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中央自動車工業の坂田社長に突撃取材!事業内容や今後の展望などをお聞きしました

にしけい担当:にしけい

最終更新日:2023年11月17日

中央自動車工業 坂田社長

(中央自動車工業 坂田社長)

やさしい株のはじめ方編集部(にしけい)が、「自動車用コーティング剤」などを開発・販売する中央自動車工業(8117)に突撃取材しました!

今回は中央自動車工業の坂田社長に、事業の特徴決算を見るうえでの注目ポイント今後の経営戦略などをお聞きしました。

この記事では、株初心者の方が中央自動車工業について理解を深められるよう、わかりやすい言葉でていねいに解説します。ぜひ最後まで読んでくださいね。

事業内容をわかりやすく解説

中央自動車工業は、自動車用コーティング剤をはじめとする「自動車部品、用品および関連サービス」の開発・販売、輸出入を手がける会社です。「環境・健康・安全」をテーマに、顧客や市場のニーズを先取りする開発型企業を目指しています。

企業理念では「安全と豊かなカーライフの創造」を掲げています。個人投資家の間では「中央自動車工業といえばボディコーティング剤」というイメージが強くなっていますが、アルコール検知器や自動車部品など、安全と豊かなカーライフに必要な商品を多数取り扱っています。

<企業理念>

企業理念

(出典:中央自動車工業の公式ホームページ

それでは、自動車部品や用品を取り扱う中央自動車工業がどのように歩んできたのか、そして現在はどのような事業を展開しているのか、詳しく見ていきましょう。

祖業と現在の事業内容

中央自動車工業は「自動車部品の卸売業」からスタートしました。創業者の上野富造氏が、戦後に自動車販売が増えるのに伴い自動車部品の輸出入を開始。1960年代に「カークーラー事業」を立ち上げ、高度成長期後に「用品販売」へと業態を転換しました。

そして現在は、独自の商品・サービス・システムを持つ「開発型企業」へと転換を図り、事業は「自動車部品・用品等販売事業(国内)」、「自動車部品・用品等販売事業(海外)」、「自動車処分事業」の3つに分けられます。

中央自動車工業の3つの事業内容
セグメント 事業内容
自動車部品・用品等販売事業(国内) 自動車および、その他向けケミカル商材 (ボディコーティング剤、オイル添加剤など)を製造 ・アルコール検知器を製造

メーカー機能を持ったビジネス
自動車部品・用品等販売事業(海外) 自動車部品の卸売 ・自社開発ケミカル商材の販売

商社機能を持ったビジネス
自動車処分事業 損害保険会社の全損認定車両処分に関わる業務

中央自動車工業は、東京証券取引所スタンダード市場に「卸売業」として上場しています。これは、祖業が自動車部品の卸売業であること、そして1977年に大阪証券取引所第二部(現在は東京証券取引所と統合)に「卸売業」として上場した名残です。

このように、業種区分は卸売業ですが、現在は製造業としての色が濃くなっています。売上高の内訳を確認すると、“製造業”である自動車部品・用品等販売事業(国内)が58%、“卸売業”である自動車部品・用品等販売事業(海外)が24%、自動車処分事業(ABT)が18%(2023年第1四半期時点)です。卸売業ではなく「製造業」として考えるほうが良いでしょう。

<セグメント売上高>

セグメント売上高

(出典:中央自動車工業 2024年3月期 第1四半期決算短信[PDF]を基に作成)

ただし、海外や自動車処分事業の売上高構成比もそれなりにあるため、投資を検討する際は3つの部門に分けてそれぞれの動向を確認する必要があります。

指さしにしけい

3つの事業のポイントは、後ほど詳しく説明しますね!

中央自動車工業の特徴

中央自動車工業の特徴として、以下の2つが挙げられます。

中央自動車工業の特徴

  1. 自社で製品を開発できる
  2. 営業職のスタッフ全員がコーティングできる技術者である

指さしにしけい

自社で製品を開発する技術力を持っていることはもちろん、営業職でありながら、スタッフ全員がカーコーティング施工などの作業がおこなえる点が興味深いです!

自社で製品を開発できる

中央自動車工業は、コーティング剤などを自社で開発しており、研究開発施設も有しています。そのため、顧客ニーズや市場環境にマッチした商品の提供に向けた改良を、とても短い時間でおこなえます。常に改善を重ねることで、品質の高さを確保できるところが同社のアドバンテージのひとつになっています。

開発型企業の核となる研究開発施設「中之島R&Dセンター」では、新しい商品を創り出すための研究開発を進めています。施設内には“人工気象室”をはじめとした最新の検査機器を備え、開発した商品の品質・持続性・安全性・環境への影響などをスピーディに確認しています。

<中之島R&Dセンター>

中之島R&Dセンター

(出典:中央自動車工業の公式ホームページ

営業職のスタッフ全員がコーティングできる技術者である

中央自動車工業の営業スタッフはすべて技術者であり、営業部と技術部がわかれていないという特色を持ちます。そのため、営業スタッフが車を磨いたりコーティングの施工をおこなえたりするほか、わずかな傷やシミを綺麗に除去してもう1度コーティングするといったアフターサービスも1人でできます。

はてなにしけい

中央自動車工業の営業スタッフに聞けば、技術面を含む製品についてあらゆることを把握・対応しているということですね?

おっしゃるとおりです。営業スタッフがコーティングからアフターサービスまで一気通貫でおこなえるため、顧客であるカーディーラー様や車のオーナー様に喜んでもらえます(つまり顧客満足度が高まる)。これが、弊社の競争優位性につながっています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

自社で製品を開発する技術力を有することは、みずから新しい需要を創造して新たなビジネスを構築できる「オンリーワンの開発型企業」として、中央自動車工業の差別化要因にもなります。

中央自動車工業の事業について大まかに理解したところで、展開している3つの事業を詳しくご紹介しますね。

自動車部品・用品等販売事業(国内)

国内の自動車部品・用品等販売事業では、国産車や輸入車を販売されているカーディーラー向けに、自社で開発したコーティング剤などを販売しています。事業名には「自動車部品」が含まれていますが、国内事業では自動車“部品”の販売はしていません。コーティング剤などの自動車“用品”の販売が中心です。

主力商材は自動車用ボディコーティング剤で、ほとんどの商品を「CPC(シーピーシー)」というブランド名で販売しています。

<CPCガラスコート>

CPCガラスコート

(出典:CPCガラスコートの公式ホームページ

先ほど紹介した中之島R&Dセンターでは、日々製品の研究開発や改良を進めています。最近は『CPCプレミアムコーティング エクスGN』という名前の新しいボディコーティング剤を販売開始しました。

<CPCプレミアムコーティング エクスGN>

CPCプレミアムコーティング エクスGN

(出典:CPCプレミアムコーティング エクスGNの公式ホームページ

このコーティング剤は、従来のコーティング剤に「滑力」を加えたものです。汚れが付きにくく光沢もあり、耐久性も上がった商品となります。日々の研究開発や改良によって、どんどん新しい付加価値を生み出せるのが、中央自動車工業の強みと言えますね。

基本的に、新車へのコーティング施工はカーディーラーの従業員や、カーディーラーが契約している会社の専門スタッフがおこないますが、中央自動車工業が技術指導しています。ご購入いただいたユーザーへの対応などのアフターサービスで、一部カーディーラーによる対応がむずかしい場合は、中央自動車工業のスタッフが出向いて対応するところに特色があります。

指さしにしけい

営業職のスタッフ全員がコーティングできる技術者である強みが発揮されますね!

カーディーラーでは、「認定中古車」を販売しています。中央自動車工業では、認定中古車向けにボディコーティング剤と施工サービスをセットで提供しています。施工は中央自動車工業のスタッフではなく、各地域の提携企業を派遣する仕組みです。販路・シェア拡大に向けた、中央自動車工業の差別化要因のひとつとなっています。

指さしにしけい

高い技術力を有する営業スタッフが、各カーディーラーと緊密な関係性を構築するとともに、きめ細かなサービスを提供しています。カーディーラーにとっては、他社に乗り換えるインセンティブが働かないですね!

最近では、認定中古車向けコーティングのシェアが拡大しています。

弊社では、各地域の提携企業に対してコーティング作業などの技術面の教育をおこなうだけでなく、身だしなみ(髪の毛を染めることは不可)や清潔感、言葉遣いといった「ビジネスマナー」が備わっているかを重視して、提携企業を選定しています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

カーディーラーに対して手厚いサービスを提供し続けた結果、ボディコーティング剤の販売シェアは業界トップクラスです。なかでもシェアを多く獲得できているのはトヨタ系と日産系のディーラーで、ホンダ系を含めてその他のディーラーでは依然としてシェアが低水準のため、開拓余地が大きい状況です。

また、「地域密着型営業」の推進による高付加価値商材の拡販を強化しています。高付加価値商材は自社開発の「ボディコーティング」や「オイル添加剤」、「ヘッドライトコーティング」、「シートコーティング」などのケミカル商品が中心です。自社開発のため付加価値が高い商材は、価値に見合った販売価格の設定ができます。この結果、営業利益率20%超という高収益体質になっているのです。

<営業利益率の推移>

2023年3月期の営業利益率は23.3%

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

ひらめきにしけい

中央自動車工業の自社開発の強みが生かされていますね!

国内の自動車部品・用品等販売事業の注目ポイントとして、2002年から『ソシアック』というブランド名で「アルコール検知器」の製造販売に注力しています。

<ソシアック>

業界初の「ハイブリッドセンサー」を採用したソシアック

(出典:SOCIACの公式ホームページ

2023年12月からは、法改正によってアルコール検知器の使用が義務化※1になります。この影響で、多数の官公庁や地方自治体、警察の飲酒検問・第一次検査用だけでなく、一般企業にも採用され、売上高が急増している状況です。

※1 一般企業のうち、営業車を5台以上所有する事業主は、アルコール検知器を用いた乗車前後の呼気検査が義務付けられます。

さらに、その信頼性の高さから、交通安全の普及促進を図る「全日本交通安全協会」のホームページでも販売されています。中央自動車工業はアルコール検知器分野のパイオニア的存在であり、法人向けでトップクラスのシェアを誇ります。

指さしにしけい

アルコール検知器というニッチ市場でも、オンリーワンを目指す中央自動車工業の経営理念が実践されていますね!

中央自動車工業では、「半導体式」と「電気化学式」の2種類のアルコール検知器を提供しています。半導体式と電気化学式の違いは下の表のとおりです。

アルコール検知器 半導体式と電気化学式の違い
  半導体式 電気化学式
価格 安い 高い
検知性能 低い 高い

半導体式は電気化学式と比べて検知機能が低くなっていますが、中央自動車工業のアルコール検知器には高精度センサーを搭載しているため、アルコール以外への反応を大幅に低減しています。また、“ハンディタイプ”のため、自宅や出張先であっても乗車前にアルコール検査ができる利便性も備えています。

また、従来はアルコール検知器に息を吹きかけ、データを手書きで記録していましたが、中央自動車工業はクラウド管理のIT企業と協業し、データをクラウドで、パソコンで適確に管理できる検知器を販売しています。

<測定結果の見える化ができる『あさレポ』>

測定結果の見える化ができる『あさレポ』

(出典:SOCIACの公式ホームページ

指さしにしけい

市場自体が拡大するとともに、高付加価値のアルコール検知器を提供することで、同分野でのさらなる業績拡大が期待できますね!

自動車部品・用品等販売事業(海外)

海外の自動車部品・用品等販売事業では、「自動車部品」を海外支店に卸売りしているほか、「自社開発のケミカル商材」を輸出販売しています。自動車部品・用品の商社としての役割を果たしているのです。

中央自動車工業では、自社の海外拠点(シンガポール、米国、中国、UAE、フィリピン、マレーシア、ベトナム、ミャンマー、インドネシア、台湾)による独自の販売網を構築しており、ASEANを含むアジア、中近東、北米、中南米エリアに強みを持ちます。

<海外拠点>

海外拠点

(出典:中央自動車工業の公式ホームページ

はてなにしけい

1980年代にシンガポール、米国などの海外事業所を開設したのち、2010年以降に中国、UAE、フィリピンなどへ順次海外進出を加速させたきっかけは何でしょうか?

“現場主義”を貫く私が2012年に社長に就任して以来、国内・海外の両方で地域密着型の営業をおこなわなければ、顧客との関係性を構築できないと判断したからです。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

坂田社長が就任した2012年当時、海外拠点はシンガポールと米国、ドバイの3拠点でしたが、現在では11拠点に増えています。日本人の駐在がむずかしい場合は、ローカル人材を採用し、営業教育を施して販売拡大を図っています。

また、これらの拠点は「営業拠点」であるため、海外工場とは違い大規模な投資は不要です。ローコストで運営でき、市場環境に応じて他の地域に移転できる機動性も有しています。

“自動車部品アフターマーケット※2”は、ロシアやアフリカにも存在します。しかし、前者は戦争の影響もあり現在一切輸出をおこなっておらず、後者は海外支店を持つ中近東を経由して販売しています。

※2 自動車部品アフターマーケットとは、自動車が工場から出荷された後に取り付けられる自動車部品の市場を指します。

指さしにしけい

日本企業が顧客動向、市場・規制環境、気候などが異なる海外の複数国で、販売ネットワークを構築することは大きなハードルがあります。すでに独自の販売網を構築していることは、中央自動車工業の大きな強みになりますね!

そうですね。ちなみに、今後は自社で開発したケミカル商材の販売が伸びていく見通しです。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

自動車処分事業

自動車処分事業は、主要連結子会社である「株式会社ABT」が手がけています。「廃車になった自動車」を回収し、それを解体会社に出す、もしくはオークションにかける事務代行業となります。

この事業は、損害保険国内最大手の「東京海上日動火災保険」と、全損認定車両処分に関わる契約を結んで展開しています。株式会社ABTの収益源は、東京海上が受け取る解体業者への売却代金の一定割合、もしくはオークションによる収益の一定割合です。

株式会社ABTは、あくまで“仲介”がメインなので、みずから在庫として廃車を抱えることはありません(つまり貸借対照表には計上しません)。また、大型豪雨や水災などの災害が業績に影響をおよぼす(取扱台数が増す)点が特徴として挙げられます。

指さしにしけい

自社ではコントロールできない天災の影響を受けるため、市場動向を注視し、さまざまな環境変化に対応できる機動的な組織体制の構築が重要になりますね!

コーティング剤を取り巻く市場の状況

ここからは、中央自動車工業の主力製品である「ボディコーティング剤」を取り巻く市場環境を見ていきます。

注目すべき指標は、“日本国内の登録車台数の推移(下の棒グラフ)”です。登録車(登録自動車)とは、道路運送車両法によって定められた自動車の登録制度の対象になる自動車です。普通自動車や小型自動車、大型特殊自動車が含まれており、軽自動車や小型特殊自動車、二輪小型自動車を除きます。

<日本国内の登録車台数の推移>

日本国内の登録車台数の推移

上の棒グラフが示すように、国内の登録車台数は減少傾向です。背景には、人口減少やカーシェアの普及があります。

はてなにしけい

登録車台数の減少が懸念材料ですが、御社はどのような打開策を検討されていますでしょうか?

国内のコーティングビジネスについては、大きく分けて下記3つの取り組みを通じて、業績拡大を図ります。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

国内コーティングビジネスの取り組み

  1. カーディーラーの開拓拡大
  2. 高付加価値のコーティング剤開発・販売強化
  3. 販売店のシェア拡大

中央自動車工業のコーティングビジネスは現在、販売シェアが低位に留まるホンダ系のカーディーラーをはじめ、開拓余地はまだ残っており、新規開拓を進めている状況です。

また、高付加価値の「プレミアムコーティングシリーズ」の販売拡大も進めています。たとえば、従来の価格帯に比べて高い価格帯であっても、顧客に納得感を得られる機能や性能を持った商材に切り替えていく取り組みを推進しています。

さらに、施工率(新車販売台数に対するコーティングの受注台数割合)の向上を目指しています。施工率が10%~15%ほどの低いカーディーラーもあるので、それを50%、60%に引き上げられれば、売上は2倍、3倍へと拡大することが期待できます。

新車販売台数が減っても、コーティング剤の販売を増やせる余地があります。「中古車市場」も「新車市場」と同様に、カーディーラー様の開拓余地が残された部分を確実に取り込んでいく方針です。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

はてなにしけい

中古車市場と近い既販車市場では、KeePer技研(6036)が自社店舗やガソリンスタンドと提携してボディコーティングを提供していますよね。競争環境が激しいのではないでしょうか?

実は、KeePer技研さんとは対象とする顧客が異なります。KeePer技研さんは既販車のオーナーが主な顧客になりますが、弊社の顧客はメーカー系のカーディーラー様が運営する中古車販売店です。“カーディーラー様での販売に特化している”点が、弊社の特徴となります。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

はてなにしけい

なるほど!KeePer技研とは競合するわけではないのですね。

ところで、カーディーラー以外の中古車販売店への展開は考えていないのでしょうか?

弊社は中古車専門店やガソリンスタンドといったルートへの展開は考えていません。カーディーラー様向けの販売に特化して、商品の付加価値を高めていく方針です。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

中央自動車工業では、国内市場での取り組み推進にあわせて、中国、台湾、ベトナムを中心とした海外市場でもボディコーティング剤の販売を強化していく計画です。

また、「コーティング」だけではなく、法改正をきっかけに需要が大きく拡大している「アルコール検知器」の高付加価値化などを通じ、商材を拡大させています。加えて、自動車処分事業を手がける会社を買収したように、新たにビジネスを1から立ち上げるのではなく、M&A※3を通じてモビリティに関連した業容拡大、内部留保を活用した投資も常に模索しています。

※3 M&Aは企業の合併・買収を指します。

はてなにしけい

コーティング剤は、自動車以外の領域にも応用できそうです。別の領域への販売など、取り組まれていることはありますか?

一部、家電メーカー様にご採用をいただいています。

また、研究開発スタッフが次々に新しい商品を生み出しているので、他の領域にも展開できるかもしれません。技術力と営業力を組み合わせて、商品拡大を図っていきます。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

決算を見る際の注目ポイント

続いて、中央自動車工業の「決算を見る際の注目ポイント」を紹介します。ポイントは以下の6つです。

それぞれ説明しますね。

① 営業利益率

中央自動車工業の営業利益率は、下のグラフのように推移しています。これを見ると、2007年の6.5%から2023年には23.3%まで大幅に上昇しているのがわかりますね。

<営業利益率の推移>

営業利益率の推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

経済産業省が公表した「2022年企業活動基本調査確報-2021年実績-」によると、中央自動車工業に関連した「製造業」の営業利益率の平均は約5.7%、「卸売業」は約2.7%です。同社は23%台であることから、相対的に高い収益性を誇っていることがわかります。

中央自動車工業の営業利益率が上昇した主な理由として、以下の3点が挙げられます。

営業利益率が高まった理由

  • 利益率の高いオリジナル商材の構成比が高まった
  • 販売数量が増えた
  • 事業の選択と集中を図った

中でも影響が大きかったと考えられるのが、「利益率の高いオリジナル商材の構成比が高まった」ことです。

2007年当時、国内ではカー用品を大量に仕入れ、ホームセンターなどに販売する“卸売業”を営んでいました。卸売業は、商品の仕入価格に少しだけ取り分(マージン)を上乗せして販売するビジネスモデルです。そのため、利益率が低くなります。

前社長の時代、卸売業から製造業への転換を図りました。自社で商品を開発するようになると、従来の“商品を仕入れて販売する”ビジネスよりも、多くの付加価値を生み出せるようになります。この結果、高い利益率を実現できているのです。

はてなにしけい

卸売業から製造業へ転換しようと考えた理由は何でしょうか?

製造業に転換する前は、売上が上がっても、値引きなどによって利益が出にくくなり、営業利益ベースで損失が生じることがありました。前社長がこのようなビジネスは長続きしないと判断し、製造業への転換を決断したのです。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

指さしにしけい

そのような理由があったのですね!

現在は「高付加価値の自社開発商品」の販売拡大を図っており、今後も安定して高収益が期待できるでしょう!

② ROE

中央自動車工業は、営業利益率だけでなくROE※4も上昇しています。時系列で追いかけると、2007年は6.6%でしたが、2023年は16.0%とかなり高くなっているのがわかりますね。

※4 ROEは「Return On Equity」の略で、「自己資本利益率」ともいいます。株主が出資したお金を元手に、企業がどれだけの利益を上げたのかを数値化したもので、企業がどれぐらい効率良くお金を稼いでいるかを示す財務指標です。ROEを求める計算式は「当期純利益÷自己資本」になります。

<ROEの推移>

ROEの推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

ROEが上昇した理由は、営業利益率の上昇理由と同じです。利益率の高いオリジナル商材の構成比が高まったこと、販売数量が増えたこと、事業の選択と集中を図ったことが関係しています。

基本的に、ROEが高いほど資本をうまく使い、効率良く稼いでいる会社です。反対に、ROEが低いほど経営効率の悪い会社だと判断できます。

ROEは、一般的に「10%」を上回ると投資価値がある優良企業と言われています。中央自動車工業は2017年度から2022年度まで一貫してROE10%を上回っており、優良企業と言えるでしょう。

③ 登録車台数の増加率と国内売上高の成長率の比較

3つ目は、中央自動車工業の社内で使われている「登録車台数の増加率と国内売上高の成長率の比較」です。社内では世の中に付加価値を生み出せているかを見る目的で、以下のように使っています。

社内的な指標

登録車台数の増加率<国内売上高の成長率

指標の見方をかんたんに説明しますね。登録車台数の増加率は、「新車の販売台数の増加率」と考えればOKです。国内売上高の成長率は、「ボディコーティング剤などのケミカル商材をどれだけ販売できたか」を表します。

ボディコーティング剤は、新車の販売台数の増加に合わせて、販売量が増えていきます。したがって、ボディコーティング剤の付加価値が変わらない場合、登録車台数の増加率と国内売上高の成長率は一致するはずです。

もし「登録車台数の増加率<国内売上高の成長率」となれば、新車の販売台数の増加以外の要因で、国内売上高が伸びていることになります。これは、中央自動車工業が世の中に新しい付加価値を生み出していることに他なりません。

したがって、登録車台数の増加率よりも国内売上高の成長率が上回っているかを定期的にチェックすることで、世の中に付加価値を生み出せているかを調べられるのです。

なお、登録車台数は「日本自動車販売協会連合会」が毎月発表しています。私たち個人投資家でも入手できる情報なので、四半期ごとに発表される決算から読み取れる国内売上高と比較して、付加価値を生み出せているかを定点観測すると良いでしょう。

2024年3月期 第1四半期では、登録車台数の増加率27.7%に対し、国内売上高の成長率は35.4%となっています。付加価値を生み出せていることがわかりますね。

登録車台数の増加率と国内売上高の成長率の比較
2024年3月期 第1四半期
登録車台数の増加率 27.7%
国内売上高の成長率 35.4%

指さしにしけい

中央自動車工業の国内ビジネスが好調か否かを推し量るひとつの指標として、新車登録台数の伸び率と中央自動車工業の国内売上の伸び率を比較しましょう!

④ 売上高成長率

中央自動車工業の売上高の推移は、下のグラフのようになっています。これを見ると、売上高は2013年以降安定的に増加していますね。地道な販売先の開拓や、新商品開発の取り組みが奏功したためです。

<売上高の推移>

売上高の推移

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

⑤ 財務健全性

営業利益率ROEの部分で紹介したように、中央自動車工業は「高収益体質」です。そのため、利益剰余金※5毎年着実に積み上げています。このため、2023年3月期の自己資本比率※685%と高く、「財務健全性が高い」といえます。業種によって異なりますが、自己資本比率は30%がひとつの目安になります。

※5 利益剰余金とは、企業が生み出した利益を積み立てたお金で、会社内部に蓄積されているものを指します。
※6 自己資本比率とは、総資本に占める返済不要な自己資本の割合を指します。企業の財務安全性を示す指標として用いられ、一般的に自己資本比率が高い方が財務健全性も高いとみなされます。返済が必要な他人資本(負債)に大きく依存していないと判断できるためです。

<貸借対照表のボックス図>

貸借対照表のボックス図

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

⑥ 配当

「高収益体質」かつ「財務健全性の高さ」を背景に、配当は右肩上がりで拡大しており、株主還元を積極化していることがわかります。また、中央自動車工業は従来、単体ベースで30%前後の配当性向※7でしたが、2023年度より確実に30%以上を配当することを目指しています。

※7 配当性向とは、その期の純利益(税引後利益)のなかから、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したものです。配当性向は投資をおこなう際に企業を評価する指標のひとつです。

<年間配当履歴>

年間配当履歴

(出典:マネックス証券の銘柄スカウター

指さしにしけい

中央自動車工業は、収益面や財務面においても「優良企業」といえますね!

今後の経営戦略

ここからは、中央自動車工業の「今後の経営戦略」をご紹介します。同社は2023年5月12日に中期経営計画を発表しているので、この内容に沿って話を進めていきますね。中期経営計画における個人投資家の注目ポイントは、以下の3つです。

今後の経営戦略の注目ポイント

※8 パーパスとは、企業の存在意義を指します。

各項目について順番に見ていきましょう。

2026年3月期の計数目標

中央自動車工業が発表した中期経営計画は、2024年3月期(2023年度)を初年度とし、2026年3月期(2025年度)までの3年間の計画です。その中で2026年3月期の計数目標として、売上高425億円経常利益100億円を掲げています。

<中期経営計画の概要と計数目標>

中期経営計画の概要と計数目標

(出典:中央自動車工業 中期経営計画[PDF])

ちなみに、中期経営計画がスタートする前年(2023年3月期)の売上高は359億円、経常利益は90億円です。同社の最大の取引先であるトヨタ系カーディーラーで、2022年末から2023年始にかけて新車の販売台数が増え、それに伴って「コーティングビジネス」が拡大したことが背景にあります。

<売上高と経常利益の実績値・目標値>

売上高と経常利益の実績値・目標値

(出典:中央自動車工業 中期経営計画[PDF])

2026年3月期の経常利益の目標値100億円と、2023年3月期の経常利益の実績値90億円との差が約10億円のため、“保守的な目標”と見られています。

指さしにしけい

御社の中期経営計画は、かなり保守的な予想に見えます。このような見通しを立てられた背景をご説明ください。

これは弊社が慎重な体質であることに加え、中期経営計画の作成時期が2022年10月であり、コロナ禍による半導体不足後の新車供給の回復とコーティング受注の伸びを考慮せずに立案したためです。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

指さしにしけい

なるほど!確かに2022年10月時点では、いつ半導体不足が解消し、新車販売台数が増えるかを見通すのはむずかしいですね。

パーパス

中央自動車工業は、2030年に向けたパーパス(企業の存在意義)として「未来のモビリティ社会における最良のパートナー」を掲げました。未来志向を持ち、自動車業界にとどまらず他の業界にも貢献していく意味が込められているそうです。

<パーパス>

パーパス

(出典:中央自動車工業 中期経営計画[PDF])

さらに、同社はパーパス実現に向けてスタッフが大切にしたい価値観「CENTRAL WAY for 2030」に“インテグリティ”と“感謝の心”を加えました。それぞれが指す意味は、下の表をご覧ください。

「インテグリティ」と「感謝の心」が指すもの
言葉 意味
インテグリティ 誠意を持って、仕事・人・社会と向き合い、常に正道を歩む勇気を持つこと
感謝の心 顧客のみならず、仕入先、清掃業者、株主といった同社を取り巻くすべてのステークホルダー※9に感謝の心を持って接すること

※9 ステークホルダーとは、企業が経営をするうえで、直接的または間接的に影響を受ける利害関係者(顧客、従業員、株主、地域社会など)のことです。

弊社は、インテグリティと感謝の心を持つスタッフを増やしていく方針です。そして、未来のモビリティ社会における最良のパートナーになるべく、次に紹介する「3ヵ年重点項目」を設定しています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

3ヵ年重点項目

中央自動車工業では、パーパスを達成するために、以下の3ヵ年重点項目を設定しています。

3ヵ年重点項目

  1. 人的資本投資
  2. ビジネス拡大戦略
  3. SDGs※10/ESG※11投資

※10 SDGs(えすでぃーじーず)とは、「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」です。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であり、17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
※11 ESG(いーえすじー)とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。企業が長期的に成長するためには、経営においてESGの3つの観点が必要だという考え方を指します。

それぞれ見ていきましょう。

人的資本投資

1つ目の「人的資本投資」については、以下の取り組みを推進する方針です。

人的資本投資

  • 従業員の愛社精神(エンゲージメント)向上のための取り組み強化
  • 学び直し環境の整備により能力向上を促す
  • 多様な人材が活躍できる環境整備

上の取り組みと並行して、もちろん人材採用もおこないます。同社は「新卒スタッフ」と「中途スタッフ」の両方を採用しており、おおまかな比率は新卒が3分の2、中途が3分の1です。ここ最近の傾向としては、新卒が10~15名ほど、中途が5名ほどとなっています。

はてなにしけい

採用した人材のうち3分の2が新卒スタッフとのことですが、新卒スタッフの教育期間はどれくらいでしょうか?

新卒スタッフは、2~3年ほど時間をかけて育成しています。その間に、1年目には取引先であるトヨタ系のカーディーラー様に派遣して、ディーラービジネスを学ぶ研修もあります。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

びっくりにしけい

思った以上にていねいに育成されているのですね!カーディーラーへの派遣もあるとは驚きです。じっくり時間をかけて育てるからこそ、コーティングも営業もできる能力の高い人材になっていくのでしょう。

一方で、中途スタッフはどうでしょうか?

中途スタッフには、即戦力を求めています。たとえば、コーティング業務であれば「研究部門の技術者」を、海外向けに「スペイン語を使う」、もしくは「経理のスペシャリスト」などを採用しています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

最後に、離職率についての説明です。一般的には新卒から入社3年目の退職率は約3割と言われていますが、中央自動車工業はその率を下回っており、低水準だと言えるでしょう。

その要因として、顧客の喜んでいる姿を見て達成感が味わえる点が考えられます。記事の前半で説明したように、中央自動車工業では営業スタッフがすべて技術者です。そのため、カーディーラーに出向いて車を磨き、コーティングを施工することがあります。施工後に顧客が喜んでいる姿を見られるので、「役に立っている」満足感が得られるのです。

もちろん、営業スタッフとしての目標達成や、業績拡大に連動して賞与を増やしていることも、低い離職率につながっていると考えられます。

ビジネス拡大戦略

2つ目の「ビジネス拡大戦略」について説明しましょう。中央自動車工業では、自動車業界以外の業界への拡大に挑戦しています。具体的には、法人向けのアルコール検知器の拡販です。また、家電メーカーなどの異業種へのコーティング剤販売なども模索しています。

また、ビジネスを拡大するにあたり、営業力の強化など下記3つの取り組みも推進しています。

ビジネス拡大戦略

  • 営業力向上への投資(新営業分析ツール導入、DX人材育成など)
  • 研究・開発への積極投資(大学などとの産学連携強化)
  • 企業ブランドの強化(M&Aなどへの積極投資)

指さしにしけい

開発型企業として顧客ニーズを先取りしたユニークな製品を武器に、自動車市場以外の販路拡大も期待できそうですね!

SDGs、ESG投資

中央自動車工業では、SDGsやESGに関連した取り組みや投資を進めています。いくつか取り組みがあるので、その中から3つピックアップしてご紹介しますね。

SDGs/ESGの取り組み

  1. コーティング剤の拡販
  2. 溶剤の空き瓶回収・リサイクル
  3. 交通遺児等育成基金への寄付

1つ目の「コーティング剤の拡販」は、ESGの「E(環境)」に配慮した取り組みです。中央自動車工業が販売しているボディコーティング剤を車体に塗ると、普段の洗車は水洗いで済みます。洗剤を使わない分環境負荷の低減につながるため、ボディコーティング剤の販売量を増やして行く方針です。

2つ目の「溶剤の空き瓶回収・リサイクル」も、ESGの「E(環境)」に配慮した取り組みとなります。この取り組みは3年前からはじめており、現在は東京・大阪・名古屋・福岡という大都市の大手取引先はすべて、中央自動車工業の溶剤の空き瓶回収リサイクルシステムを利用しています。今後は大都市以外のカーディーラーの回収リサイクルも徹底する方針です。

<溶剤の空き瓶回収・リサイクル>

溶剤の空き瓶回収・リサイクル

(出典:中央自動車工業 中期経営計画[PDF])

「溶剤の空き瓶回収・リサイクル」は、業界初の取り組みです。他社にもご賛同いただき、空き瓶回収やリサイクルが進むことを期待しています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

3つ目の「交通遺児等育成基金への寄付」は、ESGの「S(社会)」を意識した取り組みです。自動車関連の会社ということもあり、交通事故被害者への援助として、2007年よりアルコール検知器の売上の一部を「交通遺児等育成基金」に寄付しています。

<交通遺児等育成基金への寄付>

交通遺児等育成基金への寄付

(出典:中央自動車工業 ESGの取り組み

これまでは社会貢献活動を積極的にアピールしてきませんでしたが、機関投資家の助言を受け、現在はホームページなどで開示しています。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

個人投資家へのメッセージ

指さしにしけい

最後に、個人投資家へのメッセージをお願いいたします!

弊社はBtoB企業ということもあり、知名度はそれほど高くありません。そのため、事業内容や社内の雰囲気などをご存知ない方がほとんどだと思います。

弊社のスタッフは全員がまじめで、「誰も見ていなくても正しいことをやる」という価値観のもと、毎日愚直に仕事と向き合っています。事業内容は少し地味ですが、着実に業績を上げ、世の中の役に立つ会社を目指していきます。

また、弊社の存在意義は「社会貢献」だと胸を張って言えるように、環境負荷の低減につながるコーティング剤の拡販と、世界中でインフラとして機能する日本の中古車向けの自動車部品販売を強化します。

これからも頑張りますので、ぜひ温かいご支援をいただきますよう、よろしくお願い致します。

中央自動車工業 坂田社長坂田社長

指さしにしけい

この度は取材にご協力いただき、ありがとうございました!

中央自動車工業への取材は以上となります。「開発型企業」として顧客ニーズを先取りした製品開発に取り組んでいます。

中央自動車工業がテーマとして掲げる「環境・健康・安全」は、SDGsやESGの観点から中長期的に対応が求められるものです。それらの分野で「高付加価値なオリジナル商品」を開発する同社には、業績拡大の期待が高まります。ぜひ、長期的に応援していきたいですね!

2023年11月10日に「2024年3月期 第2四半期決算」が発表されました。こちらの記事を読んで中央自動車工業に興味を持った方は、ぜひ下記ボタンから最新決算をチェックしてください!

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指さしひっきー

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にしけい

この記事の執筆者

にしけい

社内の余裕資金を運用するファンドマネージャーです!当サイトで上場企業のIR取材記事やコラムを執筆しています。企業分析と経済分析が趣味で、BSテレビ東京『マネーのまなび』や日経ヴェリタス、日経マネー等への掲載歴があります。日本証券アナリスト協会検定会員補(CCMA)、簿記2級、FP2級の資格を保有しています。

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