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「銀を買え」は本当?銀を買うならETFとインゴットどちらがおすすめ?将来性やメリット・デメリット、購入方法を解説
金の価格が過去最高を更新する中、SNSなどで「銀を買え」という投資家の意見を目にする機会が増えてきました。このような意見を目にして「本当に銀を買っても大丈夫なの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、銀の将来性や銀投資のメリット・デメリット、ETFやインゴットなど具体的な購入方法について、初心者向けにわかりやすく解説しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。
なぜ「銀を買え」と言われる?銀投資の将来性を解説
はじめに、銀投資の将来性について解説します。銀は金と比べると地味なイメージがありますが、以下の3つの理由から「価格が上昇するのではないか」と期待されています。
それぞれ理由を説明しますね。
①産業用の需要が拡大
1つ目の理由は「産業用の需要が拡大している」点です。これを理解するためには、銀が持つ性質を理解する必要があります。
少しむずかしい話ですが、銀は導電性(電気を通しやすい性質)と反射性(光を反射しやすい性質)、抗菌性に優れた金属です。この性質を活かして、半導体や太陽電池、歯科(銀歯)など幅広い領域で使われています。
銀に関する調査機関「The Silver Institute」が作成した「Global Demand(世界需要)」のグラフを見ると、過去10年分の銀需要のうち半分以上が産業用途(灰色の棒グラフ)となっており、右肩上がりで需要が拡大していることがわかりますね。
出典:The Silver Institute
同じくThe Silver Instituteによると、今後は太陽光発電やEVなどの発展によって銀の需要が拡大すると予測されています。将来的に銀価格が押し上げられると考えられるのです。
出典:The Silver Institute
このほかにも、銀は航空宇宙産業でも利用されています。今後も需要が高まることが想像できますね。
②供給不足
2つ目の理由は「供給不足」です。先ほどは銀の需要が高まっていることをご紹介しましたが、その一方で供給が不足しているため、銀価格に上昇圧力がかかっています。
The Silver Instituteによると、2025年の世界の銀不足量※1は1.876億オンス※2です。1年間の銀採掘量は8.350億オンスなので、年間採掘量の約2割の銀が不足していることになります。
※1 今回は取引所で金融商品として取引される量(ETP)を除いた銀の不足量(Market Balance less ETPs)に注目しています。下の表でいうと、下から2列目の項目です。
※2 オンスは、質量の単位です。貴金属に対して用いる場合、正式には「トロイオンス」という単位になります。1トロイオンスは約31gです。
出典:The Silver Institute
銀が不足している背景として、以下の2つの理由が挙げられます。
銀が不足している背景
- 既存の銀鉱山からの産出量が減少している
- 銀鉱山の開発には莫大な時間とコストがかかる
それぞれ見ていきましょう。
既存の銀鉱山からの産出量が減少している
銀が供給不足に陥った理由1つ目は、「既存の銀鉱山からの産出量減少」です。下のグラフは、The Silver Instituteがまとめた銀鉱山の産出量の推移を表しています。
2025年における世界の銀産出量は、前年比で約2%増加する見通しです。特にメキシコ※3が銀産出量増加に最も大きく貢献すると見込まれています。ただし、需要をまかなうだけの供給は期待できません。
※3 メキシコは、グラフの緑色で表されるC&S Americaに含まれています。
また、2026年以降、いくつかの銀鉱山が寿命を迎えます。このため、将来的に世界全体の生産量は減少すると予想されています。
出典:The Silver Institute
銀鉱山の開発には莫大な時間とコストがかかる
銀が供給不足に陥った2つ目の理由として、「銀鉱山開発に時間とコストがかかる」ことが挙げられます。「銀が不足しているなら鉱山を開発すればよい」と思ってしまいますが、そうかんたんにはいきません。
それでは、銀鉱山を開発して実際に銀を採掘するまで、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。実は「10年程度」かかると言われています。これほどまで長時間を要する理由は、銀鉱床の探査や環境評価、許認可の取得、銀を運び出すインフラ整備、鉱山建設など多くのステップが必要だからです。
加えて、銀の採掘コストが高止まりしています。2024年は前年比で「Total Cash※4(濃い青色)」と「All-In Sustaining※5(水色)」のどちらも減少していますが、どちらも過去10年でみると高水準です。
※4 Total Cashは、産出に直接関連する費用を指します。
※5 All-In Sustainingは、Total Cashに加えて維持費用など間接的なコストを含む費用のことです。
出典:The Silver Institute
2024年に前年比で費用が減少した理由として、以下の2つの理由が挙げられます。
費用が減少した理由
- 産出量の増加
- インフレの緩和
今後も鉱山生産量の増加によってコストの低下が予想されます。一方、寿命を迎える鉱山が出てくる見通しで、新規の鉱山開発が必要です。新たに開発する鉱山は、開発コストが高いプロジェクトも含まれるため、将来的に銀の生産コストは上昇すると予想できます。
③金価格との連動
銀価格は金価格と連動しており、金価格に少し遅れて動く傾向があります。金価格と連動する理由は、昔から通貨として利用されてきた金貨と銀貨には交換比率が決まっていたからです。
金貨と銀貨の交換比率は、専門用語で「金銀比価(きんぎんひか)」と呼ばれます。“1オンスの金で何オンスの銀が買えるか”を表す指標で、金銀比価が高くなるほど金は銀に比べて割高(銀は金に比べて割安)と判断します。この場合、銀が割安なので貴金属投資家は銀への投資を増やします。
金銀比価 | 金は銀に比べて | 購入すべき資産 |
---|---|---|
上昇 | 割高 | 銀 |
下落 | 割安 | 金 |
2025年6月現在、金銀比価は93付近で推移しています。これは歴史的に見ても高い水準であり、“金が割高・銀が割安”の状態なのです。割安な銀の需要が高まると考えられるので、将来的に銀価格が上昇するかもしれません。
このほか、少しマニアックな論点ですが、「空売りの買い戻し」によって銀価格が上昇する可能性もあります。実は米国の銀行が銀を空売りしており、銀価格が上昇した場合に空売りの買い戻しを迫られるのです。
投資先として魅力的な銀について理解を深めるため、次のセクションでは銀に投資するメリット・デメリットを紹介します。
銀に投資するメリット
銀に投資するメリットは、以下の3つです。
銀に投資するメリット
それぞれ説明しますね。
①インフレに強い
メリット1つ目は「インフレに強い」点です。銀は実物資産なので、インフレが進めば(物価が上昇すれば)銀価格も上がります。
例として、高級車を買うために貯めた現金1,000万円があるとしましょう。いよいよ1,000万円の高級車が買えると思っていたところ、物価が2倍に上昇し、高級車の値段が2,000万円になってしまいました。現金1,000万円の価値は高級車から見て半分の価値しかなく、高級車を買うことはできません。
しかし、1,000万円分の銀を持っていた場合はどうなるでしょうか。物価が2倍に上昇すると、銀価格も2倍になります。つまり、2,000万円分の銀を持っていることになるのです。これなら2,000万円に値上がりしてしまった高級車でも買うことができますね。
このように銀をはじめとする実物資産はインフレに強く、資産の価値を守ってくれる存在です。インフレが進む局面では、投資先としての魅力が高くなります。
②価値がゼロにならない
メリット2つ目は「価値がゼロにならない」点です。株式や債券は、企業や国が倒産してしまった場合、価値がゼロになってしまいます。しかし、銀は実物資産なのでこのような心配はありません。資産の価値を維持できる点で、安全で魅力的な投資先と言えるでしょう。
③株式や債券のリスクを軽減できる
メリット3つ目は「株式や債券のリスクを軽減できる」点です。銀は株式や債券とは異なる動きをするため、分散投資の効果が大きくなります。
銀に投資するデメリット
銀に投資するデメリットは、以下の3つです。
銀に投資するデメリット
それぞれ説明しますね。
①金利や配当がない
デメリット1つ目は「金利や配当がない」点です。株式や債券とは違い、銀には金利や配当がありません。基本的に銀価格の上昇によって利益を得ることになります。
②手元での保管には向かない
デメリット2つ目は「手元での保管には向かない」点です。自宅などで銀を保管している場合、どうしても盗難リスクがあります。さらに、銀は変色(硫化)するため、手元での保管には向かない資産とも言われているのです。
③景気に左右されやすい
デメリット3つ目は「景気に左右されやすい」点です。銀は産業用の需要が大きく、銀価格は景気の影響を受けてしまいます。
それでは、銀はどうやって買えば良いのでしょうか?次のセクションでわかりやすく説明します。
銀を買うなら何がおすすめ?購入方法も解説
銀に投資する方法として、以下の3つの方法があります。
それぞれの投資方法について説明しますね。
銀ETFの購入方法
1つ目は「銀ETF」への投資です。証券会社で株式を買うような感覚で投資できる点がメリットと言えます。東証で取引できる銀ETFは、以下の2種類です。
WisdomTree 銀上場投資信託(1673) |
純銀上場信託 (1542) |
|
---|---|---|
信託報酬 | 0.49% | 0.55% |
売買単位 | 10口 | 1口 |
最低投資金額 | 約50,000円 | 約15,000円 |
NISA成長投資枠 | 対象外 | 対象 |
銀ETFに投資するなら、信託報酬が安いWisdomTree 銀上場投資信託(1673)がおすすめです。迷ったらこちらに投資すれば良いでしょう。
一方で、中長期保有を前提にNISAの成長投資枠で買いたい方は純銀上場信託(1542)に投資すると良いでしょう。ご自身の投資目的に合わせて使い分けてくださいね。
銀インゴットの購入方法【どこで買える?】
2つ目は「銀インゴット」への投資です。「インゴット」とは、金属を鋳型に流し込んで固めた塊を指します。日本語では「銀地金(ぎんじがね)」とも呼ばれるものです。下の画像のような金属の塊と考えてください。
銀インゴットは、田中貴金属や三菱マテリアルなど、貴金属を取り扱う専門業者の店舗で買えます。
しかし、2025年6月現在、銀インゴットを店頭で買うことはできません。理由は銀インゴットの供給不足です。もともと銀インゴットは需要が少ないことに加え、投資需要の拡大によって銀インゴットの生産が追い付いていないことが原因と言われています。
どうしても銀インゴットが欲しい方は、銀インゴットが買えるまで待たなければなりません。
銀積み立て
3つ目は「銀積み立て」です。証券会社で少額から銀投資をはじめられる点が魅力ですね。ネット証券では、楽天証券やSBI証券、マネックス証券が銀積み立てに対応しています。
証券会社 | 最低投資金額 | 手数料 | クレカ積立 | ポイント還元 |
---|---|---|---|---|
楽天証券 | 1,000円~ | ![]() 買付金額の1.65% (売却時は無料) |
![]() できる |
![]() 積立額の0.5% |
SBI証券 | ![]() できない |
![]() 手数料の1% |
||
マネックス証券 | ![]() なし |
いずれの証券会社でも1,000円から銀積み立てができます。少額からコツコツ積み立て投資ができるため、ドルコスト平均法の恩恵を受けながら資産形成できる点が魅力ですね。ただし、銀は現物転換(銀インゴットとして引き出すこと)はできないため注意が必要です。
銀積み立てでおすすめの証券会社は楽天証券です。楽天カードを使って積み立て投資をおこなうと、積立額の0.5%相当の楽天ポイントがもらえます。有効活用してかしこくポイントを貯めましょう。
楽天証券は、手数料コースを「ゼロコース」にするだけで、国内株・ETFの売買手数料が、約定金額にかかわらず無料になります。銀ETFの購入を考えている方も、売買手数料がかからない楽天証券がおすすめです。
楽天証券の口座開設で、現金がもれなく1,000円、楽天カードの新規発行&利用で楽天ポイントがれなく5,000ポイントがもらえるキャンペーンが実施されています。
それぞれ紹介するので、キャンペーンに参加したい方はぜひ参考にしてください。
【現金1,000円】楽天証券と楽天銀行の同時開設キャンペーン

(出典:楽天証券)
楽天証券に口座開設し、楽天銀行と連携させてマネーブリッジに登録をすれば、もれなく現金1,000円がプレゼントされます(~2025年8月29日まで)。
さらに、楽天銀行の口座に50,000円以上を入金するだけで、抽選で現金最大10万円が当たるお得なキャンペーンです。詳しい手順は次のとおりです。
プレゼント内容 | 🎁1,000円 |
---|---|
プレゼント 受取手順 |
①楽天証券に口座開設 (楽天銀行の口座も同時開設できます) ②キャンペーンにエントリー ③マネーブリッジに登録 ④楽天銀行に50,000円以上入金 |
口座開設 締め切り |
~2025年8月29日まで |
エントリー締め切り | ~2025年9月30日まで |
口座開設とかんたんな登録作業、50,000円以上の入金だけで現金最大10万円が当たるチャンスです!まだ楽天証券を持っていない方は、口座開設して現金を受け取りましょう。
楽天証券の申し込みページで口座開設をしてから、キャンペーンページでエントリーが必要なので注意してください。
口座開設締め切り(2025年8月29日)とエントリー締め切り(2025年9月30日)の間に、1か月の猶予があるので、まずは口座開設してキャンペーンにエントリーしておくといいでしょう。
楽天証券と楽天銀行の口座をどちらも持っていない方や、口座開設からキャンペーンへのエントリー手順を確認したい方は「楽天証券と楽天銀行の同時開設キャンペーン!申し込みはどっちが先?デメリットや順番・流れを解説」の記事を参考にしてください。
口座開設料・年会費などは一切かかりません。
【5,000ポイント】楽天カードのプレゼントキャンペーン
楽天カードを新規発行して、1円以上の取引をするだけで、楽天ポイント5,000ポイントがもらえます(~終了日未定)。手順は次のとおりです。
プレゼント内容 | 🎁5,000ポイント(楽天ポイント) |
---|---|
プレゼント 受取手順 |
①楽天カードに新規入会 ②楽天カードで1円以上の決済を3回 ③楽天ペイを初めて利用 |
キャンペーン 期間 |
~終了日未定 |
楽天カードを新規発行して、1円以上の決済を3回すれば5,000ポイントがもらえます。
楽天カードでの決済は、ショッピングはもちろん楽天証券のクレカ積立での利用も対象となっています。獲得した5,000ポイントは欲しいものを買ったり、楽天関連のサービスに使ったり自由に使ってOKです。
なお、引き落としをする銀行口座の振替設定が申込日の翌々月25日までにできていないとキャンペーン対象外になるので、ご注意ください。
入会費・年会費などは一切かかりません。
まとめ
銀は太陽光発電やEV、航空宇宙産業の発展によって需要が拡大すると予測されています。供給も減っているため、今後は銀価格が上昇するかもしれません。
銀へ投資するなら、楽天証券の銀積み立てがおすすめです。楽天カードを使って積み立て投資すると、資産形成しながら楽天ポイントも貯められます。ぜひ有効活用してくださいね。
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銀にはデメリットがいくつかあります。しかし、今後インフレが進む可能性が高く、銀が金よりも割安な状態なので、ポートフォリオに組み込むのも悪くはないと筆者自身は考えています。