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【橋梁関連株・銘柄まとめ】高度経済成長期に建設された橋梁の老朽化が進行!更新・修繕のピークはいつ?今後の見通しも解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2025年12月2日

橋梁関連株は、橋(橋梁)や高架構造物※1などを作る会社の株を指します。代表的な銘柄は、鋼鉄製橋梁メーカーで国内最大手の横河ブリッジホールディングス(5911)です。鋼鉄製の橋梁を中心に、アリーナ・空港・高層ビル建築などに幅広く対応しています。

※1 高架構造物とは道路や鉄道の高架橋(高い場所にある橋)などのことです。

この記事では、橋梁関連株とその見通しを株初心者向けにわかりやすく解説しています。ぜひ、投資の参考にしてください。

橋梁関連株が注目されている理由

橋梁関連株が注目されている理由には、下の2つがあります。

橋梁関連株が注目されている理由

  1. 都市再開発が活発
  2. 国の政策が追い風

それぞれ、かんたんに説明します。

① 都市再開発が活発

順調な不動産投資や公共事業を背景に、首都圏や関西圏で都市開発が活発です。商業ビルやホテル、マンション、道路、鉄道の高架橋などの建設需要があります。

② 国の政策が追い風

地球温暖化で激しさを増す大雨や地震に備えるために、橋・道路・ダムなどの整備計画が進行中です。

橋梁関連株の今後

年々人口が減る日本では、新しく作られる橋は少なくなっています。国内約73万の橋は、多くのインフラ(道路やダム、水道)とともに高度経済成長期に作られたため、老朽化が深刻です。

築50年を超える橋が、2024年末の約4割から2030年代には約6割~7割を占めるようになり、橋の更新(架け替え)・補修がピークを迎えるでしょう。国や市町村は、点検・修繕・更新によるインフラの長寿化を進めています。

50年経過橋梁の割合

出典:国土交通省 | 道路施策の展開[PDF]

今回は、橋梁の新設に加え、今後需要の拡大が見込まれる補修や維持管理などを手がける銘柄を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

橋梁関連株・銘柄一覧

橋梁関連株には高配当銘柄が多く含まれます。橋梁関連は成熟産業であるため、利益が配当に回りやすいからです。値上がり益をねらう場合は、政策や日々のニュースをチェックしましょう。橋梁関連株は、公共工事の予算や海外のインフラ投資、地震や水害などが報じられると、値動きが大きくなるケースがあります。

それでは、下記3つのジャンルに分けて、橋梁関連株に含まれる銘柄を紹介します。

① 鋼製橋梁・鉄構

鉄構※2を使って橋や建築物を作る会社です。橋梁メーカー国内トップの横河ブリッジホールディングス(5911)に加え、鉄構土木建設の川田テクノロジーズ(3443)宮地エンジニアリンググループ(3431)を取り上げました。

※2 鉄構(てっこう)は「鉄骨構造」の略語です。建造物の骨組みを指します。

東京湾アクアライン

出典:横河ブリッジ | 新設橋梁事業の工事実績「東京湾アクアライン橋梁部」

小型株では、鋼橋専業の高田機工(5923)にも注目です。鋼製橋梁・鉄構の関連株に投資する場合は、日本国内において大型橋に多い「鋼製橋梁」の新設が減りつつある点に注意しましょう。

② PC橋梁・コンクリート

「PC(プレストレスト・コンクリート)」と呼ばれる強化コンクリートで橋や建物を作る会社です。PC土木建設会社のピーエス・コンストラクション(1871)オリエンタル白石(1786)をご紹介します。小型株からは、橋梁専業の富士ピー・エス(1848)を取り上げます。

島根県江島大橋(ベタ踏み坂)

出典:ピーエス・コンストラクション | 実績紹介「島根県・江島大橋(通称ベタ踏み坂)」

なお、PC橋梁は“鋼材を通して圧縮した強化コンクリート材”で作る橋です。RC(鉄筋コンクリート)製の橋よりも丈夫で長持ちする特徴があります。

③ その他

その他の銘柄として、本業以外に橋梁建築も手がける銘柄を紹介します。

今回は、ゼネコン首位の鹿島建設(1812)、重工メーカーのIHI(7013)、海洋土木最大手の五洋建設(1893)をピックアップしました。

橋梁関連株・銘柄まとめ

橋梁関連株を10銘柄紹介します。指標タブをクリックすると、PER(予想)・PBR・ROE・配当利回り(予想)・自己資本比率もチェックできるので、ぜひ参考にしてください。

銘柄名
クリックタップで最新株価)
事業内容
横河ブリッジHD
(5911)
鋼製橋梁メーカー最大手。鋼橋分野に100年以上の歴史を持ち、北海道最大の吊り橋『白鳥大橋(北海道)』や『皇居正門鉄橋二重橋)』などに実績。都市の再開発にも恩恵。橋梁の新規需要が減るなか、シェアの拡大で受注増を目指す。
川田テクノロジーズ
(3443)
鉄構土木建設会社。傘下の川田工業などが橋梁施工をおこなう。『明石海峡大橋』や『レインボーブリッジ』、『新タコマナローズ橋(米国)』などに実績。鋼とコンクリートとの複合橋梁にも積極的に参画。
宮地エンジニアリンググループ
(3431)
鋼製橋梁メーカー。橋梁大手で沿岸の建築物が強みのエム・エム ブリッジを傘下に持つ。『多々羅大橋(広島・愛媛)』や『東京ゲートブリッジ』などに多数の施工実績。主な取引先はNEXCO(高速道路会社)や国土交通省。
高田機工
(5923)
鋼製橋梁・鉄骨メーカー。『安芸灘大橋』や『東京湾横断道路』など5,000橋以上の実績を誇る。主な取引先は国土交通省と大成建設(1801)。配当性向※350%以上、下限配当50円を設定した。
ピーエス・コンストラクション
(1871)
PC土木建設会社。大成建設(1801)の子会社。『伊良部大橋(沖縄)』、『コロラドリバー橋(米国)』などに実績。高速道路の更新・修繕が今後10年程度の土木事業の主力。
オリエンタル白石
(1786)
PC土木建設会社。親会社のOSJB HDを吸収合併し2021年4月に上場した。PCの補修補強事業を中心に防衛関連施設の更新なども手がける。傘下に鋼橋・鉄構の中堅メーカー。主な取引先はNEXCOと国土交通省。
富士ピー・エス
(1848)
PC橋梁メーカー。太平洋セメント(5233)住友電気工業(5802)が大株主。高速道路の補修や維持更新を主力に、首都圏を中心とした再開発やマンション事業にも参画。
鹿島建設
(1812)
ゼネコン国内首位。PC橋梁技術に強み。日本有数の高さ(橋脚高)を誇る『鷲見川橋(岐阜県)』やフィリピンの『第2マクタン橋』などの大型橋梁に多くの実績。海外売上比率は4割弱。
IHI
(7013)
重工メーカーの一角。橋梁製作の歴史は古く、明治16年の民間初の『都橋(横浜市)』にさかのぼる。世界最長の吊り橋『メッシーナ海峡大橋(イタリア)』を建設中。海外売上比率は約5割。
五洋建設
(1893)
海洋土木最大手。港湾の建設や沿岸部のやわらかい土壌の工事に強み。『レインボーブリッジ』や『明石海峡大橋』などの海上橋梁に実績。洋上風力発電の研究にも力を入れる。海外売上比率は約2割。

※3 配当性向は、会社が得た利益のうち、株主への配当金として支払う割合のことです。

銘柄名
クリックタップで最新株価)
PER
(予想)
PBR ROE 配当利回り
(予想)
自己資本
比率
横河ブリッジホールディングス
(5911)
13.91倍0.87倍10.1%4.26%59.71%
川田テクノロジーズ
(3443)
9.4倍0.78倍12.8%3.21%55.02%
宮地エンジニアリンググループ
(3431)
21.13倍1.31倍12.2%4.89%44.49%
高田機工
(5923)
27.39倍0.33倍1.7%4.3%65.79%
ピーエス・コンストラクション
(1871)
13.77倍1.49倍14.9%4.38%44.24%
オリエンタル白石
(1786)
19.88倍1.08倍7.3%3.4%66.09%
富士ピー・エス
(1848)
11.88倍0.76倍19.3%2.67%32.6%
鹿島建設
(1812)
16.4倍1.72倍10.2%2.47%36.42%
IHI
(7013)
25.53倍6.24倍26.3%0.69%21.5%
五洋建設
(1893)
13.27倍1.91倍7.2%2.87%26.06%

(2025年10月7日時点)

橋梁関連株・銘柄の見通し

橋梁関連株の見通しを「良い・普通・悪い」で表すと、「普通」と言えます。橋をどんどん新しく作る時代から、今ある橋を修理しながら長く使う時代に変わってきているからです。

短期的には、2030年代にかけて古い橋のかけ替えや修理の工事が集中し、2040年代にピークを迎える見込みです。都市部の開発や防災対策などで一定の新設需要が続く一方、人口が減る地方では財政難もあり、橋の集約・撤去にともない更新・修理の工事も減っていくでしょう。

ここからは、一覧に載せていない銘柄を交えつつ、下記3つの分野ごとに少しくわしくご説明します。

① 鋼製橋梁・鉄構

橋や鉄骨、鉄塔などの工事の契約額は、約2兆円にのぼります(2024年、日本経済新聞社調べ)。橋の新設需要は減っていくため、今後は橋以外の鉄骨建築や海外市場に活路を求める動きが強まりそうです。

特に洋上風力発電は、海に囲まれた日本の普及余地は大きいと言えるでしょう。 橋梁大手の駒井ハルテック(5915)は、洋上風力向けの鋼製タワー生産を強化中です。

② PC橋梁・コンクリート

プレストレスト・コンクリート建設業協会によると、2024年のPCの受注額は約3,433億円でした。しかし、補修・補強部門の受注は前年度比で減少しており、新規受注も伸び悩んでいます。

とはいえ、コンクリート技術は橋以外の建物にも幅広い応用が可能です。都市の再開発ラッシュが続くなか、富士ピー・エス(1848)は各種施設やマンション建設などでも活躍しています。

このほか、橋の基礎となるコンクリート杭のアジアパイルホールディングス(5288)や、PCにも強い鉄骨メーカーの川岸工業(5921)にも注目です。

③ 補強・補修

インフラ設備のインフロニアホールディングス(5076)や補修専門のショーボンドホールディングス(1414)などの大手のほか、九州地方の橋梁を補修するヤマウホールディングス(5284)などの小型株にも期待です。

橋梁関連株・銘柄の課題

最後に、橋梁関連株・銘柄の課題について説明します。建設業界の課題は人手不足資材価格の高止まりです。各社は、設計・施工のデジタル化や自動施工、ドローンによる点検、プレキャスト法※4などで効率化を進めています。

※4 プレキャスト法は、あらかじめ工場で作っておいたコンクリート部品を、工事現場に運び、組み立てて使う方法です。最近は大型橋やインフラにもプレキャスト法が広がりつつあります。

テーマ株・関連株の投資に役立つ、おすすめ証券会社

まとめ

橋梁関連株は、都市再開発や国のインフラ強化策を背景に注目されています。高度経済成長期に集中して建設された橋が老朽化しており、更新・補修需要は2040年代にピークを迎える見込みです。

2040年代以降に向けて、各社は橋梁以外の鉄構建築、洋上風力発電や海外市場などの新しい分野に活路を求めています。橋梁関連株を長く持ちたい場合は、各社の中期経営計画※5を読み、新規事業や海外展開についてチェックするとよいでしょう。

※5 中期経営計画とは、会社の数年単位の事業計画です。

橋梁関連株は、成熟産業のため配当利回りが高い銘柄が多く、政策や災害関連ニュースで株価が動きやすい点が特徴です。上手に選んで、配当や値上がり益を手に入れたいですね。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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