「源泉徴収ありの特定口座」で損失が出た場合、やっておくと良いことはありますか?
「源泉徴収ありの特定口座」で取引しています。年間でマイナスになってしまいましたが、何かやっておくと良いことはありますか?
年間の合計損益がマイナスの場合は、確定申告をしておくと節税につなげることができます!
その年に発生した損失を、翌年以降3年間にわたって繰り越すことができるのです。翌年以降3年間で出た利益と、繰り越した損失分を相殺することで、税金が減ります。これを、『3年間の繰越控除』と言います。注意点は、仮に取引をしない年があったとしても、毎年必ず確定申告が必要なことです。
3年間の繰越控除の一例を見てみましょう。
2024年に出た損失を繰り越す場合
年 | その年の 損益 |
繰越控除をした場合の損益 | 税金 |
---|---|---|---|
2024年 確定申告! |
-100万円 | -100万円 | 0円 |
2025年 | +10万円 | -100万円+10万円=-90万円 | 2万円→0円 |
2026年 | +30万円 | -90万円+30万円=-60万円 | 6万円→0円 |
2027年 ここまで有効! |
+40万円 | -60万円+40万円=-20万円 | 8万円→0円 |
2028年 | +40万円 | +40万円 | 3万円 |
2024年の合計損益が-100万円だったとします。このマイナス分を確定申告しておきます。翌年に、10万円の利益が出ました。通常なら、利益の20%にあたる2万円の税金が引かれます。しかし、2024年の-100万円と相殺して計算されるため、利益は0円、税金も0円となります。これが、2027年まで続きます。
もちろん、どこかでまた損失が出たら、確定申告をすることで、そこから3年間の繰越控除ができるようになります。今回の例では、合計16万円の税金がもどってきました♪けっこう大きな金額ですね。
確定申告の申告期間
確定申告の申告期間は、2024年取引分の場合、2025年2月17日(月)~3月17日(月)までです。書類作成は、国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」からおこなえます。
★年間で損失が出たら、ただショックを受けるのではなく、しっかりと節税につなげることが大事です!
サイト内の参考ページ
この質問を見た人は、こちらも読んでいます
お悩みをキーワードで検索する
お悩み検索
他のお悩みを検索できます
投資歴18年目の株初心者アドバイザーです。2005年からの投資成績は+2億円を突破しました!2009年に発売した著書『はじめての株1年生 新・儲かるしくみ損する理由がわかる本』は、累計59,000部のロングセラー。その他、数多くの金融系メディアにも寄稿しています。