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たけぞうさんに取材しました(1)

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2022年12月

インタビュア: ひっきーにしけい
Twitterフォロワー数18万人を誇り、各種メディアで積極的に情報発信されているベテラン投資家「たけぞうさん」に取材させていただきました。

たけぞうさんは、証券会社でディーラー※1を務めているときに、50億円の利益を上げたことで有名です。また、ラジオNIKKEIや日経CNBCにご出演されているほか、過去にはテレビ東京のモーニングサテライトに毎月1回ご出演されていました。

※1 ディーラーとは、証券会社の自己資金を株式に投資し、利益を生み出す職業です。「証券ディーラー」とも言います。

今回は、たけぞうさんに“株式投資をはじめたきっかけ”や“証券ディーラー時代のエピソード”、“株初心者におすすめの投資法”などを詳しくお伺いしました!インタビュアは、当サイト管理人のひっきーとやさしい株のはじめ方編集部のにしけいがお送りします。

たけぞうさんが現在取り組んでいること

ひっきー : たけぞうさんは、ラジオNIKKEIへのご出演やメルマガの配信、Twitterの運用などさまざまな取り組みをされていますが、現在どのようなことに取り組まれているのかを教えていただけませんか?

たけぞうさん : 現在、私がやっていることを整理すると下のようになります!

たけぞうさんが取り組んでいること

ひっきー : 詳しく教えていただきありがとうございます!2019年には『50億稼いだおっさんが教える 月5万稼ぐ株投資』という本を書かれていますよね。

理論株価Web

たけぞうさんの著書『50億稼いだおっさんが教える 月5万稼ぐ株投資
(Amazonの販売ページへ移動します)

たけぞうさん : そうですね!こちらの本は、投資初心者向けに株式投資のやり方を紹介するために書きました。

にしけい : 私もたけぞうさんの本を読ませていただいたのですが、“身近なところから投資先を探す”という内容で、株初心者でも取り組みやすいなと感じました!また、著書の中で「株好きなおっさん」と書かれていますよね。たけぞうさんが株式投資に出会ったきっかけを教えていただけませんか?

たけぞうさん : もちろんです!

株式投資をはじめたきっかけ

たけぞうさん : 株式投資をはじめたきっかけは、証券会社に入社後、「場立ち(ばたち)」という仕事に3~4年ほど携わったことです。

ひっきー : 場立ちとは、どういう仕事なのでしょう?

たけぞうさん : 証券取引所には、株式の売買をおこなう「立会場(たちあいじょう)」という場所があります。立会場に実際に出かけて、株式の売買をおこなう仕事を「場立ち」と呼びます。

にしけい : テレビでニューヨーク証券取引所の映像が流れるとき、青いジャケットを着た人たちが取引をしている様子が映りますが、もしかしてその仕事ですか?

たけぞうさん : そのとおりです!

ひっきー : もともと、株式投資に興味を持たれていたんでしょうか?

たけぞうさん : いいえ、興味を持っていたから場立ちになったわけではありません。高校の先輩に誘われたこと、給料が高いと評判だったことが、場立ちになった理由です。むしろ株式投資の勉強は、場立ちになってからはじめました。そこで株式投資のおもしろさに気づき、証券ディーラーを目指すきっかけとなったのです。

ひっきー : そうなのですね!場立ちになる前から株に興味を持たれていたのかと思っていたので、少し意外でした。ところで、証券ディーラーとはどのようなお仕事なのでしょうか?また、証券ディーラー時代の印象深いエピソードがあったら教えていただきたいです。

たけぞうさん : わかりました!

証券ディーラー時代のエピソード

たけぞうさん : まずは、証券ディーラーのお仕事を紹介しましょう。証券ディーラーとは、証券会社の自己資金を運用して利益を生み出す人です。証券ディーラーといっても、株式で運用するディーラーや債券のディーラー、為替のディーラーなどがあります。私は株式のディーラーとして、多い時には10億円の資金を運用していたんですよ!

ひっきー : 10億円の運用なんてすごすぎます…!金額が大きいのですし、自分ひとりにその責任がのしかかると考えると…とんでもない重圧ですね。

たけぞうさん : 過呼吸になるような重圧でしたが、合計で50億円の利益を上げることができました。証券ディーラー時代の印象深いエピソードとして、大きな利益を上げた取引と損失を回避した出来事の2つがあります。

にしけい : とても興味深いです!ぜひお話を聞かせてください!

ITバブルの頃にソフトバンクや光通信で20~30億円儲けた

たけぞうさん : 私が証券ディーラーだったころは、ちょうどITバブル※2の真っただ中でした。この波に乗って、ソフトバンクグループ(9984)※3光通信(9435)20~30億円の利益を上げることができました!このほかは、コンスタントに2億円程度を毎年積み上げていって、合計すると50億円の利益となります。

※2 ITバブルとは、1999年2月から2000年11月までの景気拡張期のことです。インターネットの普及をきっかけに、IT関連企業の株価が急上昇してバブルが発生しました。
※3 ITバブル当時は「ソフトバンク」という社名でした。2015年7月に現在の社名である「ソフトバンクグループ」に社名変更しています。

にしけい : ソフトバンクグループと光通信に投資されていたのですね!それぞれITバブルでどのように株価が動いたのか、2000年代初頭の株価推移を振り返ってみましょうか。

ソフトバンクグループ(9984)のITバブル時の株価推移(1999年1月~2000年1月)>

ソフトバンクグループのITバブル時の株価推移

(出典:SBI証券

にしけい : ソフトバンクグループは、1999年1月4日には370円(調整後)でしたが2000年2月18日に10,111円(調整後)まで上昇しています。1999年1月4日に同社株を買った場合、株価が約27倍に膨れ上がった計算です。

光通信(9435)のITバブル時の株価推移(1999年1月~2000年1月)>

光通信のITバブル時の株価推移

(出典:SBI証券

にしけい : 光通信の1999年1月の株価は取得できなかったのですが、チャートの縦軸から見ると10,000円程度で推移していた株価が2000年2月14日には230,000円(調整後)まで上昇しています。ソフトバンクグループと同様、株価が20倍以上になりました。

ひっきー : どちらの会社もすごい勢いで株価が上昇しているのがわかります…。さすがITバブルですね。ところで、光通信といえば、ITバブル崩壊時に20営業日連続ストップ安になったことで有名ですが、たけぞうさんはどのように対処されたのでしょう?

たけぞうさん : 「20営業日連続ストップ安」は今でも語り継がれていますよね。私はタイミングよくストップ安を回避できました!せっかくなので、その時のエピソードを紹介しますね!

光通信のストップ安を直前で回避した

ひっきー : まず、光通信(9435)のITバブル崩壊後の株価チャートを見てみましょう。1999年後半に勢いよく株価が上昇し、2000年前半に株価が急落しています。この急落局面が、伝説の20営業日連続ストップ安です。これは連続ストップ安の最高記録となっています。

光通信(9435)のITバブル崩壊後の株価推移(1999年1月~2001年1月)>

光通信のITバブル崩壊後の株価推移

(出典:SBI証券

たけぞうさん : 先ほど光通信株に投資して利益を上げたとお話しましたが、ストップ安の連鎖がはじまる直前で売却できたんです。

にしけい : ええ!そんな神がかったタイミングで売却できたなんて驚きです…。どうしてストップ安直前に売却できたのですか?

たけぞうさん : 『日経ビジネス』という雑誌に、光通信の架空契約に関する記事が載っていたからです!その記事を読んで、光通信の取引をやめました。

ひっきー : その直後に20営業日連続ストップ安だったわけですね。

たけぞうさん : そうなんです。光通信の一件から、「質の高い情報収集の大切さ」を学びました。私はTwitterで毎日株式投資に関するニュースをつぶやいていますが、その背景には情報収集に役立ててほしいという願いがあるんですよ。

ひっきー : そのような想いを持ってTwitterを運用されているんですね!有益な情報をいつもありがとうございます。ところで、現在では銘柄に関する情報が出るとすぐに株価に織り込まれる印象を持っていますが、当時は違ったのでしょうか?

たけぞうさん : 実は、情報が株価に織り込まれるスピードは、昔よりも現在のほうが速くなっているんです。また、最近はHFT(High Frequency Trading、高速取引)の影響を受けており、昔よりも株価のボラティリティが大きくなっているように感じます。だから、株式市場の変化に付いていくために、投資手法をアップデートしていかないとダメだと思っています。

ひっきー : 相場に長く関わっていらっしゃるたけぞうさんならではのお話が聞けてありがたいです!では、たけぞうさんが取引手法をどのようにアップデートされているのか、お話をうかがってもよろしいでしょうか?

たけぞうさん : もちろんです!

ひっきー : たけぞうさんの「光通信20営業日連続ストップ安の回避」というエピソード、とても興味深かったですね!このように危機を回避できるかもしれないので、毎日の情報収集は欠かさずにおこないましょう!そのためにも、たけぞうさんのTwitterアカウントは要チェックです!たけぞうさんに取材(2)では、“たけぞうさんの投資手法”や“株初心者におすすめの投資法”についてうかがいます!

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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