FXを使った外貨両替
FX(マネーパートナーズ)で外貨両替(円→米ドル)した後に、国内でその外貨を引き出すには、以下の方法があります。
これからそれぞれの方法をくわしく説明していきますが、先に各方法によって発生する手数料を見ておきましょう。
参考までに、FXを利用せずに、「銀行窓口」や「金券ショップ」で外貨両替して、引き出した場合ものせています)。
※わかりやすいように、為替レートを1ドル100円にしています。
円→米ドル 両替手数料 |
1,000ドル (10万円) |
5,000ドル (50万円) |
10,000ドル (100万円) |
---|---|---|---|
銀行窓口 (大手銀行) |
3,000円 | 15,000円 | 30,000円 |
金券ショップ「大黒屋」 (店舗によって変動あり) |
約2,000円 | 約10,000円 | 約20,000円 |
FX→銀行窓口 (みずほ銀行) |
3,850円 | 5,250円 | 7,000円 |
FX→空港 (成田・羽田・関空・セントレア) |
850円 | 2,250円 | 4,000円 |
(2020年5月19日時点)
ご覧のように、両替する金額が大きくなればなるほど、「銀行窓口」や「金券ショップ」で両替するよりも、“FX”で両替した方が安く引き出すことができます。そして、空港(成田・羽田・関空・セントレア)で引き出すことで、さらにその手数料は“安く”なります。
それでは、それぞれの方法をくわしく説明していきます。
銀行の窓口で引き出す
もっとも一般的で、どなたでも利用できる方法です。少し前までは、あとで紹介する「空港引き出し」にも引けを取らないお得な方法でしたが、マネーパートナーズが2015年11月9日に、それまで無料(月1回まで)としていた外貨出金手数料を2,500円に引き上げたため、ややお得感が薄れてしまいました。
マネーパートナーズで外貨を両替した場合にかかる“1米ドルあたり”の手数料は、「米ドル円の基準レート」と「米ドル円の購入レート」の開きに0.2円(20銭)を加えたものになります(第1の手数料 - 外貨両替手数料)。ただし、マネーパートナーズからは直接外貨を引き出せないので、外貨を引き出すためには、いったん銀行に送金する必要があります。このとき、マネーパートナーズに外貨出金手数料、そして、外貨を送金する銀行に外貨受取手数料(被仕向送金手数料、リフティングチャージ※)を支払うことになります(第2の手数料 - 外貨送金手数料)。
※被仕向送金手数料とは、外貨の送金を銀行が受け取るときにかかる手数料です。
リフティングチャージとは、外貨への両替をともなわない、同一の通貨を送金するときにかかる手数料です。
そして最後に、銀行窓口におもむいて両替した外貨を引き出すのですが、もちろんここでも手数料はかかります(第3の手数料 - 引き出し手数料)。これを表にまとめますと…
円→米ドル(手数料) 1000ドルに両替 |
備考 | |
---|---|---|
第1の手数料 (外貨両替) |
1,000ドル
× (0.15円+0.2円) → 385円 |
2016年9月1日現在の「米ドル円の基準レート」と「米ドル円の購入レート」の開きは0.15円なので、これに0.2円を加えた0.35円が1米ドルあたりの両替手数料になります。 |
第2の手数料 (銀行に外貨送金) |
2,500円 | 外貨出金手数料は2,500円です。 外貨受取手数料は、みずほ銀行(送金口座と同一名義人の口座)、三菱UFJ銀行などは無料ですが、三井住友銀行は4,000円~かかります。また、外貨を受け取る場合は、あらかじめ外貨預金用の口座開設が必要となります。 |
第3の手数料 (銀行窓口で引き出し) |
みずほ銀行の場合 → 1,000円(固定) |
外貨引き出し手数料は以下のようになっています。 みずほ銀行:1,000円(固定) ← 一番安い!! 三菱UFJ銀行:1円80銭/ドル 三井住友銀行:2円/ドル |
合計 | 最安パターンで → 3,850円 |
マネーパートナーズ → みずほ銀行 3,850円 |
(2020年5月19日時点)
みずほ銀行が第3の手数料(窓口での引き出し)を“1,000円”で固定しているので、取り扱い金額が多い場合は、手数料の節約効果がかなり期待できます。
国際空港(成田・羽田・関空、セントレア)で引き出す
利用できる方は限られますが、もっとも安く両替した外貨を引き出すことができる方法です。
マネーパートナーズから必要な手続きをおこなうことで、上記空港の専用コーナーで外貨を引き出すことができます。この空港引き出しでかかる手数料は、マネーパートナーズで外貨両替した際にかかる手数料と、事務手数料500円だけです。手続きはかんたんで、下記の流れになります。
- マネーパートナーズの「パートナーズFX/受入証拠金」に入金
- 取引画面の上部メニュー「口座照会・両替」から外貨を両替(100ドル単位)
- 空港受取サービス用の「会員残高(未使用分)」に外貨を振替
- 外貨を受け取る空港と日付を選択し、受付番号をもらう(1か月前から最短4日前まで予約できます)
- 指定した空港の受取専用コーナーで外貨を受け取る(受付番号が必要になります)
円→米ドル(手数料) 1000ドルに両替 |
備考 | |
---|---|---|
第1の手数料 (外貨両替) |
1,000ドル
× (0.15円+0.2円) → 385円 |
上記と同じく、1,000ドルなら両替手数料は350円です。 |
第3の手数料 (空港で引き出し) |
500円 | 各空港内にある、「外貨受取の専用コーナー」にて外貨を受け取ります。事務手数料が500円かかります。 |
合計 | 850円 | マネーパートナーズ → 空港専用コーナー 850円 |
(2020年5月19日時点)
銀行窓口、金券ショップで引き出す
最後に、冒頭で比較対象とした「銀行窓口」や「金券ショップ」の“円→米ドル両替”の手数料のしくみを紹介しておきます。
FX会社から外貨を銀行に送金して引き出す場合、引き出し手数料が発生しましたが、「銀行窓口」や「金券ショップ」で外貨両替をおこなう場合、提示されている購入レートに“引き出し手数料”も含まれています。購入レートは両替するお店で直接確認することができますが、電話で聞くこともできます(金券ショップはお店ごとに異なるレートを提示しています)。
私が2020年5月19日に調査した限りでは、大手銀行の1米ドルあたりの両替手数料(基準レートと購入レートの開き)は3円で、金券ショップが約2円でした。ちなみに、金券ショップ「大黒屋」はインターネットでも外貨両替サービスをおこなっています。ただ、両替手数料が調査したお店よりも少し高く、他に送料700円もかかりますので、少し割高になっています。
総評(まとめ)
円→米ドル 両替手数料 |
1,000ドル (10万円) |
5,000ドル (50万円) |
10,000ドル (100万円) |
---|---|---|---|
銀行窓口 (大手銀行) |
3,000円 | 15,000円 | 30,000円 |
金券ショップ「大黒屋」 (店舗によって変動あり) |
約2,000円 | 約10,000円 | 約20,000円 |
FX→銀行窓口 (みずほ銀行) |
3,850円 | 5,250円 | 7,000円 |
FX→空港 (成田・羽田・関空・セントレア) |
850円 | 2,250円 | 4,000円 |
今回の調査から導き出せる結論は、マネーパートナーズの空港引き出しサービスを利用できる方は、迷わず利用しましょう!ということです。できない方は、手間を考えると、お近くの「金券ショップ」の利用をおすすめします☆ (両替する金額が25万円を超えるような場合は、「FX→銀行引き出し」の方が安くなります)。