ツクルバの村上社長に突撃取材!中古住宅プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」の成長性とは?
(株式会社ツクルバ 村上社長)
やさしい株のはじめ方編集部(にしけい)が、ITを活用した中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」を運営するツクルバ(2978)(以下ツクルバ社)に突撃取材しました!
今回は、ツクルバ社の村上社長に、事業内容や最新決算(2023年7月期 第3四半期決算)、今後の成長戦略についてお聞きしました。なお、この記事の内容は2023年6月23日時点のものです。
この記事では、株初心者の方がツクルバ社について理解を深められるよう、わかりやすい言葉でていねいに解説します。ぜひ最後まで読んでくださいね。
「場の発明」を通じて欲しい未来をつくる。ツクルバ社の事業内容をわかりやすく解説
ツクルバ(2978)では、『「場の発明」を通じて欲しい未来をつくる。』をミッションに、下の2つの事業を展開しています。
事業名 | 事業概要 |
---|---|
カウカモ事業 | ITを活用した中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」を運営する。 |
不動産企画デザイン事業 | コワーキングスペースの運用と空間デザインを展開する。空間デザインでは、受託ベースでオフィスの設計やデザインをおこなう。 |
主力は「カウカモ事業」です。2023年7月期第3四半期時点の「セグメント別の売上総利益」を見ると、全体の96%を構成しています。残りの4%は、祖業の「不動産企画デザイン事業」です。
セグメント名 | 売上総利益 (億円) |
構成比 (%) |
---|---|---|
カウカモ事業 | 17.2 | 96.0 |
不動産企画デザイン事業 | 0.7 | 4.0 |
弊社では不動産仲介やリノベーションサービスに加え、一部「不動産の仕入再販」もおこなっているため、売上高を使うと事業の分析がしづらくなってしまいます。経営の実態を反映した財務KPI※1として売上総利益に注目していただければと思います。
村上社長
※1 KPIとは、Key Performance Indicatorの頭文字を取った略語です。日本語では「重要業績評価指標」と呼びます。
にしけい
仕入再販においては、不動産の売買で動く金額が大きく、売上高が上下にブレやすくなりますね。ツクルバ社の決算を読み解く際には、「売上総利益」に注目すべきだと覚えておきましょう!
それでは、主力のカウカモ事業について、詳しく紹介していきます。
カウカモ事業とは?
カウカモ事業は、ITを活用した中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」を運営する事業です。
<cowcamoの公式ホームページ>
(出典:cowcamoの公式ホームページ)
このプラットフォーム上では、主に中古・リノベーション住宅を売りたい人(売主)と買いたい人(買主)を“マッチング”しています。
<カウカモ事業のビジネスモデル>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
そして、マッチングの対価として、売主や買主から一定額の手数料を受け取る仕組みです。このようなプラットフォームは、専門用語で「マーケットプレイス型プラットフォーム※2」と呼ばれています。
※2 マーケットプレイス型プラットフォームの代表格は、『Amazonマーケットプレイス』です。
リノベーションが当たり前に!市場の動向を解説
続いて、ツクルバ社が属する市場の動向を解説します。同社の本業は、先ほどお伝えしたように中古・リノベーション住宅のプラットフォーム「cowcamo」です。
にしけい
日本で住宅を買うとなると、どうしても「新築」のイメージが強いです。中古・リノベーション住宅を買う人は、どれくらいいるのでしょうか?
実は、中古・リノベーション住宅を買う人は増えてきているのですよ!
村上社長
<中古住宅の市場の構造変化によりリノベーションが当たり前に>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
これには、首都圏の中古マンション比率の上昇や、物件価格の上昇、ライフスタイルの多様化などが影響しているようです。以上の理由から、中古物件を購入し、自分の暮らしに合ったリノベーションをおこなう人が増えています。
しかし、中古・リノベーション住宅市場には、さまざまな課題が存在しています。具体的には、『顧客の需要に合った商品が少ない』ことや、『供給者と購入者の情報非対称性』、『IT化の遅れ』といったものです。
<不動産流通の課題と解決策>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
以上の課題を解決するため、ツクルバ社では以下の3つの取り組みをしています。
ツクルバ社の取り組み
- 「リノベーション」という方法で、顧客ニーズに合った商品を提供する
- 情報非対称性をなくすために、Webサイト上で物件の情報を詳しく記載する
- テクノロジーを活用し、中古・リノベーション住宅の流通を、一気通貫で効率化する
にしけい
特に②は消費者としてもありがたいです!安心して中古・リノベーション住宅を買えますね!
最後に、今後の成長性を考えるうえで大切な“市場規模”を確認しましょう。ツクルバ社は、現在首都圏を中心に事業を展開していますが、展開エリアの拡大や市場全体の成長といった高いポテンシャルを秘めています。
<全国20兆円規模への成長が期待される中古住宅・リノベーション市場>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
カウカモ事業の競争優位性とは?
にしけい
カウカモ事業は高い成長性を秘めていることがわかりました。一方で、魅力的な市場であるがゆえに、新規参入する企業が増えてくると思います。そのような企業に勝つために、御社はどのような競争優位性を築いているのでしょうか?
ユーザーやデータの基盤が競争優位性の源です。多くのユーザーを抱え、大量のデータを蓄積しているため、効率的な売却や物件創出ができます。
村上社長
<売/買両サイドの好循環による成長サイクル>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
また、カウカモは不動産ポータルサイトと仲介事業を統合しています。先ほどお伝えしたユーザーやデータの蓄積に加えて、見るだけで楽しい顧客体験や早く適切なマッチングも武器です。これによって、住宅流通業界で独自のポジションを構築できています。
村上社長
<住宅流通業界におけるカウカモのポジション>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
創業エピソード
続いて、村上社長に創業のきっかけやカウカモをはじめた理由についてお聞きしました。
起業のきっかけ
にしけい
どのようなきっかけで創業されたのですか?
東日本大震災がきっかけです。もともと、小さい頃からインターネットに触れていた経験があり、「自分が作ったものが世界中で使われたら嬉しいな」という想いを持っていました。東日本大震災を経験し「いつ何があるかわからないから、いま挑戦しよう」と決意して創業に至りました。
村上社長
最初は不動産企画デザイン事業とコワーキングスペースからスタート
にしけい
最初からカウカモ事業を展開されていたのですか?
実は、最初は全く違うビジネスをしていました。どんなビジネスかというと…「空間デザイン」と「コワーキングスペース」です!
村上社長
<ツクルバ社の祖業>
(出典:ツクルバ 沿革)
にしけい
そうなのですね!コワーキングスペースをはじめようと考えた理由が気になります。
仲間が集まれる場所を作ろうと考えたのがきっかけです。社名の由来も「場をつくる」から来ています。ただし、コワーキングスペースの運営に限界を感じたため、現在の主力である「カウカモ事業」をスタートしました。
村上社長
にしけい
「コワーキングスペースに限界を感じた」のはなぜでしょう?
コワーキングスペースは、「多くの資本投下を必要とするビジネス」だからです。そのため、ベンチャー企業には不向きだと考え、別のビジネスを模索しようと考えました。この結果、カウカモ事業にたどり着いたわけです。
村上社長
業界の知見を活かしてカウカモ事業をスタート
にしけい
別のビジネスを模索した結果、どのようにして「カウカモ事業」にたどり着いたのでしょうか?
私自身、新卒から一貫して不動産流通に関わっていることもあり、常に不動産業界の情報・最新の動向を注視しています。その中で、リノベーションが増えているのを肌で感じていたのです。市場調査も実施した結果、「中古リノベーションマンション」の時代が来ると確信し、カウカモ事業をスタートしました。
村上社長
まるで内見しているかのようなメディアを意識
にしけい
『cowcamo』のホームページを拝見したのですが、とてもおしゃれですよね!それだけでなく、物件の基礎データはもちろん、買う際の注意点などが会話形式でまとめられており、まるで内見しているかのような感覚になりました。
<物件の気になる情報を徹底解説>
(出典:cowcamoの公式ホームページ)
実は、cowcamoでは「内見に行かなくても、これさえ見ておけば大丈夫」というメディアを目指しました。
村上社長
にしけい
そうだったのですね!実際に足を運ぶ前に、ある程度必要な情報が手に入るので、利用者としてはとても助かります…!
ありがとうございます。従来の不動産仲介業者の情報は、事業者向けばかりで購入者が本当に欲しい情報がありませんでした。cowcamoでは、このような課題も解決しています。
村上社長
売上総利益が過去最高値を更新し、営業損益が大幅改善!2023年7月期 第3四半期決算をわかりやすく解説
ツクルバ社が2023年6月13日に発表した、“2023年7月期 第3四半期決算”について、株初心者向けにわかりやすく解説します!
決算ハイライト
まずは、2023年7月期 第3四半期決算の決算ハイライトを見ていきましょう。
<決算ハイライト>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
にしけい
2023年7月期 第3四半期決算の総括をお願いします!
わかりました。売上総利益は、前年同期比+37%と高成長して過去最高値となったことに加え、コストマネジメントの徹底も功を奏して、営業損益が大幅改善しました。
村上社長
にしけい
絶好調ですね!売上総利益の「期初の通期業績予想に対する進捗状況」を確認すると、今期も順調に進捗しています。
<期初の通期業績予想に対する進捗状況>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
そうですね。期初に想定したとおり売上総利益が伸びており、通期業績予想の達成を見込んでいます。
村上社長
にしけい
第4四半期では、どのようなことに取り組まれますか?
“売上総利益の成長”はもちろんのこと、営業損益のさらなる改善をおこないます。
村上社長
コストマネジメントの結果が表れた決算
ツクルバ社の決算説明資料には、「販管費及び売上総利益販管費率の推移」が掲載されています。特に注目したいのは、下のスライド左側にある折れ線グラフ「売上総利益販管費率の推移」です。
<販管費及び売上総利益販管費率の推移>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
ツクルバ社では、2022年度からコストマネジメントに取り組んでいます。この結果、売上総利益に対する販管費の比率が低下しており、2023年7月期第3四半期では102%となりました。
この数値が100%を上回っていると、“売上総利益よりも販管費が多い”状態です。一方、100%を下回れば“売上総利益よりも販管費が少ない”状態となります。したがって、売上総利益販管費率の102%への低下は、営業利益の黒字転換が近いことを示すわけです。
売上総利益と販管費、営業利益の関係性がピンと来ない方に向けて、かんたんに損益計算書の構造を説明しますね。下の画像をご覧ください。これは、損益計算書の構造を図式化したものです。
ここで、売上総利益と販管費、営業利益に注目しましょう。売上総利益を表す緑色の箱は、すぐ下にある営業利益の箱と販管費の箱を合体させたものと同じ大きさですね。
つまり、売上総利益は、営業利益と販管費の合計額と同じなのです。別の言い方をすると、売上総利益から販管費を差し引くと、営業利益が求められます。この関係性を計算式で表すと、下のようになります。
売上総利益と販管費、営業利益の関係性
売上総利益-販管費=営業利益
以上の関係性を理解すると、売上総利益販管費率が102%まで低下したことにより、営業利益の黒字転換が近づいていることが腑に落ちるのではないでしょうか。
にしけい
ところで、「コストマネジメント」と聞くと、“成長に必要な投資を控えるのではないか”という心配をしてしまいます。
ここ数年間において、弊社はカウカモ事業に対して先行投資を続けてきました。これが功を奏して、足元では売上総利益の高成長が続いています。
一方、コスト面では2022年2月よりコストマネジメントを強化して、間接費用の合理化を進めてきました。2024年度においては、まずは利益を持続的に出せる体制を作ることを最優先として、営業生産性やマーケティング効率の改善に着手します。
中長期的には、投下する費用を厳選しつつ、更なる成長を目指します。
村上社長
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GMV・テイクレートの推移
ツクルバ社の決算を見る際は、カウカモ事業の「GMV(じーえむぶい)」と「テイクレート」にも注目です。実際の数値を見る前に、GMVとテイクレートがどういう指標なのかを説明しますね。
用語 | 意味 |
---|---|
GMV | Gross Merchandise Valueの略で、日本語では「流通取引総額」と呼ぶ。プラットフォームを運営する企業で、そのプラットフォーム内での取引実績や取引規模を示すときに使われる。 |
テイクレート | プラットフォームの内部で取引された金額に占める、企業が受け取った手数料の割合を示すもの。「手数料率」とも呼ばれる。 |
それでは、第3四半期の数値を見ていきましょう。
第3四半期では、GMVは前年同期比+38%と高成長を維持し、過去最高値となりました。また、テイクレートは4.5%と前年同期並みの水準で推移しています。
村上社長
<GMV・テイクレートの四半期推移>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
「今後の成長戦略」でも説明しますが、中長期的な“GMV拡大”と“テイクレート改善”による収益性向上を目指していきます。
村上社長
GMV拡大とテイクレート改善がカギ!ツクルバ社の今後の成長戦略
売上総利益を伸ばすために、ツクルバ社では下の2つの取り組みを掲げていきます。
売上総利益を伸ばすための取り組み
GMVの拡大
買主と売主を増やすことで、GMVを拡大させたいと考えております。
村上社長
にしけい
プラットフォームビジネスでは、“いかに人を集めるか”が大切になるわけですね!
そうですね!先ほどもお見せしたスライドですが、カウカモプラットフォームは「住宅購入に関心のあるユーザー(買主)が増えれば、住宅売却に関心のあるユーザー(売主)が加入するインセンティブが上がり、買主の欲しい魅力的な住まいが増える」好循環構造を持っています。
村上社長
<売/買両サイドの好循環による成長サイクル>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
このため、買主と売主双方の増加が成長のために不可欠なのです。
村上社長
構造的なテイクレート改善の推進
サービスの付加価値を高めることで、構造的なテイクレート改善を実現していきます。カウカモ事業では、個人買主や再販事業者との事業展開がメインでしたが、2022年7月期から個人売主サイドの事業構築に取り組み、付加価値の向上を目指しています。
村上社長
<構造的なテイクレート改善の推進>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
にしけい
売主にとっても「使いやすい」サービスになれば、取引も増え、ツクルバ社の取り分(テイクレート)も高まっていきます。今後が楽しみですね!
長期的な展望
にしけい
最後に“長期的な展望”について、詳しくご説明いただけないでしょうか?
もちろんです!具体的には下の3つの取り組みを考えています。
村上社長
3つの取り組み
- 商材×地理軸での対象市場の拡大
- ライフタイムでの顧客関係性の発展
- 市場メカニズムの形成と住み替え促進による市場創出
それでは、3つの取り組みについて詳しく見ていきましょう。
商材×地理軸での対象市場の拡大
「商材×地理軸での対象市場の拡大」は、ひとことで表すと、取り扱う商材や展開する地域を増やす取り組みです。
<商材×地理軸での対象市場の拡大>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
現在は“首都圏都心部のコンパクトマンション”を取り扱っていますが、今後はファミリーマンションや戸建てを取り扱ったり、展開地域を広げたりできると考えています。
この取り組みは、売上総利益の成長に必要なGMVの拡大に直結します!
村上社長
にしけい
おっしゃるとおり、拡大余地は大きいですね!
ライフタイムでの顧客関係性の発展
「ライフタイム※3での顧客関係性の発展」とは、顧客と長期的に取引していくための関係性を作り、発展させていく取り組みです。
※3 ライフタイムとは、日本語で「一生」や「生涯」という意味です。
足下では、「インターネット×リアルサービスの融合」により、顧客の住宅取引の各ステージを支援するさまざまなサービスを提供しています。
にしけい
今後も住宅取引の各ステージを支援するサービスを拡充させていくのでしょうか?
その予定です!例えば、金融関連サービスやリペア※4、リフォームなどを拡充させたいと考えております。
村上社長
※4 リペアとは、日本語で「修理」や「修繕」という意味です。
<ライフタイムでの顧客関係性の発展>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
にしけい
どんどん便利になりますね!
そうですね!このような取り組みにより、テイクレートの向上が期待できます!
村上社長
市場メカニズムの形成と住み替え促進による市場創出
ひとことで表すと新たな市場の創出です。具体的な取り組みとして、「市場メカニズムの形成」と「住み替えの促進」を掲げています。
<市場メカニズムの形成と住み替え促進による市場創出>
(出典:ツクルバ 2022年7月期決算説明資料[PDF])
「市場メカニズムの形成」では、リノベーション物件の公正な評価と、潜在的な買い・売りニーズのマッチングをおこないます。
中古・リノベーション住宅は、リノベーションによって生まれた価値が評価されず、経年での価格下落が大きい点が課題でした。つまり、公正な価格が付いていないのです。
弊社では、カウカモ事業で蓄積したデータを使って、公正な価格での取引を実現していきます。
村上社長
にしけい
公正な価格が付けば、売主も増えていきそうですね!
「住み替えの促進」では、ライフスタイルに合わせて住み替えを推進していきます。加えて、流通中間コストを削減し、買い替えの経済性も向上させる計画です。
結婚や出産といった大きなイベントがあると、生活スタイルが変わりますよね。それに合わせて、必要な住宅の形態も変わるものです。弊社では多くのデータを蓄積しているため、住み替えの提案がしやすいのも特徴と言えます。
村上社長
にしけい
確かに、結婚するまではワンルームマンションで十分ですが、結婚して子どもが産まれると戸建てが欲しくなります。
日本では、家は住み替えるものではなく“住み続けるもの”という認識がありますよね。海外では一般的ですが、日本でも住み替えは定着していくのでしょうか?
日本でも「住み替え」が増えていくと考えています!
村上社長
2024年7月期の財務方針は「営業利益の創出」
GMVの拡大とテイクレート改善を目指すツクルバ社が、来期(2024年7月期)の財務方針として「営業利益の創出」を発表しました。
<ツクルバ社の今後の展望>
(出典:ツクルバ 2023年7月期 第3四半期決算説明資料[PDF])
ここまで、ツクルバ社では営業利益の赤字が続いていたため、営業利益の黒字転換は投資家にとってインパクトが大きいですよね。
<ツクルバ社の通期業績推移>
(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)
にしけい
「2023年7月期 第3四半期決算の解説」では、売上総利益販管費率が102%まで低下しており、 営業利益の黒字化が見えてきたことを確認しました。このタイミングで「営業利益の創出」を掲げた理由は何でしょうか?
長期的な展望を実現するためにも、現在は「利益創出力の向上」を目指す必要があると考えたからです。
村上社長
にしけい
具体的に説明をお願いします!
ここまでは、カウカモ事業の成長のために、積極的に成長投資を実施しており、販管費が売上総利益を上回る水準で推移していました。
しかし、長期的な展望を実現するためには、営業利益を創出して、それを中核事業の成長や新規事業などに再投資していく必要があります。今後成長を続けるためにも、2024年7月期は投資効率を意識して「営業利益の創出」に取り組んで行きます!
村上社長
にしけい
今後の成長のために必要な取り組みなのですね!ご説明ありがとうございました。
IR情報をnoteで発信!IR担当者の想いとは?
ツクルバ社は、2023年3月に他の新興上場企業と連携して、コンテンツ投稿サイトのnoteで『IR note マガジン』を開設しました。また、『TSUKURUBA IR通信』というタイトルで自社の決算内容の解説記事や、1か月の取り組みを報告する記事などを投稿されています。
<TSUKURUBA IR通信>
(出典:TSUKURUBA IR通信)
今回は、IR担当の門間(もんま)様に「なぜnoteを使って情報発信しようと考えたのか」をお聞きしました。
にしけい
これまではIRセミナーを中心とした情報発信が基本でしたが、noteを活用しようと考えたきっかけは何だったのですか?
IRセミナーでの情報発信は非常に大切な取り組みですが、セミナーという性質上どうしても“フォーマルな場”になってしまいます。もう少しカジュアルにCEOやIR担当者が情報発信できる場を創りたいと考え、noteを活用することにしました!
門間様
にしけい
おっしゃるとおり、カジュアルな記事が多いですよね!その分、「IR担当者様が企業をどう見ているのか」や、「投資家に対してどういうメッセージを伝えたいのか」が読み取れるので、個人投資家にとってかなり有益な情報源だと感じています。
ありがとうございます!IR活動をしている中で、「いまは先行投資で赤字だけれども、おもしろいタイミングだから注目してほしい!」と思うことが多々あります。
こういった“IR担当者の本音”を伝える媒体として、noteを積極的に活用していきたいです!
門間様
noteには「アカウントのフォロー機能」があります。最新情報を見逃さないよう、『TSUKURUBA IR通信』をぜひフォローしておきましょう。最新情報を見逃さずに済みますよ。
個人投資家へのメッセージ
にしけい
最後に、個人投資家へのメッセージをお願いいたします!
弊社は、業績がV字回復して成長していく面白いタイミングにあると考えています。ぜひ注目していただき、長い目で応援していただけますと幸いです!
村上社長
にしけい
今回は取材にご協力いただき、ありがとうございました!
ツクルバ社では、個人投資家向けのIR活動に注力されています。先ほどもお伝えしたように、note上で展開している『TSUKURUBA IR通信』では、「決算内容の解説記事」や「1か月の取り組みを報告する記事」などが読めます。
特に決算内容の解説記事は、私たち投資家が疑問に感じる点を先回りして解説しています。決算への理解が深まるので、個人投資家のみなさまにとって必見のメディアです!
<TSUKURUBA IR通信>
(出典:TSUKURUBA IR通信)
ひっきー
当サイトでは、上場企業に取材させていただき、事業内容や成長戦略などを株初心者向けにわかりやすく解説した“企業紹介記事”を公開しています。こちらで記事の一覧を公開していますので、ぜひご覧ください。株初心者の方が企業を知るきっかけになれますと幸いです。
また、当サイトの取材を希望される上場企業の担当者様は、お問い合わせフォームからご連絡をお願いいたします。ご連絡をいただいた担当者様に、企業紹介記事の企画概要資料をご送付するほか、取材のご案内をいたします。
ディスクレーマー
当記事では、筆者独自の見解を述べることがありますが、証券およびその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく、証券およびその他の金融商品に関する助言や推奨をするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。投資判断等は、自己責任でお願いいたします。
にしけい
ところで、売上高ではなく「売上総利益」に注目する理由は何でしょうか?