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日銀金融政策決定会合とは?株価への影響や速報を解説

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2025年12月23日

お知らせ
(2025年12月19日追記)2025年12月の日銀金融政策決定会合で、政策金利の引き上げ(0.75%)が決定されました。利上げを決定した理由として、「2%の物価安定目標が実現する確度が高まった」ことが挙げられています。

ニュースやSNSで話題になる「日銀金融政策決定会合(以下、日銀会合)」について、議論される内容や株価への影響などを株初心者向けにわかりやすく解説します。

この記事を読めば日銀会合への理解が深められますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

日銀金融政策決定会合とは?わかりやすく解説

日銀金融政策決定会合とは、日本の金融政策を決める中央銀行※1の会合です。年8回、2日間にわたって開催されます。

※1 中央銀行とは、国の金融機構の中核となる機関です。その国で銀行券(紙幣・貨幣)を発行したり(発券銀行)、市中の銀行に対して資金を貸し出したり(銀行の銀行)、政府の資金を管理したり(政府の銀行)します。日本では日本銀行が、アメリカではFRBが中央銀行にあたります。

2025年12月現在、日銀は物価安定の目標として「消費者物価の前年比上昇率2%」を掲げています。この目標達成に向けて、金融政策を議論・決定しています。

日銀金融政策決定会合後に公表される資料

日銀会合が終わり次第、「当面の金融政策運営について」という資料が公表されます。会合で決定された金融政策が書かれているので、投資家はもちろんメディアも注目している資料です。

<当面の金融政策運営について>

当面の金融政策運営について

(出典:日本銀行[PDF])

アメリカの中央銀行(FRB)が開くFOMCと呼ばれる会合とは違い、この資料が発表される時間は未定です。大体の目安や過去の傾向については、「日銀金融政策決定会合の日程は?2026年最新のスケジュール・発表時間を紹介」で解説しているので、参考にしてください。

また、1月・4月・7月・10月の会合では、「経済・物価情勢の展望(通称、展望レポート)」も併せて発行されます。日銀総裁をはじめとする政策委員が予測した、翌々年までの物価上昇率や経済成長率が示されているので、今後の日本経済に対して、日銀がどう考えているかを知れる貴重な資料です。

<展望レポート>

展望レポート

(出典:日本銀行[PDF])

日銀総裁の記者会見も注目

日銀会合後の15:30から日銀総裁による記者会見が開かれます。会合での決定内容の説明や記者からの質疑応答の時間があり、文章では伝わり切らない温度感が把握できる点で注目されています。

記者会見の様子は、テレ東BIZや日経CNBCなどでライブ配信されるほか、各メディアで記事としてもまとめられます。日中は仕事をしていて見られないという方は、帰りの電車内などで確認するのがおすすめです。

日銀が展開中の金融政策(2025年12月時点)

2025年12月に開催された日銀会合で、政策金利(無担保コールレート オーバーナイト物)が0.75%に引き上げられました。

日銀政策金利
  12月日銀会合時点
日銀政策金利
(無担保コールレート オーバーナイト物)
0.75%

経済・物価の見通しが日銀の想定どおりに推移すれば、追加利上げが実施される可能性があります。

日銀金融政策決定会合の株価への影響

まずは、教科書的な説明をしていきます。金融緩和政策がおこなわれると株式市場は上昇しますが、金融引き締め政策がおこなわれると株式市場は下落します。

金融政策の方向性と株式市場への影響
金融緩和/引き締め 株式市場への影響
金融緩和 上昇
金融引き締め 下落
(銀行株は上昇

ただし、金融引き締めによって政策金利が引き上げられると、銀行株にはプラスです。銀行は預金者に支払う金利と、貸出先から受け取る金利の差額(利ざや)で儲けています。政策金利が上昇すると、貸出先から受け取る金利を引き上げることができるため、利ざやが拡大する仕組みです。

2024年に日銀が利上げを実施

日銀は2024年3月の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除し、7月の会合で政策金利を0.25%に引き上げました。このあとの8月5日に「令和のブラックマンデー」と呼ばれる暴落が発生したため、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

<日銀政策金利(上限)の推移>

日銀政策金利(上限)の推移

(出典:マネックス証券

「金利上昇で株価下落」という動きは教科書どおりですが、8月5日のたった1日で4,451円も下落したのは過剰反応ともいえます。暴落の原因は円キャリートレードの急速な巻き戻しです。

円キャリートレードは、金利が低い日本円で資金を借り、金利が高い米ドルの金融商品で運用することでリターンを得る手法を指します。長らく日本では低金利が続いていたため、円キャリートレードを手がける投資家が多く、円売りの残高が積み上がっていたのです。

シカゴIMM通貨先物ポジションを見ると、8月にかけて青色の棒グラフが下向きに拡大を続けています。これは円売りが増えていることを意味しており、連動してドル円(赤色の折れ線グラフ)は円安方向に進んでいることが読み取れますね。

このような状況の中、日銀が7月会合で政策金利を0.25%に引き上げました。植田総裁の記者会見では、年内に追加利上げをおこなう可能性を否定しなかったため、日本円の金利が上昇するとの予想から円キャリートレードを解消する動きとなり、ドル売り・円買いが進んだのです。この時点でドル円は154円台から151円台へと円高が進んでいました。

さらに、記者会見の内容を英訳した記事が、円キャリートレードの巻き戻しを加速させることとなります。記事内で「繰り返し利上げする」という誇張した表現が用いられており、海外投資家の目にはサプライズに映りました。利上げによって円高が進めば、円キャリートレードの利益が減ってしまいます。このため、海外投資家が急いで円キャリートレードを巻き戻すこととなり、ドル円は141円台まで急騰してしまったのです。

円キャリートレードの急激な巻き戻しによって、円買いだけでなく株売りも急速に広がりました。さらに、輸出企業が多く円安が有利な日本にとって、急激な円高は業績予想の下方修正をもたらす可能性が高く、マイナス要因ともいえます。これらの要因によって日本株に急激な売り圧力が加わり、8月5日の暴落へとつながりました。

日銀は賃金動向を見ながら利上げを進める

8月5日の暴落以降、日銀は政策金利を据え置いていますが、「経済・物価が見通しどおりに推移した場合、政策金利の調整を検討する」との方針を掲げています。今後発表されるデータが日銀の見通しどおりであれば、政策金利が引き上げられるかもしれません。

なお、日銀の植田総裁は2025年の春闘※5での賃金動向を重視すると発言しています。春闘で日銀が想定しているとおりに賃上げが進めば、3月会合で0.25%の追加利上げが実施されるかもしれません。3月中旬の春闘に要注目です。

※5 春闘とは、「春季生活闘争」の略称です。新年度となる4月に向けて、労働組合が労働条件について要求し、使用者(経営者)と交渉し決定することをいいます。

【2026年版】次の日銀金融政策決定会合はいつ?日程・発表時間

日銀会合について理解が深まったところで、いつ開催されるのかスケジュールが気になりますよね。当サイトでは、“日銀会合のスケジュールをまとめた記事”を用意しています。最新のスケジュールを一覧で確認できるので、下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

日銀金融政策決定会合の概要や注目ポイントを紹介してきました。日銀会合は、日本の金融政策が決定される重要な会議です。株式市場に影響が及ぶため、日銀会合でどのような決定が下されるのか注目しておきましょう。

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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