配当利回りや配当性向について教えてください
配当金に興味があります。高配当の株に投資がしたいので、配当利回りや配当性向について教えてください。
配当の金額は、「1株あたり10円」などと表現されますが、果たして、この金額が高いか安いか、投資家にとってお得かどうかは、これだけでは判断することができません。配当利回りや配当性向という指標を使って、判断することになります。
配当利回りとは?
配当利回りは次のような計算式で算出します。
配当利回りの計算式
◎配当利回り(%)=1株あたりの配当(年間)÷株価×100
例えば、配当10円でも株価が1,000円なら配当利回り1%(=10円÷1,000円×100)ですが、株価が500円まで下がれば2%(=10円÷500円×100)へ上がります(下図の左下)。このように、株価が下がると配当利回りは上がるので、高配当利回りを狙った投資としては、魅力が上がります。同じように、株価が一定でも、配当金が10円→20円のように増額されたときには、配当利回りは上がります(下図の右下)。配当金や株価が変動することで、配当利回りは変わることを覚えておいてください。

配当性向とは?
配当性向は、会社が稼いだ利益から、どれくらいの金額が配当に回ったかを示す指標です。次のような計算式で算出します。
配当性向の計算式
◎配当性向(%)=1株あたりの配当÷1株あたりの利益
例えば、配当10円で1株あたりの利益が100円なら配当性向は10%(=10円÷100円×100)ですが、1株あたりの利益が10円なら100%(=10円÷10円×100)となります。配当性向100%のときは、利益を全部配当に回している状態です。配当性向は高ければ高いほどよいというわけではなく、経営とのバランスが重要です。

自社で新たな投資先がなく、稼いだ利益(余剰金)が、ただ会社に貯まっているだけの状態であれば、配当性向を上げて、株主にお返しするべきです。一方、資金的な余裕が少ない状態や、自社に投資先がたくさんある状態にもかかわらず、配当性向が高い会社は、大株主に配当を支払う何らかの力が働いているのかもしれません。そういう会社に限って、増資などで資金調達をすることがあるので要注意です。
★高配当の株に投資をするときは、配当利回りと配当性向をセットでチェックすることをおすすめします。さらに、会社の業績もしっかりとチェックして、高配当が継続されることを確認しましょう。
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投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。