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JSR株のTOB・買収はいつ?なぜ?今後どうなるか、公開買付代理人の証券会社はどこなのかを解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2024年4月16日

お知らせ
(2024年4月16日追記)TOBの買付期間が終了しました。
(2024年4月3日追記)旧村上ファンド系投資会社であるシティインデックスイレブンスが、JSRの株式を5.11%保有していることが明らかになりました。大量保有報告書によると、「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」が保有目的となっています。

2023年6月26日、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)が、半導体材料や医薬品受託製造などを手掛けるJSR(4185)TOB(株式公開買付)すると発表しました。

このコラムでは、産業革新投資機構によるJSRのTOBの概要やいつ買収されるか、今後どうなるか、公開買付代理人の証券会社はどこなのかを、株初心者向けにわかりやすく解説しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。

JSRのTOB【公開買付価格・期間・応募方法など】

2023年6月26日に発表された、産業革新投資機構のJSRに対するTOBの概要を、下の表に整理しました。

JSRのTOBに関する基礎情報
公開買付者 JICC-02株式会社※1
被買収企業 JSR株式会社(証券コード:4185)
公開買付価格 4,350円※2
プレミアム 34.51%※3
公開買付期間 2023年12月下旬めど、20営業日の予定
2024年2月下旬以降の見込み
2024年3月19日(火)~4月16日(火)
買付株数 全部買付
買付予定株数の下限 138,531,400株(所有株式の66.67%)
買付予定株数の上限 なし
公開買付代理人 野村證券
上場 上場廃止予定
その他 公開買付成立後、スクイーズアウト手続きを経て上場廃止。
公開買付者の完全子会社になる予定

※1 JICC-02株式会社は、産業革新投資機構(JIC)のファンドです。
※2 普通株式1株あたりの買付価格です。
※3 買収が明らかになる前の6月23日終値に対して、何%の上乗せがあったかを表しています。

JSRの株式を保有している場合はどうすれば良い?

産業革新投資機構によるJSRのTOBは「全部買付」です。JSRの株式を保有している方は、下の画像の「全部買付の場合」に書かれているように「①市場で売る」、もしくは「②指定の証券会社で申し込む」のどちらかを選択することになります。

自分の保有株がTOBされた場合のイメージ例

それでは、どちらを選べば良いのでしょうか。いますぐに利益確定したい方は「①市場で売る」を、公開買付価格ぴったりで売りたい方は「②指定の証券会社で申し込む」を選ぶのがおすすめです。その理由をかんたんに説明しますね。

いますぐに利益確定したい方

いますぐに利益確定したい方は「①市場で売る」がおすすめです。

TOBが発表された後、その株式の市場価格は市場売買を通じて、公開買付価格付近まで上昇します。公開買付価格ぴったりでは売れませんが、売却ボタンを押すだけで手続きが完了するので、特別な手続きは不要です。手間をかけずに利益確定できます。

指定の証券会社で申し込む場合は、申込手続きが必要です。現金化までに時間がかかるので注意しましょう。

公開買付価格ぴったりで売りたい方

一方で、公開買付価格ぴったりで売りたい方は「②指定の証券会社で申し込む」がおすすめです。

指定の証券会社で申し込んだ場合、保有する株式を公開買付価格で買い取ってもらえます。市場で売る場合には、公開買付価格ぴったりでは売れず、それよりも少し安い価格で取引することになります。

TOBのプレミアムをまるっと受け取りたい場合は、市場では売らず、TOBに申し込みましょう。申込は、次に紹介する指定の証券会社でおこなってください。

JSRの公開買付代理人・復代理人はどこの証券会社?

JSRのTOBに応募する場合、指定の証券会社で申し込む必要があります。指定の証券会社のうち、公開買付者から業務・権限を委託された証券会社を「公開買付代理人」、公開買付代理人の業務を請け負う証券会社を「公開買付復代理人」と呼びます。

JSRのTOBでは、公開買付代理人が指定されています。2024年1月時点では、公開買付復代理人は指定されていません。

JSRの公開買付代理人
公開買付代理人 野村證券
公開買付復代理人 -

JSRの株式を保有している方で、市場で売却せずTOBへの応募を考えている方は、野村證券に口座開設して株式を移管する必要があります。また、公開買付復代理人の証券会社でもTOBの応募が可能ですが、2024年1月時点では公表されていません。続報を待ちましょう。

公開買付代理人や復代理人には、SBI証券マネックス証券などのネット証券が指定されるケースがあります。TOBの応募をスムーズに進めるためにも、今のうちに口座開設しておくのがおすすめです。記事の後半にある「TOBの公開買付代理人に選ばれやすい証券会社」で、当サイト限定のキャンペーンと併せて紹介しています。

JSRのTOBに応募する方法

続いて、TOBに応募する方法を説明します。具体的には、下の3つの手順で応募可能です。

TOBに応募する方法

  1. 野村證券に口座開設する
  2. 野村證券に株式移管する
  3. TOBに申し込む

それぞれ説明しますね。

①野村證券に口座開設する

野村證券に口座を持っていない方は、口座開設しましょう。

②野村證券に株式移管する

JSRのTOBに応募するためには、野村證券の口座に、JSRの株式を入れておかなければなりません。

野村證券の口座以外で株式を持っている方は、株式移管の手続きが必要です。株式移管の方法については、野村證券にお問合せください。

③TOB・MBOに申し込む

野村證券にログインして、TOBに申し込みましょう。具体的なTOBの応募方法については、野村證券のQ&Aページや、問い合わせフォームから確認してください。

JSRの買収はなぜ?今後どうなる?

産業革新投資機構がJSRをTOBする目的は「大規模な戦略投資をおこない、構造改革や業界再編を機動的に進めること」です。「JSR株式会社に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ[PDF]」の中で、詳細を確認できます。

現在、半導体は世界中のあらゆる場で使用され、世界各国がその獲得と共に、開発・製造に関しても熾烈な競争を行っている。こうした半導体の開発・製造の成否を決める生命線となるのが半導体材料であり、この半導体材料産業の国際競争力を高めることは、我が国の産業競争力強化に向けて重要である。

こうした背景の下、本公開買付けでは、JSRが短期的な業績への影響にとらわれず、大胆かつ中長期的な戦略投資をスピード感を持ち円滑に実行できるよう、JICCが戦略的パートナーとなり公開買付けを実施し非上場化を図り、構造改革や業界再編を機動的に推進する。

出典:産業革新投資機構「JSR株式会社に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」[PDF]

かんたんにまとめると、「大規模な戦略投資をおこない構造改革や業界再編を機動的に進めること」がTOBの目的となります。

今後は、産業革新投資機構が競争法や国外の投資規則法令などに基づいて手続きを進めます。この手続きには時間がかかるため、公開買付期間は未定となっていました。

当初予定では、2023年12月下旬に公開買付がおこなわれるとアナウンスされていましたが、中国の競争法に基づく手続きや対応が完了しておらず、2024年2月下旬以降に後ずれする見込みとなっています。

JSRの上場廃止後はどうなる?

JSRは上場廃止後、産業革新投資機構のファンドであるJICC-02株式会社の子会社になります。産業革新投資機構のサポートの下、大胆かつ中長期的な戦略投資が進められる予定です。

まとめ

産業革新投資機構によるJSRのTOBは、「大規模な戦略投資をおこない、構造改革や業界再編を機動的に進めること」を目的に実施されます。競争法や国外の投資規制法令などに基づいて手続きを進める必要があり、中国での手続きが終わっていない関係で、公開買付期間は未定となっています。

TOB公表時の資料によると、公開買付のスケジュールは決まり次第速やかにお知らせすると書いてあります。公式発表を楽しみに待ちましょう。新しい情報が発表され次第、こちらの記事でもお知らせしていきます。

TOBの公開買付代理人に選ばれやすい証券会社

最後に、TOBの公開買付代理人や公開買付復代理人に選ばれやすい証券会社がどこかを紹介します。2023年中に終了したTOB事例を基に、公開買付代理人・公開買付復代理人に選ばれた証券会社とその件数をまとめました。ぜひ参考にしてください。

2023年のTOBで公開買付代理人・公開買付復代理人を担当した証券会社
証券会社 担当件数
SMBC日興証券 22
野村證券 16
大和証券 15
みずほ証券 13
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 11
SBI証券
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9
auカブコム証券
現金2,000円がもらえる
6
三田証券 5
東海東京証券 5
マネックス証券
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2
アイザワ証券 1
フィリップ証券 1

公開買付代理人を務めた件数が最も多かったのは、総合証券のSMBC日興証券で22件の取り扱いがありました。2位が野村證券で16件、3位が大和証券で15件となっています。

ネット証券では、SBI証券9件取り扱っていました。SBI証券を追う形で、auカブコム証券が6件、マネックス証券が2件となっています。

TOBに応募する際は、株式の移管手続きやTOBの申込手続きが必要です。手続きに加えて口座開設もしなければならない場合、どうしても時間がかかってしまいます。スムーズにTOBへの応募ができるよう、今のうちから複数の証券会社に口座開設しておくと良いでしょう。次に紹介するおすすめネット証券では、当サイト限定のキャンペーンを展開中です。この機会にぜひ口座開設してください。

おすすめネット証券①:SBI証券

SBI証券は、ネット証券の中で公開買付代理人の実績が最も多い証券会社です。今後TOBやMBOへスムーズに申し込みできるよう、口座開設しておくと良いでしょう。上の表で紹介したように、SBI証券では当サイト限定の口座開設キャンペーンを実施しています。この機会にぜひ、口座開設してくださいね。

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おすすめネット証券②:auカブコム証券

auカブコム証券は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と同じMUFGグループの一員です。協働している関係で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が公開買付代理人を引き受けた場合に、復代理人として担当するケースが多くなっています。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の担当件数がそれなりにあるので、auカブコム証券に口座開設しておくのもおすすめです。

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おすすめネット証券③:マネックス証券

マネックス証券は、三田証券と提携して公開買付代理業務を展開中です。三田証券が公開買付代理人を引き受けた場合に、復代理人として担当する場合があります。

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やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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