成長性とは?

成長性とは?

担当・西尾

成長性とは、「企業が将来にわたって、業績を伸ばすことができる可能性」のことです。株式投資をおこなう目的のひとつは、株価の値上がり益を得ることです。株価は「企業の業績×投資家の期待」で計算できるので、業績が伸びる企業、つまり成長性の高い企業に投資することが、株式投資で利益を得るために必要な条件となります。

成長性が高い企業に投資する「メリット」

成長性が高い企業に投資するメリットは、業績の成長とともに、株価も高くなる可能性が高いことです。先ほど、「株価=企業の業績×投資家の期待」という計算式をご紹介しました。企業の業績が伸びると、投資家の期待も高まります。この2つが高くなることで、株価が上がるという仕組みとなっています。

成長性が高い企業に投資する「デメリット」

反対にデメリットは、すでにみんなが注目していて、株価が高くなっていることが多いというものです。投資家の期待が高まりすぎている状態です。このような状態では、業績が思ったほど良くなかったり、事業環境が悪化しはじめたりした場合、株価が下がってしまいます。成長性が高い企業は、期待できなくなった瞬間に株価が下がるリスクを持っているので、注意が必要です。

優秀な無料ツールで、成長性の高い企業を見つけよう!

成長性の高い企業を見つけるには、指標を使って分析する必要があります。今回は、業績分析に役立つ、マネックス証券の『銘柄スカウター』と、GMOクリック証券の『財務分析ツール』を使って、成長性の分析方法をご紹介します!物語コーポレーション(3097)を例にとって、3つの指標を分析していきます。

①成長率

今期の業績が前期と比べてどれだけ増えたかがわかる指標です。一般的には、売上高や営業利益の成長率を使います。計算式は、以下のとおりです。

売上高の増加率=(今期の売上高-前期の売上高)÷前期の売上高×100

このように、成長率を求めるには少し複雑な計算をしなければなりませんが、安心してください。マネックス証券銘柄スカウターを使えば、成長率が自動で表示されます!めんどうな計算をしなくてよいため、時間を大幅に短縮できます。

売上高の成長率

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター)

上の図の赤枠部分に、成長率が表示されます。最新の決算である2018年6月期は、前期比で16.9%成長したことがわかります。ちなみに、先ほどの計算式に当てはめると、下記のような計算で算出できます。

2018年の売上高成長率
 =(2018年の売上高-2017年の売上高)÷2017年の売上高×100
 =(52,123百万円-44,596百万円)÷44,596百万円×100
 =16.9%

物語コーポレーションの過去の売上高成長率は、だいたい15%以上を維持しています(2019年6月現在)。飲食店で15%以上の成長を維持できている企業は少ないので、安定的に成長できるポテンシャルを持った企業だとわかります。こういった企業に投資できると良いですね。

IT企業をはじめ、投資家から人気を集めているテーマ株と呼ばれるものは、全体的に成長率が高い傾向にあります。反対に、建設業や金融業などは、成長率が低くなる傾向にあります。成長率は高いほうが良いですが、高すぎると失速することがあるので、安定して10%程度の成長率を維持できている企業への投資がおすすめです。

②株主資本の成長(利益剰余金の成長)

企業が、成長によってどれだけの利益を蓄えているかがわかる指標です。過去の株主資本の金額を見て、順調に増えている企業であれば、成長によって利益を蓄積できている企業だと言えます。株主資本の成長をチェックするときは、GMOクリック証券財務分析ツールを使うと便利です。

貸借対照表

(出典:GMOクリック証券の財務分析ツール)

上の図は、物語コーポレーションの貸借対照表を図解したものです。株主資本は、貸借対照表の右下にある黄色の部分です。物語コーポレーションは毎年、株主資本が増えているので、本業でしっかりと利益を出して、株主資本に蓄積できていると考えられます。

株主資本が増えると、その分、会社が自由に使えるお金が増えるので、さらなる投資に回すことができます。さらに、株主のお金を増やす能力が高い企業とも考えられるので、投資家として注目しておきたいポイントです。

できることなら、もう一歩踏み込んで、株主資本の中に含まれている「利益剰余金」が増えているかをチェックすると良いでしょう。本業で儲けたお金は、利益剰余金として毎年蓄積されます。そのため、利益剰余金が増えている企業は、着実に成長して利益を蓄えている成長企業だと考えられるのです。

③店舗数

飲食店や小売に限定されますが、店舗数が毎年どれくらい増えているかをチェックすることも大切です。飲食店や小売は、店舗数を増やすことで、売上高が成長するビジネスです。そのため、店舗数をどれだけ増やせたかが、成長スピードを測るための指標となります。店舗数は、企業の公式ホームページや決算短信、月次データなどで公表されています。

店舗数の変化

(物語コーポレーションの月次データより作成)

上の図は、物語コーポレーションの店舗数の推移です。証券会社のツールでは、店舗数まで調べることはできないので、月次データから数字を拾ってグラフにしてみました。これによると、毎年30店舗ほど安定して出店できていることがわかります。安定した新規出店が、業績の安定成長を支えているようですね。

ただし、店舗数を急拡大している場合は注意が必要です。急拡大しはじめたころは、売上高も急激に成長していきますが、新規出店のお金が足りなくなったり、出店できても人材を確保できなかったりすることが多く、いずれ業績が伸びなくなる傾向にあるからです。無理せず、毎年一定数ずつ安定的に店舗を増やしている企業が良い、ということですね。

以上の3つの指標を使って、成長性の高い企業を探してみましょう!

西尾のプロフィール

・やさしい株のはじめ方の資産運用担当
・ファイナンシャルプランナー2級、証券外務員の資格あり
・年間200銘柄以上を分析中

Twitter「@kabuotaku758」でも情報発信中です!