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ソフトバンクグループがMBOを検討!?株価はどうなる?
2020年9月14日、ソフトバンクグループ(9984)がMBO(経営陣買収)の検討を再開する方針だと、ブルームバーグより報道※1がありました。もしMBOが実施されれば、すべての株式を市場から買い取ることになるため、上場廃止(株式非公開化)となります。
※1 参考:ソフバンクG、経営幹部らが株式非公開化巡る協議を再開-報道 - Bloomberg
MBOの理由
今回、ソフトバンクグループがMBOを検討している理由は、ソフトバンクグループの株価が、保有する資産価値よりも大幅に割り引かれた価格だからではないでしょうか。ソフトバンクグループが提供する以下の1株当たり株主価値情報によれば、現在の株価は約55%割り引かれた状況にあります。
(出典:1株当たり株主価値情報 | ソフトバンクグループ株式会社より引用)
また、孫正義社長兼会長も、以前から自社の株価が資産価値にくらべて割り引かれていることを指摘していました。そのような状況であるため、割安にMBOできるチャンスと考えたのではないかと思われます。
今後の株価への影響
<ソフトバンクグループ(9984)の3日チャート>
(出典:SBI証券)
2020年9月14日の取引時間前に、ソフトバンクグループがMBOを検討していると報じられたため、9月14日14時30分現在、株価は6,395円まで上昇しています。 株価が上昇した理由は、「MBOが実施されるなら現在よりプレミアムを付けた株価になる」との思惑からです。
現在のところ、ソフトバンクグループからの正式発表はありませんが、ソフトバンク(9434)の株式の売り出しや、半導体設計大手ARMの売却などを発表しています。このように資産の現金化を進めているため、MBOをおこなう資金集めという見方もできます。
また、ソフトバンクグループは最大1兆円の自社株買いを実施しています。このような背景から、今後もソフトバンクグループの株価は上がる可能性があると言えます。
スローモーションMBOを検討(2020年12月10日追記)
ソフトバンクグループが、少しずつ自社株を買い戻す「スローモーションMBO」を検討していると報道がありました※2。MBOを成立させる(他の株主を締め出す)には、ソフトバンクグループの筆頭株主である孫正義氏が66.67%以上の株式を取得する必要があります。しかし、現在孫正義氏の持ち分は24%程度であるため、相当の時間がかかると思われます。
※2 参考:ソフトバンクG、「スローモーション」MBOを協議-株価急騰
ソフトバンクグループはスローモーションMBOを進めるうえで、今後もさらなる自社株買いや、その原資として資産売却をおこなう可能性があります。
まとめ
ソフトバンクグループによるMBOの検討について解説しました。現在のところ、ソフトバンクグループによる正式な発表はありません。また、ソフトバンクグループの内部にもMBOに反対する声もあるため、実際にMBOがおこなわれるかは不透明な状況です。新たな情報が発表されたらこの記事に追加していきます。
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