ユニゾHDをめぐるTOBについて、わかりやすく解説!

ユニゾHDをめぐるTOBについて、わかりやすく解説!

担当・ゆうと

最終更新日:2020年2月4日

(2020年2月9日追記)
ユニゾHDが、従業員によるEBO価格を5,100円から5,700円に引き上げると発表しました。

ユニゾHD(3258)の2年チャート>

ユニゾHDの株価チャート

(出典:SBI証券

2019年7月から2020年2月現在まで、ユニゾHD(3258)に対して「TOBをしたい!」と表明する事業会社やファンドが現れ、TOB合戦に発展しています。ユニゾHDがTOBの標的にされている理由は、多大な含み益があるからです。ユニゾHDは多くの優良な不動産を保有しており、不動産価格が取得時よりも大幅に上昇したため、多大な含み益が発生しました(下のグラフ参照)。この含み益を狙って、「①エイチ・アイ・エス(HIS)」、「②フォートレス」、「③ブラックストーン」の3陣営がTOB合戦を繰り広げています。

ユニゾHDの不動産含み益推移

直近では、2020年1月末にブラックストーンがユニゾHDに対して、1株5,600円でTOBをおこなう意向を発表しました。すると、翌日にすかさずフォートレスがTOB価格を4,100円から5,200円に引き上げました。そんな中、2020年2月9日にユニゾHDは「従業員によるEBO」を1株5,100円から5,700円に引き上げました。この価格は、ブラックストーンやフォートレスのTOB価格より高いのですが、ユニゾHDの株価がEBO価格(5,700円)より高く推移しています。そのため、現状はユニゾHDのEBOが成立するのか、不透明な状況です。

※EBOについては、株式用語集の「EBO(イー・ビー・オー)」で解説しています。

TOB合戦を時系列で確認

最初にエイチ・アイ・エスがTOBをおこなったところから、主要な出来事を時系列でざっと見ていきましょう。

日付
(2019年)
内容
7月 エイチ・アイ・エス(9603)が1株3,100円でTOB開始。当時の株価は約2,000円。
ユニゾHDは反対。ホワイトナイトのフォートレスを連れてくる。
8月 フォートレスは、エイチ・アイ・エスのTOBに対抗して、1株4,000円でTOB開始。
同じ月に、エイチ・アイ・エスの敵対的TOBは失敗に終わる。
9月 ユニゾHDは、エイチ・アイ・エスの敵対的TOBを阻止したフォートレスのTOBに対して、賛同から留保に意見を変更。
主な理由は、「フォートレスがユニゾ従業員の雇用を維持しない可能性がある」ことと、「フォートレスの価格以上でTOBをおこなう意向があると、ブラックストーンが提案してきたから」の2つ。
12月 ユニゾHDは、ブラックストーンとの協議を終了し、フォートレスのTOBに対して留保から反対に意見を変更。
ユニゾHDの従業員によるEBOをおこなうと発表。
2020年
1月
ブラックストーンが、ふたたびTOBをおこなう意向を示し、フォートレスもTOB価格を引き上げた。
2020年
2月
ユニゾHDが、従業員によるEBO価格を引き上げた。

よりわかりやすく、簡易的にまとめました。TOB関連の出来事と一緒に、そのときのTOB価格や、ユニゾHDがどういう態度を示したのかも載せています。

日付
(2019年)
内容 TOB
価格
ユニゾHDの
態度
7月 エイチ・アイ・エス(9603)がTOBを開始 3,100円 反対
8月 ホワイトナイトのフォートレスが、対抗TOBを開始 4,000円 賛成
  エイチ・アイ・エス(9603)のTOBが失敗に終わる - -
9月 ブラックストーンが、TOBをおこなう意向を伝える 5,000円 -
  フォートレスに、TOB価格の引き上げを要請も合意にならず - 賛成→留保
10月 ブラックストーンと協議をおこなう 5,000円 応諾しない
11月 フォートレスが、TOB価格を引き上げる 4,100円 留保
12月 ユニゾHD従業員によるEBOを開始 5,100円 賛同
  フォートレスのTOBを留保から変更 4,100円 留保→反対
  ブラックストーンと協議を打ち切る 5,000円 協議終了
2020年
1月
ブラックストーンが、ふたたびTOBをおこなう意向を発表 5,600円 -
  フォートレスが、TOB価格を引き上げる 5,200円 反対
2020年
2月
ユニゾHDが、EBO価格を引き上げる 5,700円 賛同

まとめ

ユニゾHDは、お伝えしたとおり、多大な含み益のある不動産を保有しています。仮に、すべての不動産を売った場合、1株純資産が7,800円程度ある計算になります。提示されたTOBの最高価格が、2020年2月4日現在で1株5,600円です。この差を考えると、今後も3陣営のTOB合戦が続く可能性があります。

現状、ユニゾHDが推し進める「従業員によるEBO」は、フォートレスやブラックストーンによるTOB価格より高くなっています。しかし、ユニゾHDの株価がEBO価格以上で推移を続けているため、従業員によるEBOが成立する可能性は低いと見ています。今後、フォートレスやブラックストーンがさらにTOB価格を引き上げるのか、それぞれの動きに注目です!新たな情報が手に入ったら、この記事に追加していく予定です。

※不動産の含み益を70%で評価した額と、純資産を足し合わせて発行済株式総数で割って、1株あたりの純資産を計算しました。

ゆうとのプロフィール

・投資歴6年、資産バリュー投資家
・オフ会を主催、年間100回近くオフ会に参加
・いつも四季報を持ち歩き、1年の半分は株のことを考えている株オタク

Twitter「@hyouka1995」でも情報発信中です!

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