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FOMCとは?株価への影響をわかりやすく解説【2023年の日程・スケジュールも紹介】
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- (2023年7月27日追記)7月FOMCでは0.25ptの利上げが決定されました。株式市場では今回のFOMCでの利上げを織り込んでおり、FRBのパウエル議長が深刻な景気悪化が回避できると話したことが好感され、NYダウは上昇しました。
ニュースやSNSで話題になる「FOMC(えふおーえむしー)」について、読み方や意味といった基本的な情報はもちろん、注目ポイントや株価への影響などを株初心者向けにわかりやすく解説します。
この記事を読めばFOMCへの理解が深められますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
FOMCとは?わかりやすく解説
はじめに、FOMCとは何かを紹介します。また、FOMCと同じような意味で用いられるFRBやFEDとの違い、FOMCでの注目ポイントについても、株初心者向けにわかりやすく解説しますね。
FOMCとは?
FOMC(えふおーえむしー)とは、アメリカの金融政策を決める中央銀行※1の会合です。「Federal Open Market Committee」の頭文字を取ったもので、日本語では「連邦公開市場委員会」と呼ばれます。
※1 中央銀行とは、国の金融機構の中核となる機関です。その国で銀行券(紙幣・貨幣)を発行したり(発券銀行)、市中の銀行に対して資金を貸し出したり(銀行の銀行)、政府の資金を管理したり(政府の銀行)します。日本では日本銀行が、アメリカではFRBが中央銀行にあたります。
この会合では、現在の景気がどうなっているかを判断するほか、景気が良くなりすぎたり悪くなりすぎたりしないように調整しています。この景気の調整は「政策金利※2の上げ下げ」でおこなっており、以下の表のように判断します。
※2 政策金利とは、中央銀行が市中の銀行にお金を貸す際の金利を指します。アメリカの場合は「FF金利」とも呼ばれます。FFとは「Federal Funds(フェデラル・ファンド)」の略語です。フェデラル・ファンドとは、アメリカの市中銀行が連邦中央銀行に預けている無利息の準備預金を指します。
景気 | 金利 | 理由 |
---|---|---|
良い | 引き上げ | 景気の過熱を防ぐため、金利を上げて市場に出回るお金を減らす |
悪い | 引き下げ | 景気の悪化を食い止めるため、金利を下げて市場に出回るお金を増やす |
景気が良いとき、人々はお金を借りてモノを買ったり、投資に回したりします。その結果、物価が上昇していきます。あまりにも物価が上昇してしまうと、生活に支障が出てくるため、中央銀行は金利を上げるのです。
金利が上がると、人々はこれまでのように気軽にお金を借りにくくなります。そのため、人々がお金を借りてまで消費や投資に回すことがなくなり、景気が落ち着いていくのです。
一方、景気が悪いときは、人々がお金を貯め込んで使おうとしません。そこで中央銀行は金利を下げます。人々はこれまでよりも低い金利でお金が借りられるようになるため、そのお金を消費や投資に回すようになります。こうすると、世の中の金回りが良くなり、景気が回復していくのです。
このように、FOMCで決められた金融政策次第で経済の動きが変わります。経済の動きが変われば、企業の経営はもちろんのこと、株式市場にも大きな影響が及ぶのです。このため、FOMCで決定される内容には、世界中の投資家が注目しています。
FOMC・FRB・FEDの違い
ニュースやSNSなどを見ていると、「FOMC」とよく似た用語として「FRB」、「FED」が出てきます。それぞれの単語は何を指しているのでしょうか。一覧表でまとめました。
用語 | 意味 |
---|---|
FOMC (えふおーえむしー) |
・アメリカの金融政策を決める会合のこと ・「Federal Open Market Committee」の略で、日本語では「連邦公開市場委員会」という |
FRB (えふあーるびー) |
・アメリカの中央銀行のこと ・「The Federal Reserve Board」の略で、日本語では「連邦準備理事会」という ・「Federal Reserve Bank」の略でもあり、この場合は「連邦準備銀行」と呼ばれる地区ごとに設置された中央銀行を指す |
FED (ふぇっど) |
・アメリカの中央銀行制度のこと ・「Federal Reserve System」の「Federal」の略で、日本語では「連邦準備制度」という |
つまり、アメリカの中央銀行制度そのものを「FED」と呼び、その制度の下で意思決定を下している中央銀行が「FRB」、そのFRBが金融政策を決めるために開催している会議が「FOMC」なのです。
また、FRBについては注意が必要で、中央銀行である「連邦準備理事会」を指す場合と中央銀行の分権組織※3である「連邦準備銀行(地区連銀)」を指す場合があります。細かいニュアンスは文脈によって判断する必要がありますが、どちらも中央銀行を意味する点では同じです。
※3 アメリカでは、中央銀行の機能を分散させる目的で12の「連邦準備銀行(地区連銀)」が設置されています。これは、アメリカは「州の独立性が強い」という性質を持っているためです。なお、連邦準備銀行が設置されているのは、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、クリーブランド、リッチモンド、アトランタ、シカゴ、セントルイス、ミネアポリス、カンザスシティ、ダラス、サンフランシスコです。
FOMCでは政策金利に注目
先ほど、FOMCでは景気を調整するために「政策金利を上げ下げする」とお伝えしました。政策金利が変動すると、株式市場にも大きな影響が及びます。
政策金利 | 株式市場への影響 |
---|---|
引き上げ | 下落 (金利が上昇すると、お金が借りづらくなり、消費や投資が減って景気が悪くなるため) |
引き下げ | 上昇 (金利が低下すると、お金が借りやすくなり、消費や投資が増えて景気が良くなるため) |
かんたんに説明すると、政策金利が引き上げられると株式市場は下落、政策金利が引き下げられると株式市場は上昇となります。なぜこのような動きになるかは、次のFOMCの株価への影響で詳しく解説しますね。
FOMCの株価への影響
FOMCでは政策金利に注目で説明したように、FOMCで決定される政策金利は株価に影響を及ぼします。具体的に、どのように影響が及ぶのか、政策金利を引き上げた場合と引き下げた場合に分けて説明します。
政策金利を引き上げた場合
例えば、金利1%でお金が借りられる状態を考えてみましょう。この場合、100万円を借りた場合、1年後に金利分の1万円を上乗せした101万円を返すことになります。
政策金利が1%から2%に引き上げた場合、100万円を借りると1年後に金利分の2万円を上乗せした102万円を返さなければいけなくなります。お金を借りるのにかかるコストが増えてしまうため、お金が借りづらい状況になります。
金利 | 借金100万円の利息 | 1年後の返済額 |
---|---|---|
1% | 1万円 (100万円×1%) |
101万円 (100万円+1万円) |
2% | 2万円 (100万円×2%) |
102万円 (100万円+2万円) |
お金を借りる人が減ると、消費や投資に回るお金が減ってしまいます。みんながお金を使わなくなるため、企業の業績も落ち込んで行き、景気が悪くなっていくのです。株価は「PER×EPS(1株あたり純利益)」で計算されるので、業績の悪化によって株価が下落します。
政策金利を引き下げた場合
一方、政策金利が1%から0.5%に引き下げられた場合、100万円を借りると1年後に金利分の5,000円を上乗せした100万5,000円を返せばよくなります。お金を借りるのにかかるコストが減るため、お金が借りやすい状況になります。
金利 | 借金100万円の利息 | 1年後の返済額 |
---|---|---|
1% | 1万円 (100万円×1%) |
101万円 (100万円+1万円) |
0.5% | 5,000円 (100万円×0.5%) |
100万5,000円 (100万円+5,000円) |
お金を借りる人が増えるので、消費や投資に回るお金が増えます。みんながお金を使うようになるので、企業の業績が伸びていき、景気が良くなっていくのです。このため、株価が上昇すると考えられます。
このように、政策金利次第で株式市場が上昇するか下落するかが変わります。投資家にとってFOMCは、自分の投資パフォーマンスを左右する存在です。世界中の投資家が注目するのも納得ですね。
【2023年版】次のFOMCはいつ?日程・スケジュール・日本時間
FOMCについて理解が深まったところで、いつ開催されるのかスケジュールが気になりますよね。そこで、2023年のFOMCがいつ開催されるのか、表にまとめました。
開催回 | 開催日 | 結果発表 |
---|---|---|
第1回 | 1月31日・2月1日 | 2月1日14:15ごろ (日本時間2月2日4:00ごろ) |
第2回 | 3月21日・22日 | 3月22日14:15ごろ (日本時間3月23日3:00ごろ) |
第3回 | 5月2日・3日 | 5月3日14:15ごろ (日本時間5月4日3:00ごろ) |
第4回 | 6月13日・14日 | 6月14日14:15ごろ (日本時間6月15日3:00ごろ) |
第5回 | 7月25日・26日 | 7月26日14:15ごろ (日本時間7月27日3:00ごろ) |
第6回 | 9月19日・20日 | 9月20日14:15ごろ (日本時間9月21日3:00ごろ) |
第7回 | 10月31日・11月1日 | 11月1日14:15ごろ (日本時間11月2日3:00ごろ) |
第8回 | 12月12日・13日 | 12月13日14:15ごろ (日本時間12月14日4:00ごろ) |
FOMCの結果発表時刻を日本時間で見た場合、アメリカが夏時間(サマータイム)なのか冬時間なのかで変わる点に注意が必要です。夏時間(3月第2日曜日~11月第1日曜日)は3:00ごろ、冬時間は4:00ごろとなります。
なお、FOMCの結果は翌朝の新聞やニュースで報道されるため、東京株式市場が開く9:00までには情報を入手できます。わざわざ夜中に起きて確認する必要はないので安心してくださいね。
FOMC発表前に確認できるよう、ぜひこのページをお気に入り登録しておきましょう。また、当サイトでは各FOMCの前に注目ポイントを解説した記事を公開予定です。こちらの記事からリンクを設置しますので、ぜひチェックしてくださいね。また、結果が発表され次第、記事に追記していく予定です。
【2022年】FOMCの結果
最後に、2022年に開催されたFOMCのうち、直近2回分の結果を紹介します。これまでにどのような金融政策が決められてきたのか、振り返るときにご活用ください。
2022年のFOMC | 内容 |
---|---|
第7回 (11月1日・2日) |
・4会合連続で「0.75pt」の利上げを決定 ・12月FOMCでの利上げ幅縮小を示唆 ・ターミナルレート※4の引き上げを示唆 |
第8回 (12月13日・14日) |
・利上げ幅が「0.5pt」に縮小 ・2023年のターミナルレートは5.1%と、市場予想よりも高くなる見通し ・2024年のターミナルレートは4.1%と、2023年から低下する見通し |
※4 ターミナルレートとは、FRBが金利を引き上げる際の上限値のことです。FRBは金融政策のベンチマークとして「FF金利(フェデラルファンド金利)」を使っており、景気をコントロールするために「この数値までは金利を上げる」という上限値を決めています。
まとめ
FOMCの概要や注目ポイント、スケジュールを紹介してきました。FOMCは、アメリカの金融政策が決まる重要な会議です。株式市場に影響が及ぶため、会議でどのような決定が下されるのか注目しておきましょう。
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