ユニゾHDをめぐるTOBについて、わかりやすく解説!

ユニゾHDをめぐるTOBについて、わかりやすく解説!

担当・ゆうと

最終更新日:2020年3月18日

(2020年3月18日追記)
ユニゾHDが、従業員によるEBO価格を6,000円に引き上げると発表しました。

ユニゾHD(3258)の2年チャート>

ユニゾHDの株価チャート

(出典:SBI証券

2019年7月から2020年3月現在まで、ユニゾHD(3258)に対して「TOBをしたい!」と表明する事業会社やファンドが現れ、TOB合戦に発展しています。ユニゾHDがTOBの標的にされている理由は、多大な含み益があるからです。ユニゾHDは多くの優良な不動産を保有しており、不動産価格が取得時よりも大幅に上昇したため、多大な含み益が発生しました(下のグラフ参照)。この含み益を狙って、「①エイチ・アイ・エス(HIS)」、「②フォートレス」、「③ブラックストーン」の3陣営がTOB合戦を繰り広げています。

ユニゾHDの不動産含み益推移

直近では、2020年2月24日にブラックストーンがユニゾHDに対して、ユニゾHDによる同意を条件に、1株6,000円でTOBをおこなう意向を発表しました。そんななか、2020年3月18日にユニゾHDが「従業員によるEBO」を1株5,700円から6,000円に引き上げました。

また、ユニゾHDはEBO価格を引き上げることを条件に大株主のエリオットグループやいちごグループから応募の契約を取り付けています。そのため、ユニゾHDをめぐるTOB合戦は、ユニゾHDの従業員によるEBOが有利な状況です。

※EBOについては、株式用語集の「EBO(イー・ビー・オー)」で解説しています。

TOB合戦を時系列で確認

最初にエイチ・アイ・エスがTOBをおこなったところから、主要な出来事を時系列でざっと見ていきましょう。

日付
(2019年)
内容
7月 エイチ・アイ・エス(9603)が1株3,100円でTOB開始。当時の株価は約2,000円。
ユニゾHDは反対。ホワイトナイトのフォートレスを連れてくる。
8月 フォートレスは、エイチ・アイ・エスのTOBに対抗して、1株4,000円でTOB開始。
同じ月に、エイチ・アイ・エスの敵対的TOBは失敗に終わる。
9月 ユニゾHDは、エイチ・アイ・エスの敵対的TOBを阻止したフォートレスのTOBに対して、賛同から留保に意見を変更。
主な理由は、「フォートレスがユニゾ従業員の雇用を維持しない可能性がある」ことと、「フォートレスの価格以上でTOBをおこなう意向があると、ブラックストーンが提案してきたから」の2つ。
12月 ユニゾHDは、ブラックストーンとの協議を終了し、フォートレスのTOBに対して留保から反対に意見を変更。
ユニゾHDの従業員によるEBOをおこなうと発表。
2020年
1月
ブラックストーンが、ふたたびTOBをおこなう意向を示し、フォートレスもTOB価格を引き上げた。
2020年
2月
ユニゾHDが、従業員によるEBO価格を引き上げた。
2020年
2月
ブラックストーンが、価格を引き上げてTOBをおこなう意向を示した。
2020年
3月
ユニゾHDが、従業員によるEBO価格を引き上げて、大株主からEBOへの応募を取り付けた。

よりわかりやすく、簡易的にまとめました。TOB関連の出来事と一緒に、そのときのTOB価格や、ユニゾHDがどういう態度を示したのかも載せています。

日付
(2019年)
内容 TOB
価格
ユニゾHDの
態度
7月 エイチ・アイ・エス(9603)がTOBを開始 3,100円 反対
8月 ホワイトナイトのフォートレスが、対抗TOBを開始 4,000円 賛成
  エイチ・アイ・エス(9603)のTOBが失敗に終わる - -
9月 ブラックストーンが、TOBをおこなう意向を伝える 5,000円 -
  フォートレスに、TOB価格の引き上げを要請も合意にならず - 賛成→留保
10月 ブラックストーンと協議をおこなう 5,000円 応諾しない
11月 フォートレスが、TOB価格を引き上げる 4,100円 留保
12月 ユニゾHD従業員によるEBOを開始 5,100円 賛同
  フォートレスのTOBを留保から変更 4,100円 留保→反対
  ブラックストーンと協議を打ち切る 5,000円 協議終了
2020年
1月
ブラックストーンが、ふたたびTOBをおこなう意向を発表 5,600円 -
  フォートレスが、TOB価格を引き上げる 5,200円 反対
2020年
2月
ユニゾHDが、EBO価格を引き上げる 5,700円 賛同
  ブラックストーンが、価格を引き上げてTOBをおこなう意向を発表 6,000円 -
2020年
3月
ユニゾHDがEBO価格を引き上げる 6,000円 賛同

まとめ

ユニゾHDは、お伝えしたとおり、多大な含み益のある不動産を保有しています。仮に、すべての不動産を売った場合、1株純資産が7,800円程度ある計算になります。提示されたTOBの最高価格が、2020年3月18日現在で1株6,000円です。この差を考えると、今後も3陣営のTOB合戦が続く可能性があります。

現在、ブラックストーンが提示したTOB価格(6,000円)と、ユニゾHDが推し進めるEBO価格(6,000円)は同じです。しかし、ユニゾHDは、大株主のエリオットグループや、いちごグループからEBOへの応募の契約を取り付けています。そのため、同じTOB価格でも、ユニゾHDが推し進めるEBOが有利な状況です。

この契約は、他者がユニゾHDのEBO価格以上でTOBを開始しない限り、撤回することができません。そのため、ブラックストーンがユニゾHDによる同意を得ずにTOBを開始するか、フォートレスがTOB価格を引き上げるのかがカギになります。今後も新たな情報が手に入り次第、この記事に追加していく予定です。

※不動産の含み益を70%で評価した額と、純資産を足し合わせて発行済株式総数で割って、1株あたりの純資産を計算しました。

ゆうとのプロフィール

・投資歴6年、資産バリュー投資家
・オフ会を主催、年間100回近くオフ会に参加
・いつも四季報を持ち歩き、1年の半分は株のことを考えている株オタク

Twitter「@hyouka1995」でも情報発信中です!

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