いくらまで株式投資に資金を振り分けてもよいですか?
これから投資を始めようと思いますが、持っている資金のうち、どれくらいまで株や投資信託のような資産運用に振り分けてもよいのでしょうか?
結論から言うと、すべての人をひとくくりにして、答えを出すことはできません。まずは、年齢の違いによって、リスクの取れる割合を考えてみましょう。
一般的には、年齢が低いほど運用リスクをとって、年齢が高いほど運用リスクを取らないほうがよいと言われています。理由は、ライフステージによって、今後労働で手にできるお金が異なるからです。
「いよいよ社会人として頑張るぞ!」という人は、稼げるお金(生涯賃金)が2億とも3億とも言われています。ある程度、資産運用に失敗しても、取り返すチャンスは十分にあります。一方、定年退職された人は、基本的には労働収入がなく、公的年金によって生活することになります。このような人は、“守りの運用”をする必要があり、大きなリスクは取りにくいのです。
同じように、収入の違いによっても、投資できる金額は異なってきます。収入が比較的多い人は、リスクを大きく取って失敗したとしても収入で補填できます。しかし、生活ギリギリの人は、大きなリスクは取れないので、安定的な運用が求められます。
あとは、リスクを取れる世代(20~30代の投資家)の人で、すべての資金を投資に振り分けるという「フルインベストメント」の人もいらっしゃいます。このあたりは個人の考え方によるものなので、正解・不正解はありません。ただ、私はフルインベストメントにはあまり賛同できません。
その理由は、株価下落時に心の余裕がなくなってしまうからです。「もっと株価が下がったらどうしよう」と不安になり、正常な売買判断がしにくくなります。本当は売る必要がないのに、心が耐え切れずに売ってしまうこともあるでしょう。
私はどのようにしているかと言うと、株価が大きく下落したときのみ出動して買うという、待機資金を用意しています。待機資金は運用していないので、ローリスク・ミドルリターンのIPO抽選に回しています。資金的にはそれくらいの余裕が欲しいところです。
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よって、例えば「100」という資金を持っている場合でも、全部使って株や投資信託を買うことはなく、多いときでも「80」くらいまでにとどめています。長く資産運用とお付き合いしていくのであれば、それくらいの心の余裕は欲しいところです。
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。