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押し目買いとは?わかりやすく解説します
押し目買いとは、株価が上昇トレンドとなっているときに、利益確定売りなどで一時的に株価が下がったタイミングを狙って、株を買う行動です。ちなみに、「押し目」の「押す」は、相場用語で株価の下落を表します。
このコラムでは、押し目買いの意味や事例、コツなどについて、株初心者向けにわかりやすく解説しています。
押し目買いとは?
押し目買いとは、一時的に株価が下がったときに株を買う行動です。一時的な株価下落を狙うのがポイントで、株価が下落トレンドになっているときに買うわけではありません。
具体的な例を見た方がわかりやすいので、神戸物産(3038)の株価チャートを使って押し目買いを説明します。
上の画像は、神戸物産(3038)の株価推移(3年間)です。赤丸で示した部分が、押し目買いのポイントとなります。株価は上昇トレンドを維持していますが、ところどころ利益確定売りがあり、一時的な株価下落が繰り返し起きているのがわかりますね。結果論ですが、このタイミングで押し目買いしていれば、株価の値上がり益を手に入れられました。
株価がいつまで上昇するかを予想するのはかなりむずかしいので、一時的に株価が下がったからといって、押し目買いする勇気が出ないかもしれません。しかし、その会社を分析していけば、「だいたい○○円までは、株価が上がってもおかしくない」と思えるときがあります。
このように、自分の中で業績や株価が上昇すると見通しが立てられた場合は、押し目買いに挑戦するのも手です。ただし、何でもいいから押し目買いすればよいわけではありません。会社をよく知らない状態で押し目買いするのは、やめておきましょう。
押し目買いのコツは、『移動平均線』を活用すること
押し目買いのコツは、移動平均線の活用にあります。移動平均線とは、一定期間の株価から平均値を計算して折れ線グラフにしたものです。代表的なテクニカル指標で、相場の方向性を調べるのに役立ちます。
それでは、移動平均線の使い方と、移動平均線の設定方法を説明します。
移動平均線の使い方
移動平均線を使って押し目買いのタイミングを測る際は、「13週移動平均線」と「26週移動平均線」を使います。どちらの移動平均線も、数か月間の株価の動きを表す指標です。業績拡大で株価が上昇トレンドにある銘柄は、2本の移動平均線に支えられるように株価形成される傾向にあります。
このため、次のような手順で2回に分けて押し目買いするのが王道とされています。
- 株価が13週移動平均線を下回ったら買う
- さらに株価が26週移動平均線を下回ったら買う
それでは、神戸物産(3038)の株価チャート(3年間)を例に、押し目買いのポイントを見ていきましょう。
神戸物産の場合は、赤丸で囲んだ部分(2019年9月・2020年3月付近)が押し目買いのタイミングでした。少し見づらいですが、どちらのタイミングでも、株価が13週移動平均線(黄緑色の線)を下回ったあと、そのまま26週移動平均線(紫色の線)を下回っています。このような局面で押し目買いができれば、そのあとの株価上昇で利益を手に入れられたことがわかります。
移動平均線の設定方法
続いて、移動平均線の設定方法をご紹介します。今回は、当サイトでおすすめしているSBI証券での設定方法を、神戸物産を使って見ていきましょう。
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SBI証券にログインした後、個別銘柄を検索してチャート画面を出します。
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押し目買いをした後は、数か月~数年単位で株価の上昇を狙うので、株価チャートの表示期間を少し長めの『3年』に設定しましょう。3年にすると、表示されるチャートは自動的に「週足(しゅうあし)」になります。
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チャートの下にある、【テクニカル 上段】のプルダウンメニューから、『単純移動平均線(2本)』を選んでください。
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先ほど編集したプルダウンメニューの右に、【期間】があります。こちらに、表示させたい移動平均線の期間を入力しましょう。今回は、13週と26週の移動平均線を表示させたいので、画面のように『13』と『26』を入力します。入力が終わったら、右側のオレンジ色のボタン『表示』をクリックしてください。
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これで、13週と26週の移動平均線が表示されました。あとは、押し目買いのタイミングを見極めればOKです。
“SBI証券で移動平均線を設定する方法”をご紹介しました。そこまでむずかしくないので、ぜひチャレンジしてください。ちなみに、移動平均線をリセットしたい場合は、『表示』ボタンのすぐ下にある『リセット』を押せば、元に戻ります。
SBI証券の株価チャートは、口座を持っていれば誰でも無料で使えます。まだ口座開設していない方は、【SBI証券】口座開設の方法・取引までの流れ・やり方でわかりやすく紹介しているので、ぜひご覧ください。
押し目買いに関連した格言
株式市場には、過去の経験則がまとめられた「格言」が存在します。押し目買いに関連した格言もあり、「押し目待ちに押し目なし」が有名です。
意味は、「押し目を待っていても押し目が来ない場合がある」です。例えば、強い上昇相場になった銘柄は、みんな手放したくないと思っているので、利益確定売りがなく、株価が上がり続けるのです。
例を出すと、冒頭で出したエムスリー(2413)がよい例でしょうか。下の株価チャート(1年間)を見てください。
注目していただきたいのは、2020年3月~2020年5月ごろにかけてです。この時期はあまり押し目買いのポイントがなく、株価が上がり続けていました。理由は、新型コロナウイルスの感染拡大が追い風となり、エムスリーの業績が伸びると予想されていたからです。
このように、強い上昇相場となっている場合は、押し目買いのチャンスが訪れない可能性が高くなります。押し目買いを意識することも大切ですが、せっかくの投資チャンスを逃しかねないので、気を付けたいですね。
まとめ
以上、押し目買いの意味やコツを紹介しました。押し目買いとは、株価が上昇トレンドとなっているときに、利益確定売りなどで一時的に株価が下がったタイミングを狙って、株を買う行動です。移動平均線を使って上手くタイミングを見計らい、株価が上がりそうな優良銘柄を割安に買いましょう。
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