、グループ会社を1つのアカウントとして数えていたことも、企業数が減った要因です。

<クライアント契約件数②>

クライアント契約件数②

(出典:IRTV for YouTube

須田様 : 顧客層のシフトとアカウントをまとめてきたという2つの要因により、企業数が減っているように見えています。しかし、取引パターンは増えており、IR※2上では参考までに、実質支援先として262社という数値も公表しています。

※2 IR(あいあーる)とは、「Investor Relations」の略でインベスター・リレーションズと読みます。企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績、今後の見通しなどを広報するための活動を指します。

IRTV : 今後、クライアント数が若干減ったとしても、トップライン(売上高)が伸びていれば健全な減り方をしているという認識でよろしいでしょうか。

須田様 : そうですね。投資家にとっては知りたいポイントになるため、今後もクライアント数は開示していきたいと考えています。

もう1点、稼働率についてですが、第2四半期の平均が60.8%と、だいぶ低い数値になっています。これは、社員が増えると、しばらくの間は教育研修をおこなったり、稼働先の調整に入ったりするため、人員を増やすと一時的に稼働率が低下することになります。

将来的には稼働する余地が生まれるため、人材を増やすことはプラス要因になりますが、直近では稼働率が低下する形になります。

ロゴリニューアルについて

IRTV : 会社のロゴが変わりましたね。

須田様 : 1年間ぐらい弊社のビジョンや価値観を社内で議論し、1つのアウトプットとしてロゴマークを変更しました。久々に変更して、モダンな印象となっています。今後は、利用する写真や色味といった全体のビジュアルに関しても設計していく予定です。弊社にとって最重要の取り組みである採用面でも、リニューアルの効果が表れることを期待しています。

<ロゴリニューアルについて>

ロゴリニューアルについて

(出典:IRTV for YouTube

IRTV : 第2四半期の総評としては、採用が順調に進んでいることから、下期の業績は注目できるという認識でよろしいでしょうか。

須田様 : そうですね。引き続き業績を確認していただきたいです。

連結子会社の一部事業譲渡に関するお知らせ

IRTV : 2023年9月14日に、「連結子会社の一部事業譲渡に関するお知らせ」が公表されました。貴社傘下のfjコンサルティングの一部事業を譲渡する背景をお聞かせください。

須田様 : fjコンサルティング全体を譲渡するのではなく、主たる事業をGRCSに事業譲渡しました。目的は、弊社のグループ全体の主要な顧客層が中堅・中小の成長企業である一方、fjコンサルティングはさまざまな事業を手がけるなかで、大企業が主要な顧客となっています。

弊社グループは常に継続的な営業開拓が必要です。グループ本体で抱えている顧客が中堅中小企業であり、fjコンサルティングとの顧客層のシナジーを生み出しにくいことが、事業譲渡を決めた大きな要因になります。

<クライアント契約件数>

クライアント契約件数

(出典:IRTV for YouTube

須田様 : fjコンサルティングの業務内容は重要であり、社員にとっても良質な業務案件になります。しかし、今後さらに業績を伸ばしていくためには、より顧客親和性の高い企業のなかで業務を遂行した方が発展すると考えました。

弊社としては「選択と集中」という戦略が重要になります。譲渡した事業としては「顧客シナジーがあるなかで、よりクオリティを上げていこう」という結論に至りました。

IRTV : ありがとうございます。今後もユナイトアンドグロウ社に注目していきたいです。

ひっきー's Eye

指さしひっきー

ユナイトアンドグロウの須田社長との対談書き起こし記事、いかがでしたか?

今回の動画では、決算資料で開示している「クライアント契約件数」についての説明が興味深かったです。クライアント契約件数は若干減少していますが、この背景には「より大型の案件を扱うようになった」ことがあります。クライアント契約件数自体は減っていますが、案件の大型化に伴って売上高が伸びているので、悪いことではなさそうですね。

当サイトでは、ユナイトアンドグロウの須田社長が登壇された他の動画についても、書き起こし記事を作成しています。下の記事では、ユナイトアンドグロウの事業内容について理解を深められるので、ぜひ一度読んでみてください!

IRTVでは、このほかにも上場企業の経営者との対談動画をアップしています。企業の事業内容はもちろん、今後の成長戦略を読み解くヒントがたくさん散りばめられているので、個人投資家のみなさまにぜひご覧いただきたいメディアです!

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ディスクレーマー

当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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