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株初心者必見!SBI証券のスマホ版『分析の匠』の使い方を紹介

やさしい株のはじめ方編集部担当:やさしい株のはじめ方編集部

最終更新日:2023年11月30日

SBI証券では、日本株に投資する投資家に向けて、誰でもプロ並みの分析ができる強力なツール『分析の匠(たくみ)』を提供しています。「企業の業績」や「決算内容」、「株価推移の推移」など、株式投資に必要な情報がまとまっているので、株初心者にもおすすめのツールとなっています。

分析の匠は、パソコンはもちろん、スマホからもチェックできます。アクセスがとてもかんたんなので、外出先や通勤中でも気軽に使える点が魅力です。SBI証券に口座開設すれば、誰でも無料で使えるので、忙しい方にこそ使っていただきたいサービスです。さらに、2020年10月にSBI証券アプリがアップデートされ、シンプルで視認性が高いものに生まれ変わりました。

パソコン版『分析の匠』の使い方を知りたい方は、SBI証券の『分析の匠』で、株初心者もプロ並みの分析ができる!をご覧ください。

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今回は、アークランドサービスホールディングス(3085)を例に、分析の匠の基本的な使い方を“6つ”紹介します。

実際に分析をおこなう際は、SBI証券のスクリーニング機能を使って、分析したい企業を探しておきましょう。スクリーニングの方法は、「株を探す際に、おすすめのスクリーニング条件を教えてください」をご覧ください。

アークランドサービスホールディングス(3085)ってどんな企業?

日本国内や海外で、とんかつ専門店チェーン「かつや」を運営する会社です。営業利益率が高い、財務健全性が高いなどの魅力があります。詳しい分析はこちらをご覧ください。

直近業績の確認

進捗率を確認

まずは、直近の業績が順調なのかどうかをチェックするために、業績の進捗率を見てみましょう。各銘柄の個別ページの上側にある四季報、ニュースなどと書かれた部分をスライドさせ、『業績』をタップします(「分析の匠」というサービス名は出てきませんが、ここからが分析の匠です)。

業績

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

業績をタップすると、半円グラフで最新決算時点の進捗率が表示されます。アークランドサービスホールディングスの場合は、2Q※1決算時点で進捗率49.6%となっています。これは、会社が計画した業績の達成度を表しており、49.6%はすでに目標を達成済みという意味です。

※1 「1Q」の「Q」とは、 「Quarter」の頭文字で、日本語に直すと「四半期(3か月)」となります。よって、1Qは「第1四半期」を表します。

直近業績の確認

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

続いて、下の表に載っている前期の進捗率と今期の進捗率を比較しましょう。ここのチェックポイントは、過去と比べて進捗率が高いかどうかです。下の画面を見ると、前期の進捗率が48.6%、今期が49.6%なので、前期2Qよりも今期2Qのほうが進捗率は高いことがわかります。

期の進捗率と今期の進捗率

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

仮に、過去の2Q進捗率が30%だったとしましょう。今期の2Q進捗率が49.6%とすると、過去に比べて大幅に業績が良くなっている可能性があります。この場合、通期業績が予想を大きく上振れるかもしれません。

もし本当に通期業績が上振れた場合、会社は上方修正を発表します。上方修正は投資家にとってうれしいサプライズなので、株価が大きく上昇するでしょう。このため、進捗率の確認がとても大事なのです。

さらに、「最新の業績」と「コンセンサス」の比較も忘れないようにしましょう。

直近業績の確認

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

コンセンサスとは、投資家全体が予想した業績です。そのため、業績がコンセンサスを上回っていれば、投資家にとっては「思ったよりも良い業績だった」となるため、株価が上がりやすくなります。反対に、業績がコンセンサスを下回ると、投資家は失望して株を売るため、株価が下がりやすくなります。

上の画面を見ると、業績が2,035、コンセンサスが2,350となっており、業績がコンセンサスを下回っています。前期2Qよりも進捗率は良かったのですが、投資家全体が予想した業績には届いていません。

会社発表履歴

さらに下にスクロールすると、『会社発表履歴』が出てきます。ここでは、会社が発表した業績予想と、実際の業績を比較しています。

会社発表履歴

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

グラフの中にある、オレンジ色や黄色などの横線が会社の業績予想で、薄い青色で塗られている部分が実際の業績です。アークランドサービスホールディングスは、横線の高さと、薄い青色で塗られている高さがほぼ同じなので、2015年からずっと会社予想どおりの業績を出していることがわかります。

以上から、アークランドサービスホールディングスが発表する業績予想はかなり精度が高く、上方修正や下方修正が発表される可能性は低いと言えるでしょう。投資家にとってのサプライズはありませんが、下方修正で期待を裏切るリスクがないので、安心して持っていられる株ではないでしょうか。

過去の業績推移

売上高と利益の推移

続いて、過去の業績推移を見ましょう。ページ上部の『業績』と書かれた部分を右にスライドさせて、ひとつ隣の『銘柄分析』をタップしてください。過去の業績推移が出てきます。

過去の業績推移

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

グラフの中の、青色の棒グラフが売上高で、赤色や緑色の折れ線グラフが利益です。売上高も利益も、右肩上がりで伸びている会社が理想的ですね。

アークランドサービスホールディングスは、売上高が順調に伸びているものの、2020年12月期の予想では利益が減少するようです。

原因をかんたんに説明すると、2020年12月期は新型コロナウイルスの流行で売上高が減少し、さらにフランチャイズ店から受け取るロイヤリティを減額したためです。コロナ禍の一時的な要因と考えられます。

利益率の推移

グラフの右上にある『利益率』をタップすると、営業利益率やROEなどの推移が確認できます。

利益率の推移

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

営業利益率やROEが10%以上ある会社や、利益率が上昇している会社が理想です。利益率が低下している場合は、何らかの理由で業績が悪くなっているかもしれないので、原因を調べなければいけません。

アークランドサービスホールディングスは、新型コロナウイルスの影響があった2020年12月期を除いても、利益率が悪化しているのがわかりますね。この原因は、原価率の上昇です。アークランドサービスホールディングスはかつ丼店『かつや』などを展開しており、かつ丼などに使う食材が値上がりしているためです。

四半期業績の推移

利益率のグラフを下にスクロールすると、四半期業績の推移が出てきます。

四半期業績の推移

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

四半期業績の推移では、右端に最新の四半期業績が載っています。ひとつ前の四半期や、1年前の業績などと比べて、成長しているかどうかが読み取れます。

さらに、会社によっては“1Qに売上高が集中する”などの季節要因があります。ビジネスの特徴を読み解くうえで大事なので、季節の偏りがないかも確認しましょう。

アークランドサービスホールディングスは、最新の2020年2Q決算で売上高と利益が減っています。原因は新型コロナの影響なので、あくまで一時的な要因だと考えられます。

また、季節要因の観点で見ると、4Qに売上高と利益が集中するようです。4Qは10月~12月なので、寒くなるとかつ丼が売れるのかもしれませんね。他にも、フランチャイズ店との取引も影響していそうです。

キャッシュフロー推移

四半期業績の下には、キャッシュフロー推移が載っています。

キャッシュフロー推移

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

営業キャッシュフローや投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローなどをグラフで確認できます。ここ注目したいのは、キャッシュフローの形です。理想的なのは、「営業キャッシュフロー:、投資キャッシュフロー:、財務キャッシュフロー:」の優良企業系の形です。

アークランドサービスホールディングスは、ここ2年間は優良企業系の形となっています。長期投資に適した、安定した経営ができている会社だと言えますね。

キャッシュフロー計算書の読み方は、「キャッシュフロー計算書」で詳しく解説しています。

アナリスト予想の確認

次に、企業分析のプロであるアナリストが立てた業績予想を確認しましょう。画面上側にある『業績』をタップしたら、すぐ下にある『アナリスト予想』をタップしてください。

アナリスト予想の確認

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

濃い緑色の線が今期のアナリスト予想(コンセンサス予想)で、青色の線が会社予想の業績です。アークランドサービスホールディングスは、会社予想よりもアナリスト予想のほうが高くなっています。

ここから言えることは、2020年12月期の業績がアナリスト予想を下回った場合、「想定よりも悪い決算だった」とみなされるので、決算後に株価が下がるかもしれません。反対に、業績がアナリスト予想を上回った場合は、「想定よりも良い決算だった」となり、決算後に株価が上がるでしょう。

実際の決算がアナリスト予想を上回るか下回るかによって、株価の動きが変わってきます。会社予想とアナリスト予想をチェックして、アナリスト予想を達成できそうか想像しておきたいですね。

株価指標の推移

続いて、株価指標をチェックします。画面上側にある『銘柄分析』をタップしたら、すぐ下の『株価指標』をタップしましょう。

PERの推移

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

チェックポイントは、現在の予想PERが過去のPERと比べて高いかどうかです。アークランドサービスホールディングスの場合、2020年10月時点の予想PER36.6倍です。

2020年4月から7月にかけては、新型コロナウイルスの関係で業績が非開示となっていたため、PERが表示されていません。しかし、それ以前のPERを見ると、最大でも31倍付近となっていました。

以上を踏まえると、現在のPER36.6倍はかなり割高な水準にあると言えます。

また、PER推移の下にはPBR推移が載っています。PERが表示されていない期間や、赤字でPERが表示されない企業を分析する際は、PBRの推移が参考になるかもしれません。こちらも合わせて活用してくださいね。

決算内容の確認

株式投資では、最新の決算を確認する必要があります。しかし、企業から発表される決算短信や有価証券報告書は、文字と数字ばかりが並んでおり、株初心者にとっては読みづらい資料です。分析の匠では、決算内容がかんたんにまとまっているので、株初心者でも無理なく決算内容をチェックできます。

画面上側の『業績』をタップし、すぐ下の『業績フラッシュ』をタップしましょう。決算内容が出てきます。

業績フラッシュ

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

赤色の丸印が決算発表のタイミングを表しています。白色の株価と一緒に書かれているので、決算発表と株価の関係性がわかります。

アークランドサービスホールディングスの場合は、左から2つ目の決算発表後に株価が下がっているように見えますが、これは新型コロナウイルスによって株式市場全体が大きく下がったためです。

左から3つ目の決算発表後は、業績がコンセンサスを上回ったため、株価が上昇しました。しかし、4つ目の決算発表では、業績がコンセンサスを下回ったため、株価が一時的に下落しました。

現在は株価が上昇してきていますが、決算内容がコンセンサスを上回るかどうかによって、株価の動きが変わるとわかりますね。

また、画面を下にスクロールすると、決算情報がかんたんにまとまっています。天気のアイコンがわかりやすく、太陽のマークであれば好調、くもりマークは業績に陰りが出てきた状態、雨マークは不調を表します。業績をひと目で把握できて便利ですね。

決算情報をタップすると、下の画像のように決算内容がまとまったページに飛びます。決算資料のPDFファイルもチェックできるので、詳しく決算を分析したい場合に使ってみてください。

決算の詳細ページ

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

銘柄比較

最後に、類似企業と比べる方法を紹介します。画面上側の『銘柄分析』をタップし、すぐ下にある『銘柄比較』をタップしてください。

銘柄比較

(出典:SBI証券の「分析の匠」)

上のような画面が出てくるので、右側にある『+銘柄選定』をタップして、比較する銘柄名証券コードを入れましょう。右側の列に類似企業の情報が表示されるので、株価指標や業績をかんたんに比べられます。

まとめ

SBI証券が提供するスマホ版の企業分析サービス『分析の匠』の使い方を紹介しました。決算短信や有価証券報告書を読まなくても、スマホからかんたんに銘柄分析や決算チェックができます。SBI証券に口座開設すれば、誰でも無料で使えます。まだ口座開設していない方は、この機会にぜひ作ってみてくださいね。

また、『分析の匠』はパソコンからも使えます。パソコン版の使い方は、「SBI証券の『分析の匠』で、株初心者もプロ並みの分析ができる!」で詳しく説明しています。こちらも合わせてご覧ください。

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  1. SBI証券の『分析の匠』で、株初心者もプロ並みの分析ができる!

やさしい株のはじめ方編集部

この記事の執筆者

やさしい株のはじめ方編集部 

FP2級や証券外務員二種、日本証券アナリスト協会検定会員補を持つ複数のメンバーが「株初心者の方に株式投資をわかりやすく理解していただく」をモットーに、記事を執筆しています。

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