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SBI証券の『分析の匠』で、株初心者もプロ並みの分析ができる!

(出典:SBI証券の『分析の匠』)
SBI証券では、日本株投資の強力なサポートツール『分析の匠(たくみ)』を提供しています。「企業の業績」や「決算内容」などがひと目でわかるので、決算書に慣れていない株初心者の方も、かんたんにプロ並みの分析ができてしまいます。しかも、SBI証券に口座開設をするだけで、すべて無料で使えます。『分析の匠』はパソコンだけでなく、SBI証券のスマホアプリ「SBI証券 株」にも対応しています。通勤時間やお昼休みなどのスキマ時間を使って、いつでもどこでも分析することができます。忙しい方にこそ、活用していただきたいサービスです。
★スマホ版『分析の匠』の使い方を知りたい方は、株初心者必見!SBI証券のスマホ版『分析の匠』の使い方を紹介をご覧ください。
今回は、翻訳センター(2483)を例にして、『分析の匠』の特長を紹介していきます。実際に分析をおこなう際は、SBI証券の「スクリーニング(絞り込み)機能」を使って、分析したい企業を探しておくと便利です。スクリーニングのやり方は、「株を探す際に、おすすめのスクリーニング条件を教えてください」をご覧ください。
翻訳センター(2483)ってどんな企業?
企業向けに特許や医薬、金融などの専門分野の産業翻訳サービスをおこなう企業です。翻訳の精度の高さに定評があります。そのほかにも、通訳派遣などをおこなっています。
直近業績の確認
まずはじめに、各銘柄の個別ページにある『業績』をクリックしてください。少しわかりづらいですが、ここが分析の匠です。「業績」の中でも項目がいくつか分かれており、直近業績の確認をするときは、少し下の左から2番目にある『業績』をクリックしてください。すると、下のような画面が出てきます。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
ここでチェックするべきポイントは、経常利益の進捗率です。半円の図で「1Q 8.8%」と書かれている部分です。こちらが、前期の同じ期(今回は前期の1Q※1)と比べて、進捗率が高いか低いかをチェックします。進捗率が前期と比べて高いほど、今期は順調に経営できていることを表します。反対に、前期と比べて低ければ、事業環境が悪くなっているか、たまたま前期の進捗率が良すぎたかのどちらかです。
※1 「1Q」の「Q」とは、 「Quarter」の頭文字で、日本語に直すと「四半期(3か月)」となります。よって、1Qは「第1四半期」という意味です。
翻訳センターの場合は、今期の進捗率が8.8%と、前期の19.1%と比べて10.3ポイント悪化しています。「事業環境が悪くなっている」か、「たまたま前期の進捗率が良かった」か、のどちらかだとわかりました。
ページを下にスクロールすると、「会社発表履歴」が出てきます。これは、過去の会社予想と、実際の業績のズレがひと目でわかる図です。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
ここで見るポイントは2つです。
- 会社予想が“強気”か“保守的”か
- 業績修正のタイミングにクセがないか
まずは、「①会社予想が“強気”か“保守的”か」を確認しましょう。
上図の、水色の部分が「実際の業績」で、折れ線が「会社予想」です。水色の部分が折れ線を下回っていれば、会社予想が強気だったとわかります。反対に、水色の部分が折れ線を上回っていれば、会社予想が保守的だったとわかります。
会社予想が強気だと、予想を達成できなかった場合に、下方修正が発表されるかもしれません。下方修正が出ると株価が下がる可能性があるので、注意が必要です。反対に、会社予想が保守的過ぎる場合は、実際の業績が予想を大きく超えて、上方修正が発表されるかもしれません。上方修正が出ると株価が上がります。
翻訳センターの場合は、実際の業績と会社予想がほぼ同じです。そのため、今後も会社予想どおりの業績が出てくると予想できます。上方修正や下方修正は出にくいでしょう。
また、②業績修正のタイミングにクセがないかを確認するのも大事です。
これは、上方修正で株価が上がるのを狙って投資するときに役立ちます。例えば、3Qに上方修正するクセがある場合、今後も3Qに上方修正を発表するかもしれません。2Q時点で、業績の進捗率が前年よりも高ければ、3Qに上方修正するとあらかじめ予想し、その銘柄に投資できます。
翻訳センターは、2017年度と2018年度に上方修正を発表しています。2017年度は1Qと2Qに、2018年度は2Qに上方修正を発表しているので、2Qに上方修正を発表する可能性が高いと考えられます。現時点では1Qの進捗率が前年よりも悪いので、今年度は上方修正が発表されるとは考えにくいです。
過去の業績推移
続いて、過去の業績推移を見てみましょう。ページ上部の項目から『財務分析』をクリックすると、過去の業績が表示されます。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
ここでのチェックポイントは、「売上高(青色の棒グラフ)」と「営業利益(赤色の折れ線グラフ)」の推移です。過去10年分の業績を振り返り、どちらも右肩上がりになっているか確認します。翻訳センターは、売上高も営業利益も右肩上がりになっており、安定的に成長している企業だとわかりますね。
また、画面左上にある「利益率」をクリックすると、過去の利益率の変化をチェックできます。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
翻訳センターは、営業利益率(赤色の折れ線)もROE(黄色の折れ線)も高まってきています。企業の成長に合わせて稼ぐ力が高まっており、とても良い状態です。
そのほか、画面を下にスクロールすると、四半期ごとの業績推移や、キャッシュフロー計算書をチェックできます。視覚的に業績を確認できるので、初心者でも気負わずに使えます。
アナリスト予想の確認
次に、企業分析のプロであるアナリストが、どんな業績予想を立てているか確認しましょう。画面左上の『アナリスト予想』をクリックしてください。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
見るべきポイントは、「アナリストが予想した業績の平均」である“コンセンサス”です。コンセンサスの変化を追うと、投資家たちが業績をどう予想しているかわかります。
上の画像は、翻訳センターのアナリスト予想を表したものです。青色の折れ線が、最新のコンセンサス予想です。経常利益の金額をいくらだと予想しているかわかります。2019年5月ごろまでは、経常利益が12億円になるとの予想でしたが、2019年8月ごろから予想が下がり、経常利益10億円の予想となりました。
このように、アナリスト予想の業績が低くなると、事業がうまくいっていない可能性があります。もしこのような変化が見られたら、企業がリリースしている決算短信や有価証券報告書を読んで、事業の状態をチェックしましょう。
株価指標の推移
続いて、株価指標の推移を確認しましょう。画面左上の『株価指標』をクリックすると、予想PERとPBRの推移が見られます。下の画面は、予想PERの推移を切り取ったものです。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
チェックポイントは、現在の予想PERが過去のPERと比べて高いか低いかを見ることです。翻訳センターの現在の予想PERは9.6倍です。過去のPERを見ると、PER8~18倍の間で推移してきたのが読み取れますね。ここからわかるのは、現在のPERは底に近いかもしれないことです。
PERが底に近いため、翻訳センターはかなり割安だと判断できます。そして、投資家からの評価が高まれば、PERが上昇して株価も高くなる可能性があります。事業に問題があってPERが低くなっている場合もあるため、一概には言えませんが、PERが底に近い場合は、割安な株に投資して値上がり益を手に入れるチャンスになり得ます。
ページを下にスクロールすると、PBRの推移が確認できます。こちらもうまく使って、気になっている銘柄が過去と比べて割安なのか割高なのか、調べてみましょう。
決算内容の確認
株式投資で欠かせないのが、決算内容の確認です。しかし、企業から発表される決算短信や有価証券報告書は、文字と数字が並んでいるだけなので、初心者にとって読みこなすのはハードルが高いです。分析の匠では、決算内容がかんたんにまとまっているので、初心者もひと目で決算内容がわかります。
決算内容を見るときは、画面左上にある『業績フラッシュ』をクリックします。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
チェックする場所は、画面の上にあるグラフと下の決算情報の2か所です。まずはグラフから見ていきます。青色の折れ線が翻訳センターの株価で、ピンク色の折れ線がTOPIX、赤丸が決算発表のタイミングを表しています。2019年8月に発表された決算情報を受けて、株価が大きく下がっているのがわかります。
理由は、決算発表で業績悪化が明らかになり、投資家が翻訳センターの株を売ったためです。業績フラッシュのグラフを使うと、決算が株価にどう影響したか読み解けます。株価の変化が大きいときは、このグラフを使って理由を探りましょう。
また、画面下には決算情報がかんたんにまとまっています。天気のアイコンがわかりやすく、太陽のマークであれば好調、くもりマークは業績に陰りが出てきた状態、雨マークは不調を表します。ひと目で業績の良し悪しが判断できるのが特徴です。翻訳センターはくもりマークが多く、業績に少し陰りが出ているようです。
決算情報をクリックすると、決算内容がまとまったページに飛びます。詳しい内容を知りたい場合に使ってみてください。
銘柄比較
最後に、類似企業と比べてましょう。銘柄比較は、画面左上の検索窓の下にある『銘柄比較』をクリックするとできます。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
以下のような画面が出てくるので、赤枠部分に比較したい企業名を入力してください。自動で株価指標などが出てきます。

(出典:SBI証券の「分析の匠」)
今回は、翻訳センター(2483)と、競合のロゼッタ(6182)を比べました。時価総額は翻訳センターのほうがロゼッタよりも低い、ROEはロゼッタのほうが翻訳センターよりも高い、などが読み取れます。投資の候補にあがった銘柄は、競合企業と比べましょう。1社だけ分析しても、投資先として良いか悪いか判断できません。必ず競合と比べて、投資する魅力があるか見極めましょう。
スマホでも『分析の匠』が使える!
冒頭でも少しお伝えしましたが、『分析の匠』は、パソコンだけでなくスマホからも使えます!


(出典:SBI証券の「分析の匠」)
上の画像は、アプリ版の『分析の匠』です。SBI証券の株取引アプリ「SBI証券 株」の中に入っています。外出先や移動中などパソコンを開けないときでも、スマホひとつあれば企業分析ができてしまいます。SBI証券に口座開設すれば、誰でも無料で使えるので、インストールしておくと便利です。
※「SBI証券 株」のインストール方法は、SBI証券のアプリで株取引!で詳しく紹介しています。
まとめ
今回は、SBI証券が提供する企業分析サービス『分析の匠』の魅力を紹介してきました。こちらのサービスを使うと、決算短信や有価証券報告書からデータを抜き出さなくても、かんたんに企業分析ができます。SBI証券に口座開設すれば、誰でも無料で使えますので、ぜひこの機会に活用してみてください。
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