イオン（8267）が、ツルハホールディングス（3391）に対するTOB（株式公開買付）を実施し、1株当たり11,400円での一部株式取得を目指すと発表しました。2025年4月10日終値10,400円を基準にすると、プレミアムは9.62％です。

今回のツルハホールディングスのTOBは、イオン傘下のウエルシアホールディングスとツルハホールディングスの経営統合後となる見通しです（経営統合を目的とした株式交換の効力発生日は2025年12月1日）。現時点では2025年12月上旬頃にTOBが開始される見込みとなっています。

なお、ツルハホールディングスのTOBの公開買付代理人は野村證券となる見通しです。ツルハホールディングスの株を保有していてTOBに参加したい方は、口座開設しておきましょう。

ツルハホールディングスのTOB【公開買付価格・期間・応募方法など】

イオンのツルハホールディングスに対するTOBの概要を、下の表に整理しました。

※1 普通株式1株あたりの買付価格です。
※2 2025年4月10日終値に対して、何％の上乗せがあったかを表しています。

イオンがツルハホールディングスのTOBを実施する理由

イオンがツルハホールディングスのTOBを実施する理由として、下の2点が挙げられます。

イオンは、スーパーマーケット業界でトップの企業です。GMS総合スーパーの「イオン」やスーパーマーケットの「マックスバリュ」、ドラッグストアの「ウエルシア薬局」などを運営しています。

ウエルシア薬局を運営するウエルシアホールディングスと、ドラッグストア業界2位のツルハホールディングスが経営統合することで、売上高2兆円超の巨大ドラッグストアチェーンが誕生します。これによって、市場における競争力を高めることができる点が大きなメリットと言えるでしょう。

ツルハホールディングスの株式を保有している場合はどうすれば良い？

ツルハホールディングスのTOBは「一部株式取得」です。ツルハホールディングスの株式を保有している方は、「①市場で売る」、「②指定の証券会社で申し込む」、「③そのまま保有する」のどれかを選択することになります。

TOBの機会を活かして利益確定したい方は「①市場で売る」、「②指定の証券会社で申し込む」がおすすめです。一方、企業の将来性に期待が持てるなら「③そのまま保有する」が良いでしょう。

一部買付の場合、すべての株式が買い取ってもらえるわけではありません。指定の証券会社で申し込んだとしても、募集株式数以上の株数が集まった場合は抽選になるため、外れる可能性がある点に注意してください。

また、すべての株主がTOBの恩恵を受けられるわけではないため、株価はTOB価格まで上昇しない傾向にあります。とはいえ、多少の株価上昇は期待できるので、市場で売って利益確定するのも良いでしょう。

ツルハホールディングスの公開買付代理人・復代理人はどこの証券会社？

ツルハホールディングスのTOBに応募する場合、指定の証券会社で申し込む必要があります。指定の証券会社のうち、公開買付者から業務・権限を委託された証券会社を「公開買付代理人」、公開買付代理人の業務を請け負う証券会社を「公開買付復代理人」と呼びます。

ツルハホールディングスの株式を保有している方で、市場で売却せずTOBへの応募を考えている方は、野村證券に口座開設して株式を移管する必要があります。

公開買付代理人や復代理人には、SBI証券やマネックス証券などのネット証券が指定されるケースがあります。TOBの応募をスムーズに進めるためにも、今のうちに口座開設しておくのがおすすめです。

ツルハホールディングスのTOBに応募する方法

続いて、TOBに応募する方法を説明します。3つの手順で応募可能です。

それぞれ説明しますね。

① 野村證券に口座開設する

野村證券の口座を持っていない方は、口座開設しましょう。

② 野村證券に株式移管する

ツルハホールディングスのTOBに応募するためには、野村證券の口座に、ツルハホールディングスの株式を入れておかなければなりません。

ほかの証券会社の口座で株式を持っている方は、株式移管の手続きが必要です。株式移管の方法については、野村證券にお問合せください。

③ TOBに申し込む

野村證券にログインして、TOBに申し込みましょう。具体的なTOBの応募方法については、野村證券のQ&Aページや、問い合わせフォームから確認してください。

TOBの公開買付代理人に選ばれやすい証券会社