初心者は個別株に投資するより投資信託をしたほうが良いですか?
これから資産運用をはじめようと思っていますが、初心者は個別株に投資するより投資信託をしたほうが良いですか?
これは間違いなく、投資信託からはじめるのがおすすめです。その理由を解説します。 まず、株式投資で必要なスキルと、投資信託で必要なスキルはまったく違います。比較してみましたので、それぞれについて見ていきましょう。
株式投資 | 投資信託 (おすすめ) |
|
---|---|---|
①銘柄選び | 自分で選ぶ | 専門家が やってくれる |
②売買 タイミング |
自分で選ぶ | 積み立てに すれば自動 |
③手数料 | 取引ごとかかる | 保有期間中 にかかる |
④必要金額 | 数万円ほど~ | 100円~ |
⑤リターン | 投資家の能力次第 | アセットクラス に依存 |
①銘柄選び
ここがまず初心者の方にはハードルが高い部分です。 「知っている会社だから買ってみた」、「日本を代表するような大きな会社だから、つぶれないだろう」、「著名投資家の○○さんがおすすめしていたから、私も真似して買ってみた」…など、特に根拠もなく、雰囲気で株式投資をしてしまいます。そうすると、運用成績は残念な結果になりがちです。
初心者のうちは、自分で適切な会社を選ぶことはとってもむずかしいです。一方、投資信託は専門家がやってくれるので、楽ちんです。しっかり運用成績を残してくれる“よい投資信託”を選べば、運用はばっちりです。
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②売買タイミング
株式投資は、銘柄選びも重要ですが、それと同じくらい売買タイミングも重要です。なぜなら、安く買って高く売ることで初めて利益が出るからです。
投資信託は、証券会社で設定すれば、毎月決まった金額を自動的に積み立てることができます。株のように売買タイミングを考える必要がなく、定期預金をするような感覚で投資を続けることができます。
③手数料
株式投資の手数料は、取引ごとにかかります。また、株を持っていることに対して費用はかかりません。費用が安いところだと、1日あたり「100万円までの取引は無料」という証券会社も出てきました。
一方、投資信託ですと、取引ごとにかかる販売手数料は無料の場合が多く(ノーロード投信と言います)、投資信託の保有に対して手数料がかかります。投資信託によって違うので、ひとくくりにはできませんが、安いと年間~%くらいです。正直言って、株式投資のほうが手数料は安く済みますが、運用を代わりにしてくれることを考えると、これくらいの費用は許容できると思います。
④必要金額
株式投資では「数万円くらい~」、投資信託だと「100円~」と少額から投資をはじめられるようになりました。株式投資は、以前は100株単位でしか取引できませんでしたが、近年では1株でも取引ができるようになったので、金額的なハードルは下がりました。投資信託も以前は「1万円~」が主流でしたが、「100円~」という証券会社が増えてきました。
初心者の方でも、取り組みやすい金額から投資をはじめられるようになったので、まずは少額で投資の感覚を身に着けて、慣れてきたら金額を増やす方法がよろしいかと思います。
⑤リターン
株式投資では、投資家の能力次第で青天井に増やすことはできますが、その一方で、リスクの高い取引(信用取引など)をしていると、最悪、借金まで抱えるリスクがあります。いわゆる“億り人”のような大成功を狙うのであれば、しっかり勉強して株式投資で運用するという手もありますが、あまり投資に時間を掛けずに、ほどほどのリターン(年間3~5%程度)を目指すのであれば、投資信託のリターンで十分かと思います。
まとめ
結論としては、初心者の方がまず始める投資手段としては、ハードルの低い投資信託に軍配が上がります。正直な話、株式投資でしっかり結果を出している人から見ると、投資信託のリターンは少し物足りないと映るかもしれません。投資信託をはじめることで、自分の資産の価値が毎日変動することに慣れてから、株式投資へと手を伸ばしてみてもいいのかなと個人的には思います。
最近では、積立NISAやideco(イデコ)、企業型の確定拠出年金(企業型DC)などでも、投資信託に触れる機会は増えてきています、「やさしい投資信託のはじめ方」にて、投資信託について詳しくまとめているので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。